携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
~紅魔館・エントランス~
「お邪魔しまーす。木戸真聡です。誰かいませんかー?」
中に入っても誰もいなかったのでとりあえず大声で呼びかける。しばらく待っていると
「あ、あの木戸真聡様ですね?」
「そうだけど」
「ようこそお越しくださいました」
ここで働く妖精メイドが出てきた。咲夜さんから聞いたけどここは妖精がメイドの仕事の手伝いをしているらしい
「俺はどうすれば」
「そうですね・・・。地下の図書館に向かわれてはいかがでしょう?そこでお待ちいただいてる間に私がお嬢様たちに伝えておきますので、木戸様はこの子の案内についていってください」
「ささ。こちらへどうぞ」
いつの間にか別の妖精メイドが現れていた。俺はその妖精の案内についていき、図書館へ向かった
~図書館~
「相変わらず凄い数の本だな」
あの時の異変でも見たが、凄い本の数に圧倒される。あの後本がほとんど本棚から出ていて片付けが大変だったらしい。しかし本はほとんど無事だったようだ。その理由はパチュリーさんが出る前に一応結界を張っておいたことと、本自体もちょっとやそっとでは傷つかないようになっているとのことである
「あ、いらっしゃったんですね、真聡さん」
「・・・久しぶりね」
机で本を読んでいるパチュリーさんとその隣には小悪魔さんがいて俺に気づいて挨拶をしてくれた
「お久しぶりです。あの異変以来ですね」
と俺は応えた
「レミリアたちはどこに?」
「ちょっと野暮用があるらしいわ。しばらくしたら来ると思うからここで待ってなさい。本も勝手に盗まなければ読んでいいから」
「わかりました。本か・・・」
俺はお言葉に甘えて読ませてもらうことにした。主に魔導書らしきものが多かった。それは正直俺には読めそうにない
しかし外の本もかなりあり、漫画もあった。俺は懐かしくてつい立ち読みをしてしまう
(懐かしいな。この漫画好きだったなあ。おっかなり古いジ〇ンプがあるぞ。「ド〇ゴンボ〇ル」、「ス〇ムダ〇ク」、「ダ〇の大〇険」、「ジョ〇」・・今見るとすげえ豪華なラインナップだな・・・)
(「ワ〇ピース」はあれからこんなことになってたのかよ。これの最終回はどうなんだろうな・・・)
といろいろな漫画を夢中になって読んでいた。その気になれば「フーパのリング」で手に入れられるのだが、泥棒しているようで気が引ける。復興の時に肥料とかも取り寄せたけど、ちょっと後ろめたかった。そうしていると・・・
ガサゴソ
「ん?なんか物音がするな」
俺は本をもとあった場所に戻してその音がする方へ向かう。そこには・・・
「・・・何やってんだお前?」
「!?」
そこには魔理沙がいた
「お前もここに呼ばれてきたのか?」
「おう。そうだぜ」
「証拠は?俺は知らせの手紙がきたから来たのだが?」
「今持ってないんだぜ」
「美鈴さんに見せなきゃ入れないはずだが?」
「え~とそれは」
「あとその後ろにある大きな袋はなんだ?」
「そ・それは・・だな・・」
明らかに挙動不審だ。こいつまさか・・・
「あんただったのね。犯人は」
「パチュリーさん」
するとパチュリーさんと小悪魔さんが後ろに立っていた
「ここのとこ、本が妙に減ってたのよ。犯人はあんただったのね。その袋にある本を返してもらうわよ。もちろん盗んだ本もね」
「窃盗罪でちょっと自警団本部で話を聞かせてもらおうか?」
魔理沙は滝のように汗が出ていた
「これは借りてるだけだぜ」
「許可は取ったのか?勝手に借りたら泥棒と同じだぞ。それと借りたからには返すのが常識だがいつ返すんだ?」
「それはな・・・私が死んだら返すぜ!!」
すると煙玉のようなもので煙幕を出して逃げ出した。しかしそれが読めない俺ではなく・・・
「とおせんぼう」
「へへ。ざまあみ・・!?な、なんだこれ!?」
魔理沙は見えない力でそれ以上前に進めなくなっていた。俺はダイノーズの力を宿しておいたのだ
「じゅうりょく」
ズン!!
すると強力な重力で飛行を封じられる
「とどめの「でんじは」」
「ぎにゃああああ!!」
とどめに「でんじは」で痺れさせて拘束した。そして俺は袋から本を取り出し、そして「フーパのリング」で盗んだ本も取り返してパチュリーさんに返した
「窃盗罪の罪でちょっと自警団本部に来てもらうぞ」
「あれは人里の管轄下で・・・」
「泥棒は泥棒だアホ!ちょっと連行してきますのでしばしお待ちを」
「わかったわ」
「よろしくお願いします」
そして俺は魔理沙を連行して人里へ「テレポート」した
~15分後~
「どうもお待たせしました。」
俺は用を済ませて「テレポート」で帰ってきた
既にレミリア、フラン、咲夜もその場に来ていた
「いらっしゃい。よく来てくれたわね」
「お出迎えが出来なくて申し訳ございませんでした。遅ればせながらようこそ。我が紅魔館へ」
「真聡お兄ちゃんいらっしゃーい」
と出迎えてくれた
こうして門番の美鈴さんと妖精メイドを除いた紅魔館の住人がこの場に揃った
ダイノーズ NO.476 タイプ:いわ・はがね
ノズパスの進化形。ジバコイルと同じくテンガン山や電気石の洞窟などの特定の場所でレベルアップさせると進化する。強力な磁力を放っており、近くの家電製品は使い物にならなくなってしまう。また磁力でチビノーズと呼ばれる三つのユニットを自在に操り敵を仕留める。それと見た目がどことなく某配管工に似ていると言われている。ちなみに髭のような部分は砂鉄の塊である