携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
まあチルノがメインで大ちゃんはチョイ役程度ですが
紅魔館への道中。妖精二人組との出会い
~自宅~
「ふあ~。よく寝たな」
今日は休日だ。とりあえず日課である朝の修行を行おうと思う。俺は顔を洗い着替えて外に出た。そして外に建てたポストの中を見る。中には普段通り新聞があったが
「ん?招待状?」
今日はもう一枚手紙があった。その内容は紅魔館からのだった。紅魔館の再建が終わったのでまた来てほしいとのことだ
「今日は暇だし、行ってみるか」
そして俺は朝の修行を今日は短めに終わらせ、朝食を食べて紅魔館へ向かった
~霧の湖~
「テレポート」を使ってもよかったのだがあんまり早く来すぎるのもあれなので、湖までは飛行して、それからは歩いていくことにした
「ここまで戻すのは大変だったな・・・」
紅霧異変の被害から元に戻すために復興作業に没頭していた時期があったが、自分でもよくあの世紀末な状態からここまで戻したよな・・・と思っていた。妖精も戻ってきているらしい。そんなことを思いながら進んでいると
「おっと」
突然弾幕が飛んできた。しかも冷たい。これは・・氷?
「あたいの弾幕を避けるとはやるわね」
「チルノちゃんいきなり何てことするのよ」
すると二人組の少女が出てきた。一人は青い髪と服で氷の羽を持ち、もう一人は黄色いリボンをした緑色の髪でサイドテールをした少女だ。この子にも羽がある
「君たちはもしかして妖精?」
「あたいはさいきょーの妖精チルノだ!!こっちはあたいの友達の大ちゃん」
「ど・どうも。一応大妖精という名前です」
やっぱり妖精のようだ。あまり道草をくうわけにもいかないので
「俺はちょっと行かなきゃいけない場所があるんだ。悪いけど手短に頼むよ」
「あんたのことを天狗の新聞で見たよ。アタイたちの縄張りをよくも滅茶苦茶にしてくれたわね。あたいがやっつけてやる!!」
(うっ、それに関してはぐうの音も出ない・・・)
「くらえ!氷符「アイシクルフォール(easy)」
と言って氷の弾幕を放ってくるが・・・
(これ正面に立って動かなければいいんじゃ・・・)
案の定当たらない。まあとりあえず終わるまで待った
「あたいの弾幕を避けるなんてやるわね!」
(何もしてないけどな・・・)
「まだまだ行くわよ!雹符「ヘイルストーム」!!」
「おっと」
今度は氷の弾幕を大量に散らばせてきた。でもまあこれも簡単に避けられる
「くう~これならどうだ!!凍符「パーフェクトフリーズ!!」」
すると色とりどりの弾幕を放ってきた。しかししばらくしたら
カッキーン
弾幕がすべて凍り付く。そして青い弾幕を放った後、凍った弾幕が動き出して俺を襲う
(妖精は人間以下らしいし、実際紅魔館にいた妖精は数は多いけど一人一人はすごく弱かった。でもこのチルノという子は妖精なのにも関わらず冷気を操り、弾幕をたった一人で行ってる。確かに妖精の中では最強なのかもしれない)
俺はあるポケモンの力を宿し
「じゃあ俺なりの冷気の使い方をさせてもらおうかな」
すると俺の周りに強力な冷気が流れ出す。その冷気で周りが凍り始めている。そして俺は巨大な氷の壁をいくつも出して弾幕を防ぐ
「!?」
更にあられが降り始める。とくせい「ゆきふらし」によるものだ。俺が宿したのはアマルルガである。本来のとくせいは「フリーズスキン」なのだが修行の成果で夢特性まで扱えるようになったのだ。しばらくして、俺は指を鳴らした
パリーン
指を鳴らすとともに氷の壁は砕け散る。そしてチルノに指を向けて
「れいとうビーム!!」
すると指先から強烈な冷凍エネルギーを持ったビームを放った。なんかポーズが魔〇光〇砲みたいになったが気にしない。しかし俺は当てずにチルノにかすめるように放った。その冷気でどんどん周りの物が凍り付く。しかしこれ以上はやりすぎなので途中から上に曲げた。そして「れいとうビーム」はどこかに向かって消えていった。これも修行の成果である。ポケスペのワタルほどではないがある程度ならビームを曲げてコントロールできるようになった
「どうだい?俺もなかなかやるものだろう?」
「す・凄い・・」
「・・・お前なかなかやるな。このあたいが冷気の使い方で驚かされるなんて」
しばらく黙ってからこう言った
「今日はここまでにしてやる。でも忘れないでよね。次はもっと強くなってあんたを驚かせてやる!!」
そう言ってどこかに飛び去って行った
「あっ待ってよ、チルノちゃーん。えっとその・・じゃあこれで」
とお辞儀して大妖精はチルノの後を追って去っていった
「やれやれどうにかここはどいてもらったけど、リベンジを宣言されちゃたな・・・
まあでもなかなか面白そうな子だったし、次会うときが楽しみかな」
そう言って俺は凍った場所は溶かして、今度こそ紅魔館へ向かう。予想以上に時間をくったのでそれからはポケモンの力で飛行して移動した
~紅魔館前~
「おお!本当に元通りになったんだな」
紅魔館は元通りに修復されていた。相変わらず紅くて目に少々悪いが、立派に立っていた
「あっ真聡さん。来てくれたんですね」
「こんにちは」
美鈴さんが俺に気づいて話しかけてきた
「お待ちしてましたよ。どうぞお入りになってください」
「じゃあお邪魔しますね」
と言って入ろうとするが
「ヘックシュ!!」
と美鈴さんはくしゃみをした
「ああすみません。さっき急にあられが降ってきたものでちょっと冷えてしまって」
「ああ・・・」
あの時は二の舞を防ぐために加減していたんだが。これは申し訳ないことをした
「すみませんでした。ちょっとチルノという妖精に襲われてしまってその時にちょっと。よければこれを・・・」
俺はチイラの実とおいしいみずを差し出す
「ありがとうございます。うわっ、か、辛い!・・・あれ?でもそれに負けないくらい甘い。不思議な味です」
「少しは温まりましたか?」
「はい、おかげさまで」
「よかった。この実も差し上げますのでよければ育ててください」
「ありがとうございます」
そうして今度こそ紅魔館に入ったのだった
アマルルガ NO.699 タイプ:いわ・こおり
竜脚類の恐竜の一種アマルガサウルスがモデルと思われるポケモン。ひし形の結晶からマイナス150度の冷気を放って敵を氷漬けにする。また瞬間的に氷の壁を作り、敵の攻撃から身を守ることもできる。特性はノーマルタイプの技をこおりタイプの技にして威力を1.2倍にする「フリーズスキン」でありそこから放たれる「ハイパーボイス」や「はかいこうせん」の威力は強烈。また夢特性はユキノオーと同じ天候をあられにする特性の「ゆきふらし」である