携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
一応調べましたが、細かい点に関してはご了承ください
「う、んん・・・」
俺は気が付いたら自宅のベッドにいた。とりあえずは生きているらしい
体に包帯が巻かれている。痛みはまだ少しあったが体は動かすことは問題なくできた
そうしていると
「あっ真聡!目が覚めたのか」
「よかったぁ。心配していたんですよ」
「真聡殿、目が覚めてよかった!」
「皆さん・・・」
すると慧音さんと阿求さん、柴さんが一斉にこちらに来た
どうやら俺の手当てをしてくれたらしい。またお世話になってしまったな。どうやら3日も寝ていたらしい。しばらくして俺は尋ねた
「異変はどうなったんですか?」
「解決したよ。紅い霧はすっかり晴れたよ」
「おかげで人里の皆様も体調を取り戻しましたわ」
「真聡殿あっぱれでしたぞ」
解決はしたらしい。でもそれより聞きたいことがあった
「霊夢と魔理沙、それとレミリアとフランをはじめとした紅魔館の住人たちはどうなりました?」
「大丈夫だ。全員生きている。霊夢とあの吸血鬼の姉妹も意識を失ってしばらく治療されていたけど、時期に目を覚ましそうだ」
「よかった」
無事なようでよかったと思った。ただ・・・
「あの・・・もしかして紅魔館周辺って・・・」
「・・・うん、完全に地形が変わってしまったよ」
(やっぱりかーーーー!!)
案の定というか、やはり滅茶苦茶になってしまったらしい。とりあえず今日はその話を聞いて・・・
~3日後~
俺はほとんど回復して外にも出れるようになった。医者も俺の回復力には相当驚いていた
マサラ人の超人ぷりとポケモンの道具の効果だろうか。とりあえず俺は霧の湖の方へと向かう
~霧の湖~
「うわぁ・・・話には聞いていたけど想像以上に酷いことになったな・・・」
その光景は本当に悲惨なことになっていた
周辺の森はほぼ消滅して焦土になっており、湖の水も完全になくなっていた。おそらく蒸発してしまったのだろう。そして最後は湖の中心部辺りで技が激突したのだが、霧の湖よりも大きな穴の巨大なクレーターが出来た。あれは技の威力+4人のエネルギーが衝突した爆発によるものだろう。あの日は、地面が溶けてマグマのようになってしまい、灼熱地獄化していたらしい。それは妖怪たちの総出の消火活動と雨を降らせる能力を持つ妖怪がいたらしくて、何とか消火できたらしい。俺たちはその時に倒れていたところを慧音さんたちが救ってくれたとのことだ。それと俺のバッグは運よく人里の方に飛んで行って見つけられたようだ
いずれにせよ、人里を救うはずが多大な被害を生んでしまった。このままでは申し訳が立たないし、罪悪感に苛まれる。何とかしなくては。その前に自警団の長期休暇をお願いしないとな
まずは地形を戻さないといけない。人里に戻って地質学の本と埋め立て作業について書かれた本と幻想郷の地理が書かれた本を借りてきた。そしてそれを参考に、カバルドンとバンバドロの力で「すなあらし」と「いわなだれ」、「どろかけ」などでかつての幻想郷の霧の湖に合うように形を形成していく。水は放出する必要はないのでひたすら埋めていく。ある程度埋めたら今度は数々の山へと向かい、バンギラスの力で少しだけ崩し、山にある土砂をそれぞれの山から運んでいく。足りない量は少しフーパのリングから取り寄せた。あとはそれを使って埋めていく。毎日1日中働いたがそれでも20日以上かかった。まあそれでも早いのだろうが。とりあえず形は何とか出来た
次は水だ。水を作ること自体はさして難しくないが、下手にしたら水が染み込んでいき、埋立地がもろくなるかもしれない。だから湖の周りには岩を多めにして土砂も念入りに敷き詰めていった。その作業が終わればいよいよ水を入れる。俺はペリッパーの力を借りとくせい「あめふらし」で雨を霧の湖の上空にだけ降らしていく。そしてしばらくは軽く「みずでっぽう」で水を増やしていく作業を数日行う。ある程度溜まり、土砂の確認をした後に雨と「なみのり」で一気に増やした。もちろん真水だ。あらかじめ確認したので大丈夫
最後は植林だ。まずはバンバドロの「たがやす」で土を形成していく。そして人里やフーパのリングから木の種や植物の種をあらかた撒いていった。しかしこのままでは元に戻るには何年もの年月がかかる。そこでポケモンの世界にある肥料をリングで調達した。「ぐんぐんこやし」、「とんでもこやし」を混ぜて土に撒いていく。少々臭いが我慢しよう。しばらくしたらもう芽が出てきた。流石ポケモンの世界の肥料である。ある程度は間引きも必要になっていくので、重なってるところは抜いていき、抜いたものは芽が少ないところに植えてできるだけ再利用を心掛けた。また、種を植えて調節もしていった。そしていよいよ最後の作業だ。俺はメガニウムの力を宿して片っ端から息を吐いていく。すると植物は枯れた植物も含めてどんどん成長し蘇り始めた。そして今度はフシギバナの力で「ねをはる」と「つるのムチ」で植物を縛っていく。そしてあらかじめ雨でうんと水をやっておき、今度は「にほんばれ」を発動する。そして伝わせた根と蔓を通して「せいちょう」と「こうごうせい」を発動する。すると植物は肥料と水と日光の力も加わりどんどん大きくなっていった。この作業を繰り返していき・・・
「出来たーーーー!!」
50日近くかかったが、何とかほぼ元に戻った。現実だとすさまじい速さだろう。途中人里の人たちやなんと紅魔館の人たちまで手伝ってくれた。美鈴さんは花を育てていたので知識はあったし、咲夜さんは時間操作のおかげで植物を急成長させてくれて予定より大幅に早く済んだ。本人曰く時間を戻すことは出来ないらしく、それができていればと言っていたがそれでも十二分に活躍してくれて本当に助かった。そして2度とこんなことにならないように固く誓った。正直もうこんなきつい作業はごめんだ。リアルマ〇ンク〇フトは大変だ。でもまあこれはこれで楽しかったけどな。伝説のポケモンの力が使えるようになればもっと早くて楽にできるだろう。万一のことも考えて、必ず習得しようという新たな目標が出来た
そしてある日
「え?博麗神社で宴会?」
「そうだぜ」
なんでも幻想郷では異変が解決したらそれを祝って宴会をやるのがお決まりらしい
「でもいいのか?今回俺もかなり被害出したし」
「いいんだって。紅魔館のやつらも来るんだしさ。まあ水に流そうというような感じだぜ」
まあせっかくの機会だし参加するか。そう決めて仕事が終わると俺は早速向かった
カバルドン NO.450 タイプ:じめん
ヒポポタスの進化形。大きな口でのかみつきは自動車をつぶしてしまう威力。また口を広げることで自身の強さのアピールをしているらしい。意外と怒りっぽいらしく、体内で貯めた砂を穴から吹き上げて巨大な竜巻を生み出して敵を攻撃する。とくせいは天候をすなあらしにする「すなおこし」。優秀な補助技を多く覚えるので同じ特性のバンギラスとは違った使い方ができる。ちなみにオスは黄色っぽい色をしているがメスは黒い体をしている
バンバドロ NO.750 タイプ:じめん
体重は920キロあり数あるポケモンの中でもトップクラスに重い。ポケモンは見た目の割に体重が軽い設定の場合が多いのだがこれはモチーフに近い重さである。あまり足は速くないが力が強く、10トン以上の重さの荷物を引っ張って三日三晩走り続けることが出来る。精神力も強くてピンチになっても逃げたりせず、泥を固めた強烈な蹴りをくらわせて返り討ちにする。ただアスファルトに穴をあけてしまうことがあるため、アローラ地方では通ってはいけない場所も存在するらしい。ライドギアポケモンの一つでデコボコした道を進むことが出来る
ペリッパー NO.279 タイプ:みず・ひこう
キャモメの進化形。大きなくちばしにポケモンのタマゴや小さいポケモンを運んで空を飛ぶポケモン。配達もしており、ポケモン不思議のダンジョンでは手紙の配達役として登場している。第七世代では天候を雨にするとくせい「あめふらし」が追加され、とくこうも強化された
メガニウム NO.154 タイプ:くさ
ジョウト地方の草タイプの御三家、チコリータの最終進化形。花びらから発散する香りは争う心を静めるという。吐き出す息には枯れた草木を蘇らせる力が秘められている。しかしゲームの性能面ではかなり扱いが難しく、残念ながら歴代御三家最弱候補になってしまっている
フシギバナ NO.3 タイプ:くさ・どく
初代草御三家、フシギダネの最終進化形。太陽の光をエネルギーに変換するため夏の方が強くなる。雨が降ってもそれを栄養にする。そうなると背中の花も色鮮やかになり、争う心を静める香りを出す。その匂いに誘われてポケモンが集まってくるらしい。第六世代ではメガシンカを手に入れメガフシギバナになることが出来る様になった