携帯獣の能力を宿す者の幻想伝   作:幕の内

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この章はここで終わりです。
ちょっとやりすぎたとは思いますけど、ラストは派手にしました。
イメージはモ〇ハンのバ〇ファ〇クの技を更に早くて強力にした感じといえばわかりやすいかと


紅き霧の異変に轟く龍星

「おはようございます。木戸隊長」

「ああ。おはよう」

 

入団してから二年以上の時が経った。そして俺の功績が認められ隊長にまで昇進した。異例のスピード出世らしい。しかし部下のほとんどが自分より年上なため、それに命令をし、指示を出すのには最初は慣れなかったが今は少し慣れてきた。とはいえ普段は自警団のみんなと仲良くやっている

 

今日も見回りと門番の仕事をこなしながら時々部下に指示をする。人里の人たちとも打ち解け楽しく過ごしている。毎日同じようなことの繰り返しだが、とても充実した日々だ。そして俺は今日も仕事を終えた後、食事をして自宅で眠るのだった

 

翌朝の早朝。俺は日課である修行を行う。今日は非番だから長くできるなと思いながら外に出る。しかし俺の目の前に広がる光景は・・・

 

「何だこりゃ!?空が紅い?」

 

空はまるで血のように紅い霧により、空が紅くなっており、日の光が遮断されていた。それにこの霧は妖気を帯びている。自分は平気だが普通の人がこんな物を吸ったら・・・

俺は急いで人里へ向かった。

 

 

~人里~

 

人里に行くとやはり人々は体調を崩していた。この霧のせいで外出も敵わない。それにまだ幼い子供やお年寄り、今病気を患っている人までも容赦なく襲った。これが原因で病人はさらに体調をこじらせてしまう事態に陥った。このままだと最悪死んでしまいかねない。俺はベイリーフとラッキーの力を借り、「アロマセラピー」と「いやしのはどう」で回復しまわった。そしてこの異変を黙ってみているわけにはいかないと強く思った

 

(この霧は幻想郷中に及んでいる。これだけのことをやる相手となるとかなりの力を持っているんだろう。少なくとも俺が今まで退治した妖怪よりも遥かに強いのは確かだ。)

 

俺は一旦自宅へ戻り、道具の準備をする。そしてそれを終えて外に出て扉の鍵を閉める

(だが関係ない。幻想郷では時々妖怪などが異変を起こすことがあるのは本でわかっていた。俺はいつもこうした異変に備えて毎日の修行を欠かさなかった。そしてその力を使うのは今この瞬間(とき)だ」

 

俺はとあるポケモンをイメージして空高く飛翔した。しかしそのスピードはすさまじく、あっという間に高度2000メートルほどまで飛翔する。そして

「きりばらい」

と技を唱えた後、空を切り裂く。すると赤い霧はみるみる晴れていく。しかしさすがに幻想郷全域には晴らすのは及ばない。俺はそのまま超高速で幻想郷中を飛び回り、「きりばらい」を数回発動する。晴らしたとしても元凶を倒さなければもとには戻らない。それくらいはわかっていた。しかし一時的ではあるが霧が晴れたおかげでどこから霧が沸いたのかが分かった。発生源はどうやら霧の湖の畔に立っている紅い洋館のようだ。

 

(あれは新聞でも取り上げられていたけど、最近現れたという洋館か。俺も怪しいとは思っていたが・・・)

 

とにかくこんな真似をして黙っておくわけにもいかない。主を倒さないとおそらく止まらないし、そうなるとあの館の住人との接触は避けられない。ならば

 

「一つ、派手な挨拶をかまして宣戦布告といこうか」

 

俺は修行の末にとうとう一般のポケモンならすべて力を宿すことができるようになった。しかし強力なポケモンほど自身の体力を多く削ってしまうというリスクがあることに修行中に気づいた。しかし派手に宣戦布告を決めるからには出し惜しみはしない。

 

俺は今カイリューの力を宿し、再び大空を高速で飛び回る。カイリューは地球を16時間で一周する脅威の飛行速度を持つ。ポケモンの地球はどれほどの大きさなのかは知らないが確実に音速は超えていた。そして最高時速に達した時、俺はさらに上昇し、高高度から紅魔館付近を一直線に急降下した。隼は急降下した際の速度は時速300キロを大きく超えるほどのスピードを出す。では音速越えの速度を出せるポケモンが急降下したらどれほどの速度になるのだろうか?斜め下に急降下しているので、垂直ほどではなくても恐るべきスピードが出ているのは間違いない。そしてそれと同時に膨大なドラゴンタイプのエネルギーを纏う。そして強烈な「ドラゴンダイブ」が完成した

 

ゴオ・・・・・・・キィーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!

 

ほんの一瞬の出来事だがその急降下をするさまは、正に天から落ちる流星のようだった。

 

ズッドォーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!

 

それは紅い館の門前付近に激突した。すさまじい衝撃波が館周辺の森と霧の湖を飲み込んだ。館は大きく揺れて窓ガラスはすべて割れ、門は衝撃波で破壊された。

 

衝撃波が止み、土煙が大きく上がったがそれはすぐに何かが掻き消した。そこには巨大なクレーターが出来た。その中心には

 

「イタタ・・・。流石にやりすぎたかな?とりあえずちょっと「はねやすめ」っと」

 

これの首謀者は少し怪我をしたがそれは瞬時に回復した。そして・・・

 

「さあて。挨拶もしたことだし・・・」

 

「いっちょ、異変解決といきますか!!」

 

こうして初の異変への場へと歩むのだった

 

 




ベイリーフ   NO.153  タイプ:くさ

金、銀、クリスタルの草タイプの御三家のチコリータが進化した姿。首の周りからスパイシーな香りを出し、それを嗅いだ人は元気になるらしい。アニメポケモンのサトシの手持ちにも登場して愛情表現として「たいあたり」、のちに「のしかかり」へと進化した


ラッキー    NO.113  タイプ:ノーマル

けがをしたポケモンを見つけると、持っている卵を分け与えてくれる優しいポケモン。卵はとてもおいしいらしい。生息数は少ないが、捕まえたトレーナーに幸せをもたらすと言われている。すさまじいHPの持ち主で進化前のポケモンのとくぼうとぼうぎょを1.5倍にする「しんかのきせき」を持たせたときの特殊耐久はすさまじい。またアニメではよくポケモンセンターでジョーイさんの助手をしていることが多い


カイリュー  NO.149  タイプ:ドラゴン・ひこう

ドラゴンタイプのポケモンの元祖にして元祖600族。海の化身と言われており、地球を16時間で一周するほどの脅威の飛行速度を持つ。(現実の地球の大きさで計算すると約マッハ2.5にもなる)知能は人間並みにあり、世界のどこかにカイリューたちだけが住む島があると言われている。おぼれている人を見つけたら助けてくれる優しいポケモンだが、もしカイリューの逆鱗に触れてしまうとすべてを壊しつくすまで大暴れするらしい。
四天王ワタルのパートナーとしても有名。何故か本来覚えられないはずの「バリアー」を覚えていたり、レベル55で進化するはずなのにレベル50以下の個体が三匹もいたときがあった


何とかこの章は終了しました。少しずつでも閲覧数とお気に入りの数が増えると素直にうれしいです
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