携帯獣の能力を宿す者の幻想伝   作:幕の内

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これにてこの章は終了です


チルノの戦いEX

「これは面白くなってきたな」

 

と俺は呟く。今前の話はピクシーの聴力で遠くから聞いていた。その時は異空間を解除していたのだが、また張りなおすことにした

 

「さあどこまでやれるかな・・・」

 

と俺はまた見守ることにした

 

 

~霧の湖~

 

「先手は譲ってやる。さあこい!!」

「じゃあ遠慮なくいくぞ」

氷塊「アイシクルマシンガン」

 

チルノはスペルを発動した。チルノも相手が相手なので全力で発射し、威力も弾数も速度も飛躍的に上昇していた。しかし魔理沙はそれを華麗にかわしていく

 

「だいぶ前に戦った時のものとは比べ物にならないな。でも強くなったのは私も同じなんだぜ」

儀符「オーレリーズサン」

 

すると魔理沙は七つの球体を生み出してエネルギー弾やレーザーで反撃する。このスペルは真聡も見たことはある。しかしあの時は4つだったが今のは7つになって虹色になっていた。しかもエネルギー弾もレーザーの威力も格段に上がっていた。これはチルノにはきついかと思っていたが

 

「何の!これくらい!!」

 

チルノはこれに対応してみせた。小さな体を活かして上手にかわしていく。しかし魔理沙も球体を操作し、じわじわと追い詰めていく。そしてここぞというタイミングで一斉にレーザーを発射した。七つのレーザーがチルノに迫るが

 

「はあああああああ!!!」

パッキーン!!

「!?」

 

何とレーザーは見事に凍り付いたのだ。これには魔理沙も俺も驚きを隠せない

 

「ふふん。そう来るだろうと思って冷気を溜めておいたのよ。周りの湖は既に凍っていて気づかなかったようね」

 

どうやら回避しながら冷気を温存して溜めていたのだ。それにしてもついにレーザーまで凍らせてみせるとは

 

「やるじゃないか!!仕留めるつもりで放ったんだけど舐めていたぜ」

 

しかし魔理沙はまだ余裕の表情でむしろ楽しんですらいた。そしてまたチルノは技を繰り出す。チルノは空に冷気を放ち

 

「これはどうだ!!雪崩符「ゆきなだれ!!」」

ドドドドドドドドドドド!!!

 

すると空から大量の雪の塊が降り注いできた。真聡は驚いていた。これはポケモンの技つまり俺の技だ。春雪異変の時に使用した技なのだが、チルノはこの技までもマスターしたらしい。更にチルノ自身からも攻撃が来て上と横からの弾幕に流石に手を焼いていた

 

「ならばこっちはこれだ!!」

光符「アースライトレイ!!」

 

すると魔理沙は高速で何かをばら撒き始めた。するとその投げたものから太いレーザーが下から上へと放たれた。そのレーザーは雪を破壊すると同時に雪雲を払いのけて見せた。これは魔理沙が作り出したマジックアイテムである。そしてそれが止むと続けてもう一つ発動する

 

恋符「マスタースパーク!!」

 

魔理沙の代名詞ともいえるスペルを発動した。威力はかつて魔理沙と戦った時に見た「ファイナルマスタースパーク」をも超えるほどだった。聖蓮船で真聡と弾幕ごっこをしたが、あれからさらに熱心に修行してさらに強くなったようだ。チルノは「パーフェクトフリーズ」で凍らせようとするが威力が強すぎて凍らせきれず、せいぜい減速するのが限界だった。そしてとうとう被弾する

 

ピチューン!!

「くう・・・」

「確かに前よりも強くなったけど、強くなっているおはお前だけじゃないんだぜ?・・・まだやるか?」

「・・・もちろんだ!!まだまだーーー!!!」

 

そしてまた再び弾幕ごっこが始まる。チルノは懸命に立ち向かったが、魔理沙にはグレイズすらできなかった。チルノもあれからは被弾することはなかったがそれでもギリギリで体力も限界が来ていた

 

「はあ・・はあ・・」

「あれからグレイズはしても一発も当たらず躱しきったのは大したものだぜ。「ブレイジングスター」まで躱しきるとは思わなかった」

「・・・」

 

これ以上戦っても勝ち目はないと悟り、チルノは自身の持つ最高の技で決着をつけることにした

 

「これがあたいが師匠との修行も加えた集大成の技だ!くらえ!!」

「!?」

星氷龍「メテオアイスドラゴンキック!!!」

 

するとチルノは天に「瞬間冷凍ビーム」を発射した。すると空から氷の塊、いやエネルギーの塊が降ってきた。それはまるで氷の隕石のようだった。しかしこれだけでは終わらない。チルノは全身に膨大な冷気のエネルギーを身に纏い始めた。そしてそれは巨大な氷のドラゴンと化したのである。そう、それは真聡の得意技である「流星のドラゴンダイブ」をもとにしたものだ。チルノは自身のスペルの一つである冷体「スーパーアイスキック」を昇華させて完成させたのだ。そして氷のドラゴンとなったチルノは一旦天に昇った後に猛スピードで落下してきた。氷の流星を取り込んで超巨大な氷のドラゴンと化したチルノの渾身の蹴りを発動した。魔理沙はそれをにやりと笑いながら八卦炉を構えて迎え撃った

 

魔砲「ファイナルマスタースパーク!!!」

 

すると超極太の光線が発射された。両者の全力の一撃がぶつかり合う

 

「いっけーーーーーーーーーーーーー!!!」

「貫け―ーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

チルノは光線を何としても凍結させて撃ち破ろうとする。そしてさらに力を強めるとレーザーは凍り付き始めた。チルノはこれならいけると内心では思っていた。しかし

 

「強くなったお前が正直ここまでの力を持っているとは思わなかったぜ・・・でもな・・」

 

そして魔理沙は大きく息を吸って言った

 

「まだまだお前には負けられないんだぜ!!」

 

それに呼応してレーザーはより凄まじい威力になった。チルノの凍らせた部分がどんどん破られていく

 

「・・・あーあ、今のアタイなら勝てると思ったのにな・・・」

 

ピチューン!!

 

チルノはレーザーに飲み込まれて被弾したのだった

 

 

~~~~~~~~~~

 

勝負が終わった後、俺は滅茶苦茶になった霧の湖を元に戻した。ディアルガの力が使えるようになって本当に楽になったものである

 

「いいところまではいったと思うが、さすがにまだ勝てなかったか」

「当たり前だ!私に勝とうなんて10年早いんだぜ」

 

いまチルノは気絶しているが、その顔は満足気な表情だった

 

「とはいっても本気でかからないと勝てなかったぜ。こりゃ私もうかうかしていられないな」

「だがお前もあれからさらに強くなっていたじゃないか」

「まあな。いつかお前も倒してやるからな!!」

「ならば俺もさらに強くなるまでさ」

 

そしてチルノは大妖精に預け、魔理沙と別れた。またいつも通りの夜に戻ったのである

 

三妖精をはじめとした妖精たちも戦意は失せてまたいつも通りいたずらをしていく種族に戻っていく。そしてチルノは魔理沙には敗れはしたものの幻想郷で最強の妖精として名が轟いたのは確かなのだった

 




もうこの小説を書いて三カ月の月日が経ちますが、まだまだ頑張りますのでよろしくお願いします

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