携帯獣の能力を宿す者の幻想伝   作:幕の内

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もうすぐこの章も終わりを迎え、東方本編へと移行していきます


自警団に入団してからの日々

俺は入団手続きを済ませた後、勤務内容の説明を受けた。明日から早速仕事が始まる。自警団本部を出て自宅に帰ろうとすると柴さんが俺に声をかけてきた。助けてくれたお礼に夕食に招待してくれるとのことだ。俺はご厚意に甘えて阿求さんの家に向かうことにした。

 

~稗田家~

 

(うわ~。立派なお屋敷・・・)

 

そこは人里にある建物の中でも一際大きく立派だった。柴さんに案内されて中に入ると召使の人がやってきた。そして大広間に連れていかれ、そこには阿求さんが座って待っていた。

 

「ようこそお越しくださいました。拙い食事ですがどうぞ、ご遠慮なくお召し上がり下さい」

 

と笑顔で迎えてくれた。食事は拙いなんてとんでもなく、非常に豪勢なものだった。正直いいのかなと思いながらも、せっかく用意してくれたものを食べないわけにもいかないのでありがたくいただいた。どの料理もとてもおいしかった。

 

食事を済ませたあと、俺は阿求さんと柴さんたちと雑談をした。俺の能力や俺が住んでいた外の世界のこと、そしてこれからのことなどたくさん話した。その日は阿求さんのご厚意で一泊した。

 

 

次の日に朝食をごちそうになっているときに柴さんから新聞をもらった。新聞の記事は昨日のこととインタビューの内容が一面を大きく飾っていた。見出しは

「最近現れた外来人。人里を救う」と大きく書かれていて正直かなり照れ臭かった。

そのあと俺は阿求さんと別れ、早速自警団の仕事に向かった。

 

 

自警団の仕事は人里の見回りと入り口の警備が主な仕事だ。それと定期的に訓練を受ける。俺はマサラ人の身体能力を手に入れたのもあり、単純な体力測定ではダントツでトップだった。しかし戦闘訓練では別だ。俺は戦闘経験はまだ二回しかないし、勝てたのも能力のおかげだ。技の技量などは隊長たちの方が優れている。だからそこでは散々だった。俺は早朝と空いている時間帯には能力と自身の修行を行った。武術に関しては人里で一・二位を争うと名高い柴さんにお願いして、時々稽古してもらった。

 

そんな毎日を俺は過ごしていく

 

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ある時には慧音さんが開いている寺子屋の警備を任された時期もあった。子供たちも新聞で知ったのか俺に集まってきて、時々一緒に遊んであげた。授業風景も見たが寝てしまって怒られている子もいた

・・・正直慧音さんの授業はかなり長いうえに難解で寝てしまうのは仕方ないかもと思ったのは本人には内緒だ

それと宿題を忘れた子には容赦なく頭突きがかまされていた。音からして非常に痛そうだった。俺が住んいた現世でやったら虐待で訴えられるんじゃないか?と少し思った。とはいえ何だかんだ生徒たちには慕われてはいるようだ

 

 

 

 

とある夏の日。今日の夜は夏祭りでありその警備をすることになった。みんな楽しそうに祭りを楽しんでいた。途中慧音さんと阿求さんが自警団のみんなに差し入れをもって来てくれた。二人とも浴衣を着ていてとてもよく似合っていた。正直俺も遊びたい。そう思っていると叫び声が聞こえた。どうやら祭りの日の人混みを利用してスリをする不届きものが現れたらしい。しかし俺が近くにいたのが運の尽き。俺はソーナノの力を借り、特性かげふみで逃げる犯人の動きを封じた。そのあと犯人は俺に殴りかかってきたが、能力を使うまでもなくパンチ一発で相手はKOし、犯人を取り押さえて無事解決した。そのあと花火が上がった。見たのは何年ぶりだろうか。それはとてもきれいだった

 

 

 

 

とある冬の日。人里に大雪が降って大量に積もった。人里の人たちは雪かきで大変そうだった。それを見かねて俺は能力を使ってポワルンに変身して「にほんばれ」を発動した。みるみる雪は溶けていって人々に感謝された。しかし問題もあった。それは人里にある雪を全部溶かしたせいで雪遊びができなくなってしまい、子供たちを怒らせてしまったことだ。中には泣いてる子もいた。そこで俺は降らしていい場所のみに雪を降らして積もらせた。やり方は「あまごい」の雲の大きさをコントロールしてそれに「れいとうビーム」を放ち雲を凍らせて雨ではなく雪が降るようにしたり、弱めに「こなゆき」を放って雪だまりを作った。子供たちは機嫌を取り戻してくれたようで無邪気に遊んでいた。しばらく見ていると子供たちに誘われて、ちょっとのつもりで一緒に雪合戦をしていたら長く遊んでしまい、それを上司に見られて怒られてしまったのもまあ一つの思い出になった。

 

 

 

ある時にはまた人里の近くで妖怪が現れた。今度は鱗を持った大きな亀のような妖怪と人型の小さな妖怪が4体だった。人型の妖怪は他の自警団のみんなと団結して能力なしで倒した。しかし亀の妖怪は手強く甲羅は鉄のように硬かった。俺は能力を発動させた。俺は修行の甲斐があって変身できるポケモンの種類が増え、第三進化するポケモンのうちの第二進化形体までのポケモンの能力はすべて使えるようになっていた。俺はメタングの力を借りて「メタルクロー」で攻撃した。亀も甲羅で受けようとしたがその甲羅はあっけなく切り裂かれ絹のようになってしまった。そしてやわらかい中身に「しねんのずつき」で攻撃して倒した。このときもまたどこからか射命丸さんが見ていたようでその時の様子を写真付きで記事にされた。見てる暇があるなら少しは手伝えよと思った

 

 

他にも忘年会や正月、また別の妖怪の退治などいろんなことがあった。

 

 

そして俺は自警団に入ってから2年以上の時が流れた。

そしてある日突然異変がおこった・・・

 




ソーナノ   NO.360    タイプ:エスパー

ソーナンスの進化前のポケモン。甘い果物が好物で仲間とおしくらまんじゅうをしてカウンターを繰り出す訓練を行うらしい。覚える技は「はねる」と「あまえる」と「アンコール」、そして「カウンター」、「ミラーコート」、「みちづれ」、「しんぴのまもり」と合計7種類で自分から攻撃する技は一つも覚えない。ただしソーナンスを扱ううえで重要な「アンコール」を取得させるにはソーナノから進化させるしか手段がない。ちなみにポケモン不思議のダンジョンシリーズのみ「たいあたり」を覚えている


ポワルン   NO.351    タイプ:ノーマル

天候によって姿を変えるポケモン。気温や湿度によって細胞が変化するらしい。専用のとくせい「てんきや」により図鑑通り天候によって姿が変わりタイプも変わる。日差しが強いと炎タイプ、雨だと水タイプ、あられだと氷タイプになる。ただし砂嵐だけ変化しない


メタング   NO.375    タイプ:はがね・エスパー

ダンバルが進化した姿。二体のダンバルが合体した姿らしくそれによりサイコパワーは倍になった。両手の爪は分厚い鉄板を絹のように引き裂くほどの切れ味を持ち、ジェット機と衝突しても傷付かない頑強なボディを兼ね備えている。また時速100キロで空を飛び、ノズパスを追い詰めるらしい

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