携帯獣の能力を宿す者の幻想伝 作:幕の内
バトル描写は書いていて楽しいですが、難しいですね。うまく書けているのだろうかと不安です。後旧作キャラは技の名前がないのが地味に大変です
~聖輦船side~
今聖輦船は真聡を救出するために向かっていた。その時だ
ドオオオオオオオオオオオオオオオオン!!
「くっ」
すると強烈な衝撃波が飛んできた。それは巨大な聖輦船も吹き飛ばされそうなほどであった。聖は結界の強度を更に強め、他の者たちも協力していた。何とかこれを防ぎきるとボロボロの結界を見つける
「これは!!」
「結界の内部は酷いことになっているわね・・・」
「おそらくあの結界がなければ私たちも巻き込まれていたでしょう・・・」
「真聡さんは!?」
「・・・・そんな」
「どうしたんだムラサ?」
「今望遠鏡で見たけど・・・さっきのメイドがこっちを見てる」
『!?』
「そんな・・」
「真聡さん・・・」
と意気消沈していたが次の瞬間また異常事態が起こる
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
『!?』
「何だよあれ!?」
すると遠くから黒いオーラ―が煙のように立ち込める。それは正に漆黒の闇と呼ぶにふさわしいほどの禍々しさだった。そしてその奥には一人の人影があった。それを見て早苗は
「まさかあの力を・・・」
そう思ったのもつかの間。早苗たちは次の瞬間には魔界から姿を消していた
~夢子side~
私はこの人間の侵入者を倒した。その強さは人間とは思えないほどの途轍もない強さだった。私も神綺様の力を借りなければ歯が立たなかった。最後の一撃も直撃したらお終いだったことでしょう。策がはまって本当によかった
そして遠くから先ほどの空飛ぶ船を見つけた。私はまだ力は十分残っていたし、向かってくるというのなら排除するまで。と思いさっさと撃退しようと思った。しかしそう思った矢先、突然後ろから暗黒のオーラが立ちこもり始めたのだ
「これは一体!?まさか!!」
するとその中から人影があった。体は漆黒に染まり方からオレンジ色の結晶のようなものが光り輝いていた。それは闇と殺意の塊とも言ってよかった。そしてどこからか魔力の霧の力を感じた
「まさか!!あの霧の力を吸収したというの!?」
~真聡side~
「ウウウ・・アアア」
(何とかうまくいったか・・)
~回想~
俺はあの爆発に飲まれたとき「まもる」を発動したしかし咄嗟にやったもので通常よりも遥かに弱く、あっという間に破られてダメージを負ってしまった。しかし「サイコディザスタ―」の威力でだいぶ弱められたのもあって何とか生きていた
敗因は勝負を急ぎすぎたことだ。いくらこちらが不利でももっと柔軟に考えていればああはならなかったかもしれない。まだまだ修行が足りない証拠だ。とはいえこの霧は本当に厄介だったのは事実だ。この邪悪な霧をどうにかできれば、それを利用できたら、と地面に倒れながら思っていた。その時である。ミュウツーにはもう一つの姿があることを思い出した。しかしこれはかなり危険である。また闇のディアルガの時と同じく自我のない暴走状態が再来しかねない。でもこの力も手にしたいという欲が心の中に出てしまっているのだ。すでにあの魔力の霧は全身に浸食していて他のポケモンではまともに戦えないだろう。ならば
(ゲームでもちゃんと操作できるんだ。おそらくコントロールできないこともないはず。ならばそれに賭けてみてもいいかもしれない。闇は決して悪ではない。そもそも光と闇に善悪なんてものはないはずだ。だから俺は・・)
俺は立ち上がり、力を振り絞る
(それすら俺の力にしてみせる!!)
そう思って俺はその霧を吸収した。途轍もない吐き気と頭痛に苛まれ始める。全身が痛い。でもこのままではどっちみち死ぬし、他のみんなを救う可能性すらなくなりかねない。他のポケモンの力もまともに宿せない状態。だから俺はこれに賭けたのだ
「う・・・ああああああああああああああああああああ!!」
俺は力を解き放つのだった
~現在~
そして結果は成功した。俺はポッ拳で登場するポケモンの一つ、ダークミュウツーの力を宿すことに成功したのだ。かなり危険な作戦だったが、魔力の霧も克服できたし、なんとか自分の力にすることが出来る様になった
しかしいずれにしろ早めに決着をつけないといけないのも事実だ。克服したとはいえ、長く浴びすぎればどうなってしまうかわからなかった。今は何とか自我を保てて入るがそれがいつ無くなるかわからない。だから早く夢子を倒し、この霧を止めなければいけないのも事実だった
(まずはあいつらを逃がさないと)
俺は夢子に巨大なエネルギー弾を発射した。夢子はそれを防ごうとするが、想像以上の威力で吹き飛ばされてしまう。俺はその隙に聖輦船を幻想郷へと「テレポート」させた。巻き込むわけにはいかないからだ。それが済むと俺は夢子に接近した。俺は「サイコウェーブ」で生み出した禍々しいオレンジ色の巨大な剣を生み出して斬りつけようとした。夢子は吹き飛ばされたが、すぐに立ち直り剣で迎え撃った
グワキ――――ン!!!
「!?」
すると凄まじい衝撃波が飛びまわった。その後互いに剣をぶつけ合う
ガキ!!キィーン!!
互角の展開だった。しかし俺はダークミュウツー特有のパワーで押しだした。そしてすかさず地面からオレンジ色の中に紫と緑がDNAの二重らせん構造になった柱を生みだした。夢子はそれに飲み込まれる。そして俺は武器を呼び出し、暗黒の雷をそれに纏わせる。そしてそれをレールガンとして一斉に発射した。夢子も剣を放って応戦するが真聡のものは先ほどよりも威力が上がっており、押し負けて直撃した
「がは!!」
夢子は大きなダメージを負った。今まではこの霧の力も借りていたのは自分だけだというのに今は相手もそれをしている。そして自分よりも遥かに上の存在の神綺の魔力を宿し続けて体力に限界が来ていた。夢子としても早く決着をつけないといけなかった
「サイコキネシス!!」
俺は強烈な念力を夢子に放つ。しかし夢子はそれを真正面から極太のレーザーで迎え撃って相殺した。そして夢子の姿が変わり出した。髪は金髪から銀髪に変わり瞳は更に深紅に輝きだした。夢子は最後の力を振り絞って真聡に迎え撃つことにしたようだ。そして剣を振るって斬撃を放つ。速さも威力も桁違いに上がっていた。俺も長くは戦えない以上全力で挑むしかない。だから俺も共鳴バーストを発動した
「おおおおおおおおおお!!」
「はあああああああああ!!」
それから凄まじいエネルギーのぶつかり合いになった。剣戟、光線などのぶつかり合いが目まぐるしく繰り広げられていた。二人の速度は音速なんて目じゃないほどの速度で動き回っていた。攻撃がぶつかる度に大地や山が崩壊していく。一応お互いが結界をさらに強力にして範囲も広げたがそれも長続きはしそうになかった
「サイコブレイク!!」
「なんの!!」
強烈な超能力の弾丸、いや戦車砲くらいありそうなものを大量に放つがそれでも夢子は対応してみせた。お互い体力は限界寸前だった。だから俺はこの技で勝負をつけることにした
俺はあっという間に雲を突き抜けてパワーを溜めた。そして同時に霧と闇の力を吸収した。数あるポケモンの技の中でも一番やばい描写であるこの技。でも勝つにはこれしかなかった
対する夢子も己の中にある魔力を全て剣に込めた。すると天へと貫く巨大な剣になった。もう自分がどうなろうとも覚悟して迎え撃つ
そして俺はエネルギーを溜め込んで超巨大な暗黒のエネルギー体が完成した。俺はそれを全力で振り下ろした
そいて夢子も最大パワーで剣を突き立てた
「ダークエンドノヴァ!!」
「これで終わりです!!」
お互いの渾身の一撃がぶつかり合う。その衝撃は想像を絶するものであり、音もなくただただ漆黒の光に包まれるのだった
なんか今作だと普通のミュウツーは割とかませになっている気がしますけど、私はミュウツーは大好きです