携帯獣の能力を宿す者の幻想伝   作:幕の内

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久しぶりの弾幕ごっこです
まあ最終的にはその規模ではありませんがあくまで弾幕ごっこですのであしからず


VS霧雨魔理沙

~上空~

 

「先手は俺からといこうか」

実念符「サイコショック」

ズドドドドドドドドドド!!!

 

まずは俺が最もよく使う弾幕と言っていいスペルを放った。しかし前よりも弾幕の威力、速度、精度も桁違いに上がっている。しかし魔理沙はそれを巧みな動きで躱していく。パターンそのものは変わってはいないとはいえこれを軽々と躱すとは。飛行速度も音速並かそれ以上だ

 

天儀「オーレリーズソーラーシステム」

 

すると魔理沙から複数の球体からレーザーで攻撃する「オーレリーズサン」の強化版を放ってきた。密度も濃ゆく弾速も早い。しかしこの程度では当たるとは思わないでいただきたい

 

ヒョイ・・・ヒュン!!

(強化版だっていうのにまるで当たらないな・・・。まあ想定内だけどな)

「こっちも新スペルといこうか」

剣舞「つるぎのまい」

 

すると俺は「しんぴのつるぎ」と「せいなるつるぎ」の二刀流となった。そして舞うように動きながら斬撃を飛ばしていく。変則的な動きから様々な斬撃が時に激しい突きや時に回転しながら斬りつけたりなどしていく

 

「くっ」

 

弾幕そのものは「サイコショック」よりも密度は薄いが、その分弾幕の種類が豊富だ。それは絶え間なく変則的に行ってくるので苦戦した。しかし魔理沙だって修行をし、いろいろな戦いを経験してきた。すぐに動きを見切り始める

 

(やるな)

「これはどうだ!!」

邪恋「実りやすいマスタースパーク!!」

 

すると凄まじいエネルギーが魔理沙の八卦炉に集まり始める。チャージに時間はかかるようだが、その代わりに溜めている間に細長いレーザーが大量に放たれる。それによって相手の動きを邪魔して放たれる極太のレーザーに当てやすくしているのだ

 

「くらえ!!」

 

チャージが終わってついに発射される。溜めた分威力も太さも通常の「マスタースパーク」よりもはるかに上回っていた。おそらく「マスタースパーク」自体の威力も以前よりも格段に上がっているのだろう。更に星形の弾幕も大量にばら撒いてきた

 

「ちい。厄介だな」

 

超極太の光線に大量の星形の弾幕の応酬は流石に手こずった。何とかかわし切ったがまた第二射を発射する気のようだ。最初の細いレーザーは太くなり星形の弾幕は継続して残っていた。より確実に相手に当てるための工夫なのだろう。俺は魔理沙の成長に感心していた

 

(じゃあこちらもパワーで攻めるとするか)

 

秘剣「しんぴのせいけん」

 

すると俺は「しんぴのつるぎ」と「せいなるつるぎ」を一つにした巨大な剣へと変化させた。それを薙ぎ払いや縦に振りぬいていき、周りの星の弾幕を全て切り裂いていく。魔理沙は驚愕したがチャージは完了していた。魔理沙は躊躇なく発射した。先程よりもさらに強力になっていた。しかし真聡も剣の力を最大まで引き出して迎え撃った

 

ドオオオオオオオオオオオオオオン!!!

 

凄まじい衝撃波と光が空を覆った。それはぬえたちの乗っている飛行船も揺るがしていた

 

「はあああああああああああああああああああああああああ!!!」

「いっけーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

激しいつばぜり合いの末に

 

ドッカァーン!!!!

 

辺り一面が爆風に飲み込まれた。各々結界を使って防御はしたが、それでも衝撃は凄まじいものだった。やがて爆煙が晴れていった。すると二人とも立っていた。魔理沙はだいぶ力を使って少しふらついてはいるがしっかり前を見据えていた

 

「強くなったな。前にやった時とは比べ物にならないよ」

「・・・そりゃどうもなんだぜ」

 

と純粋に賞賛していた。しかし魔理沙と比べてまだ余裕たっぷりだった。それには魔理沙も苦笑いだった

 

(こっちは結構きついっていうのに・・・やっぱ強いなあいつは)

 

能力に恵まれているというのもある。しかし彼はそれにかまけることなく常に鍛え高めていった末に得た強さでもある。それは魔理沙自身もよく知っていたし、認めていた

 

しかしだからこそ勝ちたい。せめて爪跡くらいは残したい。だからこんなことを提案した

 

「正直これ以上長く戦うのはキツイ。だから私の全力の一撃を放つぜ。いいか?」

「・・・分かった。ならば俺も全力で迎え撃とう」

 

そして魔理沙は八卦炉にエネルギーを溜めた。魔理沙が放つの永夜抄のラストワードを更に高めた技だ

対して真聡は強力なエネルギーを持ったオーラを纏った。使うのは月で手に入れたあの力だ

 

「いくぞ!!全力全開!!」

 

するとオーラはさらに強くなった。そして謎のポーズをとる。その様子を見ている早苗は察していた

 

(あれをやるんですね・・・)

「ちょっと早苗!!やばそうだから離れるわよ。それと結界も張って」

「は、はい!!」

 

飛行船にいる者たちも遠くに離脱し、宝力で強力な結界を張った。弾幕ごっことはいえ凄まじいエネルギーのぶつかり合いになるのは予想できていた。だからそれぞれ防御姿勢をとる

 

「いくぞ!!」

ギュイ――――――――――――ン!!

 

すると魔理沙は大空を「ブレイジングスター」のように八卦炉で飛び回った。その様は正に天を翔る彗星だった。そしてさらに力を強めていく。そして真聡も

 

「はああああああああああああああああ」

ボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

 

すると真聡は超巨大な炎を塊になった。例えるなら太陽そのものになったお空の時のようなものだろうか。そして魔理沙は最大にまでなったエネルギーを纏って突撃してきた。真聡もまたそれを迎え撃つ。放とうとするのはZワザ。これはそれの物理型のものだ。そして超巨大な火炎となって魔理沙に向かって突進した

 

「サングレイザー!!」

炎Z「ダイナミックフルフレイム!!」

 

二つの巨大なエネルギーはぶつかり合い

 

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!

 

と弾幕ごっことは思えないほどの衝撃が走った。そして周りは凄まじい光に包まれたのだった

 

~数分後~

 

「いたたた・・・・」

「弾幕ごっこでこれって二人ともなんて技編み出してるのやら・・・」

 

あくまで弾幕ごっこ用なので殺傷力は本家よりも遥かに下がる。とはいえ弾幕ごっこでも下手をすれば死ぬ。これはそれに十分値すると言っていいだろう

 

しばらくすると爆炎は急に晴れた。そしてその中心には魔理沙をお姫様抱っこしている真聡がいた。魔理沙は力を使い切って気を失っていた。対して真聡は依然として平気な顔をしていた。とはいえダメージはかなり入ったようで魔理沙も含めて傷は回復させていた

 

「最後の実にいい一撃だったよ。お前が成長した強さ、しかと見せてもらった」

 

とつぶやく

 

気を失っている魔理沙の表情はどこか満足気なのであった

 


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