携帯獣の能力を宿す者の幻想伝   作:幕の内

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遅れてすみません。今週は忙しくてなかなか投稿できませんでした。これからも毎日投稿が難しい場合もあると思いますが、失踪はしません
早いもので今回で100話目に到達しました。ここまで頑張ってこれたのは読んでくださる皆様のおかげです。これからも頑張りますのでどうぞよろしくお願い致します。


第八章:星蓮船編
大空に浮かぶ未確認飛行物体


~工房~

 

カンッカン!!!

「おーい。小傘~いるか~」

「あっ!真聡さん」

「俺の頼んだものは出来ているか?」

「あーあれね。出来てるよ」

 

俺は今小傘の工房に来ていた。彼女は鍛冶が非常に得意であり、それで生計を立てているらしい。実を言うと俺は小傘にあるものを作ってもらうことを頼んでいたのだ。どうやらそれが出来たらしい。頼んだのはナイフが100本に刀が50本、槍が10本である

 

「相当の量を注文したというのに一本一本が見事な出来栄えだな」

「そんなにたくさん注文が来て驚いたけど、真聡さんには恩がたくさんあるから腕によりをかけて作ったんだ」

 

小傘は俺に出会った後、新しい生き方を模索している。なんでもたまたま「メ〇ー・ポピ〇ズ」の原作本を見つけて傘で空を飛ぶベビーシッターというものにピンと来て、これからは道具が人間に合わせた生き方をしてみてはいいのではないかと思ったらしい。そして〇リー・ポ〇ンズを真似て小傘もベビーシッターをやっているらしい。泣いている子供はあやし、笑っている子供は泣かせてまわっている。子供受けは結構いいらしい。しかし親から見れば変質者だし、妖怪でもあるから追い出そうと思って手配書まで出したらしい。そして俺に退治の依頼が来たのである。行ってみるとその正体は小傘で事情を聴いた後、人里の人たちの誤解を解いてあげた。その後いろいろ気にかけてあげて、工房の改装を手伝ったりしてあげたのだ。今は人里の人たちにも無害な妖怪として受け入れられつつあるようだ

 

「いいってことさ。お前が危険性のない妖怪であることは俺が理解しているからな」

「う~それはそれでちょっと複雑ね」

 

しばらく雑談をした後、俺はナイフに細工を施した。そしてナイフは半分バッグに入れ、残りは全て異空間に放りこんだ。そのあとは雑談をしばらくしていた。そろそろ頼まれた鍋を渡しに戻ろうとすると

 

「!?これは!!」

「えっ!?何あれ?」

 

すると突然何かが宙に浮いてきたのだ。その形は俺は知っている。それは間違いなくUFOだった。俺は少し驚いた

 

「UFOか・・・」

 

俺は現世にいたときからUFOは割と信じていた。本当に円盤型の飛行物体に乗っているかはともかく、宇宙には地球以外にも生物はいるだろうし、文明を持った生物がいてもおかしくないとは思うのだ。不思議な現象やレーダーなどからすぐに離れることも割と自然な気もするのだ。地球はここ数十年でやっと月に行った程度。しかしそいつらは誰も知らないような他所の星からやってきたのだから地球より遥かに高度な文明を持つ筈だ。そうなればレーダーにかからない技術を持っていても案外違和感がないと個人的に思うのである

まあそんな個人的な考察はともかくここは幻想郷。月に文明があったのだからUFOが出てもおかしくはないと思う。しかし次の瞬間

 

「!?」

「攻撃してきたよ!!」

 

 

しばらくすると弾幕を放ってきた。俺は早速試し打ちを兼ねてナイフを投げつけた。それはあっさり命中して撃墜したのだが、それは何と破片のようなものに変わってしまった。俺は怪しく思って「みやぶる」を使って他のUFOを見てみると、俺は今度は小傘に作ってもらったナイフを投げて迎撃した。爆散しないようにするために貫かず刺さったままにするようにした。するとナイフが刺さったUFOは別の物体に変わっていた。小傘も応戦してくれた。しばらくすると俺たちは全てのUFOを撃墜させた。撃墜したものはみんな何かの破片のようなものになっていた。

 

「終わったな」

「ふう・・一体なんだったんだろう」

「あまりよくないことであるのは確かだろうな」

 

俺は残った破片を調べた。どこか不思議な力を感じる代物だったがそれ以上はよくわからなかった。俺はそこでネイティオの過去の目でそれを調べてみることにした。すると少女の姿が浮かんできた。黒髪のショートヘアーに黒いワンピースに胸に赤いリボンがあって、背中にある赤い鎌のような赤い三本の羽と矢のような形をした青い三本の羽のようなものが印象的な容姿だった。どうやらこいつが破片に何か細工をしていたようだ。俺はその犯人を召還することにした。どうやるかはズバリ、フーパの力である。見た目も名前もわからないものは無理だが、容姿がわかればが召還可能のようだ。俺はその犯人は召還した

 

「おーでーまーしー!!」

 

するとリングが光り出した。するとそのリングからあの少女が姿を現したのだ

 

「な・・なんだ!?」

「お前がこの騒動の犯人だな?」

「!?」

 

すると少女は俺の姿を見ると

 

「何すんだよ!!」

 

と言って持っている槍で突き刺そうとするが。俺はそれを余裕で受け止めた。彼女は力ずくで俺を槍から手を離させそうとしたが、微動だにしない。魔神の腕力の前では勇儀や萃香レベルでもないと単純な腕力では抜け出せない。分が悪いと感じ槍から手を放して離れようとするが、俺はすかさず「サイコキネシス」で拘束した。そしてそのまま宙に浮かべ

 

「手荒な真似はしたくはない。大人しく事情を話せばそれでお終いだ」

「っ・・・・」

 

最高レベルの「サイコキネシス」に拘束されてしまえばもはやどうしようもないし、真聡の後ろに魔神のようなオーラが出ていた。彼女は正にそれににらみつけられており、その圧倒的な威圧感の前に思わず恐怖する。そして大人しく降参して事情を話すのだった

 

この子の名前は封獣ぬえというらしい。かつて人間たちにいたずらしていたのだが、正体がバレて地底に封じられてしまい、長らくそこに住んでいたらしい。しかし以前の地底の異変で間欠泉と共にどさくさに紛れて脱出したという。そのあとムラサという地底からの知り合いが人間の僧侶を復活させようとしていることを聞いてそれに必要な「飛倉の破片」に決まった姿がなく、見た人の知識で変わるようになるという「正体不明の種」を付けたものをばら撒いて邪魔をしようとしていたらしい。それからまた尋問を続けていたが

 

「ま、真聡さん上見て!!」

「・・・!?なんだあれは!?」

 

すると上空に空を飛ぶ巨大な船を見つけた。しばらくするとおそらくあれがさっき言っていた人間の僧侶を復活させようとしている奴らじゃないかとぬえは言った。そしておそらく中にはムラサという妖怪もいるだろうとのことだ

 

「行ってみる価値はありそうだな」

 

そこで俺は一旦ぬえを異空間に放りこんだ。そして小傘と別れた後、そのまま空を飛ぶ巨船を目指して進むのだった

 




いきなりEXボスに出会っていきましたね

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