ソードアートBro's   作:名無しの権左衛門

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閑話 ただの素材集め

閑話 ただの素材集め

 

「「キリト、素材集めに行こう」」

「「……ん?」」

「わかったわかった、火花を散らさないでくれよ」

 

 キリトはサトシと共に、倒し終わった敵の素材を売りに来た。

売りに来たのは、エギルの商店だ。

彼は第一層のボス攻略の時に知り合いになった。

 

 そしてもう一人は、リズベット。

女性で鍛冶師。マスターメイサーを目指している。

名匠リズと云われる日が、もう少しであることが今回の意思の強さを伺わせる。

彼女とは第27層からの知り合いだ。

 27層がまだテーマフラグ解放していない時、アルゴという情報屋から鍛冶師の情報を買った。

その時にお世話になり、作り上げた武器が普通に良かったのでそこから関係が続いたのだ。

 

「エギル殿、今帰りました」

「エギル、丁度いい希少アイテムを見つけましたよ」

 

 ちょっとした修羅場に、エギルと共に歩む英雄が帰ってくる。

一人はさわやかな青年と思われる大人、趙雲子龍。

もう一人は、華奢な肉付きだが頭は良く冷徹になれる軍師、諸葛亮孔明。

公明は徐晃の方なので間違いである。

 

「リズ!最高の虎戦車ができました!早速試乗してみてください!」

 

 更にリズベットと共に歩む英雄が帰ってくる。

この方は女性で、虎戦車や木牛流馬の原案者と言われている。

その名は月英である。本来の名ではなく、ゲーム基準なのでこれである。

 

「おお、趙雲、諸葛亮、良いところに帰って来た。

 この鍛冶師に俺達の優位性を示してくれないか。

 今日は譲れねぇんだ」

「ねえ、月英。このおっさんを黙らせてくれない?

 私の将来性が如何に優先かつ現実的か、教えてやってくんない?」

 

「「別に一緒に行動すればいいんじゃないですか?」」

 

 有無を言わさない夫婦の切り返しに、速攻ノックアウトを受ける二人。

 

「本当に彼らは愉快だなぁ」

「ピカァ~」

 

 サトシとピカチュウが、この空気の明るさに和んでいる。

キリトはいつもの事と笑っている。

 

 結局話を聞くと、この層ではないがリドリーの素材とメタリドリーから落とすインゴットが欲しいんだと。

リドリーは空中を飛んでいて、更に攻撃力が非常に高い。

だから一回戦ったら、二度と戦いたくないプレイヤーが続出。

そこでキリトに頼む二人がいるのだ。

 

「キリトとサトシは今日、何をしておられたのだ?」

 

 趙雲はキリトとサトシと向かい合って聞く。

 

「ああ、今日はダークヒーロー狩りさ。

 途中クッパが出てきて、ダークヒーローをフィギュア化させてご帰宅願ったよ」

 

 キリトがにこやかに言い放つ。

暫くサトシも交えて会話していると、喧噪が止んだ。 

決着がついたようだ。

結局、皆でリドリーとメタリドリーの乱獲を行う事に決定したようだ。

 

 

 次の日、45層。

とある研究ラボに来た。

此処には、たくさんの生体カプセルが壁際に密集している。

部屋自体はかなり広く、45層のフロアボス部屋よりも広い。

 

そしてこんな禍々しい場所に、ランダムでリドリーがリポップするのだ。

 

「キシャアアアア!!!」

「出たわよ!お願い、月英!」

「ええ、先陣はこの月英にお任せを!」

 

 さて、彼女を含んだ三國無双な方々は、記憶的にIFを含んだ三國無双2~7全ての記憶がある。

その中で現実に触れた技術者は、自分の無双として使っている物品に大層悩んだことがある。

そこでその物品を変えられないかと思い、メニュー欄を探しまくっていると

先に情報を得たキリトが彼女らに教えた。

 

 結果……。

 

「これが、研鑽の成果です!」

 

 繰り出したのは、小型の虎戦車ではなく普通に大きな戦車。

そう、あの戦車。キャタピラがついて、反射装甲や機関銃・スモーク等が取りついているアレ。

しかも、無双乱舞に設定しているので、壊れても再復活する。

 

出現した戦車は合計三台で、装備している全ての武装を解放しリドリーに射撃する。

そして効果時間が切れると、内部に残っている全ての爆薬と共に大爆発を起こして消える。

FFによる誤爆はない。

 

この卑怯じみた攻撃のおかげで、リドリーの三段体力の内あと一本となる。

 

「強っ!?」

 

 あまりもの攻撃力に、リズベット本人は驚愕する。

浪漫な砲撃に、キリトやサトシも爛々と目を輝かせる。

 

爆撃されたリドリーは、片目と頭部装甲を失いつつも元気な様子。

そのまま飛翔してくるが、彼らの前になった瞬間地面に落ちる。

どすんと落ちて、場を揺るがすがこれ以上の地震を浴びている攻略組にそれは効かない。

 

さて地面に落ちた理由は、諸葛亮による大気移動からの真空で飛べなくなったからだ。

その内にフルボッコにあう。

このような手口で、飛翔モンスターを乱獲。

 

 次に向かうのは、メタリドリー。

戦場は研究所の最奥部にある。

敵本体は、生体カプセルに存在しする。

倒すと一定時間後に、生体カプセルにリポップする。

 

「ここの解放ボタンを押せば、究極機械生命体メタリドリーが出てくる」

 

 キリトがそう説明する。

そして、さっさと押す。

すると周囲が赤のライトで照らされ、警告音が周辺に行き渡る。

警告音が発動している最中、目の前にある大きな生命維持装置が解除されていく。

そこから出てくるのはメタリドリー。

翼の他に、ジェットを持っているので地面に叩き落とせない。

 メタリドリーはその場で飛翔し、空中停止する。

その間に諸葛亮のビーム・趙雲の槍の投擲・ピカチュウのエレキボールを喰らわせる。

このダメージで三段体力は、三段目のHPバーが二分の一になるほどとなる。

結構食らわせた様だ。

 

 メタリドリーは、火炎弾を放ってくる。

これを回避したら、近場によってきてしっぽでたたきつける攻撃をしてくる。

エギルとリズはタンクなので、この攻撃を防御してしっぽのみを攻撃する。

すると部位破壊したようだ。装甲が剥がれている。

 メタリドリーは退避し、遠くへ逃げようとしていた。

遠くからの攻撃は、雷撃攻撃と相場が決まっている。

そこで月英の無双乱舞が発動する。

 

「我が研究の成果を見せつける時です!」

 

 装備転換した為、非常に強力となっている。

出現したのは、F-15E戦闘機。

対地が少し得意な対空もできる万能な兵器。

この戦闘機は、マシンガン・多弾頭ミサイル・気化爆弾を使った後特攻する。

大爆発をするが、FFなし。

 

 メタリドリーの体力は最終一段に行く。

怒ったボスは、特攻してきてすれ違い様切り裂いてくる。

しかしキリトと趙雲にその攻撃は効かない。

逆に反撃を喰らって、残る装甲をはぎ取られた。

 体力が後少しというところで、諸葛亮のシャッホウビームが直撃する。

しかも斬属性なので、一気に削り取られた。

 

 クリア。

これを何回か繰り返して帰った。

 

「月英、此れ、使いたかった奴でしょ?使いなさいよ」

「え、いいのですか!?こ、この龍鉄は……」

「いいから研鑽と研究をつんで、役立てるようにしなさい」

 

 と月英にレアドロップを渡してた。

エギルの方はというと、ドロップ品を一定基準を満たすと交換してくれるNPCに言って、

三國無双装備を整え趙雲と諸葛亮の能力を上昇させた。

更に武器レベルも、レベル1から2へ上昇する。

 

此れには三國武将は喜んだ。

 

 結局犬猿のような反応をしても、心持は皆同じなんだなと思うキリトであった。

サトシも少しドロップを貰っていて、それはとある道具の為に残しておくことに決めた。

 

 

 さて、キリトとサトシは、アスナ達の所へ戻った。

最初はどこに行っていたのか聞かれたが、レアドロップ品を献上することで機嫌が直った。

そしてキリトはアーロイ達の進捗を聴く。

先程47層をクリアしたところだが、裏ボスをクリアしていないとのこと。

 

このボスは後で行くとして、精鋭部隊は完成している。

今徐々に1層に、育成完了した機械獣を送っている所だという。

あの機械獣を超える前時代の世界を破壊した機械群を相手にすると思うと、背筋が凍る想いだ。

 

 SAOに入って、約一年ちょっと。

犠牲者は500人程。

攻略組は先細りになるわけでなく、ダークヒーロー合わせて多くのプレイヤーが前線に来ている。

それと確認されているだけで、フィギュア化されたヒーローは100を超えている。

これからが若干不安なものだが、まだ彼らはマリオ以外失っていない。

 

 というのも、機械獣が真っ先に見つけて排除するか、フォーカスが概念的に見つけて確認するか、

ポケモンたちやピナ・シリカが真っ先に排除することで今までフィギュア化を避けてきている。

 

 彼女たちが最強足りえる中、キリト本人はどういう役割なのか。

 

 キリト自身攻略組の一員で、有益な英雄とプレイヤーを見つける彼は、LAを取りまくる度胸のあるアタッカーとなってた。

要約すると、ギルドマスターだけど雑魚ということだ。

将の将だから、あまりどうのこうの言えない。

 

 次の層は48層。

情報からすると、花畑が広がっていて敵性モブが極端に少なく普通に弱いとのこと。

22層の再来だ。

この層はキリトが久しぶりに探索しようと思ったりした場所である。

 

 48層を共に探索しようと言い出したギルドもあり、彼等と共に行動しようと思っている。

彼等を合わせて探索を行うのは、キリトを含む黒の英傑連盟団全員だ。

入団しているのは、キリト・アスナ・アーロイ・シリカ・サトシ・エギル・趙雲・諸葛亮・リズ・月英だ。

 

そして、共に行動しようとしているギルドの名は、『風林火山』という。

ギルドマスターは、キリトが一度指南したことがあるクラインという男性だ。

義理堅くムードメーカーである。

彼も女運がない代わり、多くの英雄と協力してこの世を生き抜いている。

 

 彼等と最初期から生き抜いてきている英雄がいる。

彼の者の名は、真田幸村だ。本名は別にあるが、無双ゲーム由来なので仕方がない。

赤備えがその鎧でわかるように、非常に攻撃的で武力が高い。

中々気質がよい人物で、雰囲気が基本的に柔らかく物腰も柔らかい。

故に交渉事は彼に任せればいい。

 

 基本的にクラインが行っているが、命が無くなれば終わりなプレイヤーを気遣って、

幸村が一触即発な雰囲気であれば相手との間に入る。

相当な信頼を得ていることも、この事で理解できる。

 

 さて他にも英雄がなぜかこの少数精鋭なギルドに多数集まっている。

理由は分からないが、彼らの矜持や性格のおかげで集まってしまったのだろう。

その為、周囲から少々どやされているが、皆は気にしていない。

 

さあ、行こうか、次の階層へ。

 




 6話は、総計5万文字になる模様……。
前編は、百桁切り捨て27000文字と集計しております。
この6話後編が終われば、感想欄の指摘通り内実・内情を個人主観から煮詰めようと思います。
 ただし、本編とは趣向を変えます。
理由は、本編はイージーで、残酷な描写がないからです。

 というわけで、R-15と残虐な描写有りのタグを名実共に存在する話を作ります。
この話は『解章』という名で、本編と原作の進行・人間関係に似せながらえげつない世界観で創ろうと思っています。
 
 詳しくはさくさくと暇つぶしで書いた二次小説の後書きに書きます。


 今回はたったの4000文字ですが、少しでもわくわくして頂けたら幸いです。
これからも話の整合性を確かにする為、閑話を作ります。
こんな稚拙な考え丸出しな文字列ですが、よければこれからも見て行ってください。


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