多重人格なツチノコ   作:☆ショウ★

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久しぶりです。
今回はまたまた、台本形式から変えて、普通の小説っぽく頑張ってみました。
苦手なものをやらないって逃げるよりも、練習していく方が良いかなと思ったからです。
なので、少し拙いかもですが、よろしくお願いします。


第四話 ツチノコとさばんな

「さばんなちほーに帰ってきたよおお!!」

 

「うるっさいなあ!」

 

さばんなちほーに着いたツチノコ一行。さばんなに着いたと同時に上のやり取り。

 

「いやあ、さばんなちほーはかばんちゃんに会って以来だなあ。ああ、いい安心感がする」

 

「聞いちゃいねえ・・・」

 

「ははは・・・」

 

そんなツチノコの苦言をものともせずご機嫌なサーバル。

 

そんなサーバルに呆れるツチノコとかばんちゃん。

 

「そうだかばんちゃん、初めて出会ったときの草原に行こうよ!」

 

「え、でもどこもかしこも同じような風景なんだけど、場所分かるかな・・・?」

 

「そこまでだ!ここに来たのはカバに話を聞くためだ。ジャパリパーク探検ならまたの機会にしな」

 

どこまでも呑気なサーバルに喝を入れるツチノコ。

 

「はーい」

 

「え、やけに聞き分けがいいな」

 

「怒られちゃったからねー」

 

カバの居る水場に向かいながらそんなことを駄弁っていた一行。そこに、あるけものがやってきた。

 

「あ、サーバルじゃん。久しぶりー」

 

「あ、トムソンガゼル!」

 

アニメで不動明王の烙印を押されたトムソンガゼルのフレンズである。

 

「君は確かかばんだっけ?ウワサは聞いてるよ!命懸けでセルリアンからサーバルを守ったって!」

 

「えへへ、ありがとうございます」

 

「トムソンガゼルは、ガゼルの仲間の中じゃ、特に逃げ足が速いんだ。スピードに乗れば、あのチーターからも逃げられるんだって」

 

ラッキービーストからの解説が入る。

 

「あれ?今誰が話したの?」

 

「ボスだよ!ボスって喋れたんだって!」

 

何故かサーバルが自慢げに言う。

 

「え?でもボス何処にいるの?」

 

「ラッキーさんはここに」

 

と、かばんちゃんが腕をあげ、ラッキーウォッチをトムソンガゼルに見せる。

 

「え!?これボスなの!?」

 

「前の戦いでこんな小さくなっちゃったんだけど、平気みたいだよ!」

 

「へ、へえ、色々といい発見だった。それより、何でツチノコも居るの?というか何でこんな近いの?」

 

トムソンガゼルは、かなり距離を詰めてガン見してくるツチノコに話題を振る。

 

「いや、ルルはあまり変わりねえんだなと思って」

 

「え、ルル?」

 

聞きなれない言葉にサーバルがつかさず反応する。

 

「ルルってのは私が知ってる時代のトムソンガゼルの愛称だよ」

 

「えっと、ツチノコは一体何を言ってるの?」

 

「ああ、ツチノコさんのことはぼくが説明します」

 

かばん説明中・・・

 

「そんなことがあるんだねえ・・・」

 

トムソンガゼルことルルはよく理解出来たような、出来てないような、微妙な顔をしていた。

 

「それよりさ、ルルって名前いいね!わたし、これからトムソンガゼルのことルルって呼ぶよ!」

 

サーバルはトムソンガゼルのルルという愛称をえらく気に入った様子。

 

「そう?だったら私もこれからはルルって名乗るよ!こっちの方が可愛いしねえ」

 

「もういいか?私らはカバに用があるんだ」

 

「立ったら私も着いてくよ!良いでしょ?」

 

ルルが目を輝かせながら聞く。

 

「何にそんな期待してるのか知らんが、好きにしたらいいよ」

 

「やったー!ありがとうツチノコ!」

 

「それじゃ、カバさんのとこに行きましょうか」

 

かばんちゃんが仕切り直してカバの元へ向かう。途中で、

 

「ん!誰かが見てる!」

 

ルルが飛び跳ねながら視線の感じる方へ向く。

 

「流石ルルさん。伊達に「サバンナのおやつ」とは呼ばれてませんね。私の気配に気づくとは」

 

「う、私の動物時代の話はやめてー!で、でもさ、サバンナのおやつはシマウマも対して変わんないんじゃないの!?」

 

「私のシマシマは意外と見つかりにくいものなのですよ?」

 

「あれはサバンナシマウマだね。シマウマは住む場所によって体の模様が違っているんだ。サバンナシマウマは後半身の縞模様の幅が広く、おなかまで模様が伸びてるのが特徴だよ」

 

ラッキービーストがかばんちゃんに解説をする。

 

「んで、私たちに何か用なの?」

 

ルルが改めて聞く。

 

「いえ、ちょっと皆さんに言いたいことがあるんです」

 

「言いたいこと?なんだ?」

 

ツチノコが聞くと、サバンナシマウマはおもむろに口を開けた。

 

「サバンナシマシマオオナメクジって何ですか!?サバンナシマシマオオナメクジモドキって何ですか!?以上です!」

 

サバンナシマウマは早口にそう言うとさっさと行ってしまった。

 

「何が言いたかったんだろう?」

 

「さあ?」

 

「どうなんでしょう?ラッキーさん」

 

「ボクらには絶対理解できないことだね」

 

「ああもういいから、さっさと行こうぜ」

 

ツチノコは早足に歩を進める。慌てて着いていくかばんちゃん、サーバル、ルル。

 

そして、

 

「着いたよ!水場!」

 

「ここにカバが居るんだっけか」

 

「そのはずですよ」

 

「私のど乾いたよ」

 

四人とも思い思いの行動を起こす。

 

「じゃあさ、かばんちゃんとツチノコでカバの話聞いておいて。わたしとルルは遊んでるからさ」

 

「うん、わかった」

 

サーバルの妙な提案を素直に受け入れるツチノコ。そして、

 

「カバさーん!居ますかー!」

 

かばんが呼びかける。すると、

 

「だあれええ?」

 

妙に間延びした声が聞こえてきた。

 

「お久しぶりですカバさん。元気にしてました?」

 

「あら、かばんじゃない。あなたこそ健康そうで何よりですわ」

 

厳しくも優しく、かばんちゃんが(サーバルを除く)初めて会話したフレンズであるカバ。

 

「して、今日はツチノコもいるんですのね。珍しいですわね?」

 

「そうだな。私はあんまこの辺には来ないしな」

 

「そんなツチノコがここまで来るってことは何かあったのですの?それとも私に用でもあるんですの?」

 

「フェネックから聞いたんだ。お前が何か面白いものを見つけたって。何を見つけたんだ?」

 

「ああ、これの事だと思いますわ」

 

そう言うとカバは懐から青く光る耳が付いた「の」マークがついた貨幣を取り出した。

 

「ん?これはジャパリコインか。ふむ、中々面白そうなものだな」

 

「もしよろしければあげますわ。私が持ってても特に使えませんし」

 

「お、そうか?ならありがたく頂くよ。それじゃ私らはこの辺で」

 

「あれ?もう行きますの?でしたら、これからもっと暑くなるので、水分補給を大事にしていきますのよ?」

 

「ああ、ルル、サーバル、行くぞ?」

 

ツチノコがまた歩きだそうとしたが、

 

「それと、セルリアンが出たら、極力戦わずに逃げるんですのよ?」

 

と、遠くからカバが助言をしてくる。

 

「おう大丈夫だ」

 

と返事をし、進んでこうとした時

 

「それとジャングルのジャガーとカワウソが面白いものを見つけたって言ってましたわ。あなた達も見ていったら?」

 

「よしサーバル、かばん、ルル!ジャングルへダッシュだ!」

 

ツチノコが目の色を変えて走っていった。

 

「あーツチノコー!!」

 

「待ってくださーい!」

 

「わー、スッゴイ速いねー!」

 

慌ててサーバル達もツチノコの後を追いかけて行く。

 

「サーバルはともかく、ツチノコまでああも落ち着きがないとはねえ。ま、好奇心旺盛なことは決して悪いことではありませんわ」

 

そういうとカバは水の中へ入っていった。




カバさんの口調が難しくって苦労しました。
サバンナシマウマはもうちょっと掘り下げたかったですが、時間と私の力不足のせいであんな感じになりました。スミマセン。
さて、ツチノコ一行に新たにルルことトムソンガゼルが入りました。これからどうなるか自分でも分かりません!全然分からん!
結構ノープランですが、頑張ります。

以降アライさん&フェネック


「んん?ここは・・・何処なのだ?」

「お、気が付いた?アライさん」

立ったまま気絶させておくのもどうかと思ったフェネックが床にアライさんを寝かして、看ていた。

「アライさん、此処はあの洞窟だよ。ツチノコと戦った」

「ああ、ツチノコと・・・」

アライさんはまだ頭がボーッとしている様だ。

「アライさん。これ」

「ん?」

フェネックはアライさんに「ヘビころし」と書かれた酒瓶を手渡した。

「これじゃないかなー?ツチノコが探してたお酒って」

アライさんはしばらくその酒瓶を眺めていた。そして、

「フェネック・・・」

「うん?」

「フェネック!アライさんは決めたのだ!これをツチノコに届けるって!そしてアライさんはツチノコの弟子になってもっともっと強くなるのだ!」

「おー、もともととっても強いみたいな言い草だねー。うん。いいよ。私もアライさんに付き合うよ」

「そうと決まれば早速出発なのだ!」

「あ・・・」

アライさんはそういうとフェネックの言葉を聞かず明後日の方向へ走っていってしまった。

「はあ、これは中々追いつけなくなっちゃうなー。アライさーん、急いじゃダメだってー」

フェネックはのんびりアライさんの後を追いかけて行った。

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