要塞空母デスピナ出撃す。 第1篇仮初の世界   作:まはまは

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第7話 説明

第1章 横須賀鎮守府編

第7話 説明

 

 

説明をする前に、

裕一「まず、先ほどの理由について、記録を取らずここにいる皆さんと私だけの秘密にして頂きたいのですが。それが確約されるのならば、お話します。」

中村「わかった。皆もいいな?」

部屋にいる全員が頷くのを確認する。

念のため、部屋の中に遮音フィールドと電子妨害のフィールドを張る。室内にいる者全員を覆うように、半透明なバリアが形成される。

裕一「今、盗聴対策として、部屋の中の音を漏らさぬよう遮音フィールドと、盗聴器の動作を

妨害するフィールドを展開しました。人体への危険性は無いのでご安心を。」

それを見て全員が再び驚いていた。俺は続けて話す。

裕一「それでは、これから説明します。まず私は……、この世界で生を授かった者ではありません。異世界より転移してきました。

本名は山本裕一と言います。日本人です。前の世界では高校3年で、年齢は満17歳です。学校に行く途中でこの世界に転移してきました。

そして、本来デスピナは、私の世界ではあるゲームに登場する、架空の艦になります。推測ではありますが、私もそのゲームをプレイした事があるので、私が転移した時この艦が宛がわれたものと考えます。

また、皆さんのことについても知っています。艦娘、私達の世界では第二次世界大戦中の艦を擬人化したもので、同じくゲームの中の存在でした。私の世界、日本は平和そのものでした。もちろん深海棲艦なんていません。深海棲艦によって世界を滅ぼされかけているこの世界とは、状況がまるで異なります。

そうそう、私は元の世界にもう未練はありません。どうやらもうすぐ死ぬ運命だったようですので。この世界に転移したのも何かしらの縁でしょうし、この世界で天寿を全うすることにします。

あ、後ここまで来るまでのことを話さなければなりませんね。大淀さん、ここからはまた記録を取って頂いて構いません。」

俺は、フィールドを解除し、話を再開した。大淀が慌てて記録を再開する。

裕一「私は、おそらく中部海域に転移しました。そこから5日ほど西進し、南鳥島海域に入りました。その後北西に上り、翔鶴さん達が撤退している所を発見し、介入しました。その時のことはおそらく聞いていると思いますが。」

中村「あぁ、報告は受けた。」

裕一「でしたら、私からは以上になります。」

話が終わり、それぞれなにか思うところがあるのか、執務室は静かであった。少しして提督が口を開いた。

中村「まさか、中部海域を単独でしかも無傷で突破してくるとは……。すごいな。」

長門「デスピナ、今の話は真実だろうな?」

裕一「もちろん真実です。艤装にある記録を確認しますか?」

長門「お願いする。」

俺は、記録を自分の目の前に映し出した。そこには、

撃沈数:空母65隻、戦艦124隻、重巡175隻、軽巡54隻、駆逐艦196隻

と表示されていた。

その場にいた者は、驚愕のあまり固まっていた。

これ以上彼らを驚かせていても時間の無駄なので、そろそろ交渉に入ることにする。

裕一「さて、私の戦力は非常に強力です。しかし、私はこの世界において身分が保証されておらず曖昧なままです。そこで、横須賀鎮守府に所属させて頂きたいのですが、どうでしょうか?」

すかさず、自分の提案を出した。提督はすぐに考え始める。艦娘達はまだ固まったままだ。

中村「確かに、君という戦力は絶大なものだ。味方としては非常に心強いし、他の鎮守府に持っていかれるのは気に食わん。良かろう、デスピナ。君を横須賀鎮守府に在籍させよう。面倒ごとにならぬよう、上層部には人事部に口止めをしてもらって、他の部署と他所の鎮守府には存在を悟られないように取り計らおう。」

裕一「ありがとうございます。」

俺は、敬礼をして、

裕一「要塞空母デスピナ、横須賀鎮守府に着任いたします。」

中村「デスピナ、改めて横須賀鎮守府にようこそ。歓迎する。」

と、中村提督は答礼をした。こうして、俺は、横須賀鎮守府に着任した。

 




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