要塞空母デスピナ出撃す。 第1篇仮初の世界   作:まはまは

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皆さん、大変お待たせいたしました。第27話です。

ココ最近、リアルが忙しく執筆に時間がかかってしまいました。
この先、このような更新ペースになると思います。
しかし、ちゃんと更新を続けていきますので首を長くしてお待ち頂けたら幸いです。




第27話 キス島撤退戦2

第3章 北方海域編

第27話 キス島撤退戦2

 

13:25

 

俺は、守備隊を乗せた艦隊から離れ、撤退艦隊の殿を務めるため敵艦隊へ向かっていた。

今回の勝利条件は、守備隊を乗せた艦隊1隻も沈むことなく、現在大湊から出撃した艦隊と合流すること。俺は、それまで敵艦隊と爆撃機の編隊を足止めし続けなければならない。

そこに、CDCから報告が来る。

CDC「敵艦隊が発砲!」

裕一「着弾地点を算出しろ!頼む、当たらないでくれ!」

CDCが着弾地点を算出する。結果は、キス島に全て着弾するようだ。少ししてキス島に深海棲艦の砲弾が着弾し、爆発音が聞こえた。

裕一「ふぅー、危ない。」

CDC「敵艦隊またしても発砲!今度もキス島に着弾する模様!」

その後も全ての深海棲艦の砲弾がキス島へ着弾し、爆発音が鳴り響く。そして、ようやく違和感を感じた。

裕一「なぜ、連続してキス島に着弾するんだ?深海棲艦もレーダーを使用して射撃しているだろう?」

副長「相手がまだ我が艦隊を見つけていないのでは?」

裕一「それだったら、あそこまで着弾した時爆発音が聞こえるはずが…!?」

副長「どうしましたか?」

そして、気づいた。

裕一「まさか、今、深海棲艦が来たのは、キス島の守備隊への砲撃のため…。は、はは、ははは─」

そう。深海棲艦が攻めてきたのは救出艦隊を発見したのではなく、キス島への海上砲撃と航空爆撃で、未だに島にいると思っている守備隊を壊滅させようとして、対艦戦闘用の徹甲弾ではなく榴弾を使用したようだ。だから、かなり離れているここまで爆発音が聞こえたのだ。

裕一「まさか、ここまで冷静さを欠いていたとは…。」

しかし、次は今度こそ、

CDC「敵艦隊に発見されました!」

もうすでに敵艦隊の近くまで接近していたのだ。当然である。

裕一「…直ちに、スカイレイヴンを全機発艦させ、敵の爆撃機を落とせ。その後、ホエールとミッドナイト、そしてアルテミスで周りの敵艦隊を殲滅しろ。砲雷長。巡航ミサイルとレールガンで深海棲艦を沈めろ。射撃はそちらに任せる。」

砲雷長「了解。射撃自由、各員目標見つけ次第沈めろ!」

航空参謀「艦長、カロンは出撃しないのですか?」

裕一「カロン全機はアルマゲドンを装備させ、出撃待機。」

俺は、兵装制限Bを解除する。

航空参謀「了解です。」

CDC「敵艦隊から発砲!今度はこちらに飛んできます!」

コマンドのレーダーに着弾地点が表示される。

裕一「はぁ…、まぁ、ここで後悔し続けても仕方がない。殺るか。」

気合いを入れて、着弾地点から離れる。それと同時に、航空隊が甲板から発艦していく。そして、CDCの方で自動的に深海棲艦へライオニック、N5、N6巡航ミサイルが放たれ、レールガンも射撃を開始する。俺は、とにかく、敵艦隊からの砲撃を避けることに専念することにした。

 

第1航空大隊2番機「敵の爆撃機を確認!」

第1航空大隊長「よし、全機最初は、ミサイルである程度落とすぞ。自分の獲物を確認しろ。」

各機が爆撃機にそれぞれミサイルをロックオンする。

スカイレイヴン全機「「「ミサイル発射!fox2!fox2!」」」

スカイレイヴン264機から2本ずつ、計528本のミサイルが爆撃機に向けて放たれた。爆撃機は爆弾満載で動きも遅いのもあるが、音速を超えたミサイルを避けることなど出来るはずもなく、エンジンや機体にミサイルが着弾し、ある機体は羽がもげてクルクルと回りながら落ちていき、ある機体は爆発四散して、空に黒い茎の赤い華を咲かせていた。

ミサイルだけの攻撃で368機の爆撃機を落とした。残りは90機となった。

スカイレイヴンは残りの爆撃機を落とすため群がっていく。

第2航空大隊23番機「fox3!fox3!」

爆撃機に40mmバルカン砲を打ち込み爆撃機は機体が穴だらけになって落ちていく。

第2航空大隊23番機「よし!撃墜。」

第3航空大隊15番機「そこ!回避しろ!」

第2航空大隊23番機「え?うわ、あぶな。」

爆撃機に攻撃するためぎりぎりまで減速していたため爆撃機の機銃に撃たれた。しかし、運良く被弾せずにすんだ。

第2航空大隊13番機「そーら、仕返しだ!」

先ほど、攻撃してきた爆撃機は、真上から撃たれて空中でばらばらになって落ちていった。

第2航空大隊23番機「すいません。ありがとうございます。」

第2航空大隊13番機「かまわん。もう一度、気合い入れ直せ!」

第2航空大隊23番機「はい!」

 

この後、458機の爆撃機は2時間ほどで全滅した。

 

一方で、キス島に砲撃を行っていた深海棲艦の艦隊へは、

ホエール1番機「150mm砲撃てー!」

ホエール全機が深海棲艦に向けて一斉射撃を行う。

巡洋艦クラスの砲の大きさだが、高高度から放たれた弾丸は戦艦クラスの砲撃と同等のものになっていた。

ホエール2番機「戦艦ル級flagship6隻中破!」

ホエール1番機「よし!継続して射撃せよ!」

ホエールから150mmの砲弾が連続して放たれていく。

そこに

アルテミス1番機「よーし!今日こそ勝負じゃ!」

ミッドナイト1番機「おう!やってやろうじゃねぇーか!」

アルテミスとミッドナイト144機がやって来た。

アルテミス1番機「本家グラインドバスターを舐めるなよ!」

アルテミス72機からグラインドバスターが放たれる。かつてEDFにおいて四足歩行要塞を一撃で破壊した砲弾である。たかが戦艦では防げるはずもなく

アルテミス2番機「戦艦ル級、タ級合わせて72隻撃沈!」

アルテミス1番機「見たか!これで分かっただろう、俺たちアルテミスこそがグラインドバスターを放つのに相応しい!」

ミッドナイト1番機「はっ!笑わせる。俺たちにもできるわ!おまえら!いっちょ、アルテミスの野郎どもの天狗の鼻をへし折ってやるぞ!」

続いて、ミッドナイト72機からグラインドバスターが放たれる。

ミッドナイト2番機「戦艦72隻の撃沈を確認!」

ミッドナイト1番機「どうだ?」

アルテミス1番機「ちっ、よーし。延長戦だ!戦闘が終わるまでにどちらが深海棲艦を多く沈めれるか勝負じゃ!」

ミッドナイト1番機「やってやるわ!」

アルテミス、ミッドナイト1番機「「全機あいつらよりも多くの敵を沈めろ!」」

ここにアルテミスvsミッドナイト第19回グラインドバスター争奪戦が始まった。

ホエール1番機「野郎!俺達の獲物を取るな!全機もっと撃てー!」

 

16:24

裕一「CDC。現在の状況は?」

CDC「現在キス島周辺海域の深海棲艦の5割を殲滅。残りは現在一時後退している模様。」

裕一「航空参謀!カロン隊の準備は?」

航空参謀「はっ!カロン全機アルマゲドンを2発ずつ装備し、何時でも出撃可能です!」

裕一「カロン全機へ。発艦を開始せよ。現在、戦闘中の航空隊全機へ。全機帰還せよ。繰り返す、全機帰還せよ。」

副長「カロン第1中隊発艦!続けて第2中隊も発艦!」

艤装の飛行甲板が展開され各中隊毎に発艦していく。カロン全機が発艦した後ちょうど、出撃していた航空隊が帰還し、着艦作業が始まる。1中隊12機だった航空機が一つの機体になり、飛行甲板に着艦する。これにより、時間短縮となった。

 

30分後

 

副長「収容作業が完了しました。」

CDC「カロン全機、配置につきました。」

裕一「分かった。」

カロン全機は北方海域全域に高度8,000mに。俺は、キス島へ爆撃機を飛ばしてきた飛行場がある島の近くまでまで来た。

裕一「各員に通達。これより、[秋のアルマゲドン祭り]を開催する!」

妖精「「「「「イェーイー!!!!!!!!!!!」」」」」

裕一「アルマゲドンは持ったか?」

妖精「「「「「「「持ちましたー!」」」」」」」

裕一「北方海域を火の海に!」

妖精「「「「「「「「空爆バンザイ!!!」」」」」」」」

裕一、妖精「「「「「「「EDF!EDF!EDF!」」」」」」」

え?何でこんなに盛り上がっているのかって?少し、いやかなり鬱憤が溜まっていたので気晴らしに北方海域を少し暖かくしようと思いまして。ついでに、深海棲艦も木っ端微塵にしようと思って。

裕一「さぁ、始めよう。祭だー!」

俺の号令で北方海域全域に散らばっているカロンからアルマゲドンが投下され、艤装のレールガンから敵の飛行場がある島へもアルマゲドンが撃ち込まれる。

CDC「カロン全機アルマゲドンを投下!」

裕一「あ、やばい。物理シールド展開!」

アルマゲドンが色んなところで爆発するので、衝撃とか津波とかで大変なことになるので物理シールドを展開しておく。え?防御スクリーンじゃないのかって?どっちでも良いじゃないか名前くらい。

CDC「アルマゲドン着弾まで…3、2、1、今!」

レーダーの探知圏内500km以内全てが爆破範囲を示す。そのためコマンドのレーダーの画面が1面真っ赤になる。

そして、空間が揺れた。アルマゲドン1発でもかなりの威力があるのに360発のアルマゲドンが投下され、光弾においては1,800弾が北方海域全域に降り注ぐことになったのだ。

結果は、周り一面が爆炎に包まれました。

裕一「うお!」

展開していた物理シールドがビリビリと揺れる。

 

視点を変え、衛星軌道兵器ノートゥングから宇宙からの様子を見る。

宇宙からアルマゲドンが投下されてからの様子を見ると、アルマゲドンの光弾1,800発が着弾した時、青い海が真っ赤な爆炎に包まれ、本当の火の海になっていた。周りにあった雲は爆発の衝撃で全て吹き飛んで北方海域には白い雲はなく、爆煙の黒い雲だけが立ちこめていた。

数分ほどで黒い雲は無くなった。そして、北方海域の小さな島々は…

吹き飛んで無くなっていた。多分、後でこっぴどく怒られそうな事をしてしまった。島をいくつも吹き飛ばして世界地図から消してしまったのだから。流石に俺も、やりすぎたと思った。でも後悔はしていない。

妖精「「「「「ヒャッホーイ!!!!!!!!!!!」」」」」

妖精さんたちがめっちゃ喜んでるんだもん。まぁ、是非もないよネ!

ついでの深海棲艦だがレーダーを見る限り全くいなくなっていた。

 

さて、この時、揚陸艦海龍らを無事大湊に帰し、裕一を救出するために大和たちが北方海域に入ろうとした所にアルマゲドンが投下され、目の前が火の海となり突入出来なくなっていた。

長門「なんだ!これは?」

他の艦娘も突如海が火の海に変わり困惑していたが、1人、大和は

大和(デスピナさん…。まさか!ピンチで自分を巻き込んでの爆撃を…!?急がなきゃ!)

長門「!?大和!どこへいく!」

大和「デスピナさんのもとにです。急がなきゃ!」

長門の静止は聞こえず大和は次第に爆煙が薄れ始めた海に突入していった。

長門「あ、1人で行くな!ちっ、艦隊。大和を追うぞ!」

大和(デスピナさん、無事でいて下さい…。)

 

大和が心配していることなんて全く知らない裕一は

裕一「うーん…、ちょっと残っているね。」

CDC「全部、消し飛ばしましょう!」

砲雷長「私もそれがいいと思います。」

カロンからの映像と衛星からの映像を確認し、残存していた深海棲艦を見つけたのであった。

裕一「距離は…ここから北北西に465km。数は34隻か…。」

砲雷長「ミサイルでさっさと片付けましょう。」

裕一「ライオニック発射。」

CDC「ライオニック、斉射!」

艤装から40発のライオニックが放たれた。少しして

CDC「目標に全て命中。撃沈しました。」

裕一「ふぅー、これで終わりかな?カロン全機を収容次第現海域から離脱する。一応、対空対水上、対潜警戒を厳とせよ。」

俺は、ここで少し気を緩める。そして、先の戦闘を振り返る。

裕一(それにしても、1,000を超える深海棲艦の侵攻。この前、かなり潰したはずなんだが…。それどころか北方海域全域に10万もの深海棲艦がいたとは、数こそ力か…。そういえば、大半の深海棲艦が北にいたなぁ。特にベーリング海は凄かったな。海が深海棲艦が多すぎて黒くなっていたし。うん?まさか…あそこに深海棲艦の基地があるのでは?てか、まず深海棲艦はどこで生まれるんだ?基地で造っているのか?うーん…。今攻撃してしまうか?しかし、航空隊にも疲れが出ている。アレを使うか?しかしまだ切り札の一つをきるのは、早すぎるか…)

そんな長々と思考していると

CDC「うん?今なにか写ったような…。あ、また。」

裕一「どうした?」

CDC「はい、レーダーにいくつかの対空目標を感知したのですが、消えたり、写ったりするんですよ。」

裕一「消えたり、写ったり?レーダーが捉えにくい…。!?総員、対空戦闘用意!!急げ、ステルス機だ!」

CDC「総員、戦闘配備!繰り返す、戦闘配備!」

裕一「カロン302中隊!周辺に機影を確認出来ないか!」

先ほどレーダーに写った近くを飛んでいるカロンに問う。

カロン302中隊長「いえ、ありません。」

裕一「周辺空域にて敵のステルス機と思われるものを探知した!注意せよ!」

カロン302中隊長「了解!」

裕一「スカイレイヴンを上げろ!」

航空参謀「スカイレイヴン全機、発艦せよ!」

飛行甲板からすぐにスカイレイヴンが上がっていく。

裕一「CDC、ステルス機の判別は出来たか?」

CDC「ダメです。おそらく例のあれかと。」

裕一「あれか…。」

沖ノ島海域で確認された、深海棲艦の新型機である。

そこに、切迫した通信が入る。

カロン302中隊長「メーデー!メーデー!深海棲艦から攻撃を受けた!」

裕一「!?状況を詳しく!」

カロン302中隊長「真上から、やられた!すでに撃墜も出ている!」

裕一「後、158秒でスカイレイヴンが到着する!持ちこたえろ!」

カロン302中隊長「すでに半分が堕とされ、うぉ!ちっ。」

裕一「砲雷長!対空ミサイルを敵のステルス機に照準出来るか?」

砲雷長「いけます!対空ミサイル斉射!」

対空ミサイル100発が艤装から放たれる。

裕一「間に合うか…。」

 

CDC「ミサイル、着弾今!」

裕一「ちっ、撃ち漏らしがでたか。」

敵のステルス機1個増強大隊48機のうち35機を撃墜した。しかし、全機仕留めることが出来なかった。

CDC「スカイレイヴン1個大隊、到着。302、5機生き残りました。」

裕一「そうか…。」

まぁ、妖精は死なないんですけどね。あ、今はもう既に艤装にいらっしゃいますよ。

そんなことより、カロン1機でどれ位の資材か吹き飛ぶのか心配していた。

 

しかし、悪いことはとにかく続くものである。マーフィーの法則、起こり得る最悪の可能性は必ず実現する というあれだ。

CDC「更なる敵のステルス機を確認しました。後、ステルス機の映像が来ました…。」

裕一「まずは、例のステルス機を見てみようか。」

コマンドに映像が映し出される。

裕一「!?」

妖精「!?」

全員が困惑で固まった。

そう、アイツだったのだ。アイツがこの世界にいる可能性は充分にあった。俺というイレギュラーがいるのなら深海棲艦にもイレギュラーはいる。

銀色で多数のレーザー弾を撃ってきて、ビュンビュンと速く接近してくるアイツである。

序盤のミッションでインフェルノでは、結構苦戦した

 

 

 

 

通称ガンシップ。またの名を飛行ドローン。

 

それはつまり、人類側のイレギュラーが俺ことデスピナであるように、あちらのイレギュラーはEDFの敵、フォーリナーであることを意味している。

 

裕一「…。」

妖精「…。」

裕一「で、敵の数は…、452機…。」

裕一、妖精「はぁー…。」

いや、一応全機落とせることには落とせるけど…ね?フォーリナーがこの世界にいるということはこの先、とんでもない数が出てくるって事だからね。今までの数なんてまだ序の口ってレベルになるからね。数は力である。

裕一「…とりあえず、対空ミサイル、スタンダードミサイル全機照準。斉射。」

再び艤装からミサイルが放たれる。

裕一「スカイレイヴン全機へ、相手は飛行ドローンだ。君たちが落とされる様なことは万が一にも無いことを祈っているよ。…落ちた奴は後で特別訓練を行うからな。」

スカイレイヴン全機「「りょ、了解!」」

裕一「さて、妖精さんたち。ちょっと本気をだすよ。今までの深海棲艦とは違うからね。EDFの力、人類の力を見せつけるぞ!」

妖精「「おー!」」

裕一「砲雷長、ミサイルの指示は任せる。飛行ドローンを全て落とせ。」

砲雷長「分かりました。」

裕一「さぁ、やりますか!」

俺は、速度を上げ飛行ドローンのいる近くまでいく。移動している間にレールガンに徹甲弾を装填しておく。飛行ドローンは目標に接近するためかなり密集する。そのため、貫通しやすい徹甲弾を使用すれば、重なった複数の機体を1度に落とすことが出来る。対策さえしっかり取れば苦戦はしない。

CDC「ミサイル着弾、125機撃墜。スカイレイヴン全機会敵。戦闘が始まりました。」

裕一「よし、レールガン飛行ドローンに照準。撃て!」

レールガンから電磁力によって加速された徹甲弾が飛び出し、飛行ドローンの集団に飛び込む。今さらであるがレールガンは単装砲4基である。

裕一「お、5機撃墜か。では、続けて。」

第2射が放たれてすぐに、ミサイルも第2斉射が行われる。

砲雷長「ミサイル斉射!」

 

結果、飛行ドローン全機を撃墜。被害は最初のカロン7機被撃墜とスカイレイヴン35機の被弾であった。

 

17:58

裕一「ふー、終わった。」

副長「航空隊の帰還命令出しておきます。」

裕一「頼む。あ、あと収容作業も頼んでいいかい?」

副長「了解です。」

日も暮れ、周りが暗くなり始めていた。

しかし、今回は気を張り詰めて戦闘し、少し緩めた途端にまた戦闘というなかなかにキツイものであった。さすがにもう、緩めてもいいよね?

 

だけど、先に言ったかもしれないがマーフィーの法則、最悪の可能性は必ず実現する。

 

大気圏外

デスピナのレーダー圏外にて巨大な飛行物体から砲の様なものがせり出し発射体制を取っていた。

そして、砲から白い閃光が扇状に放たれた。

 

18:06

裕一「航空隊の収容状況は?」

副長「7割がた完了しました。残りも十分以内に収容が完了します。」

裕一「分かった。」

これで、一つ大きな仕事が終わる。そう思い、俺は油断していた。

その時であった。空から白い閃光が海面までかかり、俺にも当たる。

そして、とてつもない爆発に巻き込まれた。

 

その頃、

大和「デスピナさん、どこ?」

私はすでに日が暮れ暗くなっている海を航行していた。

その時、北東に巨大な白いカーテンがかかった。その後、当たり一面が明るくなるほどの爆発が起きた。

大和「まさか…、デスピナさんが?行くしかないわね。」

私は北東に針路を変え進んだ。

 

裕一「ぐっ、…被害を報告せよ。」

吐血しながら妖精に問う。1目見た感じでは、艤装の至る所から火が出ていた。

副長「損害報告!艤装の12箇所から出火、現在消化中。レールガン2基大破、ミサイルハッチの半数が使用不能。対空砲もほとんどが使えません。第一飛行甲板も炎上中のため発着艦不能。一部電気系統に問題発生中。弾薬庫、弾薬製造施設を守るため物理的に隔離、全ての武装が使用不能に。一部にて浸水が発生中。主機関の融合炉ですが、安全装置が発動し、現在緊急停止。現在副機関のみのため速度は11ノットが限界です。よって、大破判定です…。」

裕一「そうか…、…救難信号を放て、各妖精は船体の維持に努めよ…。飛行甲板は優先して消火し…、全航空隊を収容せ、…よ。」

俺は、自分の体をみる。至る所から血が流れ、重傷であった。

一応、妖精さんから止血の道具をもらい処置していくが包帯がすぐに赤くなる。

かなりまずい、そして、だんだん意識が朦朧とし始めた。

裕一(血を流しすぎたか…。)

俺は、遠くから名前を呼ばれているのを聴きながら意識を手放した。

 

 

 

 




そういえば、スタンダードミサイルって対空ミサイルなんですよね…。
改装の時にでもそこら辺修正しようと思いました。

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