FGOやらシンフォギアXDなどのアプリゲーのストーリーとかイベントを頑張ってたり、他投稿者様の小説を読んでいたりしていて執筆する時間が……時間配分がうまくいかない
これからも、亀のような低速度更新になるかもしれませんがよろしくお願いします
ハクノたちを送り出したあと、アーチャーはレイクや仕留め損ねたガーディアン・ゴーレムや骸骨を相手にしていた。
レイクが飛ばして来る剣の魔導器を両手で持つ干将・莫耶で受け流し、それに追い打ちをかけるかの如く襲い来るガーディアン・ゴーレムや骸骨を干将・莫耶を投げつけることで倒していく。そして、投げたらそばから新たに投影しまた飛来する剣を受け流す。それを繰り返し骸骨兵やガーディアン・ゴーレムを全て仕留め終わった辺りでレイクがアーチャーに話し掛ける。
「それが貴様の魔術か。錬金術か召喚術かはわからんが、おかしな魔術を使う……それにアーチャーと呼ばれているわりに弓ではなく剣を使うあたり実におかしな戦い方だ」
「そう言う君の方は実に分かりやすいな。その剣……他者の剣術を記憶させてあるのだろう。近接戦を得意としない魔術師が対策としてよくやる戦法の一つだ、だがその程度私からすれば容易く破れる」
「確かにそうかもしれんな。だが私をそこらの魔術師と一緒にされては困るな!」
そう言うと同時にアーチャー向けて複数の剣が飛来する。その全てを見切り干将・莫耶で打ち払い、身を捻ることで躱していく。それを数回ほど繰り返し、飛来する剣の動きに慣れてきたところで、アーチャーは干将・莫耶を手放し新たに武器を呼び出す。その剣はある魔女の逸話を有する歪な形をした短剣。
そして、その剣に込められた力を使うために、その剣の銘を告げると同時に飛来する剣の一つ一つに突き立てる。
『
その言葉と共に短剣は怪しい光を放ち、飛来してきた剣は短剣に触れると糸が切れた人形のようにアーチャーの足元に落ちる。
そうやって飛来してきた剣を全て捌ききったアーチャーは、短剣を消し再び干将・莫耶を手元に呼び出し防御の姿勢をとって後ろを振り向く。それと同時に、その両手に今まで飛来していた剣と同じ物を持ったレイクが斬りかかり、干将・莫耶とぶつかり、金属同士が擦れ合う音と火花が舞う。
「確かにそこいらの魔術師とは違うのかもな。だがさっきも言った筈だこの程度私からすれば容易く破れると」
アーチャーは鍔迫り合いの状態からレイクを無理やり押し退けレイクの体制を崩させると、レイクが立て直そうとする間に接近し蹴りを入れる。それによって蹴り出されたレイクは、背後にあった木まで吹っ飛び、木に背中を勢いよくぶつけその場で崩れ落ちる。
「終わったな。また起き上がって抵抗されても困るからな、早々に拘束しておくか」
倒れ伏すレイクを見てそう呟き、レイクの側まで近寄り、黒魔【マジック・ロープ】と黒魔【スペル・シール】の詠唱を唱え拘束する。そして、拘束し終えたタイミングでレイクが呻き声を上げながら目を覚ます。
「ぅう……っ貴様は!……そうか俺は貴様に負けたのか」
「そうだな、君は私に敗北し私は君に勝った」
「それで、俺を拘束してどうするつもりだ」
「何もするつもりはない。強いて言うならば残りの余生を暗い牢の中で過ごしてもらうと言ったところか」
「なに……」
アーチャーからの返答にレイクが訝しげな顔をしながら疑問の声を上げる。
しかし、何かを思い出したかのように喋り始める。
「そうか……あの少年がそうなのか。つい最近、たしか三年ほど前だったか、帝国宮廷魔導師団に入隊した人物がいると聞いた事がある。噂によれば常に従者を連れた後方支援に特化した魔術師で、関わったほぼ全ての魔術犯罪者を殺さずに拘束する凄腕と聞いたが、まさかあんな少年がな」
「何を思い出したのかは知らないが、また少しの間寝てもらうぞ」
アーチャーはそう言い終えるとレイクの首に手刀を当てて気絶させ、レイクと闘う際に捨て置いていたジンのところまで運ぶ。そうしている間、校舎の方から一人の人物が近づいてくる。
「奏者に頼まれて見に来てみれば、やはりもう終わっておったか」
その人物——セイバーが拘束されたジンとレイクを見ながらアーチャーにそう話し掛ける。
「セイバーか?何故ここに……と言う程でもないな。まったく、もう少し自身のサーヴァントを信用してほしいものだな。まぁいい、セイバーそちらの方はもういいのか」
「余を誰だと思っている、問題などあるわけなかろう。それで、奏者たちはあの塔にいるのか」
「そうだな。だが、今から行っても私たちに出番はないだろう。大人しくここでマスターたちが戻って来るのを待っていろ」
転送塔を見ながら今にも走り出しそうなセイバーに対してアーチャーがそう言うと、セイバーは眉間にしわを寄せアーチャーを睨む。
「む、貴様は奏者が心配ではないのか」
「心配ではあるさ。だが、さっきも言ったが行ったところで私たちに出番なんてないだろう、着いたらもう全てが解決しているだろうさ。それなら、マスターを信じて待っていた方が良いだろう」
「貴様は……いや最初からそう言うやつだったな貴様は、と言うか余が貴様の命令を聞く必要性など無かったな。よし、そうと決まればこんな捻くれ者は置いといてはやく奏者のもとに行かなければ」
セイバーはそう言うと善は急げとばかりに転送塔に向けて駆け出す。
「なっ!待たないかセイバー」
アーチャーはそんなセイバーの後ろ姿を見ながらその場で呆れ果て、転送塔の頂上、マスターたちが居るであろう場所を見つめながらマスターたちの身を案じるのであった。
次回、やっと一巻分の内容が終わる(予定)
現在、ちょっと微スランプ中で次回がいつ投稿できるか未定