悪役令嬢なんて、冗談じゃあないわ!〜アルストロメリア〜   作:アラセイトウ

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7歳ですわ!〜後半〜

いざとなれば、お兄様と一緒に公国に逃げるか、それとも、一人で市井に逃げるかそろそろ決めませんといけませんよね。

あっどうせですし、緊急持ち出し鞄を作って貰っても良いですね。火事の時とか旅する時とか簡単に役に立ちそうですわね〜。この世界籠のようなものか風呂敷みたいなものしか無いんですよね〜。もったい無い。

鞄を作って貰うなら、リュックサックとか肩掛け鞄とか手で持つ鞄とかスクールバッグも良いですわよねねぇ。

宝石などなどの大切なものを入れて置いても良いですし。パーティーの時にハンカチなどを入れておく事も出来ますわね〜。

さて、時は金なりです!さっそく、お兄様に頼んで作って貰えるように言って来ましょう‼︎

 

「お兄様〜。新しいアイデアを思いつきましたわ〜!」

 

お兄様は、読んでいた本を机の上に置き、

 

「本当!アリアは天才だなぁ。さすが、僕の妹!」

 

と目を細めてふんわりと嬉しげに笑う。

お兄様。ありがとうございます。そのお顔を拝見出来ただけででも生きていて良かったです。嗚呼、幸せ。

お兄様。カッコ良すぎですわ。本当に。

でも、天才は、言い過ぎですわ。否定しなければ‼︎

なのに、お兄様ったら、

 

「アリア、どんな案なのか、聞いても良い?」

 

とペンと紙を持って、楽しそうに笑いながら聞いてくる。

なので、嗚呼、カッコ良いですわ。ついついにっこり笑って

 

「もちろんですわ!チャッタン(風呂敷みたいなもの)を改良したものなのですが、、、」

 

はっ、ひっかかってしまいましたわ。お兄様、策士ですわね。いけませんわ、次こそは!

 

「嗚呼、なるほど、良いねそれ。職人にすぐに作って貰おう。革命が、起こるぞ!アリアは、神が遣わしてくれた天使だなぁ。」

 

もう、お兄様ったらシスコンすぎますわ。嬉しいですけど。ですが、お兄様の方がすごいですわ!私は、前世と合わせて25歳程ですから。

 

「そんな事ありませんわ!お兄様こそ神が遣わした天才ですわ!私は、考えるだけですもの………。」

 

 

こんな感じに毎日は、流れて行く。此処は、乙女ゲーム

"あなたは、俺のお姫様”の世界なのに。現実ではないかもしれないのに。ゲーム補正がかかってしまうかもしれないのに。幸せな未来を望んでしまいますわ。ですが、抗い続けますわ!

こんな事で負けてたまるものですか!

オタク腐女子舐めんな!この世界に漫画や夢小説を流行らせるまで死んでたまるものですか!バッドエンドなんてくそくらえですわ!お兄様とロメオントのため、私とアメジルチリカ家のため、淑女として頑張りますわ!

 


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