悪役令嬢なんて、冗談じゃあないわ!〜アルストロメリア〜   作:アラセイトウ

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5歳。やっと、愛しのクライス様に逢えましたわ♪

5歳。やっと5歳。色々とやりましたわ。

普通こんなに5歳じゃやらないだろうということまで。

今じゃ、立派な淑女。先生達からは、どこにだしても恥ずかしくないと言われていますわ。

 

なので、今日は、待ちに待った、クライス様に逢える日。

お兄様、の話に何度、眠れぬ夜を過ごしたか。

まぁ、次の日、

「王子様の夢でも、見ていたのか?」

と聞かれましたが、きっちり、否定しましたわ。

その時に、

「お兄しゃあまぁが、かっこいいからでしゅわぁ」

と返した、私を誰か、褒めて欲しい。

まぁ、お兄様がカッコ良いのは事実ですが。ロメオントも、カッコ良くなってきて。

あんな、プレイボーイ&ヤンデレになって欲しくないので、「女性には、優しく。」と常々言い聞かせていますが。

にっこり、天使の笑顔。どうなることやら。ハアッ。

 

閑話休題。

 

やっと、始まりましたわ。なんとまぁ、綺麗なドレスの塊。山が、3個程。

お兄様は、ご令嬢達に連れ去られていきましたし、クライス様のお姿を遠くからでも、拝見出来ただけでも良しとしましょう。可愛いらしく、カッコ良かったですわ。

それにしても、お菓子、美味しそう。

誰も食べていない。勿体無い。

元庶民の私としては、タッパーに詰め込んで持ち帰りたくなります。

無理ですけど。まぁ、召使いの人に分けて貰い少しずつ食べましょう。ああ、楽しみですわ。

 

分けて貰いましたわ。彼処では、食べにくいので、かくれんぼにぴったりと思っていた所で、食べますわ。こちらからは、見えるが、向こうからは見えない。

ヘタレでも、見目は良いですし、何よりお兄様が、カッコ良すぎるんですわ。

イケメン鑑賞しながら食べるシュークリーム。

最高ですわ。そういえばクライス様が見えませんがどうされたんでしょうね。

 

ガサッ。

 

「どなたでしゅの。」

と慌てて、声を出しました。

思わず、赤ちゃん言葉になってしまいました。

恥ずかしい。顔を真っ赤にしながら。

もう一度大きな声を出そうとした瞬間。

 

「うわぁ、ちょっと待って、お願い。騒がないで。」

と焦りながら言った少年は、クライス様でした。

 

どうしましょうと思いましたが、ご令嬢達に囲まれて疲れているのだろうと思い。

放って置くことにしました。

始めは、絶対と思っていましたが、そうやって、キャラとしてみるのはダメだなと思い、やめました。

クライス様というか、イケメンは、遠くから見るのが充分と気付いてしまったからですが。

取り敢えず、原作崩壊するには、義弟と仲良くしようと思っているので、クライス様に無理に関わらなくても良いと思っているので取り敢えず。

「うん。」

と頷いて、シュークリームを食べて置きます。

ああ、幸せですわ。いつも以上にニコニコしている気がしています。

クライス様は、そんな私を見て、

「変わった娘だなぁ。」

とつぶやき、私のシュークリームに手を伸ばし、

「食べても良い?」

と聞かれたので、

「一つだけなら良いでしゅわ。」

と返して置きます。

 

この出来事が、きっかけで、クライス様と又会うことになるのですが、今の私は、シュークリームを食べて幸せな気分なので、気づかなかったのですわ。

 

それから、クライス様は、色々なお菓子を召使いに持ってこさせて、私とお茶会をしていました。

ニコニコとこちらを見ていますがなんなんでしょうね。

必要最低限の会話以外しない。

以外と落ち着きます。

あらっお兄様が、ウンザリした顔も隠さず馬車に向かっています。

置いていかれてはたまりません。

取り敢えず

「お兄しゃあまが、帰るみたいなのでしゅつれいしましゅわ。」

と挨拶をします。

クライス様が、焦ったように、

「えっ、ちょ、君名前は?」

と言われたので、

「アルストロメリア・ヴァン・アメジルチリカでしゅわぁ〜」

と返して、スカートをたくしあげて、

「お兄しゃあまぁ〜〜」

とかけて行きます。

お兄様が、私を見て、ぎゅーっと抱きしめてくれたのは、余談です。




思考が幼児化。花より団子。クライス、ドンマイ。

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