奏姉に引きずられて風呂に入り、その後ベッドにまでついてきて一緒に寝た。・・・・・・朝起きたら抱きしめられてて顔を奏姉の胸を埋める形になった。
抜け出すのが大変だったぜ。その後、思いっきりクロに引っかかれた。・・・・・・何で?
朝の訓練を終えた俺は響達と登校して、左腕にクリスが抱きついて、右腕にセレナ。背中に調が張り付いている。
「・・・・・・なあ、何で二人とも抱きついてるんだ。調も張り付くんだよ」
「んだよ、文句あんのかよ」
「んー、響達が抱きついていたのが羨ましかったから?」
「・・・・・・背中が開いてたから」
「そうか・・・・・・拒否権は?」
『ない!』
理由が分かった俺は拒否権を聞くがあっさり否定される。
「そうか・・・・・・」
別に良いんだけど、腕に柔らかい固まりが四つ押しつけられ照るんだけど・・・・・・背中には何も感じないけど。
「・・・・・・」
「痛い痛い調、首を絞めるな!」
「何か、失礼なことを言ってない・・・・・・」
調が俺の首を絞める。俺の心を読んだのか?
とりあえず、このまま学校に行くか・・・・・・
「待てい!」
すると、真っ黒な黒い衣装、FFF団の衣装みたいな感じのやつらが三十人ぐらい俺達を取り囲む。
「何だ、お前達」
「俺達は駒王学園のリア充を撲滅する・・・・・・」
「リア充撲滅隊!」
黒装束の奴らはポージングを取る。リア充撲滅隊か・・・・・・
「俺は別にリア充じゃ・・・・・・」
「いや、どっからどこを見てもリア充だろ!?」
「何人も美少女を侍らせやがって!」
リア充撲滅隊は血の涙を流している。いや、響達は俺の幼なじみなだけなんだけど。
「で、俺をどうする気なんだ? 全員で俺をリンチする気か? ・・・・・・それならこっちも手加減せずに、戦うけど」
「い、いや・・・・・・我々も暴力は好かん。だから、これで勝負だ!」
俺は殺気を込めた視線をリア充撲滅隊の一人に向ける。たぶん、戦う事になってもここにいる奴らなら何とかなりそうだけど。
リア充撲滅隊は一つのゲームを取り出した。そのゲームはマックス大乱闘! マキシマムバトル!
流星コーポレーションが発売した最大九十九人の敵と戦うことが出来る大乱闘ゲームだ。
「貴様がゲームが得意だと言うことは調べ済みだ!」
「なら、貴様が得意なもんでこてんぱんにしてやる!」
「成る程ね。ゲーマーとして、その勝負、受けて立つぜ!」
俺は三人に離れて貰い、鞄からゲーム機とゲームガシャットを取り出して電源を入れる。
「・・・・・・天才ゲーマーIのゲームプレイ、見せてやるぜ!」
ゲームが起動され、通信プレイが始まる。
敵の数は三十人。レベルは平均で80前後か・・・・・・このゲームの最大レベルは特殊なクエストをやらない限り、99だ。まあ、高い方だな。
「どうだ! 我々は貴様を倒すためにやりこんだのだ!」
「いくら貴様でもこの人数には勝てんだろう!」
「我々の勝利は確実だ!」
・・・・・・あいつらは勝てると思い舞い上がってる。うーん、なんかなー。
「戦っても居ないのに勝てるとか思い上がりすぎだぜ・・・・・・」
「はははっ気にならんな。貴様はここで死ぬのだ!」
ゲームが始まり、一体の敵キャラが俺に向かって突っ込んできた。・・・・・・相手のレベルも確認しないで突っ込むなよ。
俺はボタンを動かして攻撃を避けて殴り飛ばすと、敵キャラのHPはゼロとなり、ゲームオーバーになった。
「はあっ!?」
「瞬殺!」
「どういうことだよ!」
仲間のキャラが瞬殺されてリア充撲滅隊に同様が見える。
「言い忘れたけど、俺のレベルは100だ。お前達とはレベルが違うんだよ」
「レベル100だと!? そこに到達するには鬼畜なクエストをクリアしないといけないはず・・・・・・まさか!?」
「そうだ。俺が唯一、特別クエストをノーダメでクリアした天才ゲーマーIだ!」
このゲームは最終クエストをクリアすると、レベル100になるアイテムをゲットできる特殊なクエスト、レベル99のラスボス級の敵キャラを九十九体倒さないといけないのだ。
そんな鬼畜なクエストをクリアできるプレイヤーは誰もいなかった。俺を除いて・・・・・・
「お前達の世界はここで終わりだ!」
「あー、イッセー、スイッチ入っちゃった」
学校があるため、俺は早くけりを付けようとコマンド入力をして、必殺技を発動する。
俺の操るゲームキャラはブラックホールを生成して、それを敵の大群の方へ投げる。
ブラックホールは敵キャラ達を吸い込み、ゲームオーバーにしていく。
「ふはははははっ、人がまるでゴミのようだ!」
挑んできたプレイヤーをゲームオーバーにしていくのを見て楽しくて思わず、笑ってしまった。
あの後、もう二度と人の恋路を邪魔しないことを誓わせて、解散させた。
取りあえず、学校に向かった。・・・・・・クリスとセレナと調は先ほどのポジションに戻り、響と未来、切歌もくっついてきた。もう、何も言わない・・・・・・
学校に到着すると、リアス・グレモリー先輩と・・・・・・瓢箪天性がいた。
天性が居ることに気がつくと響達は俺の後ろに隠れる。
天性も俺のことをにらんでくるが、俺は気にしない。
「クリス、おはよう」
グレモリー先輩はクリスに気がついたのか近づいて挨拶をする。そういえば、二人とも同じクラスで仲が良いらしいな。
「おう、おはようリアス」
「響さん達もおはよう」
「おはようございます、リアスさん」
「おはようデース!」
「・・・・・・おはようございます」
響達もあいさつをする。・・・・・・あれ? 響達とも顔見知りなんだ。
「おはよう。クリス、放課後、兵藤君を借りても良い? 彼に色々聞きたいことがあるのよ」
「まあ、イッセーがいいなら良いんじゃないか・・・・・・」
「はい、俺はかまいませんよ」
「ありがとう。あと、兵藤君、コレを落としたわね。悪いと思っているけど、中身を見させて貰ったわ」
グレモリー先輩はクリスに許可を求める。俺としても問題はないし、話を聞きたいとも思っていた。
先輩は俺に生徒手帳を渡す。あー! あれ、いつの間にか落としてたんだよな。
「ありがとうございます。いつの間にか無くしてて困ったんですよ」
「どういたしまして。ではイッセー君、放課後に使いの者を出すから放課後にね」
グレモリー先輩はウィンクして、校舎に向かう。天性は俺のことを睨んで校舎に向かう。
放課後、帰る用意をして先輩からの使いの者を待っていると、金髪の学校一のイケメン、木場祐斗がやってきた。
「兵藤君、いるかい?」
「おう、木場。ここだ」
俺のことを探してキョロキョロする木場に俺は声をかける。
「部長の使いで来たんだ。立花さん達も一緒についてきてくれる?」
「分かった」
「了解!」
俺達は木場の後に続いて教室を出る。そして、校舎の裏手にある旧校舎に向かった。途中、切歌と調と合流した。クリスは遅れて来るみたいだが。
・・・・・・この旧校舎って時々幽霊が現れるんだよな。現れるたびに交渉をしてるよ・・・・・・
校舎の中に入り、二階に上がり、さらに奥の部屋に向かう。
俺達の目的の部屋には『オカルト研究部』と書かれているプレートがかけてあった。
・・・・・・グレモリー先輩はこの部の部長さんなのね。ってか、嫌なオーラがこの部屋から出てるな。
「部長、兵藤一誠君を連れて来ました」
「ええっ、入ってちょうだい」
木場が部室の中に声をかけると、先輩が許可を出したので、部屋の中に入る。
部屋に入ると部屋中に怪しい文字やら魔方陣が描かれていた。・・・・・・これに幽霊が引き寄せられているのか?
あとはソファーがいくつか、デスクがいくつかある。
そのソファーに座ってる一人の女の子に見覚えがあった。
「よう、白音ちゃん、何で芋羊羹食ってんだ?」
その子は塔城白音ちゃんだ。一年生で、ロリ顔、小柄な体型で小学生に間違えられることがあるとか・・・・・・
俺は白音ちゃん・・・・・・というか、一年生の生徒の殆どと顔見知りである。
発端は四月の最初頃、ある一年生の女の子が幽霊に取り憑かれているのが見えた。俺は除霊をすることは出来ないけど、取り憑かれている人と幽霊のつながりを切ることは出来るので、つながりを切り、幽霊と話し合いをして成仏してもらった。つながりの切り方だけはじいちゃんに教わっていた。
それから何故か『兵藤先輩に悩み事を相談すると何とかしてくれる』という噂が流れてしまい、相談してくる後輩達が続出して、何とかなる範囲で相談に乗っている。白音ちゃんも俺の所に悩みを相談しに着て話を聞いたのだ。まあ、悩みを解決できてないんだけどね。
「・・・・・・芋長の芋羊羹を食べて身体を大きくします」
「いや、それ、ボーゾックだけだからな! 大きくなるのも巨大化だからな!」
思わず、突っ込んでしまう。白音ちゃんも見てたのか!? カーレンジャー!
「白音、また会ったデース!」
「・・・・・・やっほ-」
「・・・・・・二人も食べる?」
ちなみに、切歌と調と白音は仲が良い友達である。
すると、シャワーが流れる音が聞こえる。・・・・・・何でシャワーがあるんだ?
「部長、どうぞ」
「ありがとう朱乃」
カーテンの向こうから別の女性の声が聞こえた。
カーテンが開くと、制服姿の部長と・・・・・・・黒髪ポニーテールの女性が・・・・・・確か、この学園のアイドル、姫島朱乃さん?
「あらあら、初めまして、姫島朱乃と申します」
「あ、どうも。兵藤一誠です。よろしくお願いします」
「あら、あなたが。クリスちゃんから話はよく聞いてますわ」
「クリスからですか? どんな風に?」
姫島先輩がクリスから俺のことを聞いていることに少し驚きがあった。クリスは俺の事を何て話したんだ?
「イッセーとどこに行ったとか、イッセーのここがいいとか・・・・・・」
「余計なことを言うなああアアアッ!」
「へぶっ!?」
姫島先輩からクリスの話した内容を聞こうとしたら、ドアが勢いよく開いてクリスが入って来た。
その時、ドアの所にいた瓢箪がドアにぶち当たり、壁にめり込む。・・・・・・姿が見えないかと思ったらそこにいたのか瓢箪。
「朱乃! お前はあること無いこと言うんじゃねえ! イッセー、あたしが話してたのは手の掛かる弟分が居るって話しだけだからな! 本当にそれだけだからな!」
クリスは顔を真っ赤にして言う。確かにクリスが俺の事を褒めたりするのはあまり想像できないな。
「ああ、分かってるよ。クリスが俺の事を褒めるわけないだろうし」
「それはそれで何かむかつく・・・・・・」
俺が答えるとクリスは不満そうにする。同意したのに何故不機嫌になるし。
「はいはい、クリス、痴話げんかなら後にしなさい」
「どこを見たら痴話げんかだと判断できるんだよ!」
グレモリー先輩は手を叩き、場を落ち着かせようとしたが、クリスには逆効果のようだった。
「兵藤君、私達オカルト研究部はあなたを歓迎するわ・・・・・・悪魔としてね」
グレモリー先輩は微笑む。それはまさしく悪魔の微笑み・・・・・・
「粗茶ですわ」
「ありがとうございます」
ソファーに座った俺に姫島先輩はお茶を淹れてくれた。手に取り、一飲み。
「おいしいです」
「あらあら、ありがとうございます」
素直な感想を述べると嬉しそうにする姫島先輩。
・・・・・・クリスもこんな風に素直に喜んで欲しいもんだ。
「何か言ったか?」
「いえ、何も」
何かを感じ取ったのか、クリスがこちらを睨む。
何でクリス達は俺が考えていることが分かるんだよ・・・・・・何年も一緒に過ごしてる幼なじみだからか?
「朱乃、あなたも私の隣に座りなさい」
「はい、部長」
グレモリー先輩に言われて、姫島先輩はグレモリー先輩の隣に座る。
ソファーに座っているのはグレモリー先輩、姫島先輩、白音ちゃん。俺の右隣に響、左隣に未来で、木場と瓢箪はグレモリー先輩の後ろの方でパイプ椅子に座っている。セレナとクリス、切歌と調も俺の後ろでパイプ椅子に座っている。
姫島先輩の背後に、先輩に似た女性が・・・・・・
その女性は唇に人差し指を置く。内緒にしてくれって事か。
「では、始めましょうか。兵藤君、あの日、何があったのか聞かせてもらえないかしら。私が駆けつけた頃にはもう、戦闘は終わっていたの」
「分かりました。未来、グレモリー先輩に話しても構わないよな?」
「うん、弦十郎さんには許可もらってるから」
グレモリー先輩に土曜日のことを聞かれて未来に話して良いか一応、許可を取るが、あっさりと許可が取れた。
流石、未来、仕事が早い。
「では、土曜日、俺はある女の子とデートしました。デートの終盤、あの公園で眼魔に襲われました。女の子は堕天使で、眼魔と一緒に俺を殺そうとするはずでしたが、女の子は眼魔達を裏切り、俺を守るために戦いました。その子がピンチになり、俺はとっさに眼魔を蹴り飛ばし、眼魔と戦いましたが、力の差が圧倒的で、死にそうでした。だけど、俺は諦めなかった。そんな時、コレが覚醒したんです」
俺は懐からオレゴースト眼魂を取り出して、テーブルに置いてグレモリー先輩達に見せる。
「眼魂が覚醒して、俺は仮面ライダーゴーストに変身して眼魔を撃破しました」
「成る程・・・・・・あなたが伝説の戦士、仮面ライダーゴーストだったのね」
「・・・・・・グレモリー先輩は仮面ライダーゴーストの事はご存じだったんですか?」
俺は悪魔が仮面ライダーゴーストを知っていることに驚いた。
「もちろんよ。悪魔や天使、堕天使と言った異形の存在が破壊できない眼魔のコアを破壊できる伝説の戦士の一人だから。今となってはシンフォギアシステムが存在しているけどね」
「そうだったんですか」
「ちょ、ちょっと待ってください部長! 眼魔って何ですか!? シンフォギアも初めて聞きましたし、仮面ライダーなんて存在するはずはないです!」
俺はグレモリー先輩の先輩に納得したが、瓢箪は納得していない。
それなら存在するはずはないと言うはずがない。現に、仮面ライダードライブがいるんだから。
「天性、あなたには話してなかったわね。この世界とは別の世界があってそこには眼魔と呼ばれる幽霊みたいな怪物が居るの。その眼魔を完全に倒せるのが、仮面ライダーとシンフォギアなの」
「なっ・・・・・・」
グレモリー先輩の説明を聞いて驚いたのか、開いた口がふさがらない天性。
「これであなたの状況は分かったわ・・・・・・あなたに言いたいことがあるのだけれど、良いかしら?」
「え? あ、はい」
「・・・・・・ごめんなさい」
すると、グレモリー先輩は何か俺にに向けて深々と頭を下げた。
「ちょっ、どうしたんですか!?」
「部長! こんな奴に頭を下げなくても良いですよ!」
グレモリー先輩が頭を下げたことに俺と瓢箪は驚く。瓢箪は響達に軽く睨まれている。
「あなたとあと、天性も私の管理がちゃんと出来たらあなたたちは死なずにすんだのに・・・・・・全部私のせいだわ・・・・・・」
「あー、そのことですか。俺はそんな気にしてないですよ。ゴーストに覚醒して撃退しましたし」
「いや、気にしろよ・・・・・・」
俺が気にしてないと伝えると、クリスが突っ込む。まあ、そうだよな。
「そうよ。もっとあなたは気にするべきよ」
「そう言われても・・・・・・これが俺ですし」
俺は頭をかく。
「そういえば、天性は悪魔なんですか? 響達にはグレモリー先輩の眷属は姫島先輩と、木場、白音ちゃんと後一人、一年生の子がいるってことしか聞いていないんですけど」
「彼は土曜日に眷属になったの。駒は兵士で数は八個なの」
「俺は神滅具、赤龍帝の籠手の使い手だ! 何も力を持ってないお前とは違う!」
「ほうっ・・・・・・」
瓢箪がその身に赤龍帝の籠手を宿してることに少し驚き、興味が出た。
使い手によっては神をも殺せる神滅具が目の前にあるのだから。
だけど、何も力を持ってないか・・・・・・まだ、俺の事を仮面ライダーだと信じられないのかこいつ。
「はあっ・・・・・・自分に自信を持ちすぎるのが難点ね。ねえ、兵藤君、提案があるんだけど良いかしら?」
「いいですけど」
「あなた、悪魔にならない?」
何と、グレモリー先輩は俺を悪魔に勧誘してきた。
「ちょっ、リアス先輩!?」
「分かってるわ響さん。兵藤君、コレは強制ではないわ。嫌なら断って良いのよ?」
「俺は・・・・・・悪魔になりません。今は人間の可能性を信じてみたいんです」
俺を悪魔に勧誘したグレモリー先輩に響が突っかかる。
「そう・・・・・・なら、あなたの力を貸してくれないかしら。この町の住民を守るため、眼魔を倒すことが出来る貴方達の力が必要なの」
そう言ってグレモリー先輩はまた頭を下げる。
「分かりました・・・・・・貴方達に力を貸すのは構いません。だけど、瓢箪だけには力を貸しません」
「あん!? 何だとコラ!」
「天性、落ち着きなさい。それは何故かしら」
「許せないんですよ。そいつが響達にしていたことがだから俺はそいつとは絶対組めない!」
「・・・・・・分かったわ。その条件で良いわ。ねえ、オカルト研究部に入らない? その方がお互い連携しやすいと思うのだけれど」
グレモリー先輩は俺の意志を尊重してくれる。ありがたいことだよ。
そういえば、グレモリー先輩とマリア姉の声って似てるな。
「分かりました。入部します。ただ、二課の方を優先にしてもよろしいですか?」
「ええ、構わないわ」
「ちょっと待ってください部長! こいつはただの人間なんですよ! 部長のありがたい申し入れを断った不届き者を部活にいれるんですか!?」
「うるさいぞ瓢箪野郎。この部の部長はグレモリー先輩だぞ。お前なんかが決めることじゃないぞ」
俺は流石に切れかかる。何でこいつは俺にこんなに突っかかるんだ?
「うるさい! 俺は認めないぞ! 絞りかす風情がオリ主である俺の邪魔をするな!」
『っ!』
瓢箪の発言に響達は立ち上がり、戦闘態勢に入ろうとする。
「オリ主だが、何だか知らないけど、俺の事が気にくわないなら、戦って白黒付けようぜ」
「ああ、良いぜ! 俺が勝ったらお前の周りにいる女達は俺が貰うぜ!」
・・・・・・あっ? 今、何て言った?
勝負をけしかけたのは俺だけどさ。
「天性! 何を言ってるの訂正・・・・・・」
「巫山戯るな。響達は誰の物でもねえ!」
グレモリー先輩が瓢箪の発言を訂正させようとしたが、その前に俺が切れた。響達を物扱いするなんて許せねえ!
「お前は俺を滾らせた! 最初に言っておくが、お前が勝てる確率は0%だ!」
「はっ、言ってろ! お前は俺が倒す!」
俺と瓢箪は戦うために旧校舎の外へ移動する。
「・・・・・・ごめんねクリス」
「んだよリアス。お前が謝ることしたか?」
「いえ、私の眷属が貴方達に失礼なことを言って・・・・・・」
「あーあれか。あれ、別にお前のせいじゃないだろ?」
「でも、私がちゃんと教育してないせいで・・・・・・」
「アタシ達は気にしてねえよ。それに、あんな悪魔になったばっかの豆もやしのようなやつにイッセーは負けねえよ」
「・・・・・・彼のこと、信頼してるのね」
「まあな。あいつは戦い初めて数日しか経ってないけど、負けねえよ。あいつはアタシの・・・・・・英雄だからな」
旧校舎に出た俺達は戦う準備をした。姫島先輩が結界を張ってくれたおかげで心置きなく戦える。
「ふふふ、お前をやっと痛めつけられるぜ」
「・・・・・・俺もお前を殴られる機会が来て嬉しいぜ瓢箪!」
「はっ、お前の攻撃なんか当たるかよ!」
瓢箪は腕を天に掲げて叫ぶ。
「
翠の光と共に赤い籠手が瓢箪の左腕に装備される。
あれが赤龍帝の籠手か・・・・・・どんな戦いが出来るのか・・・・・・心が躍るな!
「じゃあ、見せてやるぜ、俺の力を」
俺は腰に手をかざす。するとオレンジの炎と共に一つ目小僧の様なベルト、ゴーストドライバーが出現する。
そして、オレゴースト眼魂を取り出し、スイッチを押してGの文字が現れる起動状態にしてドライバーに装填してトリガーを引いた。
〈アーイ!〉〈バッチリミナー! バッチリミナー!〉
「なあっ!」
ドライバーから黒を基調としたオレンジのパーカーを着た幽霊ーオレゴーストが召喚されて俺の周りを踊り始める。
そして、トリガーを押し込む
「何だよこいつ!」
「変身!」
〈カイガン! オレ!〉
〈レッツゴー! 覚悟! ゴ・ゴ・ゴ! ゴースト!〉
〈ゴーゴーゴーゴー!〉
その瞬間、俺は黒い身体の所々に骨をイメージしたオレンジのラインと胸元に眼と人魂を掛け合わせたような紋章が描かれて、銀色のフルフェイスで覆われた頭部が特徴的な素体形態‐トランジェントになり、オレゴーストを纏うと大きな黒い複眼と波打つ刃のような角を持つ橙の仮面が装着された。
俺はパーカーを脱いで叫ぶ。
「俺の名はゴースト! 仮面ライダーゴースト! 命、燃やすぜ!」
俺はガンガンセイバーを取り出して構える。
仮面ライダーゴーストに変身したイッセーを見た瓢箪天性は困惑していた。兵藤一誠が手にするはずの赤龍帝の籠手は自分が奪ったはずなのに・・・・・・
(何だよあれ・・・・・・本当に仮面ライダーなのか? だけど、あんな仮面ライダー、見たことないぞ!?)
さらに自分の知らない仮面ライダーに驚いている。彼が転生する前に住んでいた世界にも仮面ライダーは存在していた。だが、仮面ライダーゴーストと言う仮面ライダーはまだ放送されていなかった。
「はっ! 姿を変えたところで俺には勝てないぜ!」
『Boost!』
赤龍帝の籠手の能力は10秒ごとに力を二倍にする倍加能力。
効果そのものには制限はないが、使い手のキャパシティを超えるとリバウンドで強烈な負担が掛かる。
「はははははっ、これで俺の力は十秒ごとに二倍になる! お前に勝ち目はないぜえええええっ! 俺の最強の力を喰らえ!」
瓢箪は高笑いをしながら手に魔力を溜めて放とうとした。
『Burst』
その音声と共に倍加は解除されて、瓢箪は倒れ込む。
「「はっ?」」
イッセーと瓢箪は何が起きたのか分からなかった。使用者のキャパシティを超えたため、倍加が解除されたのだ。
どうやら、瓢箪は一回の倍加にしか耐えられないようだ。
「おい、ドライグ! どういう事だ! 一回しか倍加してないのに解除されたぞ!」
『ふん、貴様がその程度の存在だと言うことだ』
「俺がその程度だと!? なら、左腕を対価に禁手化しろ! 十秒であいつを倒す!」
『左腕で禁手化? はっ、左腕程度で禁手化なんてできねえよ。どうしても十秒間禁手化したいなら、お前の身体全てを対価にして十秒だな』
「はあっ!? 全身で十秒とか割に合わないだろ!?」
『嫌なら、良いんだぞ。俺が貴様に力を貸す道理はないからな』
「くっ・・・・・・何でだよ! 俺はあんなおっぱいドラゴンと違って優秀なのに!」
『貴様が優秀? 笑わせるな。相棒と貴様では月とすっぽん。いや、ゴジラとアメーバーほどの違うわ!』
「っ! 分かった! お前の力なんて借りない! 俺の力であいつを倒す!」
瓢箪は籠手に宿る二天龍のドライグに抗議するが、ドライグは悪びれた様子は見えず、口論になり、会話を終える。
「どうやら、ドラゴンとは仲が良くないみたいだな」
「はっ、あんな蜥蜴野郎の力なんか借りなくてもお前を倒せるぜ!」
「はーお前は外れだな・・・・・・萎えるぜ。お前に赤龍帝の籠手は宝の持ち腐れ。猫に小判。いや・・・・・・お前には豚に真珠がお似合いかな」
「誰が豚だゴラアアアアアアアアアッ!」
イッセーは瓢箪とドライグの仲の悪さに呆れてしまう。瓢箪は強がるが、イッセーの安い挑発に乗って、ぶち切れて突っ込む。
イッセー・・・・・・ゴーストは空中に飛んで避ける。
「なっ!? 飛べるのかよ!」
「ははははははっ、俺に攻撃できるかな?」
「なめるな!」
ゴーストが飛んだことに瓢箪は驚くが、魔力を弾丸にして放つ。
そんな攻撃をゴーストは空中をユラユラと不規則な動きで飛んで避ける。その姿はまさに
「くっ・・・・・・何で当たらないんだよ!」
「ほらほらほら、当ててご覧よ最強(笑)さん」
「うるせえっ!」
攻撃が当たらないことに苛立つ瓢箪をゴーストはおちょくり、さらに苛立つ瓢箪は狙いを付けず、魔力弾を大量に放つ、だが、全て避けられてしまう。
魔力の無駄遣いである。
「鬼さんこちら、手の鳴る方へ!」
「おらああああああっ!」
ゴーストは巫山戯て手を叩き、瓢箪を挑発して、瓢箪は魔力弾を放ち、それもゴーストはひらりと避ける。
空中で一回転したゴーストは瓢箪の頭に着地する。
「なっ! 人の頭に汚い脚で踏むな! どけろ!」
「おやおや、ちょうど良い、踏み台があると思ったら瓢箪だったか」
「っ・・・・・・テメエ、いい加減にしろよ!」
瓢箪は自分を踏みつけたゴーストに顔を真っ赤にして切れた。
一方、ゴーストは落胆していた。
最初は神滅具を使うと言うから、どんな戦いになるか心を踊らせていたのだが、いざ、戦いが始まれば何のこともない、あいつはろくに神滅具を使いこなせない外れだったのだから。
「もう、飽きたな・・・・・・お前と戦っていても時間の無駄だ。せめて、試運転の相手になってもらうか」
ゴーストは白銀の眼魂、『SG06 airget-lamh』と書かれている眼魂を取り出して、スイッチを押して中央にSG、その周りに06と書かれている起動状態に変化させて、オレゴースト眼魂を取り出して、ドライバーに装填して、トリガーを押し込む。
〈アーイ!〉〈バッチリミナー! バッチリミナー!〉
すると、オレゴーストのパーカーが霧散してドライバーから王女様が付けるようなティアラを頭に付けて左腕に大きな籠手、右腕には短剣を持ったパーカーゴーストが現れて、ゴーストの周りをぐるぐると回る。
「マリア姉! セレナ! キレのいいやつ、頼みます!」
『カイガン! アガートラーム! 貫け正義! それが聖剣!』
アガートラームパーカーゴーストはゴーストに覆い被さり、ゴーストは籠手と短剣がマイクの上で交差したようなマスクと左腕に籠手を全身をマリアのシンフォギアに似た白銀の鎧を纏っている。
仮面ライダーゴースト アガートラーム魂にタイプチェンジしたのだ。
「俺はゴースト、銀の左腕が悪を討つ!」
ゴーストは左腕を突き出して名乗る。
「っ! な、何だよ……その姿は」
ゴースト アガートラーム魂の姿を見て瓢箪は本能的に恐怖を感じて後ずさりをする。
「何だ? 俺のことが怖いのか?」
「誰がお前なんか怖がるかよ!
「そうか。なら、遠慮しないぜ!」
ゴーストは左腕の籠手から小太刀を引き抜いて周囲に展開して、瓢箪に向けて放出した。
大量の小太刀が、瓢箪を襲う。
『INFINITE † CRIME』
「うわああああっ!」
瓢箪は慌てて避けるが、一本の小太刀が頬を掠り、一本の線ができてそこから煙が発生する。
「ギャアアアアッ! 痛い! な、何だよこれ!」
「あー、言い忘れてたけど、シンフォギア眼魂は聖遺物であるシンフォギアの力を使っている。聖遺物は悪魔の身を焼くから気をつけろよ」
「な、何だよそれ……」
「どうした? 降参しても良いんだぜ? その代わり、今までお前がやってきたことを泣いて謝るならな」
「誰が……謝るかよ……」
「なら、後悔するなよ」
痛みに悶える瓢箪にゴーストは降参するように促すが、瓢箪はそれを断る。
ゴーストは小太刀を振り、空中の小太刀を操り瓢箪に小太刀が向かって放たれる。
瓢箪は小太刀の動きを目で追って、後ろに飛んで避ける。その時、ゴーストから視線を外してしまう。
ゴーストは跳躍して一気に近づき左腕で、瓢箪の顔面をぶん殴る。
「吹っ飛べ!」
「ベムラッ!?」
ぶん殴られた瓢箪は勢いで吹っ飛んで結界にぶつかり崩れ落ちる。
ゴーストは瓢箪が気絶していることを確認して変身を解除する。
『オヤスミー』
「ふう〜終わったぜ。グレモリー先輩、俺の勝ちで良いですよね?」
「ええ、構わないわ。私の眷属が失礼なことをしてごめんなさいね。あとでお詫びの品を送るわ」
「いえ、気にしないでください。俺はあいつをぶん殴られただけで充分ですから♩」
眷属の非礼を詫びるリアスに対してイッセーは清々しい笑顔で答える。
「そう。あと、これからはイッセーと呼んで良いかしら?」
「構いませんよ。俺も部長と呼びますね」
「ええ。構わないわ。イッセー、後処理は任せてちょうだい。あの子にもお灸を据えないといけないし」
リアスがそういうと、背後には鞭を持ってニコニコした朱乃がいる。
……何をする気だろう。
「分かりました。あとはお任せします」
イッセーは頭を下げ、響達の元に向かう。
「勝ったぜ、みんな」
「良かったねイッセー君」
「ああ、セレナのおかげで勝てたぜありがとうな」
「そんな……私は何もしてないよ……」
イッセーにありがとうと言われて顔を真っ赤にするセレナであった。
「おい、そこ、イチャついてないで帰るぞ」
二人のやりとりを見てクリスはムッとしてる。
「べ、別にイチャついてないよ!」
セレナは顔を真っ赤にして否定する。
「ねえ、このあとふらわーに行こうよ」
「良いね。響の奢りで」
「うえっ!?」
ふらわーに行くことを提案したら奢らせられることになった響。
「……さすが先輩。太っ腹」
「ゴチになるデース!」
「ひええ……」
響は顔を青くしていく。彼女は今月、ピンチなのである。
「じゃあ、行くか」
イッセー達はふらわーに向かう。
「ちょっと待ってー!」
財布がピンチな響を連れて……
「頼みましたよ、泊ちゃん」
「任せてください本願寺参事官」
今回はリアス達との出会いと瓢箪との戦いでしたが、どうでしたか?
アガートラームの名乗りはもう一つあったりして
バンダイは俺の財布を殺しにかかってる……
次回予告
『調べてもらえますか?』
『君、ちょっと良いかな?』
『あなたはもしかして!』
『久しぶりだな泊進之介』
『俺もあなたと同じ、仮面ライダーです!』
『例え、変身できなくても、俺は仮面ライダードライブだ!』
その男、刑事で仮面ライダー!
『俺はみんなと並んで戦えるようになりたい! だから走り続ける! トップギアで!』
『警官! 正義感! タイヤコウカン!』
次回『何故、幽霊と刑事はなぜ出会ったのか?』
なお、活動報告のアンケートはまだ募集してます