ハイスクールD×S×G   作:汰灘 勇一

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やっと更新できました。

シンフォギアXDがかなり面白いです。

イベントのガチャで奏さんと翼さんのXDモードが手に入ってかなり嬉しかったですね

昨日、神の恵みセットを買うために早起きしてかなり眠いですね・・・・・・


第三話「特異災害対策二課」

 どうも、兵藤一誠です・・・・・・眼魔との戦いが終わった後、MIBのような黒服グラサンの人達に拉致られました。

 

 車に乗せられて移動してしばらく移動すると止まった。そこは駒王町学園のすぐ近くにある図書館だった。

 

 響、セレナ、未来にクリス、切歌と調を先頭に黒服の男達に連れられて俺達は関係者以外立ち入り禁止と張り紙が貼ってある場所に行き、入っていく。

 

 エレベーターの前につくと響が振り返る。

 

「みなさん、ここまでで大丈夫です。ここからは私達が彼と彼女を連れて行きます」

 

 響に言われて黒服の男達は退出した・・・・・・響、すげえな。

 

 俺達はエレベーターに乗る。響はパネルに手をかざした後に階数を指定する。行く階は・・・・・・B90?

 

「あっ、二人とも何かに掴まっていた方が良いよ」

 

「「はい?」」

 

 俺の近くにいたセレナが俺と夕麻ちゃんに忠告してくる。何で掴まっていた方が良いんだ?

 

 響達も、近くの手すりに掴まる。・・・・・・掴まった方が良いんだな。

 

 俺と夕麻ちゃんも近くの手すりを掴む。すると、エレベーターがものすごい速さで下に降りていく。

 

「きゃっ!?」

 

 夕麻ちゃんは速さに驚いて倒れそうになる。

 

 俺は夕麻ちゃんの手を掴んで倒れないように俺の方に引き寄せて抱きしめる。

 

「ひゃん!?」

 

 抱き寄せた夕麻ちゃんから変な声が聞こえた。大丈夫かな?

 

 夕麻ちゃんを抱きしめたまま、目的の階についた。

 

「ふ~、ついたか・・・・・・うん? どうしたんだみんな?」

 

 ようやく止まってかいた汗を拭いているとみんなはジト眼で俺をにらんでる。

 

「・・・・・・いつまで夕麻ちゃんを抱きしめてるのかな?」

 

「あっ・・・・・・」

 

 未来に指摘されて腕の中を見ると、夕麻ちゃんが茹で蛸のように顔を真っ赤にしている。

 

「ごめん。きつく閉めすぎたか?」

 

「う、ううん! 大丈夫! だから気にしないで!」

 

「そうか・・・・・・なら良いんだけど」

 

 俺は夕麻ちゃんを離す。夕麻ちゃんは頬を押さえる。

 

「ねえ、早く行かないと司令が待ってるよ?」

 

「そうだね! 行こう! イッセーと天野さんはついてきて!」

 

 未来に言われて響は目的を思い出して、歩き出す。・・・・・・響ってたまにこう、抜けてるところがあるんだけど、大丈夫なのか?

 

 あと、未来は司令って言っていたけど、軍隊か何かか? あまり詳しいことは知らないけど。

 

 少し歩くと、大きな扉の前で響は止まる。ここが目的の場所なのか?

 

「二人とも、ここに二人を会わせたい人がいるか・・・・・・気をつけて」

 

 何故か響は今まで見たことないくらいの真面目な顔をする。未来達の方を見ても、みんな真剣な表情をしてる・・・・・・何、ここにいる人ってやばい人なの? 危険じゃないよね!?

 

 聞きたいけど、何か聞ける状況じゃないので、俺は意を決して扉を開けた。すると・・・・・・

 

 パンパンと火薬が破裂する音が聞こえた。えっ!? 銃撃!?

 

「ようこそ特異災害対策機動部二課に!」

 

「「えっ?」」

 

 どこかで聞いたことがある声と共に紙吹雪と紙テープが俺達に降りかかる。

 

 へっ? 何コレ? クラッカー?

 

 俺達が連れてこられた部屋はとても広い部屋で『ようこそ、特異災害対策機動部二課へ!』と書かれたボードや並べられたテーブルには唐揚げなどの料理が載っている。

 

 そして、マジシャンが使うようなシルクハットをかぶったがたいの良いよく知ってる人が・・・・・・

 

「って、弦十郎さん何やってるんですか!?」

 

 その人は風鳴弦十郎さん、翼姉の叔父さんで、昔からの知り合いである。そんな弦十郎さんがなんでここに!?

 

 クリス達は笑いをこらえていた。・・・・・・みんな、知っていた?

 

「やあ、イッセー君。俺はここの司令をしているんだ。よろしくな!」

 

「まじっすか・・・・・・」

 

 弦十郎さんは笑顔で言ってくる。・・・・・・この人、ただ者ではないっていつも思ってたけど、秘密の組織の司令をやっていたんだ・・・・・・

 

「私は出来る女と評判の櫻井良子。よろしくね」

 

「あっ、こちらこそよろしくお願いします!」

 

 ロングヘアーをアップにした白衣と眼鏡が特徴的な女性が自己紹介してきたので、俺も頭を下げる。

 

「君と夕麻君を連れて来て貰ったのは他でもない。君たちに協力を要請したいんだ」

 

「協力・・・・・・?」

 

 そこで俺の脳裏に俺を襲ってきたお化けのような怪物・・・・・・眼魔と俺の変身した姿、仮面ライダーゴーストの姿が・・・・・・

 

「そうだ、弦十郎さん! 眼魔って何なんですか!? 俺の変身したあの姿は一体!」

 

「おいおい、イッセー、そんなにいっぺんに聞くなよ、おっさんも答えられねえだろ。コレ飲んで落ち着け」

 

「ありがとう奏姉・・・・・・って奏姉!? 何でここにいるの!?」

 

 奏姉が飲み物を持ってきてくれたが、俺はここに奏姉が居ることに驚く。

 

「奏だけじゃないわ」

 

「マリア姉も!? 二人とも、今日は仕事じゃ・・・・・・」

 

 マリア姉も現れて俺はさらに驚く。二人とも、翼姉と一緒に雑誌のインタビューを受けてたはず・・・・・・

 

「イッセーが眼魔に襲われたって聞いてインタビューを受け終わったアタシ達が先に駆けつけたんだ。翼はまだインタビューが終わってなかったから遅れてくる」

 

「そうなんだ・・・・・・」

 

「では、一つずつ説明しよう。君を襲った怪物、眼魔は幽霊とは似て非なる者・・・・・・眼魔は異世界からの侵略者だ」

 

「異世界ですか・・・・・・」

 

 異世界と聞いて普通は信じないと思うが信じるしかなかった。幽霊だっているんだし、異世界があっても可笑しくはない。

 

「彼らはこの眼魔眼魂と呼ばれるものに魂を宿し、眼魔の姿になるのだ」

 

 弦十郎さんは割れている先ほどの眼魂を見せる。成る程・・・・・・眼魂に魂を宿して怪物に・・・・・・うん?

 

「あの、弦十郎さん、二つほど気になることが・・・・・・」

 

「うん? 何だ?」

 

「眼魂に魂を宿しているって事は彼らも人間の様な別の姿があるのですか? あと、何で俺の変身するゴーストの眼魂と眼魔の眼魂が似ているんですか? もしかして俺の仮面ライダーの力って眼魔と同じルーツ?」

 

 俺は変身道具の眼魂が眼魔の眼魂が似てることに不審に思った。ネットで、仮面ライダードライブとロイミュードの動力源は同じものという噂を聞いたことがある。もしかしたら、俺の変身システムも眼魔のシステムと同じものなのではないかと思ったのだ。

 

「それは・・・・・・」

 

「それはワシが説明しよう」

 

 弦十郎さんが説明しようとしたとき、扉が開いて派手な服を着た白髪のおっさんが入って来た。

 

 誰だこのおっさん? あと、どうでもいいが、あの髪はヅラだな。

 

「ええと、あなたは?」

 

「ワシか? ワシの名はイーディス。みなには仙人と・・・・・・「みんなにはおっちゃんって呼ばれてる私達の協力者だよ」響ちゃんワシが話してるんだけど」

 

 おっさんの名前はイーディスか。響に遮られて少し凹んでるけど。

 

「なら、おっちゃん、教えてくれ。何で眼魔とゴーストの変身システムは似てるんだ?」

 

「お前も、その呼び方なのね・・・・・・何で似てるかって? それは眼魔のシステムを作ったのがワシで、そのシステムを応用してライダーシステムを作ったからじゃ!」

 

「はい?」

 

 俺は予想外な答えが来て一瞬、思考が停止した。

 

 眼魔のシステムを作った? ってことは最近できたのか眼魔って?

 

「始まりは弥生時代・・・・・・ある国の王はある存在とコンタクトを取り、新たな世界に旅立ち、楽園を作ろうとした」

 

「えっ!? 弥生時代!? そんな昔・・・・・・うん? そんな時代から生きてるってもしかして・・・・・・」

 

「そうじゃ・・・・・・ワシは眼魔じゃ!」

 

 おっちゃんのさらなる事実に驚く。

 

 おっちゃんの体は消えて・・・・・・カツラが落ちて禍々しい眼魔眼魂が浮かんでいる。

 

「ええっ!?」

 

 俺はおっちゃんが眼魔だったことに驚く。

 

 何で眼魔が眼魔と敵対する組織に力を貸してるんだ?

 

「ワシがなんで弦十郎達に力を貸しているか疑問なんじゃろ? それはすまんが、説明するのは少し待ってくれ。ワシが、何故眼魔システムを作ったことから説明する。我々眼魔が移住した世界は酷い世界でな。生身の体では生きていけない世界じゃった。だからワシはある存在に力を借りて肉体を保存し、魂を眼魂というアバターを使い生きることを余儀なくされた」

 

 眼魂の状態から人間の姿に戻るおっちゃん。なお、堕としたカツラには気がついてない。

 

「成る程。それで住みやすい俺達の世界を侵略し始めたんですか?」

 

「まあ、そんなところじゃ。ワシは眼魔世界を支配する王であり、友であった男の命令で人間世界の調査に向かった。調査に向かったとき、ある男に出会った」

 

「ある男ですか?」

 

「ああ、そいつはワシら眼魔の世界と人間の世界をつなぐ門を守る一族の者で名は天空寺 龍・・・・・・イッセー、お前のご先祖様じゃ」

 

 ・・・・・・俺のご先祖様がおっちゃんに出会っていたのか。

 

「ワシはお前のご先祖様に人間の可能性、人間のすばらしさを聞き、この世界を眼魔達から守るため、力を貸そうと決めたのだ。そして、ワシが開発した眼魔と戦うための力・・・・・・仮面ライダーゴーストじゃ」

 

「そうだったんですか・・・・・・」

 

「そうじゃ。ワシはワシの意見に賛同した者達を連れて人間界に転移してゴーストと共に戦った。だが、ワシらでは奴らを完全には倒せず、奴らがこちらの世界に来ないように門を封印することで精一杯じゃった。だから、ワシは眼魔がまた現れたとき戦う事が出来るように天空寺の一族の者にゴーストドライバーと、変身に必要なオレゴースト眼魂を受け継がせるシステムを作って天空寺の一族は代々、眼魔と戦ってきたのじゃ」

 

「成る程。それで俺がベルトと眼魂を受けついだってことですか」

 

 おっちゃんの説明に俺は納得した。母さんは一人っ子でじいちゃんが亡くなって天空寺の血を受け継ぐのは俺と母さんだけだと聞いている。

 

「おっちゃん、じゃあ、この英雄の眼魂は?」

 

 俺は武蔵の眼魂を見せて質問する。

 

 仮面ライダーゴーストの誕生については分かったけど、英雄の眼魂は何で生まれたんだ?

 

「英雄の眼魂はタケルが提案したんじゃ」

 

「えっ? じいちゃんが?」

 

「ああ。眼魔も段々と強くなり、オレゴースト眼魂の力だけでは倒せなくなった。だからタケルは英雄達の力を借りる事を思いついた。そして、ワシらは英雄の眼魂を集めることにしたんじゃ。英雄の眼魂はたくさんある。じゃが、その中でも特別な眼魂が十五コある。イッセー、武蔵の眼魂には番号が入ってないか?」

 

じいちゃんが英雄の眼魂を作ることを提案したなんて・・・・・・。

 

 おっちゃんに言われてムサシ眼魂を見ると確かに01と入っている。

 

「ああ、入ってるよ」

 

「ムサシの眼魂のように番号がある十五コの眼魂を集めると何でも願いが叶うんじゃ!」

 

「何でも願いが叶う・・・・・・ですか」

 

 願いが叶うとか何か眉唾物だな。

 

「そうだ。タケルはその英雄の眼魂を集めているなか、死んだんじゃ」

 

「じゃあ、やっぱりじいちゃんは仮面ライダーゴーストとして戦って・・・・・・うん? なあ、おっちゃん、じいちゃんが死んだ後は誰が戦っていたんだ?」

 

 じいちゃんが仮面ライダーゴーストとして戦っていたことは分かった。だけど、じいちゃんの死んだ後、誰が戦っていたんだ。ゴーストは俺が受け継いだ力。だから、俺以外に仮面ライダーゴーストにはなれないはず。もしかして、ゴースト以外の仮面ライダーが居るのか?

 

「ああ、それは響ちゃん達が戦っていたんじゃ」

 

「えっ? 響達が? じゃあ、響達も仮面ライダー?」

 

「いや、彼女たちはシンフォギア装者じゃ」

 

「シンフォギア装者?」

 

 響達も仮面ライダーと思ったけど、違うみたいだけど、シンフォギアって

 

「シンフォギアについては私が説明するわよー」

 

 すると、ずっと黙っていた了子さんが口を開く。

 

「何て言ったってシンフォギアシステムを開発したのはこの私、出来る女、櫻井了子よ!」

 

「えっ了子さんが作ったんですか!?」

 

「そうよ。私が提唱した櫻井理論に基づき、開発した聖遺物の欠片から生み出されたFG式回天特機装束の名称よ」

 

「聖遺物?」

 

「ええ、今では異端技術と言われるもので・・・・・・イッセー君、ガングニールって聞いたことない?」

 

 色々と聞いたことのないことの単語が多いな。

 

 ガングニールって確か・・・・・・

 

「グングニルの姉妹槍ですよね? オーディンの使う槍で、砕けたため、グングニルを使ったとか」

 

「あら? 詳しいわね」

 

「ええ、俺はゲームが好きで・・・・・・俺のやっていたゲームに出てきたので」

 

 イリナが引っ越して、響達と出会うまでは一人で遊んでいたため、ゲームは大の得意でよくゲーム大会に出場して優勝していて誰からか天才ゲーマーIと呼ばれるようになってしまった。そこまで言われるほどではないのに・・・・・・

 

「そのガングニールのかけら作ったのが奏ちゃんと響ちゃんが使うシンフォギアなのよ」

 

 了子さんがそう言うと、奏姉と響は首にかけているペンダントを見せる。あれがシンフォギア?

 

「聖唱という歌を唱えることで、聖遺物が起動してそのエネルギーからシンフォギアを形成して鎧となるの」

 

「歌ですか・・・・・・」

 

「ええ、シンフォギアを起動するには歌が必要なの」

 

「要するに・・・・・・戦うカラオケマシーンですか?」

 

 了子さんの説明を聞いてだいたい分かったので、簡潔に纏めてみた。

 

なんか、仮面ライダーより量産出来そうだな

 

「だいたいそんな感じねー。だけど、誰もがシンフォギアを纏える訳じゃないの」

 

「えっ? そうなんですか?」

 

「ええ、そうよ。誰でも纏えたら装者量産し放題よ、そしたら仮面ライダーがいらなくなるし。ええとね、シンフォギアを纏うには二つ、条件があるの。一つは女性であること。何でかは私も分からないわ。二つ目は適合率が合わないとシンフォギアを纏うことが出来ないのよ」

 

「俺達はシンファギアと適合した者を適合者と呼んでいるんだ。その適合者はなかなか居ない」

 

「成る程・・・・・・」

 

 了子さんの言うとおり、シンフォギアを纏えることが出来る人がたくさんいたら仮面ライダーは必要なくなってしまう。

 

 ってか、適合者ってそのまんまだな。

 

「俺達、二課に所属している適合者は九人、翼に奏、マリア君にセレナ君、響君と未来君にクリス君。それに切歌君と調君だ」

 

「やっぱり、みんな適合者だったんですか・・・・・・うん? 適合者ってなかなか見つからないんですよね? 何で九人も・・・・・・」

 

「ああ、それはだな。天空寺の一族に仕える一族の娘である翼、響君と未来君の適合数を調べてみたら適合していて、他の六人は・・・・・・」

 

「あたしは家族を眼魔に家族をぶっ殺されて、保護されたとき、復讐のために力を求めたら適合してたんだ」

 

「私とセレナ、切歌に調は孤児院の出身で、その孤児院の院長であるマムが二課の関係者で、孤児院にいる子に適合検査したら適合したからなの」

 

「アタシは音楽家のパパとママと旅行に行ったら戦争に巻き込まれて・・・・・・アタシは国連に保護されて日本に戻ってアタシに目を付けていた二課に保護されて適合検査したら適合してたんだよ」

 

「えっ? ちょっ、ちょっと待って、あまりの情報量とツッコミどころで脳細胞がパンクしそう・・・・・・天空寺に仕える一族って何!? マリア姉たちって孤児院出身なの!? 奏姉とクリスの過去がそんなヘビーだったの!? 俺、聞いてない!」

 

 展開の速さに頭がついていけず、頭を押さえる。・・・・・・これ、夢じゃないよな、

 

『だって、聞かれてないし』

 

「聞けるか!」

 

 みんなの答えに俺は思わず、ちゃぶ台をひっくり返しそうになった。・・・・・・ちゃぶ台がないけど、気分がね!

 

「・・・・・・話しを戻そう。眼魔のコアである眼魂は仮面ライダーとシンフォギアでしか破壊できない。イッセー君、君に協力を要請したい。頼む、君の力を貸してくれないか? 眼魔を倒すには君の力が必要なんだ」

 

「俺は・・・・・・」

 

 俺はどうしたい? 正直、天空寺の一族に代々受け継がれてきたこととか知らないし分からない。眼魔と戦って大けがをしたり、死ぬかも知らない。死ぬのは怖い。ここで断ることも出来るだろう。だけど、英雄なら・・・・・・夢の中の戦士ならどうしただろうか。

 

 ・・・・・・こうするかな。

 

「戦います。眼魔のせいで誰かが傷ついたり、悲しんだりするの見たくない。だから俺は戦います。仮面ライダーとして、一人の男として!」

 

 響達は今までずっと戦ってきたんだ。それなのに俺が戦わないなんてあり得ない。俺は戦いたい、響達と一緒に戦ってみんなを眼魔達から守りたい!

 

「ありがとう。そして、すまない・・・・・・大人の俺達がしっかりしていれば、君たち子供を戦わせずにすんだものを・・・・・・」

 

「謝らないでください弦十郎さん。俺は誰かに強制されたから戦うんじゃありません。俺は俺の意志で戦うんです」

 

 弦十郎さんは謝ってくるけど、この道は俺が選んだんだ。誰かが悪いわけじゃない。

 

「イッセー、ワシからも質問してもよいか?」

 

「何ですか?」

 

「お主は何故、仮面ライダーゴーストの力を使いこなした? 本来ならユルセンが現れて力の説明をする手筈になっている。なのにお主は説明無しで戦えていた?」

 

「ええと……」

 

 おっちゃんは俺が何で戦えたか聞いてきた。うーん、夢で見たからなんだけど、信用してくれるかな?

 

「実は夢を見たんです」

 

「夢?」

 

「はい、あの白い眼魂を貰ってから夢で仮面を付けた戦士達の夢を見るんです。その中に、俺が変身したゴーストがいて・・・・・・それでだいたいベルトの使い方が分かったんです。これっておっちゃんが組み込んだシステムじゃないの?」

 

「いや、ワシは知らん。そんなシステムを組み込んだ覚えはない」

 

 俺は話を聞いておっちゃんが組み込んだシステムか何かだと思ってたけど、どうやら違うみたいだ。じゃあ、あれは何だったんだ?

 

「まあ、その夢については今後調べるとして・・・・・・天野夕麻君、君にも協力を要請したい」

 

「え? 私ですか?」

 

 突然名前を呼ばれてきょとんとする夕麻ちゃん。

 

「ああ、眼魔は堕天使と組んでいる出来るなら堕天使である君の力を貸して欲しい」

 

「ええと、私はかまいませんが・・・・・・」

 

「そうか。アザゼルには俺が話を付けておく」

 

「えっ!? アザゼル様とお知り合いなんですか!?」

 

 アザゼルという名前が出てきて驚く夕麻ちゃん。アザゼルって確か聖書に出てくるよな? 堕天使のリーダーだっけ?

 

「んまあ、色々あってな・・・・・・腐れ縁というか何というか」

 

 弦十郎さんは苦虫を噛み潰したような顔になっている。何があったんだろう?

 

「おっちゃん、ユルセンって?」

 

「俺様のことだ!」

 

 ユルセンについて聞こうとしたら、公園に出てきた一つ目お化けが出てきた。

 

「あ、お前がユルセンか」

 

「おうっ! お前を助けてやるから感謝しろよ!」

 

「こいつはワシの分身、ユルセンじゃ! お前のサポート役じゃ」

 

 サポート役ですか。まあ、毒舌だけど、役には立つかな?

 

 ・・・・・・あれ? そう言えば了子さんの姿が見えないな。

 

 すると、扉が開いた。了子さんかな・・・・・・?

 

「英雄に愛され~英雄を愛した男~ドクター・・・・・・ヴェルッ!?」

 

 そこに現れたのは了子さんではなく白銀の髪の男性・・・・・・なのだが、男性は現れた瞬間、切歌の跳び蹴りを受けて吹っ飛び、さらに調はドアにロックをかける。

 

「ナイスデス調!」

 

「・・・・・・切ちゃんもグッジョブ!」

 

「いやいや、何してるの二人とも!?」

 

「貴様ら! 何するんじゃ!」

 

 俺は二人の謎の行動に思わずツッコミを入れる。蹴り飛ばされた人はすぐに復活してドアを開けてやってきた。

 

「いや、みんなに見せちゃいけないと思ったデス」

 

「・・・・・・全身にモザイクをかけるレベル」

 

「OK、お前ら、僕に喧嘩売ってるんだな・・・・・・その喧嘩買ってやる! 表に出やがれ!」

 

「望むところデス! ぶったKillデス!」

 

「最強コンビに敵はない・・・・・・!」

 

 男性はぶち切れて切歌と調と喧嘩をし始めた・・・・・・何なのこの人。

 

「・・・・・・なあ、マリア姉、あの蹴飛ばされてた人、誰なの?」

 

「・・・・・・あの人は、ドクターウェル。二課の協力者よ」

 

「通称HMSだ」

 

「HMS?」

 

 俺の疑問にはマリア姉とクリスが答えてくれるけど、HMSって何?

 

「変態マッドサイエンティスト」

 

「ああ、成る程・・・・・・」

 

「誰が変態だ! 後お前も納得するな!」

 

 すると、二人と喧嘩していた男性・・・・・・ドクターウェルはこっちに来た。

 

 切歌と調? あの二人はセレナに説教を受けてます。

 

「兵藤一誠って言ったな。お前は英雄に憧れているらしいな」

 

「え、ええ・・・・・・そうですけど、あなたもですか?」

 

 ドクターウェルは英雄について尋ねてくる。さっき、言ってたことを踏まえて、この人も英雄に憧れているのかな?

 

「なら、お前にとって英雄とは何だ?」

 

「えっ?」 

 

「英雄っとは飽くなき夢を見、誰かに夢を見せる者! 犠牲を出してでも世界を救い、民を導く者のことだ!」

 

 ドクターウェルは英雄について力説する。・・・・・・確かにそれも一つの英雄の形なんだろうけど。

 

「俺は、そうは思いません。英雄とは命を燃やし尽くして生ききった人だと俺は思ってます」

 

「ふぅーんそうか。それが君にとっての英雄か。まっ、良いんじゃないのか? 人の考えは人それぞれだし~僕が間違っていたらお前が、お前が間違っていたら私が止める。それで良いんじゃねえか」

 

「えっ? あっはい・・・・・・」

 

 意外にもまともな答えが来て、俺は呆ける。この人は俺の意見を否定するのかなと思っていたんだけどな。

 

「ドクターウェルがまともなことを言ったデス」

 

「・・・・・・明日は雪?」

 

「・・・・・・お前ら、ちょっと面かせよ!」[

 

「いい加減にしなさい!」

 

 また喧嘩をしようとした三人にセレナはハリセンを振って叩く。

 

 ・・・・・・痛そう。

 

「さあ、アカリちゃん自己紹介しなさい! 仮面ライダーゴーストがいるんだから!」

 

「りょ、了子さん! 私、まだ研究の・・・・・・」

 

 すると、了子さんは一人の女性を連れて来た。その人はショートカットで白衣を着ていた。

 

「了子さん、その人は?」

 

「この子は月村アカリちゃん。私の優秀な助手よ! アカリちゃん、あの子は兵藤一誠君。仮面ライダーゴーストよ!」

 

「初めまして。月村アカリよ、よろしくね」

 

「兵藤一誠です。よろしくお願いします」

 

 俺は自己紹介をしてアカリさんと握手する。

 

「イッセー君、実はあともう一人協力者が居るんだ」

 

「もう一人ですか?」

 

「ああ、君も知ってる・・・・・・」

 

「イッセー殿! 拙僧も力を貸しますぞ!」

 

 すると、扉が開いて御成さんが現れた。な、何で御成さんが!?

 

「お、御成さん!? 何で!?」

 

「拙僧はタケル殿に頼まれていたのです。イッセー殿が仮面ライダーゴーストに覚醒したら手助けするようにと・・・・・・なので拙僧はこんな物を用意しましたぞ!」

 

 そう言って御成さんはどこからか立てかけるタイプの看板を取り出す。

 

 えーと、何々? 超常現象研究所?

 

「御成さん、超常現象研究所って何ですか?」

 

「それは町で起きた奇っ怪な現象や事件を捜査することですぞ」

 

「我々も眼魔の調査はするが、そんなにおおっぴらに調査はできんからな。表向きの部署として使わせて貰うのさ」

 

「そうだったんですか・・・・・・よろしくお願いします。御成さん!」

 

「お任せください!」

 

 御成さんは強く、自分の胸を叩く。かなり自信がありそう。

 

「うむ、では改めて、君たちを歓迎・・・・・・」

 

「司令、待ってください」

 

 弦十郎さんが喋ろうとしたとき、ライダースーツを着た女性が・・・・・・翼姉が部屋に張ってきてそれを遮る。

 

 そのまま、翼姉は弦十郎さんのそばまで移動する。

 

「戻ったか翼」

 

「はい。司令、私はイッセーが戦闘に加わることには反対です」

 

 翼姉は冷静に弦十郎さんに告げる。えっ? 俺が戦闘に加わるのは反対?

 

「ど、どういう意味だよ翼姉!」

 

「イッセー君、落ち着いてくれ。翼、説明してくれ」

 

「はい、私達はずっと共に戦ってきてコンビネーションもほぼ完璧です。ですが、そんな私達の中に素人のイッセーが入って来たらコンビネーションも崩れますし、何よりも戦闘でも邪魔になります」

 

「お、おい! 先輩、それは言い過ぎじゃあねえか?」

 

「雪音、あなたは黙ってなさい。イッセー、あなたは弱いし、甘すぎる。そんな甘さは戦場では枷にしかならない・・・・・・」

 

 翼姉は容赦なく、俺の不要性を訴える。

 

 そんな容赦ない翼をクリスはなだめようとするが、はねのけられてしまった。

 

「イッセー、私はあなたを戦士とは認めない」

 

 ・・・・・・確かに、俺は弱くてまだまだ未熟だ。そこは翼姉の言うとおりだ。だけど俺だって!

 

「翼姉、それでも俺はみんなと一緒に戦いたい! みんなの力になりたいんだ!」

 

「そう・・・・・・なら、イッセー私と戦いなさい」

 

 俺は俺の思いを翼姉に伝えたけど、翼姉は俺に指を突きつけて言い放った。

 

 えっ!? 何で!? 何で戦うんだよ!




シンフォギアAXZ、GXほどではないですが、一話はかなりぶっ飛んでましたね。

カリオストロが意外にいけた・・・・・・あれで男性声優とはあまり信じられなかったです。

今回、イッセーは色々な出会いをしました、その出会いでイッセーはどう成長していくのだろうか・・・・・・

次回予告です

『イッセー、あなたの負けよ、降伏しなさい』

『俺が諦めない限り、負けではない!』

『バカ野郎! 彼を殺す気か!』

『・・・・・・俺、知ってるから』

次回は翼と戦う事になったイッセー、果たして彼は勝つことが出来るのか? そして、翼の真意とは?

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