東方Fate   作:ユウ0725

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第1話

闇が揺らめく。

 

それは、それは、心地良く全てを誘う。

 

だが、それは一筋の光によって消し去られる。

 

「んあ? 朝か? いや、ここどこだよ。」

 

見知らぬ森の中に俺は佇んでいた。

 

「俺は家で寝てたはずだよな?」

 

首をかしげるが、全く理由もわからない。

 

「人の気配もしない。獣の気配もなしか。あー、あの時の訓練を思い出すなぁ。」

 

夜、人気のない山の中で歩き、敵を見つけて撃つという訓練をな。

 

「それにしても、寝起きの割にはスッキリしてるし、武器は落ちてるしさ。」

 

俺の周りには、俺が使っていた銃であるコルトピースメーカーと一振りの刀と西洋剣(両方鞘付き)が落ちてた。

 

「まあ、自衛のために持っておくのはいいけどさ。」

 

周りを見渡すが、木が生い茂っているため、中々先も見渡せない。

 

何かの気配がした。

 

「人の気配」

 

○斗の拳のように言ってみた。

 

何でかって?

 

それは、言ってみたかったからだよ。

 

近くの茂みから金髪の幼女が現れた。

 

もう一度言おう。

 

金髪の幼女が現れた。

 

「子供?」

 

突然の出現に驚くしかない。

 

「あなたは食べてもいい人間?」

 

「俺は食べれないけど、悪いことをした子は食べていいよ。」

 

「そーなのかー」

 

「聞き分けのいい子には飴をあげよう。」

 

ポケットから飴を取り出し幼女にあげる。

 

「わーい! ありがとう!」

 

素直な子だな。

 

「頼みがあるんだがいいか?」

 

「ん〜? どうしたの?」

 

「ここの近くに休める場所はないか?」

 

「こっちにあるよお兄さん。」

 

助かる。

 

正直、日が沈み始めてるし、このままだと夜になって危険だからね。

 

「あー、案内してくれると助かる。」

 

「分かった。付いてきてね。」

 

幼女は歩き出す。

 

俺は幼女に付いて行く。

 

(幾ら何でも、この図は犯罪っぽいな。)

 

幼女の後ろから付いて行くいい大人………うん、世間に見られたら誤解を受けるな。

 

幼女に連れられて10分くらい歩いた所に小さな小屋があった。

 

ボロボロでなく、しっかりとした作りだ。

 

「ここだよお兄さん。」

 

「随分としっかりとした作りだな。」

 

「そーなのかー。」

 

誰かが住んでいそうな気がするけど………。

 

「幼女よ。この小屋には誰か住んでるのか?」

 

「誰もいないよ。私が休憩所として使うくらい。」

 

そうか。

 

なんか済まないことしたな。

 

「なんか悪いな。」

 

俺は幼女の頭を撫でた。

 

撫でてると何かに引っ掛かり、それが解けてしまった。

 

その瞬間に体に走る悪寒、そして恐怖、焦燥感。

 

「お前、本当に幼女か?」

 

「失礼なこと言うわね。私にはルーミアって名前があるのよ。」

 

そこには俺の身長より10センチ程低めの美女がいた。

 

「そりゃ失礼した。ルーミア。それでさっきの幼女は?」

 

ルーミアは自分自身を指差す。

 

「は?」

 

「分からない? さっきまで撫でてたのは私よ。」

 

「はあぁぁぁぁぁ!!??」

 

俺の絶叫が森に響いた。

 

 




久々の投稿です。

誹謗抽象は勘弁してください

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