「何で俺此処に居るの?」
「そりゃお前、警備だから仕方ないだろ」
「いや違うんだおやっさん。俺畑耕してただけなのに何で警備してんの」
「そりゃお前、人手が足りないからこうやってな」
「何がこうやってだよ。で、帰っていいすか?」
「別にいいんじゃねえの?」
「随分と適当ですねおやっさん」
「慧音先生に怒られるのは嫌だからな」
「俺も嫌だな.....仕方ない。帰るか」
そう言いながら彼は自分の家に帰って行った。人里の入り口付近で見張ってたおやっさんは彼の背中を流し目で見て、背中が見えなくなったらまた警備に戻る。
「アイツの名前知らねぇな」
独り言を雲一つ無い、青空に向かって呟き。風の音に掻き消される。
「ただいまーって言っても俺しか住んでないから返事が返ってくるわけないか」
両親は妖怪さんに喰われてしまったから居ないんだよね。妖怪に恨みは、別にないかな。それが妖怪やし動物とあんまり変わらんからしょうがない。弱肉強食って所だから皆生きるのに必死なんだから。
「取り敢えず飯だ」
ここ一週間茸三昧だったから久しぶりに外食しようではないか、里の麺類というか冷やし素麺食べたいな。あそこは美味しいからな。長年〇〇〇店のおっさん一人がやってて確か、40年ぐらいだったか?詳しくは知らん本人に聞かないと。まぁ、さておき食べに行こう。
自分の家から出て歩いて2分で着く優れ店。
店に入り、注文をする。
「おっさん素麺頼む」
「あぁお前か。いつものな」
そう俺が伝えるとおっさんは台所に行き、打ちに行く。どう打ってるかは知らない。一回聞いてみたが教えてはくれなかったそれはそうだろう、自分の商売の云々を教えたら店が増えて利益が減るから当たり前だろう。ただ冗談で聞いてみただけだから正直興味は無い。その人にしか作れない物だってあるからだ。真似する事が出来たとしてもそれはただの劣化だ完璧に近い物を作れたとしても何かが違うで終わる。偉そうに言うが実際そうだろ?形がずれてたりとかで失敗する。
「ほいよ」
横から素麺を持ったおっさんが俺が座ってる席に置き、カウンターにある椅子に座って瞼を閉じる。置かれた素麺を割り箸を二つにし、麺を啜る。
ズズズ....っと静かに食べてく。客は誰も居ないから静かに食べれる何も脳に情報は入ってこないしストレス無く食べれるのが俺にとっては幸せだ。そんな幸せも直ぐに消え去るのだった。扉がガラッと開かれ中に入ってきたのは。紅白の巫女だった何故か脇が見える巫女服。彼女は此処幻想郷の管理人博麗霊夢と言う少女だなお俺の知り合いだが昔にしか会ってない、最後に会ったのは3年前だからアイツは覚えてないだろう。何もせず、黙って食えば話かけられたりしないそう俺は誓いたいがそれも無理なようだ。
「久しぶり」
「久しぶり」
短いやり取りをしてまた麺を啜る。霊夢も素麺を頼んで前の席に座った。別に俺の前じゃなくていいんじゃないかな。霊夢が前の席に座り始めてから数秒立ってからまた、会話が始まる。
「今まで何してたのよ」
「何ってか家の穴掘って里から色々な所に行ける様に道を作ってた」
「そんな事してたのね道理で神社に来ない訳だわ」
「そんな事って言うが凄い大変だぞ、妖怪に嗅ぎつかれないかビクビクしながら穴を掘って完成した穴を何度も崩れないか確認したりと」
「ふーん元気そうで何よりだわ」
興味無さそうに答えた霊夢。昔も大体こんな感じだから俺は何も言わない。
「神社の賽銭はどうだ?」
「....」
無言で明後日の方向に顔を向け口笛を吹き夕焼けを見てるかの様に黄昏てる霊夢だが、此処は店なので太陽など無い。
「察した。今度賽銭入れに行くから待ってろ」
「ありがとう」
そんなやり取りをしてるとおっさんが素麺を持って机に置いてカウンターに戻って行った。
「お前はどうなんだ?」
「神社でお茶飲んで、箒で掃きしてそれくたいかしら」
「昔と変わらんな」
「別にいいじゃない暇だけど」
「それもそうだな」
注文した麺を食べながらくだらない事を話、時間が進んで行くゆく。
「食べ終わったし俺は帰るわ」
「あ、ちょっと待ちなさいよ」
待てと言われて待つ者何て居ない。さっさと帰らさせてもうぞ、あばよ霊夢。
二人分のお金をカウンターに置き店を出る。後ろからちょっとー!と聞こえるがスルーだ今日は地味に疲れたんだ家でゆっくり昼寝っていう目的があるだから帰る。明日の仕事もあるし無駄に体力を削る訳にもいかない、理由はちっぽけだが結構重要だよ俺の中ではな。
久しぶりに書くとよくわかんねぇな