ISと無気力な救世主   作:憲彦

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脳細胞も含め、体の全細胞がトップギアだ!!

『教えて!憲八先生!!』

久し振りの今日の質問はorotidaさんからです!

「ISキャラにもし転生憑依出来るなら誰に乗り移りますか。俺は弾にでも乗り移ってってのも考えましたが束さんの父ちゃんになって愛でるだけ愛でたいです二人とも。殺されるのも悪く無いかな」

ん~……織斑姉弟の父親か、orotidaさんと同じく篠ノ之姉妹の父親ですかね。保護者として、4人に教えられることを教えたいと思います。まぁ、自分は欠陥の多い人間なので、何でもかんでも正しく教えられる訳ではないですが、自分が正しいと思っていることを、信じているものを教えようと思います。

じっくりと手入れをしようと思っています。どっかのマッハ20の黄色いタコの様に教育をします。出来たらですけどね。


球技大会

球技大会。高校生活では1位2位を争う一大イベント。規模の大きな学校では、全種目で活躍した者が、男子校であれば自分の持つ実力を周りに示し、運動部に所属していない生徒は様々な球技関係の運動部から勧誘される。活躍すればだけどな。女子校では自分の地位が上り、他校の顔面偏差値の高い男に自分を売り込むことが出来る。共学の場合はその月から約半年間の間はヒーローでいられるだろう。後輩と女子からの人気が上り、先輩からは何故か信用の置かれる人間になってしまう。そして、同級生の活躍できなかった根暗勢からは何故か逆恨みされる。いろんな意味で大きなイベントだ。

 

※全部うp主の偏見です。

 

球技大会か……1年の頃はバスケで先輩たちのラフプレーにイライラして、顔面にボールを食らって首を怪我して、2年の頃はバレーの練習で左足首の靭帯を3本切って出場不能になったのに、何故か救護テントで入ってきた生徒の手当をして、3年になった今年は、バレーで何故か調子の良かった正メンバーを外して、出す必要の無い下手な補欠共を大事な場面で出され2年から負ける。そして毎年の様に救護テントには俺と保健医しかいない状態……しかも止めたのに競技にでて後々倒れてそれを俺が処置するはめに……。3年間通してまともじゃないな。

 

そんなうp主の思い出はどうでも良い。この球技大会だが、当然IS学園でも毎年行われる。人数が多いため、毎年行う競技も大規模な物になる。しかも毎年生徒たちのテンションが異常なくらいに高くなる。その理由は皆さんお察しだろう。学食のタダ券だ。半年間有効でデザートもOKなヤツだ。しかも優勝クラス全員に配付されて、最も活躍した生徒には5ヶ月間の学費免除もおまけで付く。どんだけだよこの学校。

 

「何で球技だけなのに2日も使うんだよ……」

 

「いっちー楽しくないの?」

 

「あんまりな。2日もやることに意味を感じないんだよ」

 

予想通り、一夏は全く乗り気じゃない。普段からこう言ったイベント事に全く興味がない。中学の時は学校祭で一夏のクラスは演劇をすることになった。女子からの圧倒的支持で、一夏は主人公を演じることになったが、やる気が無くて台詞は全部棒読み。体育祭ではそれなりの活躍をしたが、それは初日だけ。2日目は普通にサボった。

 

そんな人間が高校生になったと言う理由だけで、こう言った学生ならではのイベントに対して意欲的になるとは思えない。と言うか絶対にならない。嫌いになる人は居るがな。

 

因みに、今日は室内ではバレー、屋外ではサッカーが行われる。が、一夏は男子故、全ての競技に参加することが出来ない。その為、比較的早く終わるであろうバレーを選択した。

 

「開始は何時からだっけ?」

 

「バレーは10時からだよ~。私達は3試合目だね。一緒に頑張ろう~!」

 

本音はやる気だ。一夏とは正反対だな。まぁ、大方の目当ては学食のタダ券だろうな。デザートも含めて全品が無料で食べられるのだ。半年間無制限に。他の生徒も同じだ。学生と言う立場から、代表候補生や一夏の様にどこかに属している人間でない限り、財布の中は常にしけている状態だ。そんな生徒には嬉しいことこの上無いアイテム。目当てにして当然だろう。

 

時間も時間なので、一夏と本音も体育館に移動して練習を始めた。軽いサーブやレシーブ、トス、スパイク。バレー経験者ではない一夏からすれば、この練習ほど大切なものはない。他の生徒も基本的な所を重点的に練習している。バレー部が出られない以上、自分達が積極的に点を取りに行くしか無いからな。

 

何故バレー部が出られないのかだが、バレー部の人数はクラスごとによってマチマチ。もしバレー部の部員を入れて試合をするとなれば、当然バレー部の人数が多いクラスが有利になる。それを防ぐためだ。

 

そして練習時間は終了し、クラスごとにコートに並んだ。審判はバジンが行っている。まぁ、何故審判をやっているかは、彼のスペックを見れば理解できるだろう。この学園にいる誰よりも、このポジションが似合っている。

 

相手は2組だ。鈴が出ている。ミドルスパイカーで。リベロでは無いんだな。

 

「何だって?」

 

おっと……余計な発言は控えるとしよう。まぁ、ルール通り両クラスのチームにバレー部は混ざっていない。だが、無駄に運動神経の高い連中が勢揃いだ。何をしてくるか全く予想が出来ない。バジンのホイッスルと同時に試合が始まる。最初のサーブは2組から。様子を見るためだろうか、入れるサーブを打ってきた。

 

「おーらーい!あっ……」

 

レシーブで受け止めようとしたが、何故かこぼしてしまった。マジかよ……

 

「おしいおしい!次つぎ!」

 

再びバジンのホイッスルを合図に、2組がサーブを打つと、今度は拾って返すことが出来た。だが、そのボールはコートとは全く別の明後日の方向に飛んでいった。

 

「大丈夫!惜しいよ惜しいよ!」

 

「次がある次がある!」

 

毎度思うことだが、相手コートに返したボールが半個分出ていたと言うなら惜しいと言うのはまだ分かる。だが、この様に簡単に取れるボールをこぼしたり、変な方向にボールを飛ばすのは、全然惜しくない。なのに、それを惜しいと言うのは聞いていても見ていてもイライラする。(うp主体験談)ボールを相手に返して、再びサーブに備えた。

 

「本音、拾って上にあげろ」

 

「あいあいさ~」

 

サーブが来ると、本音が取る必要の無い場所に飛んできたが、本音が落下地点に入り込み、オーバーで一夏の指示通りに上にあげた。それを見ると、助走を付けて跳んだ。そして、相手コートに全力で叩き込んだ。バレー経験者ではない故、効率的なスパイクを打つことは出来ない。だが、そこそこ強力な物を打てた。

 

「重っ!?一夏!少しは加減しなさい!!」

 

「断る。加減が出来ないんでな」

 

サーブ権は1組へ移る。順番的に次にサーブを打つのは一夏だ。ボールを床に3回ほどバウンドさせ、中に入っている空気の量を確める。回転させて空中に放り投げると、一夏も跳んでボールを打った。

 

「ジャンサー!?クッ!後衛上げて!」

 

多少乱したが、ボールの勢いを殺した。後衛の人にボールを上げるように指示すると、鈴は走り出して自分が全力で打つことの出来るポジションで飛び上がった。鈴の

指示を受けた人は、綺麗にトスを打ち上げて、後から鈴の手元へと飛ばした。

 

「おぅりゃあ!!」

 

鈴がスパイクを打つと、1組の前衛2人がブロックで飛ぶ。が、少し場所が悪かったようだ。指先に当り変な方向へ飛んでしまった。

 

「本音!飛べ!」

 

「りょう~かい!」

 

素早く壁ギリギリまで下り、綺麗な放物線を描いて本音の元まで飛ばす。それを見た本音は、タイミングをバッチリと会わせてスパイクを打ち込んだ。

 

「クッソ!なんつーコンビネーションよ……」

 

2人のコンビネーションに鈴が悔しそうにする。ここから先は一方的だった。サーブを打つごとに、一夏はボールのコントロールを上げていく。威力もだ。鈴を含む2組も負けじと応戦する。が、全く意味をなさなかった。

 

「ガァー!!負けたー!!」

 

結局、最後まで一夏と本音の勢いを止めることが出来ず、1セットを1組が勝ち取り、続く第2セットも一夏と本音を止めてやれずに取られてしまった。鈴が悔しそうに吠えている。そんなに欲しかったのか?学食のタダ券。

 

「じゃあいっちー。私はサッカーの方に行ってくるね~!」

 

「あぁ。後で飯でも持っていく」

 

「わ~い!楽しみにしてるね~!」

 

試合が終わった直後にも関わらず、体育館から走って出ていった。そして、流れるようにサッカーの練習に加わる。体力底無しか!?




オーバーロードではタッチミーさんが創造したセバス・チャンが好きです。

次回もお楽しみに!感想と評価、ストーリーリクエストと憲八先生!!の活動報告もよろしくお願いします。

球技大会の話は続きませんよ。

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