ISと無気力な救世主   作:憲彦

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さぁ~て、ただのギャグで行きます。

※スゴく中途半端~!!


村上の娘

いつものスマートブレインの社長室。そこに、草加、一夏、木場の3人と、それに向かい合うように座っている村上がいる。いつもならここで酒でも飲んで騒いでるだろうが、今回は違う。何か重苦しい雰囲気だ。

 

「貴方達を呼んだのは他でもありません。ヤツがついに動く」

 

「村上、それは確かか?」

 

「間違いありません。ヤツらの周りには常に見張りを付けています。ヤツもそれに気付いて鳴りを潜めていましたが、我慢の限界が来たのか動き出しました。私はもう後手に回るつもりはありません。上の連中がガタガタ言うのでしたら、首を切る覚悟です……決戦です。ヤツもヤツの企ても全て潰します」

 

お前社長だろ。お前がトップなんだよ。

 

「そうか。村上がそのつもりなら、俺達の命もアンタに預ける」

 

「ふ。頼りにしています」

 

何やら仰々しい村上と草加の会話。話すことが終わったので、草加達3人は社長室を出て、それぞれの家路についた。だが、別れる前に草加が1つ一夏と木場に質問した。

 

「一夏、木場、1つ確認したいんだが……」

 

「なんだ?」

 

「ヤツって誰?」

 

「知らねーのかよ!!?知ってると思ってお前らの会話聞いてた俺がバカだったよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして時は3日ほど流れ日曜日に。村上、草加、一夏、木場の4人は、何故か遊園地に来ていた。日曜日のためか、かなり賑わっている。(※某夢の国では無い)

 

その遊園地の入り口に、腕時計を見ながら誰かを待つ女性が1人。身長は160程。黒髪黒目のザ・日本人と言う感じの娘だ。

 

「おーい!五月!わりぃわりぃ。遅れちまって。待った?」

 

何だろうか……バカを形にしたような男が現れた。ダサいグラサンと大量のピアス。センスの欠片もない服装。うん。何でお前その女と付き合えてんの?

 

「いえ。私も今来たところです。ぜんぜん待ってませんよ」

 

「な~んだ良かった~!実は電車が遅れちゃってさ~」

 

こんな感じに言い訳しているが、そんな2人の後ろの茂みでは、この世界で敵に回したくない連中ランキング上位陣が揃っている。が、その前に遅れてきたのにグチグチと言い訳して、少し観察すれば待っていることなど一瞬にして分かるこの状況で、なに自分は悪くないですアピールしてんだこの男は。

 

「あの野郎ふざけやがって……五月はねぇ、貴様が来るのを1時間も待っていたんですよぉ?手塩にかけて育てた娘の1時間、貴方の残りの人生でキッチリ償って貰いましょう。一夏くん、ちょっと土台になってください」

 

「待たんかーい!!ヤツってあれか!?娘の彼氏!?」

 

「彼氏じゃあありません!!あんなチャラ男私は絶対に認めませんよ」

 

「喧しい!お前こそスマートブレインの社長だなんて認めねーよ!!」

 

「一夏、お前はいつになったら俺の事を兄と呼んでくれるんだ?」

 

「おめーは黙ってろ!!冗談じゃねー。こっちは折角の休み潰してまで来てやったのに、娘のデート邪魔するだ!?やってらんねー。俺は帰る」

 

茂みから物騒な物を取り出して、自分の娘の彼氏(仮)に狙いを定めているが、それに対して一夏が全力で突っ込んだ。だが、それに合わせて草加も訳の分からんことを言ってくる。ハッキリと言って今日は一夏に取って厄日だろうな。

 

「待ちなさい。私がいつそんなことを頼みましたか?」

 

「あ?」

 

「私はただ、あの男を抹殺したいだけです」

 

「もっと出来るか!?お前自分のキャラ考えろ!!変更とか崩壊とかじゃあ済まされないぞ!!」

 

「あんなチャラ男が五月を幸せに出来ると思いますか?いや私だって、娘の好きになった人は認めてあげたいですよ。悩んで色々考えました。それで抹殺しか無いと言う結論に……」

 

「いや色々考えすぎだろ!!木場、この親バカに何か言ってやれ」

 

「誰が木場だ。殺し屋、ホース13と呼べ」

 

「何やってんだお前。と言うか13って何だよ?」

 

「不吉の象徴。今月に入って真耶に13回襲われた。村上さん、俺も手伝います。俺は男の癖にチャラチャラ着飾ったのが大嫌いなんだ」

 

男の癖に妻に主導権握られてるお前はどうなるんだよ。と言うか今月に入ってまだ1週間もたってないぞ?

 

「木場さん……」

 

「小さい頃から妹の様に思ってきた五月ちゃんを、あんな男には任せられない!行きますよ!」

 

「おぉ!!」

 

「あ、おい!!」

 

一夏のツッコミを全部無視して、遊園地の中に物騒な物を持って入っていった。村上曰く、あのスナイパーライフルは銃弾ではなくフォトンブラッドの塊を放出するものらしく、火薬は使っていないため法にはギリギリ触れているらしい。……アウトだろそれ

 

「ヤベーな。アイツら本当にやりかねないぞ……草加、止めに行くぞ」

 

「誰が草加だ」

 

「え?」

 

「俺は殺し屋、雅人13。面白そうだから行ってくる!」

 

「オイイイイイ!!!!」

 

一夏の静止を振り切り、バカ3人は遊園地の中へと入っていった。中ではチャラ男が自分の武勇伝を語りながら五月と回っていた。そしてその後を、面倒な殺し屋3人が追いかけている。人の目に触れてる時点で殺し屋失格だがな。そして最初にやって来たのはメリーゴーランド。五月達の乗っている馬の4つ後ろに乗ってる。

 

「アイツやりますね。ここを選ぶとは……」

 

「狙いが定まらない……何か気持ち悪くなってきた」

 

そりゃあスコープ覗いて上下に動いてれば酔うわ。バカだろ。

 

「それより木場さん。これはいつになったら追い付くんですか?距離が一向に縮まらないんですが」

 

「縮まる訳ねーだろ!!てかメリーゴーランドだぞ!この土台ごと一緒に回ってんだよ!永遠に回り続けるわ!!」

 

「遊園地なんか来たこと無いから分かりませんよ。血の匂いと硝煙と土煙立ち込める遊園地になら行ったことがありますが」

 

「もう早まったことするんじゃねーよ。要はあの2人の仲を引き裂けば良いんだろ?他にいくらでも方法はあるだろ」

 

「何だ、殺し屋同盟に入りたいんでしょ?」

 

「オメーらが血迷った真似しねーか見張りに来たんだろうが!!俺はお前らみたいに、外見だけであの男の人間性を否定する気にはなれねーよ」

 

「どう見ても悪い男でしょあれ!だって穴だらけだよ!人間って元々穴だらけじゃん。そこに自ら穴開けるとか訳分からないじゃん!」

 

「オメーの言ってる意味が分からねーよ!」

 

そもそも人間の穴なんか10個もねーだろ。それを穴だらけとは言えねーだろ。

 

「あぁ言う年頃の娘はな~、ちょっと悪そうな歌舞伎者にころっと行っちゃうんだよ。それで、ちょっと火傷して大人になっていくんだよ」

 

草加お前歳いくつだ?どう考えても半世紀生きた人間じゃないと出ない言葉だぞ。

 

「愛だの恋だの言うのは所詮幻想なんだよ。アンタの娘もあの男に幻想抱いてるみたいだがな、それが壊れれば夢から覚める。幸いここはうってつけの場所だ」

 

「ウェエエ!」

 

メリーゴーランド、コーヒーカップと立て続けに酔うものに乗ったせいで、木場はダウンしている。

 

そして、次に五月が乗ろうとしているのはジェットコースター。だが、チャラ男の方が乗るのを渋っている。色々と取り繕って、こんなの怖くないですアピールしているが、ビビってる。

 

「んじぁ、俺はここから見てるから1人で―」

 

「ガタガタ言って無いで、さっさと行きやがれホルスタイン野郎。騒いだら、穴がもう1つ増えるぞ」

 

「ヒッ!?」

 

「ん?どうしました?」

 

「あ!イヤ……やっぱり一緒に乗るか!ジェットコースター!」

 

カイザフォンをフォンブラスターにして背中に突き付け、無理矢理ジェットコースターに乗るように方向転換させた。そして列に並び、自分達が乗る番になった。五月とチャラ男は1番前。草加はその後ろ。1番後ろには村上、木場、一夏の3人が座っている。

 

「本当に大丈夫なんですか?こんなんで」

 

「大丈夫だ。草加は人を追い詰める虐めるのが得意な超ドSだぞ」

 

「おい」

 

「ん?!」

 

「……しろ」

 

「え?」

 

男が聞き取れなかったようなので、今度は絶対に聞き漏らさないように、蟀谷にカイザフォンを突き付けて伝えた。

 

「ウンコしろ。ジェットコースターが帰ってくるまでにしてなかったら、殺すぞ」

 

「えぇぇぇ……!!」

 

「どうしました?顔色が悪いですが、そんなに嫌でした?降りましょうか?」

 

「降りたら殺す」

 

「う!うるさい!乗るって言ってるだろうが!!」

 

もう……収集付かなくなってきたんだけど……終わらせて良い?強制的に終わらせて良い!?

 

まぁ、そうこうしている内にジェットコースターが出発した。

 

「ンオッ!?思ったよりもキツい!!」

 

村上がそんなことを行っていると、前の方から

 

「ウワァァァ!!」

 

「「グワァ!?」」

 

草加が飛んできた。

 

「何してんだ!?」

 

「ベルト締めるの忘れた!ベルト締めるの忘れた!!」

 

そのまま急降下急上昇を続けている。

 

「ウワァアハァンァアアアア!!」

 

「ちょっと!!草加さんさっきと別人じゃないですか!?スゴくテンパってますけど!?」

 

「Sだからこそ打たれ弱いの!ガラスの剣なの!!たたた助けて一夏!!」

 

「イテテテテ!!前に戻れ!!!」

 

髪を引っ張られたので、その腕を付かんでさっきの席に投げ飛ばした。チャラ男の方は少し座高が高くなっている。漏らしたと言うと、五月は思いっきり引いていたが、何故かフォローを入れた。

 

「おいどうなってんだよ!?ますます仲良くなってるじゃないですか!!」

 

「オメーの娘こそどうなってんだ!?何であんなので受け入れられんだ!?一体どう言う教育してんだ!?……ヤバイ次のアトラクション行ってしまう!?おい木場!早くしろ!ん?木場?」

 

気絶してやがった。そんな怖くねーだろジェットコースターなんか……

 

もう、作者権限でコイツらの恋愛無かったことにするから、終わらせてくれ!それで良いな!!

 

「出来るならお願いしまーす!!!」

 

何でナレーションに答えられんだよお前は……




と言うわけで、何か収集つかないのでここまでにします。作者権限で五月とチャラ男の恋愛は無かったことにします。だから許して……

次回もお楽しみに!感想、評価、活動報告もよろしくお願いします!!

……息抜きでギャグ書こうとしたのに、逆に疲れた……

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