ISと無気力な救世主   作:憲彦

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最近、友人と「最近のアニメ、男子キャラの方が天使じゃね?特にワートリの空閑と三雲とか」と話してたら、「小説の投稿を1週間休んで脳みそをまともにしろ」と言われました。

……解せぬ

『』はバジンのプラカードの内容。()はバジンの内心?的な物です。

ネタは、aki ecoさんの提供でお送りします。リクエスト通りになってるかは分かりませんけどね……


バジンは万能

「あ、卵ない……」

 

卵の料理を作ろうとして冷蔵庫を開けたが、中を見ると調度卵がきれていた。最近店の方が忙しくて買い物なんか全くしていなかった。よく見ると卵以外にも色々と足りなくなっている。

 

「バジン。買い物頼めるか?」

 

本音は子供の世話、一夏は店の仕込み。現時点で買い物に行けるのはバジンだけだ。一夏が呼ぶとすぐに現れ、冷蔵庫を開けて中を覗いた。

 

『卵以外にも色々と無くなってるな。ついでに買ってくる。』

 

「あぁ。頼む」

 

一々メールを送るのも面倒なので、普段はプラカードで話すようにしている。以外にも字は達筆だ。

 

メモ用紙に買うものを書いて、自分の着けてるエプロンのポケットにしまい、買い物かごを持って出掛けていった。エプロン姿が意外と似合っている。

 

「あれ?バジンは~?」

 

「買い物に行って貰った。用事でもあったのか?」

 

「うん。オムツ買いに行くから、一音を少し見てもらおうと思って~」

 

因みに、バジンは子育てもお手の物だ。子守唄以外だけど。

 

「なら買ってきて貰うか。メールで連絡出来るからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ん?メール?……パンパース追加か。)

 

一夏からのメールを確認すると、時計を見て今の時間などを把握した。幸い、卵やその他食品のタイムセールまでにはまだ時間があるので、追加で頼まれたパンパースの方を先に買いに行こうとした。

 

タイムセールの時間はチラシで全て把握している。完璧に安く手に入る様に全力を出しているのだ。お陰で無駄な出費は最小限に抑えられている。

 

タイムセールまでに買うため、急いで向かおうとしたのだが、バジンの目に厄介事が映った。

 

「困ります。止めてください!」

 

「良いじゃんちょっとぐらい!すぐ終わるから!」

 

「困りますって!離して下さい!」

 

典型的なナンパをするチャラい男と、嫌がっている女性だ。何もこんなところでやらなくても……。

 

(路地裏とかでやれよ……ん?大麻やら違法薬物の反応が……)

 

金髪の男が無理矢理に眼鏡をかけた三つ編みの女性を連れていこうとしたので、流石に見過ごすことも出来なくなり、止めに入り、男の肩を掴んで、プラカードで止めるように伝えた。

 

「は?何だテメェ?変な格好して。ふざけてんのか?」

 

『断じてふざけてはいない。休日の真っ昼間から女性を無理矢理連れていこうとする人間よりはマシだ。』

 

「余計なお世話だ!お前には関係ないだろ!!」

 

『大いにある。これからの買い物を不快な気持ちで行いたくない。出会いが欲しいのならサイトにでも登録したらどうだ?そっちの方が確実だぞ。』

 

真面目に言っているのか、それともバカにしているのかは分からないが、確実に言えることは1つ。バジンに悪気は無い事だ。

 

「テメェ……やっぱふざけてるだろ!!」

 

女性を無理矢理掴んでいた腕を離し、バジンを全力で殴った。

 

カァーーン!!

 

「イッテーーー!!!!」

 

そりゃそうだ。金属を全力で殴ったのだ。怪我をしなかったのが奇跡だと言える。

 

『怪我するぞ。』

 

「チッ!覚えてろよ!!」

 

相手をしたら自滅すると悟ったようだ。よく耳にする台詞を吐きながら逃げていった。因みに数日後、この男は捕まったそうだ。何でも、交番にロボットが似顔絵を描いて提出してくれたそうだ。探してた人物だったので、スゴく感謝された。

 

「あ、あの……ありがとうございました」

 

『服、貸してください。』

 

「え?」

 

近くにある座れる場所に腰をかけ、ポケットから裁縫セットを出して、服を縫い始めた。乱暴に捕まれたときに1部破れてボタンも外れたようだ。

 

(直ったな)

 

裁縫セットをしまい、縫い付けた服を返した。

 

『少し雑ですが、直しました。』

 

「ありがとうございます!裁縫、上手なんですね」

 

少し雑と言っていたが、そんなことはなく綺麗に縫い付けられていた。破れた箇所も同じ色の糸で縫われている為、余り目立たない。

 

『家まで送りましょう。私はまだ時間があるので。』

 

「はい。ありがとうございます!」

 

その後、雑談(バジンはプラカードで)をしながら約1時間ほど歩いて家まで送った。バイクの状態ではなく、人型の状態でだ。しかも着いた家はかなり大きかった。

 

(あれ?ここって……)

 

スゴく見覚えのある家だ。最近でも半年に1回、数年前なら2週間に1回は来ていた場所だ。

 

「あら?虚帰ってきてたの?」

 

「あ、母さん。ただいま」

 

「おかえりなさい。バジンちゃんも久しぶり~」

 

『お久しぶりです。』

 

本音の家だった。コース的にバジンも「あれ?」と思っていたが、何度か来た場所だった。

 

「知り合いなの?」

 

「知り合いも何も、彼、一夏君のバイクよ」

 

「え?……えぇぇぇぇ!!!」

 

悪くない反応だ。言われてみれば、学生時代に全校生徒の前では人型になったことは少ない。知らなくても当然だ。それに、本音の家に来るときもバイクの姿だ。知らなくて当然かもしれない。

 

『そろそろタイムセールなので、失礼します。』

 

「うん。また今度みんなと来てね」

 

軽く頭を下げると、急いでスーパーに走っていった。卵のタイムセールには間に合ったが、長ネギとニンジンは間に合わなかった。が、特に必要と言う訳ではないので、また別の日に買うことにした。

 

「5387円になります」

 

『6087円で。』

 

「700円のお返しです。またお越しください」

 

(あ、パンパース忘れた……)

 

仕方無く、たまにしか寄らない薬局に買いによった。ポイントは余り溜まらなかったがな。

 

『頼まれた物は買ってきたぞ。』

 

「あぁ。サンキュー」

 

『後、たまには本音の家に顔を出してこい。』

 

「は?」

 

伝言を伝えると、エプロンを洗濯機の中に入れて、自分は車庫の中でバイクに戻って休んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~1ヶ月後~

 

「この日にでも出掛けるか」

 

「そうだね~。どこに行こっか~?」

 

カレンダーを見ながら、一夏と本音が予定を立てていた。バジンに言われて本音の家にも行くようだ。しかし、何故か既に予定の入ってある場所がある。

 

「ん?バジンか?」

 

『その日は俺の予定だ。少し出掛けてくる。』

 

「珍しいな。デートか何かか?なーんてな」

 

『まぁそんなもんだ。』

 

「「え……」」




最近体調がおかしいので、中途半端に終わることがありますが、ご了承下さい。

バジンの彼女?デート相手?に関しては、まぁお分かり頂けたかと……

次回もお楽しみに!感想、評価、活動報告もよろしくお願いします!!

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