ISと無気力な救世主   作:憲彦

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後1、2話かな~?

今更ですけど、木場さん以外をオーガにした自分を全力で殴りたい……。


555VS000

「死ねェ!織斑一夏ァ!!」

 

「グワァ!!ガァハァ……」

 

現在の状況、いきなり一夏がオーガに吹っ飛ばされた。それもそうだ。先程の戦闘で体には大きなダメージを受け、アクセルフォームを使い体力も消費している。何故変身を維持しているのか聞きたくなる位だ。

 

「グッ!」

 

「どうした?力が入っていないぞ!」

 

なんとか攻撃を受け止めるが、今の状態では受け止めるのが精一杯だった。ファイズブラスターがあれば兎も角、今は無い。バジンに探してきて貰っている。

 

盛大に挨拶をしたときの自分に、全力でグランインパクトを決めたいと思った。何があったのかはお察し下さい。

 

『Ready』

 

「ハァァ!!!」

 

「ッ!?」

 

『Ready』

 

オーガストランザーで斬られそうになったので、一夏もファイズエッジを再び起動し、なんとか受け流したが、その後オーガのラッシュを受け、ベルトが外れてしまった。

 

「ハァハァ……。クッ」

 

息が上り、ボロボロの状態でも戦おうと、ベルトに手を伸ばした。

 

「貴様、何故そこまでして戦う?戦えば確実にここで死ぬ。生き延びたとしても、いずれは灰となって消え失せる。なのに何故戦う?死ぬのが怖くないのか?」

 

「……怖いさ。今も昔も、死ぬのが怖くて仕方無い。それに、俺は死んだら体が残らない。それだけでも泣きそうになる位怖いよ。」

 

「なら何故……?」

 

「俺には、守りたいものが、守るべきものが出来すぎた。何もなかった俺に、大切なものを沢山くれたアイツらを、俺は何があっても守り抜く!ただ、それだけだ!」

 

IS学園で出会った仲間達、共に戦った木場や草加、姉として支えてくれた千冬、そして、一夏の1番近くで隣に立ち、進んでくれる本音。それらの存在が、今の一夏が戦う最大の理由だ。

 

と、そこに

 

「やっと見付けたか。どこまで行ってたんだよ。」

 

一夏の足元にファイズブラスターが転がってきた。バジンが見付けて転がしてくれたようだ。一体どこまで吹っ飛ばされていたのやら。

 

『555』

 

『ENTER』

 

『Standingby』

 

「近い将来死ぬ運命だとしても、俺は戦う。ファイズとして、アイツらの仲間として!変身!!」

 

『Awakening』

 

『143』

 

『ENTER』

 

『Blade Mode』

 

「仲間……。気に入らん。そんなものの為に……!そんなものの為に命を懸けると言うのか!」

 

何かが癪に障った様だ。

 

「あぁ。当たり前だ!!」

 

もう、互いに防御を捨てている。攻撃を防がず、斬られ斬り返す。殴られれば殴り返す的な感じだ。

 

正直な話、さっきまでボロボロふらふらの状態だったのに、ブラスターになって防御無視して攻撃しあえるのが疑問だが、些細な問題なのでサラッと流して頂きたい。

 

「これで終わりだ!!」

 

『5532』

 

『ENTER』

 

『Exceed Charge』

 

「こっちの台詞だ!!」

 

『ENTER』

 

『Exceed Charge』

 

ファイズのブラスタークリムゾンスマッシュとオーガのオーガ・ストラッシュがぶつかり、フォトンブラッドが渦巻き周囲を薙ぎ払った。その影響で、壊れかけていた建物は更に壊れ、崩れそうになった。

 

「グッ!ゼリャア!!」

 

最初はファイズが押されていたが、徐々にオーガストランザーのフォトンブラッドの刃が砕けちり、押され始めた。

 

「何!?グワァ!!」

 

とうとう、フォトンブラッドの刃が全てなくなり、オーガストランザーもへし折れてブラスタークリムゾンスマッシュを受けて吹っ飛ばされてしまった。

 

その拍子にオーガギアも外れ、変身が解除された。

 

「な、何故こんなに、強いんだ?」

 

意識を失いそうになりながらも、ボロボロの状態で自分に勝った一夏に質問をぶつけてみた。

 

「別に強かねーよ。昔と変わらず弱いまんまだ。何も出来ないのがイヤで、誰も守れないのがイヤで外側に力を付けただけだ。1っつも強くなんかなってねーよ。やり方はどうであれ、お前の方が強えーよ。俺なんかよりな。」

 

それを聞くと、意識を失ってしまった。

 

「さーてと、早くここから出るか。」

 

道中、ベルトを回収しながら建物の外に出た。因みに、一夏と戦った女はまだ生きているので、肩に担いでいる。

 

『3821』

 

『ENTER』

 

『Jet Sliger Come Closer』

 

ファイズフォンにコードを入力すると、間もなくジェットスライガーが飛んできた。操縦席に担いでいた女と回収したベルトを積んで、色々と入力してからスマートブレインに飛ばした。

 

「バジン。お前は帰らないのか?」

 

『Vehice Mode』

 

帰らない、と言う意思表示の様だ。

 

「あっそ。壊れても文句は言うなよ。」

 

そのまま、一夏はバジンに乗って何処かへと行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、スマートブレインでは、頭に包帯を巻いた村上が社員から連絡を受けていた。

 

「社長。ジェットスライガーが帰ってきました。中には盗まれたベルトと少女が1人、後手紙が入ってました。」

 

「織斑君はどうしたんですか?」

 

「それが、連絡がつかなくて……。」

 

「ッ!?ベルトのGPSは!」

 

「ファイズギアのGPSは切られているので、見つけられませんでした。バジンも同様です。」

 

連絡がつかない。それを聞いた村上は、力なく椅子に座り込んだ。この分ではデルタギアも同じと判断したのだろう。

 

「一緒に来ていた手紙を。」

 

「こちらになります。」

 

目を通すと、手紙と言うよりは報告書?的なやつだった。

 

『これを読んでるなら、全部そっちに届いたんだな。確認すれば分かるが、ベルトの回収は終わった。オーガギアとサイガギアは修理が必要だがな。ジェットスライガー1機は壊れた。修理代はベルトと言うことで勘弁してくれ。後、一緒に乗ってたヤツは手荒にするなよ。多分妹だ。情報聞いて怪我も治ったら姉貴の所にでも預けてくれ。』

 

「……一緒に乗ってた女性の手当てを急いでください。」

 

「はい!」

 

連絡に来た人が出ていくと、村上はパソコンをいじり始めた。

 

「必ず見付け出しますよ。織斑君。家族の顔を見ずに死なせませんからね。」

 

どうにかして一夏を探し出すようだ。この数カ月後、本音は出産し、更に数年後に国は一夏の死亡を発表した。この時、珍しくスマートブレインが国に対して強気に反発していたことが結構話題になった。




最近、文章の下手さ加減に磨きがかかってきたな。

『教えて!憲八先生!!』

ペンネーム「orotida」さんからの質問です。「アクセルフォームとクロックアップが使えるならどっちが良いですか?」はい、ズバリお答えしましょう。汎用性の高いクロックアップです。アクセルフォームも魅力的ですけどね。

続きまして、ペンネーム「たけじんマン」さんからの質問です。「必殺技とか通常技で使うなら、パンチ系と剣等による斬撃のどっちですか?」はい。ズバリお答えしましょう。通常なら剣、必殺技なら拳が良いですね。

次回もお楽しみに!感想、評価もよろしくお願いいたします!

そして、恐らく次回が最終回。後書コーナーで次回作の予告もあります。

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