ISと無気力な救世主   作:憲彦

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『リセット』

よし!残りライフ、99!

『ポーズ』

『クリティカルクルセイド』

「はぁ!」

『終焉の一撃』

『リスタート』

フゥ!……いきなり何してくれるんだ!!お陰でライフが1つ減ったじゃないかぁぁぁぁ!!

98/99

「他の作者さんの作品に出張してるのに呼びやがって。1回死ぬだけで済んだんだ。感謝しろ」

私はお前たちの創造主だぞ!それが神に対する態度かぁぁぁぁぁぁ!!!

「神は俺の世界に居るアイツだけで手一杯だ。疲れるから神として出てくるのは辞めてくれ。じゃ~な」

全く……では!前回紹介してなかったのでキャラ紹介から!

村上挟児

スマートブレインの社長。元々は現存する有限エネルギーの代わりになる新エネルギーを開発。その過程でフォトンブラッドを偶然産み出してしまう。最初は地道に安全に運用するための方法を模索していたが、その矢先にISが登場。テロや戦争が活発になってきた為に兵器として使用することに。自身の体を実験体としてライダーズギア使用者第1号となる。プロトタイプ時代のベルトから使っていた為、体にはフォトンブラッドへの耐性がついたので、調整のしていないベルトを使うことも可能。性格は至って穏やかで、社員に苦しい思いをさせないために普通の会社ならやらないことを実践。結果ピカピカのホワイト企業が完成した。常に沢山の人を募集しており、給料も高めに設定されている。様々な手当もあるので、社会人1年目でも生活に大した苦労はない。有給も書類を出すのではなく、口頭で村上に伝えるだけ。滅多な事をしない限りは解雇されない。しかしハラスメント行動、いじめ行為は1発解雇なので注意しよう。面接の段階でどの部所に向いているのかをハッキリさせるため、環境によって疲れることは無さそうだ。


総力戦、開始!

村上が無事にスマートブレインに戻り、司令の席が草加から戻った辺りから話は進む。ここに村上が着いたときに良いことが1つあった。それは、一夏が目を覚ました事だ。身体中にギプスを巻いた状態だが、意識はハッキリとあり記憶もある。

 

「いっちー!?大丈夫?」

 

「一夏!無事か?」

 

「あぁ~。ここは病室か?」

 

「うん。自分に何があったか覚えてる?」

 

「大丈夫た。全部覚えてる。ベルトがぶっ壊れたこともな。木場は?」

 

「分からない……どこにいるのかも……」

 

「裏切った理由は―」

 

「んな事は寝てる間に考えた。俺の携帯くれ」

 

目を覚ますと、本音と千冬が声をかけてくれた。2人の言葉に答えると、上半身を起こしてギプスを巻いていない腕を本音に差し出す。そして壊れなかったファイズフォンを受け取り、携帯を開いた。特に何かを確認するわけでもないが、携帯を開くと画面にはメールが届いていると言う表示が出ていた。

 

「ん?」

 

「どうしたの?」

 

「…いや。何でもない。よっこらせ。……邪魔だな」

 

ベッドの側面に付いている手摺を使って立ち上ると、身体中に付いているギプスや包帯を外そうとした。

 

「ちょっと!?」

 

「おい!何をやっている!」

 

「邪魔だから外してるんだよ。フンッ!……ふぅ。スッキリした」

 

固まった関節を馴染ませるかの様に、関節内に溜まった空気を潰して音を鳴らす。骨はくっついた様だ。化け物みたいな回復力だ。オーガの必殺技を正面から食らったのにもう回復するとは。

 

「終わらせてくる」

 

「大丈夫なのか?もうベルトは……」

 

「問題ない。手は残ってる」

 

そう言って、ファイズフォンを机の上に置いて、ファイズブラスターを持って病室を出ていく。

 

「待って!何を、する気なの?」

 

「……行ってくる」

 

顔は見せない。イヤ、見せられないのだろう。その一言を残して、一夏は部屋を出ていこうとする。そんな一夏を見てしまったら、止めるなんて事は誰にも出来ない。ただ一言。

 

「……行ってらっしゃい。いっちー……」

 

涙を流しながら、息が詰まって声が出なくても、それしか伝えることが出来ない。病室を出た一夏は、まず最初に整備室へと向いバジンを叩き起こす。

 

「起きろ。さっさと行くぞ。もう故障は直ってんだろ」

 

「あ?何をしにだ?」

 

「終わらせに行くんだよ。全部を」

 

「……了解。地獄の果てまでも付いていってやるよ」

 

「義姉さんが悲しむぞ?」

 

「なら地獄から這い出てやる」

 

「ソイツは見ものだ。楽しみに待ってるよ。格納庫行くぞ。欲しいものがある」

 

バジンを連れて、今度は格納庫に。様々なライダーズギア用のアイテムが大量にある。だが、それら全てを無視して1番奥へと進んでいく。そして1番厳重な扉の前に立つと、扉に付いているパスワード入力のパネルに数字を入れていく。

 

『パスワード認証。ロックを解除します』

 

鍵が開く音がすると、自動的に扉が開く。そしてそこには3つの台座があり、右にカイザギア、左にデルタギア、そして中心にファイズギアが置かれている。これは全てプロトタイプのライダーズギアで、現在使っているライダーズギアとは比にならない程の出力を持っている。あまりにも危険すぎる為、村上がここに封印し、1部の人間にしかパスワードは教えられていない。因みに、侵入があった場合はその部屋ごと即刻爆破処置が取られる。

 

「それで、何をするつもりですか?一夏さん」

 

「これしかねーんだ。仕方無いだろ?」

 

声をかけたのは村上だ。急いできたのか、息は途切れ途切れだった。見た限り余程急いでここまで来たのだろう。

 

「分かってる筈ですよね?それを使えば、生きて帰れる保証は無いんですよ!特に、貴方の様にフォトンブラッドへの耐性が弱い人は、確実に死ぬ!良いんですか!?本音さんや一音くん、草加くんや貴方を慕う人を置いていく事になるんですよ!」

 

村上の言うように、一夏は量産型を除くライダーズギアを使う人間の中では、1番フォトンブラッドへの耐性が低い。理由は、最初からファイズブラスターやデルタと言う強いものを使ってたからだ。村上や草加は長期的に使い、木場は出力の弱いファイズから使っていた。その為体にはフォトンブラッドへの強い耐性がある。長時間慣らしてきたからだ。だが一夏は違う。慣らしてきた訳ではない。それ故にあの時死にかけたのだ。(※完結編参照)

 

「あのバカを敵のまま死なせる訳には行かない。例え周りの人間が理由を知っていたとしてもだ。アイツは自分を殺しかねない。それを止める人間が必要だ」

 

村上の言葉に答えながら、プロトファイズギアをアタッシュケースに詰めていく。

 

「正気ですか?貴方は自分を殺そうとしてるんですよ!そのベルトは!通常の状態でもアクセルフォームに近いフォトンブラッドの質量なんですよ?ブラスターなんて物を使おう物なら!確実に―」

 

「アイツら死なせんなよ。村上」

 

村上にそう伝えると、バジンと共にスマートブレインを後にした。

 

『君と俺の始まりの場所で待ってる』

 

木場からのメールが示す場所まで向かっていく。

 

「どうやって海を渡るか……」

 

「なら、俺に掴まれ。お前を背負ってもあの場所までは運べる」

 

「なら頼んだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一夏は?」

 

「止められませんでした……あんな物、早く捨ててれば、こんな事にならなかったのに」

 

「それは無理だろ。あの馬鹿の事だから、生身でも行ってたんじゃないか?はぁ……」

 

社長室に戻ってきた村上が、草加と一音にその事を伝えた。だが、完全に予想していた通りに一夏が行動したのか、それとも慣れているからなのか、もう呆れムードだ。草加はため息をこぼし、一音は頭を抱えている。

 

「お、見つけた……ってどっちだ?」

 

草加がやっていたのは、ISが発するコアの反応を探っていたのだ。大きい反応を出しているのが居たら、恐らくソイツが今回の元凶。そこを叩けば終わる。そう言う考えだったのだが、強い反応が2つもあったのだ。

 

「どこにです?」

 

「1つは日本。もう1つはドイツです」

 

「親父はどっちに行った?」

 

「一夏はドイツだ。多分木場もいる」

 

「ならそっちは親父に任せよう。日本に居るのを俺達で対処しよう」

 

珍しく一音から案を出してきた。この状況で最も妥当な案をだ。

 

「では、草加くんが先行して下さい。一音くんはデルタギアの修理が完了し次第向かってください」

 

「分かった。バッシャーは置いていく。万が一の事があったら困るからな」

 

「分かりました。気を付けてください」

 

修理の完了したカイザギアを持って、反応があった場所まで向かっていく。一音はそれまでここで待機することになった。草加が出ていく直前に、社長室に千冬と本音が入ってきた。

 

「雅人さん?これから何処へ?」

 

「弟が世界を救おうとしてるんだ。だったら、俺はその半分を救う。それだけだ」

 

「そうですか……絶対に、絶対に帰ってきて下さいね!約束ですよ?!」

 

「分かってるって。チュッ」

 

「ふへ!?(ポンッ」

 

もう慣れろよ。何で顔を赤くするよ。マジでいい加減にしろよ。

 

「お義姉ちゃん大丈夫?」

 

「だ、大丈夫だ……問題ない///」

 

問題しか見当たらないのだが……。まぁいい。草加はバッシャーを置いていき、ライオトルーパー用のバイクを使って目的地まで急いでいった。人型になることは出来ないが、あのスピードなら数時間で到着するだろう。

 

ビー!ビー!ビー!ビー!ビー!

 

「ん?こちらにも来ましたか……」

 

「ベルトが直るまで持ちこたえて来ます」

 

「お願いします。これを使ってください」

 

村上が一音に渡したのはファイズエッジの柄の部分。色は白を基調としたデルタカラーだ。

 

「デルタのミッションメモリーを差し込めば使えます。もう少しで直りますが、それまでお願いします」

 

「分かった」

 

「村上さん。私も出ます」

 

「分かりました」

 

「一音。打鉄がきたら、武器を奪ってくれ」

 

千冬も一緒に出るようだ。まぁ確かに千冬なら打鉄の刀さえあればあの中でも戦えるかもしれない。だが奪い取るまで危険と言うことで、予備のカイザブレイガンを渡された。まぁ当然の結果だ。

 

「本音さんはここから私とこれを使って攻撃します」

 

本音に渡したのはメカメカしいデザインのスナイパーライフル。これはあれだ。村上の娘の彼氏(笑)を消そうとしたときのライフルだ。銃弾の代わりにフォトンブラッド光弾が発射される。が、これはスマートブレインにしか置いていない。村上が酔って趣味で作った物だからだ。

 

「それじゃあ、始めますよ!総力戦を!!」

 

ライフルは一応量産されている。銃を扱えるものがそれを持ち、窓ガラスを割って銃口を出している。安全装置は外してるので、引き金を引けばいつでも撃てる。そして外では、バジンと同じ人型になっているバッシャーとカイザブレイガンのブレードモードを構えてる千冬、馬の状態のスライガーに股がってる一音が待っている。

 

「さてと……どっからでも来やがれ!」




織斑一音

一夏と本音の息子。高校に入る直前にライダーズギアのトライアルテストに何と無く参加した結果、デルタの正式使用者となる。実力はかなりの物だが、所属する1組の生徒はキャラが濃いのが多い。その為影は薄め。ファイズ本編の三原に近いものがありますね。性格は一夏に似て無愛想。だが、時おり本音の様なほのぼのした感じになる。特に寝起きや眠たいときなど。その時の一音は男女問わず人気が高い。小動物的な可愛さがあるかららしい。身長低いから尚更な。(高校生なのに160前半しかない)。因みにほのぼの状態の時にプ○ッツや○ッキー等を与えると、リスの様にサクサク食べる。相手に持って貰ったままでだ。そして、棒つきアイス(太め)を口に突っ込ませて食べさせている様子の写真は、通常の写真の4倍の値段で取引されている。徹夜した時の緩いテンションの映像と写真は、その10倍(とある常連のロブスターさん談)彼の事を狙っている男女は意外と多い。

次回もお楽しみに!感想と評価、その他作品もよろしくお願いします!!

ん~。これ終わって、他のを書いたらどうするか……。ドラえもんとネクサスより、コスモスとのクロスの方が相性が良いと言っていた方が居たので、書いてみましょうかね。記念すべきコスモスとムサシの出会いを描いた最初の映画、THE FIRST CONTACTを原作にして、のび太とコスモスの出会いを書いてみようかね~。本編の方の再現は予定ないけど笑

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