「待ってください! 納得がいきませんわ!」
待ったをかけたオルコットは、そのまま言葉を続ける。
「そのような選出は認められません! 大体、男がクラス代表だなんていい恥晒しですわ! わたくしに、このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」
だったら、自薦すれば良いやん。まぁ、負けると思うぜ?このクラスの女子達は、面白そうと言う理由だけで、俺と一夏を他薦したんだからな。
「実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然。それを、物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります! わたくしはこのような島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!」
まぁ、前半の言い分は、賛同するけど、後半の棚に島国については、イギリスも島国だろと、言い返しそう。
てか、オルコットの奴、自分の立場分かって言ってんのか?
「いいですか!? クラス代表は実力トップがなるべき、そしてそれはわたくしですわ!」
ますますエンジンが上がっているオルコットは怒涛の剣幕で言葉を荒げる。
代表にはなりたくないが、ここまで言われると頭にくるな。一夏も苛立ってそうな顔をしてるし。
「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛で――」
「イギリスだって大してお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」
「なっ?!」
俺が、理性で我慢してたが、どうやら一夏は、我慢の限界だったようだ。
けど、一つ言わせろ。不味いのは認めるが、其れってISと関係あるか?
其処は、お前の姉を出せよ。引退したとは言え、
その後も、まるで子供のケンカの様な口論をする一夏とオルコット。いや、俺らは、まだ子供だったな。ここは、
よし、ここは先輩として、現実を叩きつけてやる。
「だいたい、貴方はーー」
バンッ!
「うるさいぞ、二人とも。ケンカするぐらいだったら、外でやって来い。其れを聞かされるこっちの身にもなれ」
「なっ!貴方は、年上だからなんだって言うんですか?!」
机を思いっきり叩いて、騒がしさをかき消して、一夏とオルコットに文句を言うと、オルコットが文句を言い返して来た。
「ああ、その前に一夏ー。頭に来たのは分かるが、もうちょっと、理性的になるんだな」
「‥‥すいません」
「よし。んじゃ、聞くがオルコットよ。ISを作ったのは何処の誰だ?」
「そんな事!」
「初代世界最強は?この学園は、何処にある?このクラスは、何処の奴が多い?」
知っていると言いそうになったオルコットのセリフ被せて、質問を畳み掛ける。
呆然とする一夏を置いといて、俺はオルコットに文句の言われない様に、言葉を繋ぐ。
そして、トドメに一言。
「この全部の質問に、答えて貰おうか?
「あ、あ、ああ‥‥?!」
イギリス代表と言う所を強調させて、聞き返すと、俺の意図が分かったのか、顔を青くして、震えだすオルコット。
まぁ、無理もないか。
イギリスと日本の戦争の火種を、生み出そうとしたんだからな。
だが、落とすだけでは、人の上には立てん。チャンスを与えてこそのリーダー。
あれ?なんで、リーダーに成ろうとしてんだ俺?まぁ、良いか。
「だが、お前の言い分も最もだ。時に、織斑先生。俺と一夏、そして
さてと、見ときな。此れが、年上に出来ることだ。