相変わらずの速さであるww
では、どうぞ!
一人の男の話をしよう。
何て、言って見たけどこれはそんな仰々しい物じゃない。これは、刃と杏奈ちゃんが結婚した後の話。
何の変哲も無い後日談だ。
語り手は、この僕、海原博斗が務めさせていただくよ。
僕らが二十歳になると、刃と杏奈ちゃんは早々に結婚式を挙げた。一応、僕と統真も呼ばれたけど実際には行く事は出来なかった。
まぁ、僕は小型動体カメラを送ったからリアルタイムで観てたんだけどね。
統真の場合は、インカムからの音声を聞きながらテロリスト達を嬉々としてぶった切ってたから、結構引いたけど。
ああ、そんな話しは良いか。
結婚式から少しした後には、刃は自分の小さな病院を持ったらしく色々とバタバタしていた。
そんな時に、ちょっかいをかけたら明らかに人間をやめたスピードの拳が僕の頬を掠めた時は流石に驚いた。
「杏奈助けたから、人間である事に拘り持つのはやめた」
なんて、言った時はあの時の頑固さはどこにいったのかと思って、壮大な肩透かしを受けた。
まぁ、好きにやってるみたいだから気にしないけどね。
拘りを捨てた刃だったけど、信念は変わっていないらしく逃げ込んできた負傷した逃亡犯や重症のテロリスト達が来た時は普通に治してたな。
まぁ、治した後は拘束して刑務所にぶち込んでたけど。
僕が渡した超高性能白衣“
刃の事はこれぐらいにして、今度は僕たちの事について語ろうか。
結果から言うと最強の兵器の称号をISから分捕った。
AUWとISを解析、改良、進化させて完成させた多状況対応型装甲機人“アーマード・フォートレス”の誕生によって、テロリスト組織である亡国の勢力を六割削れた。
束博士からは、物凄いキラキラとした表情で沢山語り合った。
って言っても、女尊男卑の風潮が無くなったわけじゃない。
裏の世界じゃあ、アーマード・フォートレスは認知されてるけど、表の世界じゃあ全く知られていない。
まぁ、そんな事は目的じゃあ無いからどうでも良いけどね。
そんなこんなであっという間に5年が過ぎた。
世界は変わらず、表では女尊男卑が蔓延り続け、裏では最高の兵器の登場により世界情勢を変えようと躍起になった。
さて、新しくも古い物語は、ここで一旦お終いだ。
だが、また新しい物語は語られる。
それが、この世界の物語なのだから。
何処かで世界が変わろうと、人一人が出来ることは少ない。
人は、出来ることが少ないからこそ出来ようと手を伸ばす。
当たり前が、当たり前である内に成し遂げたいと思うから。
これは、一人の少年が一人の少女を助けたいと願った後の物語である。
IS〜愛しき貴女に捧げる我が人生〜 ー完ー
捕捉
博斗制作の耐弾、耐刃、耐熱、耐水、耐雷、耐衝の全ての機能が既存する全てのパワードスーツや防護服の遥か上を行く白衣型のパワードスーツ。
ISの攻撃も無力化出来る。