一夏の出番とかあんまりなかったですけど、一夏編終わりです。
次回から最終編です。
「専用機持ち帰投します!作戦成功です!」
一夏達の帰還を知らせる山田先生の声に部屋の中が湧く。まぁ、表に出してないが俺も安心している。
織斑先生と山田先生は、一夏達を迎えに部屋を出た。
さてと、俺も用事を済ませてくるか。
「命令違反に独断先行。言いたい事は山ほどあるが、今は総員、ご苦労だった…………そして、よく帰ってきたな」
海岸で一夏達を迎えた千冬は、箒達が起こした違反行動を咎める前にしっかりと無事に帰ってきた一夏達六人に優しげな言葉を返す。
そんな千冬の言葉に何処か気が緩む専用機持ち達だったが、いきなり千冬の雰囲気が変わった事に気付いて飛び退いた。
「お前たちは良く帰って来てくれた。だが、違反行動を見逃す理由にはならない」
実質の死刑宣告に、顔を青ざめる一夏達だったが思わぬ形で救われた。
「まぁ、今回は
「「「「「は、はい!」」」」」
謎は残ったが、一夏達は疲れた身体を癒すために旅館へと戻って行った。
そして、二人だけ残った千冬と麻耶の二人は何となしに会話をする。
「それにしても凄いですね」
「ああ、私にはあいつがどの程度予測出来てるのか分からないな」
「鉄くんの作戦変更のメールが無ければ、織斑くん達には何らかの罰を与えなくてはなりませんでしたから」
「そうだな。指導者としてパイロットとして実に良い人材だが」
「自主退学。何処までも自分の夢を目指し続けられるなんて、凄いですね。私は、諦めちゃいましたから」
一夏達がお咎めなしなった理由は、一夏が突如として目醒め飛び立っていく直前に双刃から作戦室に一通のメールが送られた。
その内容は、今から出撃する織斑と既に交戦中の専用機持ち達と福音を堕とす。という作戦の内容を記されたものだった。
それと、同時に自主退学の四文字だけが書かれていた。
その自主退学を語るように旅館には、既に双刃の姿は忽然と消えていた。
「夢は見るから夢じゃない、か」
「誰の言葉ですか?」
「鉄だ。あいつは、この言葉の後に叶えたいから夢なんだ、と言ったな」
「鉄くんらしいですね」
「全くだ」
優等生のように見えて、どこか問題児のような双刃のこれからを考え千冬と麻耶の二人は、退学申請や事後報告、対応などが残っている旅館へと戻って行った。
そして、朝日は昇り臨海学校も終わりとなり最後のレクを終えてIS学園に帰るため学徒達が、バスに乗り出す。
その後臨海学校の終わりから、IS学園の学徒が双刃の姿を見ることになったのは約5年後の事だった。