IS〜愛しき貴女へ捧げる我が人生〜   作:TENC

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主人公に専用機あげようか悩んでます。

訓練機にすると、主人公のチート加減が出るかもだし、専用機だと多分最強だし。

困った。


episode. 3

「ーーーですので、ISには注意が必要なんです」

 

山田先生の話しを聞きながら、いや、正確には流し聞きしながら、(一夏)は、焦っていた。

 

「(やべぇ!何言ってるのか、全く持って分かんねぇ!てか、今何処やってんだ?!)」

 

パラパラと自分の教科書を、めくりながら、山田先生が今、何処の話しをやっているのか探すが、全然見つからない。

 

「それじゃあ皆さん、分からないところがあったら挙手して質問してくださいね~」

 

不意に、山田先生のそう言っているのが聞こえ、恐る恐る手を挙げる。

 

「あの、先生」

 

「はい!織斑くん!」

 

「全部分かりません!」

 

「はい!‥‥へっ?え、ええぇぇぇ!!??」

 

ガタタタタ!!!

 

俺の言葉に、ワンテンポ遅れて驚く山田先生と、机から転げ落ちる女子達。

え?其処まで?

 

「え、えっと……。他に分からない人はどれくらい居ますか……?」

 

「「「「「‥‥‥‥」」」」」

 

山田先生が、少し涙目で、他の皆んなに聞くが、誰も手を挙げる気配は無い。勿論、双刃さんもだ。

マジで?

 

「……織斑、入学前の参考書は読んだのか?」

 

呆れた感じの千冬姉が、聞いてくる。

参考書‥‥‥?あ、もしかして、あのめちゃくちゃ、分厚いやつか。確か、あれなら。

 

「タウンページと間違えて、捨てましたヘブッ!?」

 

真面目に答えたら、出席簿を振り下ろして来た。理不尽だ。

 

「予備を渡す。一週間で、覚えろ」

 

「いや、流石にあの量を一週間では‥‥」

 

「やれと言っている」

 

「‥‥はい」

 

千冬姉の言葉に、渋々ながらも頷き、山田先生にやっているページを聞いて、また授業を再開してもらう。

はぁ、先行きが不安過ぎて、着いて行けない。

 

 

一限目の授業を終え、教室を開いて行こうとした織斑先生を呼び止める。

 

「あ、織斑先生。話したい事が有ります」

 

「ん?なんだ鉄?」

 

織斑先生を呼び止めた事で、背後から、視線が痛いほど感じるが、無視して要件を伝える。

 

「普通教科とかある訳ですよね?」

 

「そうだな」

 

「IS関連の授業は出ますので、普通教科は出なくて良いですか?」

 

ガタッ!と後ろで音が聞こえる。

自己紹介にも言ったが、俺はお前らよりも3歳年上なんだよ。

 

「‥‥確かに、貴様なら問題無いだろうが、私一人では、決めかねる。学園長と話して置くから、今日はちゃんと出ろ」

 

「分かりました」

 

そう言って、織斑先生と別れて、自分の席に着くと、一夏が話しかけて来た。

 

「あ、あの、サボっても大丈夫なんですか?」

 

「おう、大丈夫大丈夫。だって、俺高校卒業してるからさ」

 

「あ、そういや3歳年上でしたね」

 

「序でに言うと、大学に合格してた」

 

「あの、なんか、ドンマイです」

 

「言うなや一夏」

 

哀れみの目を向けてくる一夏を軽く叱って、次の授業が始まるのを待っていると、誰かが近づいてくるのが、分かった。

 

「ちょっと、宜しくて?」

 

どうやら、今日は面倒くさくなりそうだ。

 


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