此れ次第で、最終話が60〜80ぐらいまで変動するかもです。
其れから、活動報告にも書きましたが、二、三ヶ月ほど更新を停止します。
「えっと、織斑くんと鉄さんだよね。僕はーーー」
「あー、そんなの後にしてくれ」
「‥‥‥一夏。俺は、次サボるから織斑先生に言っておいてくれ」
「え?!!何でですか?」
「ちょっとした用事だ」
デュノアが絡んできたが、今の俺は何知らぬ嫌悪感に見舞われていた為一夏にサボると伝えて教室から出ようとした。
「見つけた!」
多分デュノアの事で来たであろう他のクラスの奴に入り口を塞がれた。
「おい、退けよ」
「ひぃ!」
口から出たそんな言葉は、自分でも驚くぐらい抑揚がなくドス黒い物だった。
怯えて震える生徒達を他所に、屋上へと足を運ぶ。
「あー、イライラするわー」
何が原因だってんだ?
取り敢えず、反省文の事を考えとかないとなぁー。
「珍しいな。お前が其処まで嫌悪感を出してるなんて」
「‥‥‥何の用だ統真」
壁にもたれかかって流れる雲を眺めていたら、上から統真の声が聞こえた。
其れも俺の今の状態を的確に指してくる。
「ラウラ・ボーデヴィッヒの事か?」
「‥‥彼奴は何者だ?普通の人間じゃねぇだろ」
俺は、悪人善人問わず人間である限りその人を嫌いになった事は殆んど無かった。
そして、俺が嫌いになる奴は決まって人の道から外れた下衆や統真の様な人外ばかりだった。
「彼奴は、所謂試験管ベビーだ」
「成る程な。其れともう一つ聞くが。何の用だ?」
俺の視線を受けても統真は、そんな事意にも介さず只々さっきまでの俺と同じ様に空を見上げたまま風に当たっている。
「はぁ、どうせ言っても聞かんだろうがお前ら。もし、俺の感に触ったら殺すぞ?」
「はは!お前は、俺らの事を何と思ったんだよ」
「は!俺の悪友のウザったい人外どもに決まってるだろ」
俺の言葉に偽りは無い。統真や博斗とは長い付き合いだが、彼奴ら見たいな人外を嫌うのは変わらない。
いつだったか、博斗の奴が俺のことを人間博愛主義者なんて言ってたが其れはちがう。俺は、少人数信愛主義者で其れ以外の人間には何をしようがどうでも良いと思っている人間だ。
「なぁ、刃」
「なんだ」
「お前は、この世界が崩れ去って消えるとしたらお前はどうする?」
「そんなの決まってるだろ。杏奈の病気を無くして、消えるまで世界中を旅する」
「ブレないな」
「ブレてたまるか」
こればっかりは、揺るがしたく無い俺の信念であり覚悟であり俺そのものだ。
「お前、俺に何の用か聞いたよな?」
「ああ、そうだが」
「博斗からの伝言だ。人工神経を後少しで出来るそうだ。俺には、さっぱりだったがな」
「そうか」
博斗の奴、未だにあの事を覚えていたのか。
此れは、俺の方でも頑張らないといけないな。来夏さんに頼んでみるしかないな此れは。
「其れより、二時限目始まってるぜ?」
「‥‥‥いきなり現実に叩き落とすなよ人外」
「はは!言ってろヤブ医者」
その後、俺の頭に制裁の一撃が振り下ろされた。