IS〜愛しき貴女へ捧げる我が人生〜   作:TENC

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おまけ設定ですが、主人公より主人公の友人が、チートです。


episode. 2

「ああ、忘れていた。鉄。自己紹介しろ」

 

「あ、はい」

 

織斑姉弟のコントを傍観していたら、織斑先生に自己紹介する様に言われたので、席を立つ。

おおう。この好奇の視線の筵にされるのは、流石に慣れないな。まぁ、こんな事で狼狽えるぐらいでは、個性的過ぎた俺の高校は、生き残れないぜ!

 

「えーと、鉄双刃です。年は、18歳で君達の3歳上です。特技は、瞬間記憶。三年間居れるか、分からないが、よろしくな」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

俺の自己紹介の後に、元気な声で、返事を返してくれる。うん、元気な子は嫌いじゃないぜ。

 

「いいか、織斑。自己紹介とは、こうやるのだ」

 

「そんな事いってもよ。千冬姉ヘブゥッ!」

 

「織斑先生だ!何度言えば分かるのだ貴様は?」

 

うわぁ、痛そうだな。

ううん、俺としては余り好ましく無いけど、何かを言うより、一夏が名前で言うのを辞めさせれば、問題は無くなるな。

 

「さてと、席に着け鉄。さあ、SHR(ショートホームルーム)はもう終わりだ。あまり時間が無いので、諸君らにはこれからISの基礎知識を半月で覚えてもらうぞ。その後実習だが、基本動作は半月で身体に染みこませてもらうぞ。いいか、いいなら返事をしろ。文句があっても返事をしろ、私の言葉には絶対に返事をしろ。いいな?」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

横暴とも言える織斑先生の言葉に、何の疑問を考えていないだろう女子達は、俺の時よりも大きな声で、大声を挙げて返事を返す。

うーん、個人的に物事を強制されるのは好きじゃ無いけど、一応、この人なりの考え何だろうけどな。

ただ一つ言わせてくれ。此処は軍隊か?

 

 

「〜〜♪」

 

「あ、あの、ちょっと良いですか?」

 

「ん?」

 

SHRが終わり、鼻歌混じりに次の授業の準備をしていたら、ファーストの一夏から声をかけられた。

 

「おお、一夏くんだね?何か、俺にようか?」

 

「えと、男子は俺と双刃さんだけなので、仲良くしたいかなって」

 

「ああ、良いよ。まぁ、確かにこんな状況だもんな」

 

そう言って、周りを見渡すと腐海の波を感じたので、即座に頭の中から、振り払う。

そっち系の事には、理解は出来るけど、自分に向けられるのは絶対に嫌だからな。

 

「其れで、何か俺に聞きたい事でも有るのか?」

 

「い、いえ、挨拶した方が、良いかなって」

 

「うん、良い心構えだな」

 

挨拶は大事だ。

年上の人でも、年下でも挨拶から始めるのが大事だ。

まぁ、年下でしない奴は、それ相応の対応をするがな。

 

「ちょっと、良いですか?」

 

「ん?」

 

「あ、箒」

 

一夏と話をしていたら、ポニーテールの女の子が、俺らの話の輪に入って来た。

 

「ちょっと、一夏を借りて良いですか?」

 

「ん?ああ、良いよ。それじゃあ、一夏を宜しくな」

 

「はい。行くぞ、一夏」

 

「お、おい!待てって!箒!」

 

箒?と呼ばれた少女に、腕を引っ張られて、教室を出て行った一夏を見送った後、次の準備を手早く終えて、自分の腕を枕に俺は、眠りに着いた。

 

 

 

 

『歯ぁ!食いしばれぇ!!!!』

 

「はっ!」

 

バシッ!

 

「目は覚めたか?鉄」

 

「ええ、バッチリと」

 

寝ていたら、夢に出て来た俺の友人の言葉に、ハッとなって顔を上げて、迫っている出席簿を真剣白刃取りをする。

受けた後、俺の前には、我らが担任の織斑先生が、出席簿を振り下ろした状態で、立っていた。

さ、流石は世界最強(ブリュンヒルデ)。受け止めた両手が、未だにヒリヒリするぜ。

 

「言い訳良いですか?」

 

「聞くだけ聞こう」

 

そう言っても、未だに出席簿にチカラを込める織斑先生。いや、どんだけ人の頭を叩きたいんですか、言っときますけど、何が何でもやらせませんぜ。

 

「昨日、少し徹夜してまして、其れで殆んど寝てないんですよね」

 

「ほう?では、徹夜してまで何をしていた?」

 

「勉強ですよ。動かした所為で、行く筈だった大学に行けなかったんですから」

 

「そうか。なら、次からは気をつけるんだな」

 

そう言って、出席簿に加える力を止めて、前へと戻って行く。

あ、授業は山田先生がやるんですね。

 

はぁ、何か疲れたなー。

 




前書きの続き

チートのレベルを言うと、織斑先生並みの身体能力に高さです。

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