統真と博斗が登場する回は、人が一人は死ぬと思います。この二人は、それくらい過激です。
双刃が、篠ノ之束の行動に頭を悩ましている頃、とある国のとある場所で、機械駆動音や爆裂音などが鳴り響いていた。
「ちっ!面倒くせぇなぁ!!」
『我慢しな。其奴ら殺らないともっと面倒になるよ』
「わかってるわ!」
耳元のインカムから、今一番聴きたくない声を聞きつつ目の前の機関銃をぶっ放しているISに、足元に落ちていた手頃な石を掴んで投げつける。
「消し飛べぇえ!!!」
バゴンッッ!!!!と轟音立てて、ISに直撃する。そして、けたたましい爆裂音を立てて、地面に落下した。
『一機撃破。次、来ます』
「おうよ!」
博斗の奴とは違う女の電子音に頷き、背後に迫っていたIS三機と対峙する。
『わたし達の仲間は、どうした?!』
「さぁな、何処かで死んでるか気絶してるんじゃねぇのか!」
『くっ!男の癖に調子に乗るなぁ!!!」
女尊男卑に染まった女ならではの言葉を発したIS乗りに、物陰に置いていた爆裂弾を込めたショットガンをぶっ放す。
ショットガンから撃たれた爆裂弾は、そのIS乗りの前で弾けその一機だけでなく残りのニ機の視界を塞ぐ。
『ちっ!逃すかぁ!』
『男の癖して、
『隠れてないで出て来なさい!』
何故かイライラしている三人を他所に、三人から距離を取り博斗の奴が俺の為に転送した武装を取りに行く。
『
そして、俺が使うAUW(頭文字を取って)は刀の様な形でをしているが、その刀身や柄は機械的な構造をしている。
「
俺の言葉と共に、刀身の部分が淡く光りだす。
其れを確認して、鞘に戻すと俺はそのまま近くで暴れ回っているISと乗りの所まで走り抜ける。
『見つけた!さっさと姿を現せば、殺さず半殺しになったってのに!』
態と姿を見せたら、三人の内一人が、俺を見つけて予想通りの言葉を吐くと、銃口を俺に向けると三人一斉に乱射をする。
全てが俺に当たる訳では無いが、大多数の弾丸が俺に直撃するコースを進んでいる。
普通に避けても良いのだが、それじゃあつまんない。
其処まで考えた所で、俺は腰に帯刀している刀の柄に手を翳し、掴むと同時に俺のAUW専用の機能を発動させる。
自由断絶。
俺専用AUW『稲叢神楽』が持つISの
斬撃を360度視界に入らずとも飛ばせ、展開出来、断ち切れる。
俺が抜いて刀を振るったのは、1秒足らずの刹那の時間。だが、神楽にはそんな刹那の時間が有れば事足りる。
カチンッと、刀身を鞘に納める音が静かに響くと、止まっていた様な時間が動き出し、俺に向かっていた弾丸は全て粉微塵に斬られ、俺を襲っていたIS乗り三人は、何が有ったのか理解出来ず爆発と共に墜落した。
「刹那の時間かぁ。持ち手の俺としては、永遠に感じらぁ」
『ご苦労様。アリア送るから待機しといてね』
「おう」
仕事を終えて、近くに有った岩の上で座り込む。
『お疲れ様です。統真様』
メイド服を身に付けた少女。アリアが、二人乗りのバイクの様な乗り物に乗って現れた。
「お、アリア。早かったな」
『はい。博斗様が、急ぎの用事があるそうで』
「OK。んじゃあ、宜しく頼むわ」
そう言って、俺はバイクの後ろに座る。
そして、前にアリアが座ると神楽を使う時と同じような感覚になったと思ったら、いつも見慣れた広間に居た。
「本当、どんな構造なんだよ、これ」
「君に言って伝わるかい?」
「無理だな」
「それより、早く部屋に入りな。話あるから」
「おう」
そして、その後博斗のラボに俺の叫び声が響き渡った。