「今日で合宿が終わりだから最後に全員で半荘2回やりましょう」
「はい」
長かった合宿も今日で終わって最初とは違い全員が強くなりコレだったら大丈夫だなって俺は思っていた。
「それじゃあ明日から全国だけど守東君は個人戦だけに出るんだよね?」
「もちろん出ますよ。けど男子の個人戦は女子の団体戦が終わった後の話なんで少し時間ありますけどね」
「俺達男子の基本は転校生4人で部長達の調整に軽く付き合うぐらいですよ。」
「転校生4人は?その時に守東君は何してるの?」
「俺は会わなきゃいけない人と会う約束あるんで抜ける事になっちゃいました。」
「応援してくれるんじゃないの?」
「すいませんが途中から合流してから応援する事になりました。」
「どの辺りから来てくれるの?」
「そうですね・・・・・準決勝までには間に合うようには行きますよ」
「わかったわ」
「部長!いいんですか!」
「本来ならダメって言わなきゃならない所だけど守東君は無敗で今いるメンバーで1番強いし何よりも県予選で結果を出しているからね。」
「けど守東君に聞きたいんだけどいいかな?」
「何ですか?」
「その人は誰なのか教えてくれない?」
「無理です。どうしても言えないです。」
「わかった。ならいいわ」
「主将・・・・・実は俺も気になるんだが」
「無理だし言えないな。どうしても気になるなら部長達5人を全員倒したら教えてやるよ」
「あっ・・・・・やめとく」
「部長達なら決勝まで残れますから心配してないですよ。」
「そうだといいんだけどね。油断大敵って言葉あるから気を付けないといけないし」
「否定しませんよ。優勝する前に負けたら悔しいですからね」
「守東君は私達が勝てると思ってるの?」
「思ってますよ?少なくても決勝までは大丈夫でしょう」
「なら決勝の場合わからないって事?」
「そういう事です。万が一の事を考えて決勝まではオカルトを使うのは禁止にしましょう。使わなければ対策されませんし」
「それもそうね。」
「あと考える事は副将までは他校と組んでも構わないって事です」
「副将までは?」
「そうです。副将まではチャンスありますが次の大将については後が無いですからね。例えば宮永照が先鋒なら残りの3校が手を組んで協力しようとするでしょう」
「確かにね。相手はチャンピオンなんだから1人で無理なら2人とか3人で協力するだろうね」
「俺達も副将戦までは組む事にしますが大将戦は無理です。どこだって優勝したいですし負けたくないでしょうから大将戦で他校と組む確率は低いでしょう。優勝するのは1チームのみ、もしくは1人だけなのですから」
「4校全部が優勝扱いなら誰も悔しがらないのにな」
「そんな事したら1位の意味が無いぞ。」
「そりゃそうだ」
「誰だって勝ちたいし負けたくないさ」
「だけど勝てるのは1人と1チームのみ」
「それにコレはスポーツや勉強にも共通するし誰だって思うが・・・・・誰だって金メダルは欲しいだろう?誰だって1位になりたいだろう?それと一緒だよ」
「2位の銀メダルは負けた人に贈られる物だからか」
「3位にしたってそうさ」
「テレビで見ればわかるが負けて泣く代表の選手を見てみろよ。あの人は負けたから泣いているんだぞ?1位になって優勝した人が笑っているのは何でだ?優勝して泣いているのは何でだ?嬉しいからだよ」
「勉強は自分自身との勝負だがスポーツは違う・・・・・一部のスポーツはチームに入ってやるしか無いものだって存在する」
「例えばどんなだよ」
「サッカーと野球とバレーボールとバスケとかだよ」
「あっ!確かに1人では出来ないスポーツばかりだ」
「だろう?このように団体でするスポーツと俺みたいに1人で優勝した場合どっちが嬉しいと思う?」
「団体・・・・・だろうな」
「団体で優勝すればチームの全員と一緒に嬉しいって思えるだろ」
「違いない」
主人公は誰と会うのでしょうね?