自宅で寝てたら幻想入りしたんだけど   作:マム

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お待たせしました。
初の戦闘シーンで不安ですが良かったら読んでください。




9話 初めての弾幕ごっこ

金髪の少女と話していた霊夢がこちらに気付いたので手を振ると振り返してくれた。それに気付いた少女がこっちを向いて首を傾げていた。

 

「お前が叶夢だな。私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ!」

「その通り、桜庭叶夢だよ。よろしく。」

「あぁ、よろしくだぜ。」

 

話してみたら独特的な口調だな。俺の事を知っているということは霊夢から聞いているんだろうな。しかも魔法使いか。幻想郷は本当に何でもいるんだな。

 

「久しぶりね、叶夢。弾幕はどうかしら?」

「まぁ一応戦えるようにはなれたかな。」

「そこで霊夢と弾幕ごっこをやってもらいたいのよ。頼めるかしら。」

「はぁ?何で私がやらなくちゃいけないのよ。他をあたればいいじゃない。」

「お、弾幕ごっこか?なら私が相手してやるぜー。叶夢の実力がどのくらいか見てみたいからな。」

「お、サンキュー魔理沙。」

 

霊夢じゃなく魔理沙と弾幕ごっこをやる事になった。俺の中の魔法使いはメ〇や〇ャドとかを出すイメージだけど魔理沙はどんなんだろう?

 

「あ、叶夢は初めての弾幕ごっこなんだからちゃんと手加減しなさいよ。」

「分かってるって。あ、でもスペカは1枚使わせてもらうぜー。」

「はぁ!?何言ってんのよ。ダメに決まってるじゃない!」

「まぁまぁ落ち着いて霊夢。俺が被弾しなければ良いだけだろ。」

「ほらほら、叶夢もそう言っているんだし大丈夫だって。それにちゃんと手加減するからさ。」

「ダメなものはダメ。叶夢も何言ってんのよ。」

「いいじゃない霊夢。叶夢のスペカの勉強にもなるじゃない。」

「よく分からないけど大丈夫だって。心配すんな。」

「あーもう分かったわ。無茶しないでよね。」

 

スペカっていうのはよく分からないけど弾幕ごっこの中で見られるから楽しみにしといてやっと霊夢からの許可が出た。

 

「境内に結界を張っておいたからこちらは心配しなくて大丈夫よ。」

「分かりましたー。」

 

よし、結界で周りを心配する必要は無くなったから思うようにいけるかな。そういえば俺は何の武器を使おうかな。どうせなら素手より何かしら持っていた方が良いだろうし。そんな訳で俺は能力で木を加工して木刀を作ってみた。なるほど自然を操るってのはこういう事も出来るのか。そのままじゃ不安だから少し霊力を加えた。

 

「今更だが叶夢の能力は何なんだ?」

「自然を操る程度の能力だよ。前は草を操るだけだったけどね。」

「ほぉー、そんな事が出来るのか。」

「魔理沙は?」

「そのまんま、魔法を使う程度の能力だぜ。」

 

本当にそのまんまだな。能力の関係上魔法使いになったのかな。一体どんな魔法を見せてくれるのか。

 

「それじゃあ、始めようか。」

「あぁ、弾幕はパワーだぜ!」

 

最初に動いたのは俺だ。まずは弾幕を出し魔理沙に向けて真っ直ぐ放つ。しかし魔理沙は難なく箒に跨り飛んで避ける。俺は追撃を緩めず放ち続ける。流石は幻想郷の住人、こんなのも朝飯前なんだろうな。

 

「へぇ、悪くないな。」

「そりゃどうも。」

 

会話するくらい余裕があるようだ。俺の弾幕はまだまだ未熟だということだろう。俺は上空に移動し魔理沙が避けている先に待ち伏せる。弾幕と俺の挟み撃ちだ。しかし魔理沙はスピードを緩めず俺に向かって飛んでくる。何か考えがあるのだろう。じゃなきゃわざわざこっちに向かってくるわけがない。警戒しつつ木刀で叩く間合いを待つと魔理沙は上に上昇した。

 

「やっぱりそうだよなぁ。」

「何!?」

 

しかしその先には木刀を横に構えた俺がいた。なぜ俺がいるというとあのスピードで下に向かえば地面にぶつかる可能性があるし、そのまま俺に突っ込めば魔理沙も怪我をする事になる。だから上に回避するしかなくなるのだ。その先に俺がいるっていうことは読みが当たったのだ。

大乱闘系のゲームをやっていた経験がここで発揮するとは思わなかった。

 

「そぉい!」

 

木刀を横に薙ぎ払ったが手応えが無い。猛スピードで魔理沙が避けたのだろう。

 

「いやぁやるな叶夢。あれはビビったぜ~。」

「うーんおしい。あともう少しだったのになー。」

「私はそんなに甘くはないぜ。」

 

あの読みはいい線いってたと思ったのにな。やっぱりゲームと違って上手くいかないか。

 

「さて、次はこっちからいくぜー!」

「かかってこい!」

 

魔理沙は星の模様が付いた丸い玉を4つ出すとそこから弾幕が放たれた。道具に魔力を溜めて放つような仕組みになっているようだ。俺は体を捻ったり木刀で叩いたりして回避する。しっかし弾幕が多いな、避けるので精一杯だ。この状況を打破するべく木刀で叩いたり弾幕同士で相殺したりしながら距離を詰める。そして俺の間合いに入りスキをうかがう。そして僅かに出来た弾幕の穴を見逃さずに一気に間合いを詰める。魔理沙の右斜め上に出て木刀を振りかざしたが俺は後悔した。俺の視線の先にはニヤリと笑う魔理沙と目が合った。

 

「そう来ると思ったぜ。」

 

魔理沙は懐から八卦炉を取り出し俺に向けた。

 

「行くぜ叶夢!これがスペカだぜ!」

(マズい!ほぼゼロ距離で間に合わない!!)

「スペルカード!恋符マスタースパーク!!!!」

 

八卦炉が光りだし目の前が真っ白になると俺は吹っ飛ばされていた。凄いなこれがスペルカードなのか。まともに喰らったからダメージがデカい。結界が消え霊夢が魔理沙に怒鳴っているのが見える。全身が痛い。俺は痛さから逃げるように意識を手放した。




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次回はなるべく早くします。


ではでは

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