自宅で寝てたら幻想入りしたんだけど   作:マム

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2話に比べて3話は書きやすかったな~。
今回は少々長めとなりました。あと更新できて良かったです。 早く文章力高くなりたい。


3話 博麗の巫女

ルーミアが教えてくれた方の道を進んでいくと、結構な長さのある石段が現れた。うわぁ、マジかよ、こんなの上るのかよ。

ルーミアを背負いながら長い石段を上る。何事もなく上り終えた。かなり段数が多かった。100段くらいあったぞ。肩で息をし終えて前を向くとそこには神社があった。森の中に神社があるなんて不思議と思った。

神社は大きくもなく小さくもないごく普通の神社であった。それにその神社は新しくもないどこにでもある神社である。かといって廃れてもなく生活環境は整っていると思える。するとルーミアが突然飛んで賽銭箱らしきものの目の前に降りると大声を出していた。

 

「おーい、れーいむー!」

「そんな大声出して大丈夫なのか?今、夜中だぞ?」

「大丈夫なのだー。」

 

ルーミアが呼んだがれいむという人はまだ出てこない。

夜中ということもあるからぐっすり眠っているのだろう。

 

「あれー、おかしいのだー。」

「仕方ないだろ、夜中なんだからぐっすり眠ってるだろ。」

「そーなのかー。」

 

丁度良いから今の状況を見直しておこう。

まず、自宅で寝ていたら幻想郷という場所の森にいた。次に空腹のルーミアに出会い共に行動することになる。そして森の出口と食料を探しに歩き回ったけど何も見つからない。そしたらルーミアの知り合いという人の神社を見つけた。森の出口は未だに見つからず神社のれいむという人も眠っているようでまだ出てこない。行き詰まっている。そういえば持ち物はどうだ?森にいて少し動揺してて持ち物とかは気にとめていなかった。

まず服装は部屋着であるピューマのロゴが入ったジャージを着ている。財布やスマホは?ポケットを探ったけどそのようなものは無かった。あるとすれば財布は無かったけど代わりにガマ口があった。中身は小銭が1500円くらいしか無い。何も出来ないしお賽銭でも入れておくか。ここが幻想郷だというなら帰れる見込みはありそうにもないし。

 

チャリーン

「どうか無事でいられますように。」

 

よし、これでいいかな。 そう思い石段に向かって歩いた瞬間、どこからか物音が聞こえた。物音がする方向を見ると神社の裏の方からだということが分かった。しばらくすると寝間着姿の着物をきた女の人が歩いてきた。

 

「あ、霊夢ー!」

「…なんでルーミアがいるのよ。」

 

ふむ…、どうやらあの人がれいむというらしいな。やっぱり寝ていたのか。寝ているところ悪かったな。

 

「で、素敵な賽銭箱にお賽銭を入れたのは貴方?」

「はい、そうですが。」

「いくら?」

「え?」

「いくら入れたのか聞いてるのよ。」

「えと…100円ですが。」

「…そう。」

 

な、何だ?いきなり金額を聞いてくるとか。ここの巫女さん…だよな?なんか考えているようだけど。こっちの用事を済ませよう。

 

「あのー、よろしいでしょうか?」

「ん?何よ。」

「食べ物ってありますか?ルーミアがお腹空かせているので何か食べさせたいんですが。」

「あぁ、それなら私の神社に来なさい。」

「ありがとうございます。」

 

これでルーミアの件は大丈夫だな。あとはここの事についてだな。幻想郷とか言ってたけど、どういう所なのかな。

 

「それと。聞きたい事があるんですが。」

「あー…それは中で話しましょう。ルーミアにご飯を食べさせている時に話すわ。」

「あ、分かりました。」

「やったーやっと食べれるのだー!」

 

俺はれいむの家へと招かれて居間へとやってきた。俺とれいむは机をはさんで座っている。ルーミアは食事に夢中だ。

 

「さてと、話の前に自己紹介かしらね。私は博麗霊夢。この博麗神社の巫女をやっているわ。」

「俺は桜庭叶夢って言います。叶う夢と書いてかなめです。」

「そう、叶夢ね。あーあと敬語なんていらないから適当に話してちょうだい。」

「じゃあ、そうさせてもらうよ。」

 

霊夢は代々受け継がれてきた博麗神社の巫女らしい。どうりで神社の外見が歴史を感じさせると思った。

 

「それで、聞きたい事って何なの?」

「幻想郷についてわルーミアから少し教えてもらったけど詳しくは分からないんだ。」

「幻想郷について…ね。その服装といい、幻想郷を知らないなんて、やっぱりあんた外来人ね。」

 

外来人?また聞き慣れない単語が出てきたな。渡来人は知ってるけどそれとはまた違うのだろうか。

 

「お腹いっぱいなのだー!」

「もう食べ終わったのね。ならもう早く帰りなさい。」

「分かったのだー。」

 

あれ、帰らせるのか?夜中なんだから危ないんじゃ。

 

「心配そうな顔してるけど大丈夫よ。ルーミアはああ見えて妖怪なんだから。」

 

やっぱり妖怪だったのか。いや、確信はもっていたし本人?も言っていたしな。

 

「さてと、あんたの寝床をつくってあげるからちょっと待ってなさい。」

「えっ、あの、いい…のか?」

「外で寝させたって生身の人間なんだから妖怪に食べられてお終いよ。妖怪みんながルーミアみたいなのじゃないんだから。」

 

正直俺は縁側か賽銭箱の裏で寝るつもりだった。それなのに寝床をつくってくれるとは悪く感じるな。

 

「あぁそうそう、何かやましい事でもしたらただじゃおかないわよ。」

「!わっ、分かってるよ。」

 

恐ろしい。俺でも分かる殺気を飛ばされたような気がした。何もしないけど気を付けなくちゃだな。寝床は隣の部屋となった。霊夢達3人でいた部屋の隣だ。霊夢は俺が寝ている隣の部屋にいる。

幻想郷が何処なのか。幻想郷は何なのか。俺はどうして幻想郷に来てしまったのか。今分かりたいのはこの3つ。それが明日話されるのだから大人しく待っていよう。とにかく今夜はルーミアに出会ったり長い距離を歩いたりと疲れているから早く眠りにつけそうだ。夢オチだったらどうしよう。少なくとも退屈なあの世界とおさらば出来るならこっちで暮らしたい。そう思いながら、俺は意識を手放した。

 




読んでいただきありがとうございます。
誤字脱字、ちょっと違和感がある箇所があるなら報告してください。お直し致しましょう。

UA100突破、お気に入り登録者も増えました!ありがとうございます!!これだけでも頑張れる単純なんでこれからもよろしくお願いします!それでは、次の話で会いましょう!

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