UA2000人突破しました!読んでいただきありがとうございます!!頑張ります!!
家に帰る頃には辺りは薄暗くなっていた。周りに人ひとりもいない家の前に降り中に入る。
「ただいまーって言っても誰もいないんだけど。」
殺風景な部屋、と言うより布団しか無い部屋のど真ん中に座り込み香霖堂で買った木刀を眺める。修行で霊力が高まったから木刀から妖力を感じることができる。香霖堂で感じたのは間違いじゃなかった。
「にしても不思議だな~日本のアニメとかゲームじゃこんな設定の武器無かったし、あったとしても真剣と普通に戦える洞爺湖っていう木刀だから本当に珍しいな。」
この木刀の正体を知るためには霊夢に聞いてみようかな。霊夢なら何か知ってそうだし魔理沙がいれば魔法で何か分かるかもしれない。そうと決まれば明日から博麗神社に行ってみるとしよう。
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「あぁ~よく寝た。」
軽く伸びをして布団から出て朝の支度をする。朝食を食べ終えて木刀を見る。普通に見ればただの木刀なのに相変わらず妖力を放っている。
「そういえば買ったはいいけどこれちゃんと使えるのか?」
俺は基本霊力を使って弾幕を張るけど妖力はどうなんだろう。この木刀で試しに色々と調べてみるとするかな。
「えぇーと、まずは何をすればいいんだ?」
とりあえず木刀に霊力をながしてみるか?でもどうやってやればいいんだ?それじゃ手から霊力を放出させて木刀に流してみようかな。掌に霊力を集中させてっと。
「ん~やっぱり何も起こらないか。」
なんか拒否反応みたいなの起こして妖力めっちゃ増幅してるような気がするんだが。あーどうしようこれ、何が起きるか分からないから落ち着くまでそっとしておこう。やっぱ詳しそうな霊夢に聞いてみるしかないかー。どうせ暇だろうし早速行こうかな。
「さぁてと霊夢は~っと。」
お、いたいた。暇そうに境内の落ち葉を掃き掃除しているのが見える。
「おーい、霊夢ー。」
「ん?あぁ、叶夢ね。魔理沙かと思ったわ。」
「あいつそんなにここきてんだ。」
「それで?何の用なの。」
「これを見てもらいたいんだ。香霖堂で見つけた木刀なんだけど。」
「たく、なんで私が。こんなの普通の木刀じゃ…ないわね。なによこれ。」
「それが俺にも分からなくてさ、霊夢に聞きに来たんだ。」
「いろんな物見てきたけどこんな物初めてみるわ。」
「そうか霊夢でもわからないか。」
うーん霊夢も分からないか。紫さんに聞いた方がいいかもしれないけど忙しそうだから聞きづらいんだよな。他にあてはないしなー。ん?何かがこっちに向かってきている。魔理沙じゃないような。
「霊夢さーん!!」
「あら、文じゃない。」
なんだ?この人は。白シャツに黒いスカートをはいて頭には天狗が被っていそうな角張った帽子?を被っている。空を飛んできたってことは妖怪なのかな。
「お久しぶりです。ところでこの方は。」
「この前幻想入りした桜庭叶夢です。」
「あややや、そんなに畏まらなくて良いですよ。」
「えと、んじゃ分かった。」
「では改めまして。私は清く正しい射命丸文です。早速なんですが取材させてもらっても良いですか?」
「取材?」
取材ってことは新聞記者なのかな。メモ帳持ってるしカメラぶら下げてるし。でもまさか俺が取材されるなんて。
「私はこの文々。新聞の発行者でして皆様に幻想郷で起こったことをこうしてお届けしているんですよ。」
「へぇー面白いな。」
「だからこうして叶夢さんも取材させていただきたいなーと。」
「やめておきなさい叶夢。そいつの新聞ほとんどデマしか書かないわよ。」
「む、そんな事無いですよ。私はちゃんと真実しか載せませんよ。後はそこに私が付け加えるだけです。」
「その後付けがいらないのよ。」
「まぁまぁ私なりの工夫があっていいじゃないですか~。」
そのような会話を聞いて少し不安になったけどちゃんとした取材で内容は元の世界で何をしていたか、幻想郷に来て一番大変だった事とか特に怪しい事は無く発行された新聞を見たけどおかしな所は無く取材は終わった。
「いや~取材の協力ありがとうございます。おかげで良い記事が出来ました。」
「いやいや俺も貴重な体験出来たし良かったよ。」
完成した新聞を見たら正確に記事が載せられていた。日本の新聞よりも面白いかも。
「そういえば知ってますか?霧の湖の奥に赤い館が建てられたんですよ。」
「赤い館?」
赤い館か。俺が幻想入りした頃と同じくらいに建てられたのかな。
「紅魔館といって吸血鬼が住んでいるらしいですよ。」
「はぁ、吸血鬼ねぇ。別に悪さしなければ何でもいいわ。」
「吸血鬼かぁなんだか怖そうだなぁ。」
「叶夢さんが来る前からありましたし何もしてこないんじゃないですかねー。」
そんな事を話していると突然空が薄暗くなり見上げてみると赤い雲なのか霧のようなものが空を覆いつくしていた。いや、赤というより紅の方がこの状況に合っているな。そのせいで明るかった幻想郷が一気に紅く染まり薄気味悪い。
「あやややー、噂をすればなんとやらですね。」
「ちょ、何よこれどうなってんのよ。」
「うっわ、薄気味悪いな~。なんだこれ。」
「どうやら館からのようですねー。」
「おーい!れーいむー!なんだこの霧は、異変か?」
「あら魔理沙じゃない。えぇ多分そうね、霧の湖の近くに住みついた吸血鬼の仕業らしいわ。」
異変?あぁこんな変わった出来事を魔理沙がさっき言った異変っていうのか。紅い霧の異変だから紅霧異変といったところかな。
「そうか異変か!なら話は早い。さっさと解決しようぜ霊夢。」
「お、早速行きますか。流石魔理沙さん!」
「へぇ魔理沙と霊夢って異変を解決したりしてるんだ。」
「本来なら博麗の巫女の仕事なんですがね、あぁやって魔理沙さんも手伝っているんですよ。」
「まぁそうね、けど魔理沙は邪魔をしてくるのよね。」
「私はただ手伝っているだけだぜ。もしかしたら異変の発生源に何か良い物やお宝があるかもしれないからな。」
「博麗の巫女の仕事なんだから邪魔なのよ。」
異変を起こすくらいだから強いはずなのにその根源を倒すってことは霊夢は本当に強いんだな。もしかして幻想郷最強?主人公補正でもかかっているのかな。
「それでは頑張ってくださいね~。」
「頑張ってな~お二人さん。俺は文とお留守番してるよ。」
「おいおい、何言ってるんだ?叶夢も一緒に行こうぜ。」
「えー俺痛いの嫌なんだよな~。」
「ダメよ行きなさい叶夢。」
「うぉ!?紫さん!」
いきなり現れてビックリした。霊夢は慣れているのか平気そうだけど魔理沙と文が驚いてるよ。けどなんでダメなんだ?俺何も関係無くないか?
「丁度貴方にピッタリな弾幕練習じゃない。頑張ってきなさい。」
「えぇ、それマジで行かなきゃいけないんですか?」
「えぇそうよ。」
「決まりだな。行こうぜ叶夢。」
「足引っ張らないでよ?」
あぁ、勝手に決まっちゃった。なんてこったい俺痛いの嫌なのに。でも紫さんが行けって言うなら行かなきゃいけないしなー。しょうがないから行くしかないのか。
「はい、分かりました。」
「素直でよろしい。」
あぁ、その笑顔が心底楽しそうで怖い。この異変は絶対に静かに行動しよう。そうしよう。
紅魔郷編入れた~!あ、あとテスト期間で小説書ける余裕がありそうなので次からテスト期間でも書いていきます。こんなに長く待たせる事は無くなりそうです。良かった。