此度はこの小説を手に取っていただきありがとうございます。 初めてなのでおかしいと思う所がありましたら指摘等お願いします。それでは本編です。ごゆっくりどうぞ。
「あれ?ここは…」
俺はなぜ森にいるんだ?確か自分の家で寝ていたはずなんだが。
「誘拐か何かの類か?だけど今の俺は一人暮らしだし人の気配がないな。」
とある都会の高校に通うために引越してきたからそんなに高い物は持ってないし事件の線は違うな。だとしたら何だろうか…。周りは暗いが月明かりがうっすらと差している。かなり深い森である事が分かる。
「ホントに何処だろうここ、富士の樹海とか?」
とりあえず適当に歩きだすとしようかな。川が流れていれば下流に何かしらあるだろうし、動かないよりマシだろうと思い俺は歩きだした。
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歩き始めてから1時間ほど経っただろうか。周りはまだ暗く木々の隙間から月明かりが差している。時間が分からないから今が何時か知らないけど深夜だと思う。そういえば今は春の終わり頃だよな。…もしクマとかに遭遇したらどうしよう。目と目合わせて後ずさるんだよな……あれ?死んだフリするんだっけ?
ガサッ!
「!?な、なんだ!!」
物音がした方を向けると茂みから黒い服を着た金髪の女の子が出てきた。は?なんで女の子が1人でここにいるんだ?しかもこんな夜遅くに。明らかに不自然としか思えないな。すると女の子は俺を見つけるなりこう言った。
「あなたは食べてもいい人類?」
「え?」
耳を疑った。女の子がこんな事を聞くわけがないと思い聞き返す。
「え、えーと、今なんて言ったのかな?」
「?あなたは食べてもいい人類?」
やっぱり聞き違いじゃなかった。だけど女の子は本気で言っているみたいだしなんて応えよう。
「うーん無理かなー、ごめんね~。」
「そーなのかー。じゃあ、力づくで食べるのだー。」
「!?」
(おいおいどういう事だ!!女の子が浮いたぞ!?最近の子供は空飛べるのかよ!?)
すると女の子の目の前に丸い玉のようなものが現れた。何だろう?前に尻尾の生えた子供がボールを探す漫画を読んだ時に見たものと同じにみえる。そう思っていると女の子はその丸い玉を俺に向けて飛ばしてきた。
「!?」
咄嗟に避けたが腕が痛む。どうやら掠ってしまったようだ。すると少し後に大きな音がしてガサガサッと木が揺れる音がした。振り向くと木の幹がへこんでいる。背中がゾッとした。寒気がするとはこういう事なのだろうか。あれが俺に当たった時を考えないようにした。女の子に振り向くと目をぱちくりさせていた。
「人間なのに避けるなんて凄いのだー。」
人間?何を言っている?女の子も同じ人間…いや、あんなものを見せられて人間だと思えるか。俺は怖くなり全力で走りだした。何とかしてあの子から逃げなきゃということで頭がいっぱいになった。
「あっ!待てー!」
女の子が呼び止めるが気にしない。身の危険があんなにも近くにいると分かったら怖くてたまったもんじゃない。……だけど女の子は追ってこない。それに声も聞こえなくなった。女の子の言ったことを思い返すと確か、あなたは食べてもいい人類?だったような。もしそれが空腹を意味するなら食べ物を求めていたのかもしれない。俺は音を立てずに戻ってみる。すると女の子はうつ伏せで倒れていた。
「やっぱりお腹がすいているのか?」
この女の子は危険だ。怖い。だけど放っておけない。また襲われるかもしれないけどこの子が可哀想に思えてくる。…俺は何をしているんだろう、こんな事したらかすり傷程度では済まないかもしれないというのに。
…俺は悩んだ末この子を背負いこの森を出るついでに食べ物も探しに再び歩きだすことにした。
いかがでしょうか。未熟なんで文章力が…
誤字脱字等ありましたら指摘お願いします。
そしてタグの通り不定期更新なので気長に待っていてください。遅くならずに投稿しますので。それではまた。