この願いは叶えられるのだろうか
そこでは一つの出会いがあった。
そして俺は『正義の味方』に憧れた。
そこで一つの別れがあった。
「正しく成ろうとすることが間違いのはずがない」
「俺が間違いになんてさせないからな…‼︎」
そこで妹と親友と後輩が出来た。
正義の味方には成れなかったが、幸せな日々が出来て正しかったんだと思えた。
そこで全てが失われた。
妹を、親友を失った。
幸せだった日々は終わりを告げた。
そして、カタチだけを真似た正義さえも失った。
そこで始まりがあった。
聖杯戦争。
親友だった者は人類の救済の為。
俺はただ一人の妹を取り戻す為。
後輩だった者を失い、託された想いを受け取り戦った。
俺とは違い、正義の味方へと到達した者の力と共に。
戦って戦って戦って。
自分以外の聖杯戦争の参加者達を倒していった。
そこで勝利を手に入れた。
聖杯戦争での勝利。
聖杯を使い、願いを叶える権利を手に入れた。
俺はただ願った。
「-我、聖杯に願う」
神稚児として、願望機として、モノとして妹を使われない、妹が苦しむ事のない世界を。
「美遊がもう苦しまなくていい世界になりますように」
外を知らない美遊にはもっとたくさん知ってもらいたい。
「やさしい人たちに出会って…」
俺以外とは全く会ってないからな。
俺は失ったけど、美遊にはたくさん作って欲しい
「笑いあえる友達を作って…」
本当に
「あたたかで」
本当に
「ささやかな-」
「幸せをつかめますように」
ただ美遊が幸せになれるように。
??side
「幸せをつかめますように」
傷だらけで、泥だらけで、ボロボロになった兄は微笑みながら、ただ本当に私が幸せを手に入れることができるよう、そう願った。
聖杯としての機能が、その願いを叶えようとする。
聖杯の接続陣が起動する。
だけど、私にはそれだけでは幸せに成れないと知っている。
そこには、兄がいなければ。
聖杯が『衛宮士郎』のいる世界へと繋げようとしている。
そうではない。
それでは幸せには成れない。
目の前にいる、私の幸せを願ってくれたお兄ちゃんがいなければ-!
その願いが、私の二つ目の願いは-叶えられた。
士郎side
聖杯の接続陣が起動したのを確認した。
これで美遊は幸せに生きられる。
美遊の手を離す。
これからこの願いを壊そうとする者が来るだろう。
それから美遊を守る為、行かなくては。
美遊のためだけに振るうこの力を使って。
陣から出ようとした-その時。
俺の体は不意に、宙に浮いた。
「なっ…⁉︎」
何故、そう思い振り返る。
美遊は気を失っている。
しかし、美遊も宙に浮いている。
聖杯は願いを叶えようとしている。
美遊の幸せの為に。
その為には俺も必要だということだ。
しかし、まだ俺にはやることが。
この願いを壊そうとする者を。
美遊をこうして聖杯として使おうとした者を。
桜が死んでしまった原因を。
しかし、その想いは届かない。
そして、俺の意識は、そこで途切れた。
はい、ということで異世界とか別世界へと飛びます。
ぶっちゃけ飛ぶ先考えてねぇ…
どうしよ、何かいい案ないかな?
え?タイトル?このすば?タイトルはカッコカリだから、願望だから、お兄ちゃんの願望だから
まぁ、はい。多分このすばの世界へ…他にあるのでしたら何か意見を…くれたらなぁって