やはり俺がこんなやつの弟なんて間違っている 作:さくま@多趣味なフレンズです
「もう綾鷹ったら。ほんと小うるさくてやんなっちゃうます。センパイもそう思いますよね!?あ、雪ノ下さんあたしにもお茶お願いしまーす」
「いきなり部室に入ってきたかと思えば、さも当然のように座って部員のように振舞わないでちょうだい。あと、生徒会はどうしたの?生徒会長に就任したばかりで職務怠慢なんてあまりよろしくないんじゃなくて?」
「あーなんだ。愚痴を言いたくなるのは分かるがさっさと生徒会室に戻れ。なんのためにお前を生徒会長にさせたんだか分からなくなる」
「センパイひどい!ここはあたしにとって心のオアシスなんです!それを奪おうとするなんて権利にセンパイにあるんですか!?」
「オアシスだか権利だか知らんがここは奉仕部の部室だ。そしてお前は生徒会長。おわかり?さっさと自分の持ち場に戻ってくださいませんかね」
「いーじゃないですかー!どうせ依頼なんて大して来ないですし、それよりも今はこの不幸の星のもとに生まれたとっても可哀想な美少女に救いを手を差し伸べるべきだと思うのですよ!」
「誰が美少女だ誰が。まあ依頼が来ないのは確かだし、じゃあ依頼が来るまでだぞ?」
トン(お茶を置く)
「それで、綾鷹くんって言ったかしら?一色さんに弟さんがいたなんて意外だわ」
「会ったことはないが小町と小町にまとわりつくムシと同じクラスらしいな」
「川崎太志くんね。名前はきちんと言うものよ車に轢かれたペチャンコなヒキガエルくん」
「いやお前それ話の前後が合ってないぞ?それにいつにも増して罵倒が酷すぎませんかね?泣いちゃうよ?俺泣いちゃうよ?」
「綾鷹くんに関して言えば一色さんがきちんとした規則正しい生活を送っていればそう怒られることはないんじゃないかしら?」
「無視かい!!」
「まあそうなんですけど、あたしはあたしのやりたいようにやりたいだけなんですー。なのに綾鷹ったら服は脱ぎっぱなしで置いとくなだのご飯中にケータイいじるなだとお風呂のお湯は洗濯の水に使うから栓は抜くなだとうるさいんですよー」
「それは姉弟というより結婚何年目かの夫婦のそれに近いものがあるわね」
「あたしの家両親が共働きで休日の日もあまり家にいることが少ないので、自分たちの身の回りのことは自分たちでしようって最初は分担してやってたんですけど、最近はほとんど綾鷹に任せっきりだったり」笑
「それは一色さんに弟さんを咎める余地はないわね。ようはあなたの体たらくが弟さんをそうさせてしまったのね。我慢なさい。それが嫌ならあなた自身が変わることよ」
「そうなんですよね。でも最近は生徒会の仕事が忙しくて帰るのも遅いし、持ち込みの仕事とか学校の宿題なんかやってると寝るのも遅くなってそのまま朝も起きるの遅くなってー。綾鷹には悪いとは思ってるんですけど顔合わせては喧嘩ばっかりで。なんか上手くいかないんです」
「なるほどなー。一色自身には悪気はないんだが、今の状態では何も改善出来ずただギクシャクしたままってわけか。ふむ」
「はい。。それではあたしは生徒会の仕事があるので失礼します」
バタン
「どう思う比企谷くん?」
「俺たちの出る幕はないだろ。ようは何かきっかけがあれば2人のギクシャクは解消されて晴れて円満な家庭生活を送れるというものだ」
「2人は姉弟なのよ?」あきれ
「そうだったな。とにかく、小町にも今の綾鷹くんが一色をどう思ってるのか訊いてみるとするわ」
「お願いするわ」
※由比ヶ浜は三浦達と遊びに行ってるので本日は不在です。
というのは建前で、ほんとは話の半分あたりで由比ヶ浜が登場してないことに気付いて修正するのもめんどくさいので休みということにしました笑
由比ヶ浜もこの件は後に雪ノ下から聞いてると仮定します。
では次は綾鷹視点で。少し寝ます。