問題はどこまでこのままのペースで行けるかですね…。
どうか、最後までお付き合いお願いします!!
夜になり、システィ達がハルジオンの街を出てから三時間ほど経っていた。
「ナツ達元気そうだったね~」
「そうだね。元気すぎて面倒起こさなかったらいいんだけど…」
「ホントだよ…」
ドゴオォォン……!!
「「………」」
後ろを振り返ると、巨大な客船が横転して陸に乗り上げていた。その上では度々爆炎が上がっている。そして、それに巻き込まれて沢山の民家が……。
「……ナツだね」
「そうだね…」
二人は同時にため息を漏らし、ハルジオンへ引き返した。
「まっじぃ。こんな炎ありえねぇ」
「炎を…食べてる!?」
ルーシィはナツの戦闘スタイルに驚いてばかりだった。
炎を纏って蹴ったり殴ったり。終いには炎を食べている。
「竜の肺は炎を吐き、竜の鱗は炎を溶かし、竜の爪は炎を纏う。これは、自らの体を竜の性質に変換させる
「食ったら力が湧いてきたぁ!!」
ナツは拳を打ち鳴らし、魔法陣を展開する。そして、大きく息を吸い込み、魔力を乗せて勢いよく吐き出す。
「火竜の咆哮ォ!!」
ナツから特大の火炎放射が放たれ、
「す、凄い…。これが、
圧倒的だった。
ボラの攻撃は当たらないし、そもそも当たっても効果はない。
それに対してナツの攻撃は何もかもを粉砕し吹き飛ばす。一撃一撃の威力が計り知れない。
「これで終わりだ!火竜の鉄拳!!」
「いっけーー、ナツー!」
その場にいた誰もがもう決着がついたと思った。
実力の差は歴然で、ボラも空中に吹っ飛ばされていて防御できる体勢では無かった。
しかし、ナツの一撃は予想外の乱入者によって阻まれた。
「はい、そこまで」
「なっ!?シ、システィ!?」
ナツの一撃を片手で軽く受け止めているのはシェリルに抱えられて飛んでいるシスティだった。
「あ~あ。システィ、街がめちゃくちゃだよ」
「もうナツ、やり過ぎだよ。下の方も騒がしくなってきてるし」
気付けば街の軍隊が出動していて、ハッピーがルーシィを連れて飛んで来ていた。
「しかたないか。じゃあナツは罰として走ってもらう方針で、ハッピーはちゃんとその子を運んでね」
「ちょ、システィ!?」
「あい!」
システィはナツに有無を言わさず容赦なく投げ捨てた。一応軍隊のいないところに投げる配慮はしてあげたが、振り切るのは大変だろう。
「え、あの、私…」
「なに?君、入りたいんでしょ、
「…!?はい!!」
ルーシィの返事を聞くとシスティは優しく微笑んで手を差し伸べた。
「私はシスティ・トワイライト。私はあなたを歓迎します」
二人と二匹の猫はそのまま飛翔し、一直線にギルドを目指した。
ようやく今回でルーシィがフェアリーテイルに入りました!!
この後は原作に則って鉄の森《アイゼンヴァルド》編に入っていくので、今後もよろしくお願いします!!