FAIRY TAIL 妖精の戦姫   作:春葵

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ようやくここから悪魔の島編が展開していきます。

最後までお付き合いお願いします!!



11.S級クエスト

ラクサスの一件の後、ギルドの二階にあるS級クエストのボードを眺めながらシスティはシェリルと悩んでいた。

 

「システィ、どれにするの?」

「う~ん、別にお金には困ってないからなぁ…」

「ならこれは?報酬に黄道十二門の鍵だよ」

「へぇ、いいね。じゃあそれにしよっか」

 

 

報酬金は大して高くはないが、世界にたった十二本しかない星霊の鍵が貰えるのは嬉しい。何ならルーシィにお土産としてあげてもいい。何らかの対価はいただくけど。

 

クエストボードから依頼書を外し、システィとシェリルは相変わらず騒がしい一階に下りる。すると、丁度マカロフがカウンターで寛いでいるのが見えたので、この間の聖十大魔道の件について話しておこうと思い、マカロフの隣に座った。

 

 

「マスター、この間の評議会でのことなんだけど…」

 

そう切り出し、システィはマカロフにあったこと全てを話した。

システィが話し終わると、「フム…」と呟いて少し残念そうな顔をした。

 

 

「システィ、お前さんはもう十分に強い。それはワシも、ギルドのみんなも認めとることじゃ。そろそろ自分に自信を持て」

「でも、やっぱり私は…」

「そういう不器用なところはエルザにそっくりじゃな…」

 

 

その後もマカロフとすっかり話し込んでしまい、システィは危うく本来の目的を忘れるところだった。

 

「あ、マスター。私、この仕事…ってあれ?」

 

気づけば置いてあったはずのS級クエストの依頼書が無くなっていた。辺りを見渡してもどこにも見当たらない。

 

「どうしたんじゃ、システィ?」

「二階から依頼書取って来たんだけど、気づいたら無くなってて…」

「そこにあった紙切れなら、青猫が取ってったぞ」

「ラクサス!!」

 

声の方を向くと、ラクサスが二階から見下ろしていた。

 

 

「青猫ってハッピーのことでしょ?何で止めなかったの!?」

「俺には何の紙か分かんなかったんでな。それよりジジィ、ナツはギルドの掟を破った。もちろん破門、だよなぁ?」

 

ラクサスの言葉に対してギルド全体がマカロフの答えを待つ。

ナツがギルドの掟を破ったことは確かな事実だ。最悪の場合、ラクサスの言う通り破門だって有り得る。

 

「マスター、これはちゃんと見てなかった私の責任です。私が連れ戻してきます」

「……頼まれてくれるか?」

「はい。依頼は私名義で受けておいて下さい。相手側に迷惑は掛けられませんから」

「待て、システィ。私も行く」

 

そう言い出したのはエルザだった。

エルザはギルドの風紀委員と言えるほどに掟に厳しい。行くと言い出すのも当然だろう。

 

「エル姉…。うん、お願いするね」

 

 

私が気まぐれでS級クエストを受けようなんて思わなければ…

 

システィはそう後悔せずにはいられない。

最後に「行ってきます」とだけ告げ、システィとエルザは依頼のあった悪魔の島、ガルナ島に向かった。




最後までお付き合いありがとうございます!!

次回からようやく島に上陸してストーリーが展開していきます。
バトルシーンもあるかもです。

では、最後までお付き合いありがとうございました!!


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