「……揃ったな。これから個性把握テストを行う」
「ええ!?入学式は!?ガイダンスは!?」
いきなりの発言にグラウンドに集まったばかりの生徒たちはざわめく。
「ソフトボール投げ、立ち幅跳び、50m走、持久走、握力、反復横跳び、上体起こし、長座体前屈。中学の頃からやってるだろ?個性禁止の体力テスト…合理的じゃない。爆豪、中学の時、ソフトボール投げ何mだった?」
不良に見える生徒、爆豪が『67m』とだけ簡潔に答えた。相澤は彼にボールを投げ渡す。
「じゃあ個性を使ってやってみろ。円からでなきゃ何しても良い。
爆豪は腕のストレッチをした後、大きく振りかぶった。そして『死ねぇ!!』と叫んで投げる。投げた瞬間、大きな爆発音が轟いた。辺りを爆煙が舞い、ボールは見えなくなるほどの勢いで吹き飛んでいった。しばらくした後、相澤が持つ液晶に705mと記録が示される。
生徒たちからは歓声と共に楽しげな声が聞こえる。皆、個性を使用しても良い体力テストなど経験が無かった。個性を思いっきり使える事に『面白そう!』と声を上げた。
だが、相澤はその言葉を否定する。
「…面白そう…か。ヒーローになる三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?…よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分としよう…生徒の如何は教師の自由。ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」
髪を掻き上げ、ニヤリと笑いながら相澤は凄む。生徒たちは慌てて反論するが、相澤は一切寄せ付けない。自然災害、大事故、身勝手な敵、いつどこからくるか分からない厄災、日本は理不尽にまみれている、と彼は言う。
「そういう
個性把握テストが始まった。
第一種目 50m走
妹紅の出席番号は17番。順番は後半の部類である。今までのトップは飯田の3.04秒だ。
また、轟冬美の弟である轟焦凍が走る順番は妹紅の二つ前だった。彼はスタートと同時に足下から氷を出現させ、その氷を重ねて素早く移動した。飯田の記録には及ばなかったものの、それに次ぐ記録であった。
とりあえず妹紅は彼の記録よりも彼自身を覚える事に集中した。髪の毛は白と赤茶のツートンカラー、左の目元に火傷痕。覚えやすくて助かる人相だ。
そして妹紅の番が来た。隣のレーンには出席番号18番の緑谷がいる。入試試験を見た限り、彼の個性は強力な増強型だろう。きっと好記録を叩き出すはずだと妹紅は予想する。
それはともかく、自分は50m走をどう走るべきかと妹紅は悩む。速さを求めて炎翼を生やせば、3秒に近い記録を狙えよう。だが、それをすると隣の緑谷を焼き殺してしまいかねない。仕方ないので普通に走る事にした。
『ヨーイ』と聞こえ、妹紅と緑谷は構える。スタートの合図と同時に2人は走り出した。
結果、50m走 藤原妹紅 6.88秒 緑谷出久 7.02秒。
悪くないと妹紅は思う。長髪の空気抵抗がハンパではない中、良く走れた方だと思う。少なくとも中学の時よりは速くなっていた。一方、緑谷は妹紅の予想に反して遅かった。増強型といえども何かしらの条件があるのだろうか?と妹紅は彼を見ながら思う。
第二種目 握力
無痛症患者の筋力や握力は、常人のソレよりも強いと言われている。通常、身体の限界は痛みという形で現れるが、無痛症患者には限界を伝えるサインがない。故に全力を出そうとすると筋肉や腱、靱帯が損傷するほどの負荷がかかり、時には骨折に至る事も珍しく無い。だが、真の問題はその損傷した痛みにすら気付かないという点だろう。これは大変危険な事である。
しかし、その中で妹紅だけは、怪我を気にせずに本気を出せる。妹紅は右腕に持った握力計を思いっきり握る。右腕からはプチ…メキ…ブチ…といった音が聞こえるが妹紅は全く気にしていない。
結果、握力 藤原妹紅 68
使い終わった握力計を置くと、第三種目の場所に歩いて向かいながら右の袖を捲り上げる。そして右腕に炎を纏い、再生する。
昔は自分の意識とは関係なく、怪我をすれば勝手に燃え上がり再生していたが、最近は再生を我慢する事が出来るようになっていた。喩えるならば、クシャミを我慢する感覚だ。つまり我慢していても、ふとした拍子に身体から炎が吹き出し再生する。難儀な個性だと妹紅は自嘲する。
数秒も経たずに炎は消えた。再生終了の証だ。グーとパーを繰り返すが、もちろん変調は見当たらなかった。
因みにだが、無個性による握力測定では、女子世界最高は87kgw。女子高校生の平均は27kgw前後である事を忘れてはならない。
第三種目 立ち幅跳び
これは妹紅の独壇場と言っていい。ここもレーンは2つで隣に緑谷がいるが問題は無い。緑谷が砂場へと跳ぶのを待ってから妹紅は炎翼を展開し、そのまま翼を羽ばたかせて飛び上がった。眼下のクラスメイトたちから感嘆の声が上がる。
そのままグラウンドを一周する。飛行を続けながら砂場へと戻ると相澤から声が掛かる。
「おい、藤原。その状態は何分維持出来んだ」
「…何時間でも。限界まで飛んだ事が無いので分かりません……」
その言葉を聞いた相澤が手元の液晶に手入力で記録を打ち込み、ソレを生徒たちに見せる。
結果、立ち幅跳び 藤原妹紅 無限(∞)
「無限!?スゲェ!無限が出たぞー!!」
皆が騒ぐ中、相澤から降りてもいい、と言われたので着陸し、炎翼を吸収する。第四種目に向かおうとする妹紅に相澤が声をかけた。
「藤原、なぜ50m走でソレを使わなかった。もっと速い記録が出たはずだが」
「…隣のレーンが近すぎたので危険でした……火力の調整はまだ練習中です」
妹紅は正直に応える。妹紅が慧音の監督の下、個性訓練を出来た時間はたった2ヶ月間と少しだった。しかも、慧音は普段忙しく、一日あたりの訓練時間も短かった。結果、妹紅には未だ個性の特性を生かした最低限の炎の使い方しか出来ていない。
「細かなコントロールが課題…か。まぁ、自覚しているのならそれでいいだろう。後は飛行の限界時間も確かめておけ…よし、次の種目に行ってこい」
妹紅は素直に頷いて、次の種目に向かった。なお、いつものように体操服の背中部分は焼け飛んでいた。この体操服、流石は雄英ヒーロー科の運動着だけはあって、かなりの耐熱素材で出来ていたようだが、炎翼の熱を耐えきる事は不可能だったらしい。……何故だろう、背中に視線を感じた。
第四種目 反復横跳び
ここでは流石に活躍出来なかった。左右から炎を噴射して、交互に身体の勢いを付ける事も可能だろう。だが、周りにクラスメイトが居る以上、これもやはり危険だと妹紅は考えて普通に反復横跳びを行う。
結果、反復横跳び 藤原妹紅 55回
第五種目 ソフトボール投げ
ここで浮遊個性を持つ麗日が無限の大記録を出し、爆豪もまた700m超えの記録を出した。次は妹紅の番である。右腕の袖を捲る。
「火の鳥-鳳翼天翔-」
妹紅はボソリと呟き、右手の炎から一羽の火の鳥を生み出す。入試の際の火の鳥と同様のモノだ。火の鳥はソフトボールを嘴に咥えると、大きく羽ばたいて飛び立っていった。爆豪の爆破にも耐えたソフトボールだ。あれくらいの炎にも耐える事が出来るだろう……きっと。
「うおお、炎の鳥だ!スゲェ!」
「フェニーックス!カッケーぜ!」
テンションを上げて騒ぎ立てる生徒には、やはり男子が多い。男の憧れというモノがあるのだろうか?そのまま火の鳥は飛んで行くが、その炎を別の観点から見ている生徒が居た。個性『半冷半燃』を持つ男子、轟焦凍である。
(炎がボールを咥えた?ありえねぇ、ただの炎じゃ無理だ。燃焼する気体に物理的性質を持たせる事が可能な個性か?それならば、先ほど炎の翼で空を飛んでいた事も説明は出来るが……)
轟焦凍は一人考察する。不本意なれど自身も炎の個性を持つ身。炎としてあり得ない性質に思わず考えを巡らしていた。
『藤原妹紅』、自身の姉、冬美から話を聞いていた女子だが、個性については何も聞いておらず、彼女の名前と身体的な特徴(アルビノでロングヘア)くらいしか聞いていなかった。轟としても『右』の個性だけを使い、1番になるべく雄英に入学しただけだ。クラスメイトになるかも分からない女子の事など心の底からどうでも良かった。
だが、姉の冬美がポロリとこぼした言葉、『信じられない程の強個性』という言葉だけは轟の耳に残り続けていた。
轟が考えを巡らせている内に、ソフトボールを咥えた火の鳥は見えなくなるほどの距離を飛び続けていた。
「…おい、藤原。アレの射程距離はどのくらいだ」
「…分かりません。…試した事が無いので」
相澤に聞かれるが妹紅にも分からない。そもそも、こんな事を試せるような広い土地は雄英以外に知らない。
妹紅が作り出した火の鳥は、何故か物理的な性質も持ち、単純な命令を下す事が可能だった。しかし、犬や猫を炎で作ろうとしても物理的性質は持たず、命令も下す事が出来ない。ただ単に形を保った炎だった。きっと個性が『不死鳥』だから鳥型の炎のみに限りそれらが可能なのだろう、と妹紅と慧音は結論付けていた。
とにかく、あの火の鳥にはボールを咥えさせた後、『遠くまで飛べ』と命令している。何km飛び続けるか分からないが、妹紅が命令を変えるか消滅でもさせない限り、正にその身燃え尽きるまで飛翔していくことだろう。
「…まぁいい。結果が出るまでの間、他の生徒に投げさせる。次、緑谷。早よ、投げろ」
複雑な表情で緑谷は位置に付く。増強型だというのに彼の成績に目立つモノは無い。このソフトボール投げ以外の競技は持久走、上体起こし、長座体前屈。そろそろ大記録と呼べる記録を叩き出さないと、最下位となる生徒は彼となってしまうだろう。だが……
結果、ソフトボール投げ(1回目) 緑谷出久 46m
「な…今確かに使おうって…」
絶望した表情で彼は呟く。相澤は髪を掻き上げ、そんな彼の姿を“視ていた”。
「個性を消した。つくづくあの入試は合理性に欠くよ。お前のような奴も入学できてしまう」
「消した…!あのゴーグル…そうか!視ただけで人の個性を抹消する個性!抹消ヒーロー・イレイザーヘッド!!」
イレイザーヘッド、有名なヒーローではないが、前に慧音から聞いた事があった。昔、寺子屋の子供の一人が慧音に『先生の知り合いのプロヒーローって誰が居るの?』と聞いた時に、昔の友人だと言いながら彼の名前を口にしていた。ただ、彼の名前を聞いた子供たちの反応は『え、誰?』と、とても薄く、プレゼント・マイクの名前が出た時の『Yokosooo(ヨーコソー)!』と声が返ってくる程の反応とは対照的だった。
「個性は戻した…ボール投げは2回だ。とっとと済ませな」
相澤から指導を受けていた緑谷は解放され、2度目のボール投げに向かう。暗い表情でブツブツと何かしら呟きながら円に入る緑谷。思いっきり振りかぶり……
「SMASH!」
かけ声と共にボールをブッ飛ばした。結果は700m超えの大記録。
「先生…! まだ…動けます」
緑谷は指の痛みに涙を浮かべるが、変色して腫れ上がった人差し指すらも握り込み、力強い拳を作って相澤にアピールする。相澤も思わず目を見開きニヤリとする。しかし……
「どーいうことだ!ワケを言え!デクてめぇ!」
そこに一人ブチ切れた爆豪が右手を爆破させながら緑谷に襲いかかる。だが彼は、一瞬で相澤に捕縛された。
「炭素繊維に特殊合金を混ぜ込んだ捕縛武器だ。ったく、何度も個性使わすなよ・・・俺はドライアイなんだ。時間がもったいない、次、準備しろ」
次に峰田という身長の低い少年が投げ、最後に
「藤原、もういい。さっきの炎を戻すか消せ。これ以上は雄英の敷地を越える。測定不能、無限だ」
結果、ソフトボール投げ 藤原妹紅 無限(∞)
相澤が手元の液晶を見ながら言い放つ。妹紅の2つ目の無限評価にクラスメイトがざわめく。その中で妹紅は遙か彼方の火の鳥に『戻れー。戻ってこーい』と念じていた。ただし、問題はその命令が届いているか、否かである。
「相澤先生…ボール、戻ってきていますか?」
「…戻ってきている。お前…自分の個性なのに分からないのか?それも自身の課題に加えておけ」
相澤が手元の液晶を妹紅に見せる。確かに数字が減っている。ただし、課題が増えてしまう妹紅だった。
「次は持久走だ。全員準備しろ。早よ」
第6種目 持久走(5km)
「見ての通り雄英はグラウンドもでかい。カラーコーンを置いたレーンの外周は1周1kmある。5周走れ。他の奴を妨害するなよ。周回数のチェックは機械がしているから、ずるは出来ねぇぞ。準備いいか?位置について、スタート」
皆一斉に走り出す。やはり速いのは『エンジン』の個性を持つ飯田だ。続いて轟や爆豪など、身体能力と個性に優れた生徒が後に続く。妹紅は上位~中位グループの間で走っていた。
予想に反して、峰田もなかなか速い。妹紅の真後ろに位置取り、目を血走らせながら、ハァ!ハァ!と全力で走っている。低身長故に足が短い峰田にとって、持久走はかなり辛いはず。見事な根性だと妹紅は思う。
しばらく走っているとエンジン音がした。まさか飯田がもう周回して後ろから追いついたのかと皆が思ったが違う。出席番号20番の八百万が原付バイクに乗って疾走している。わざわざヘルメットまで作っているとは侮れない女子だ。
創り出すのに時間がかかったようであるが、十分遅れを取り戻すスピードで原付は中位グループを華麗に抜き去って行った。彼女は握力測定では万力を作り出し1.2
『流石にありゃ反則だろぉ!?』と誰かが相澤に訴えるも、相澤は問題なく許可していた。これも個性の使い方だ。
それが有りならば、と妹紅は走るクラスメイトから(峰田からも)素早く距離をとり、炎翼を展開する。後は炎翼の熱風がクラスメイトに当たらないよう気を付けながら飛行するだけだ。因みに峰田は全力を出し切ってしまったのか、失速していた。『背中がぁ!』と叫んでいたので、背筋でも攣ったのかも知れないと、上空から妹紅は思った。
結果、持久走 1位 飯田天哉 2位 藤原妹紅 3位 八百万百
残念ながら妹紅は飯田に追いつけなかった。本来、炎翼は時速60km以上を超えるスピードを得られるが、今回は条件が悪かった。真下に走っているクラスメイトが居るので、激しく羽ばたく事が出来ず、滑空する形が多くなってしまった。更に、最初普通に走っていた事も原因だ。最初から飛んでいれば、間違いなく1位だった筈だ。
炎翼の扱い、個性の有効利用する為の柔軟な発想。妹紅の課題は更に増えてしまった。因みにボール投げで飛ばしていた火の鳥が帰ってきてくれたのでしっかり回収して体力を回復させた。
第7種目 長座体前屈
これは流石に炎を使う必要はないと、妹紅はただ思いっきり前屈する。膝裏、太ももを中心にプチ…ブチブチッ…メキッ…と危険な音がするが全く構わず身体を折り曲げる。
結果、長座体前屈 藤原妹紅 79cm
明らかにヤバい身体の曲げ方だ。ここまでくると初顔合わせのクラスメイトたちも心配して声をかけ始める。
「君…大丈夫?元バレリーナとか?…ていうか君、背中見えてるよ……」
「ね、ねぇ、あなたの膝辺りから変な音がしたよ…紐が千切れるような音が……だ、大丈夫?」
近くに居た尻尾の個性を持つ男子生徒は顔を赤らめ、手で目を隠しながら、透明な身体の女子生徒は恐る恐るといった感じで妹紅に声をかけた。妹紅としては何の問題も無い、何故なら痛みなど無いのだから。だが・・・
「…大丈夫だ……む、身体が戻らない……?」
「全然大丈夫じゃ無いー!?どうしよう!?相澤先生を、いや、リカバリーガールを呼ばなきゃ!…って今度は燃えてるよー!?」
「…気にするな……」
「いや、気にするなって言われても!?」
身体が戻らないので仕方なくその場で肉体を再生させる。炎が溢れ出てくる為、体操服に引火しないよう、炎は手で払って鎮火させる。それでも体操服の膝や太もも辺りがかなり焦げてしまった。穴は開かなかったが、耐熱性の生地であってもこの様だ。早く何とかならないものかと妹紅は苦々しく思う。
「…もう大丈夫だ……心配をかけてすまない。最後は上体起こしか」
「え、ええ……」
そう言って普通に立ち上がり、歩き出す妹紅。その姿は近くに居た2人どころか、その場に居合わせたクラスメイトのほとんどがドン引きしてしまう光景だった。
最終種目 上体起こし(30秒間)
(私の個性を有効活用して腹筋…か)
「準備しろ。30秒だ。いくぞ、よーい、スタート」
妹紅に一つの考えがあった。皆からも距離をとり、安全面も問題は無い事を確信する。相澤の合図の瞬間、妹紅は背中から炎を一瞬だけ噴射する。そして身体が起き上がった瞬間に噴射を止める。これの繰り返しである。細かなコントロールの代わりをonとoffでこなす。どうせ体操服の背中部分は既に焼き飛んでいるので、そちらも問題は無い。
結果、上体起こし 藤原妹紅 51回
因みに八百万は背中と肘にバネを創り出し、65回。峰田は地面に貼り付けた個性『もぎもぎ』の反発を生かして59回だった。
これをもって全種目を終了――。トータル最下位が除籍となる。20名全員が集められ、その前に相澤が立つ。緑谷の顔は暗い。結局彼はソフトボール投げ以外で好記録をマークする事が出来なかった。贔屓目抜きでみれば恐らく…彼が最下位だろう。
「んじゃ、パパッと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ。口頭で説明すんのは時間の無駄なので一括表示する…ちなみに除籍はウソな。君らの最大限を引き出す、合理的虚偽」
相澤はハッと鼻で笑いながら結果を表示する。その言葉に多くが『はーーー!!?』と叫ぶ。だが、八百万など一部の生徒はソレに気付いていたようだ。
「あんなのウソに決まっているじゃない…ちょっと考えればわかりますわ……」
「そゆこと。これにて終わりだ。教室にカリキュラムなどの書類あるから目ぇ通しとけ」
そう言って相澤は緑谷に保健室利用届けを渡すとその場から去って行った。皆と同じく妹紅も呆然としていた。
(…ウソだったの?本気の目をしていたから驚いた…とにかく知り合ったばかりのクラスメイトが除籍にならなかったのは良かったかな……)
個性把握テスト 最終結果
1位 八百万 百
2位 藤原 妹紅
3位 轟 焦凍
妹紅より下の順位は原作と同じですが、1位、2位はメッチャ悩みました。公式(すまっしゅ、ウルトラアーカイブ)にてヤオモモは、50m走4秒台、握力1.2t、ボール投げ28km、持久走を原付で走るとあり、書かれていない他の種目も前屈以外全て『創造』でなんとかなりそうです。
コレ勝てないゾ・・・(絶望)
なお轟クンはまだまだ空気な模様・・・原作でもこの時はまだ空気だしね。仕方ないね。