2010年、地球・・・。
地球では、サイバトロンとデストロンが戦いを繰り広げていた。
「ハッハッハッハ!どうしたウルトラマグナス?その程度か!」
デストロンの新破壊大帝ガルバトロンはサイバトロンシティーコマンダーのウルトラマグナスと一対一で戦っていた。
「この程度なら勝ったも同然、ハッハッハッハ!」
「・・・いや、勝ったと思うのはまだ早いぞガルバトロン!」
「なにぃ!?」
その時、サイバトロンを助けに来たプロテクトボット合体戦士ガーディアンがガルバトロンを攻撃した。
「グオ!?ガーディアンか・・・ええい!撃て撃て!」
ガルバトロンが撃とうとした時、サイクロナスが止めた。
「おやめくださいガルバトロン様!そんな事をしたらエネルギーが・・・!」
「うるさい!撃て撃て!」
サイクロナスの話を聞かずガルバトロンはサイバトロンに向かって撃ち始めた。
戦いは長く続き、デストロンが一方的に押されサイバトロンが勝った。
「くそっウルトラマグナス!次こそはお前を破壊してやるぞー!!」
ガルバトロンはデストロン軍団を連れ逃げて行った。
「・・・ガルバトロン、なぜお前はあんなに狂ってしまったんだ?メガトロンの時はデストロンの中でも偉大な存在だったぞ・・・」
そう言いウルトラマグナスは逃げていくガルバトロンを見続けた。
場所は変わり、此処は地球の海上空・・・。
「・・・ん?此処は・・・」
ガルバトロンは何かを見つけた。
「ガルバトロン様、どうしましたか?」
「・・・お前達は先に戻っていろ、わしは此処に用がある・・・」
そう言いガルバトロンは海の中に潜っていった。
「・・・?何故か知らんがガルバトロン様の喋り方が優しかったぞ・・・?」
サイクロナスは不思議に考えながら惑星ジャールのデストロン基地に戻っていった。
そして此処は、今は誰もいないデストロン海底基地・・・。
「・・・懐かしいな、確か此処でサウンドウェーブがサイバトロンの情報を探っていて・・・フレンジーが何時もわしの近くに居たな、そして近くではスタースクリームとサンダークラッカー・・・そしてスカイワープが喧嘩をしてたな・・・そういえばセイバートロン星ではレーザーウェーブがわしの帰りを何時も待っていたな・・・全て懐かしい記憶だ」
その時、いきなりモニターが光り始めガルバトロンを吸い込み始めた!。
「な、なんだ!?吸い込まれる・・・!!」
『タ・・・スケ・・・テ』
「っ!?モニターが喋っている!!どういうことだ・・・!?」
『海ヲ・・・救ッテ・・・!』
「海を救えだと・・・!?」
『貴方ガ・・・頼リ・・・ナンデス・・・!』
「誰だか知らんが、お前はわしが誰だかわかっておるのか!?」
『新破壊大帝・・・ガルバトロン・・・!』
「わしの名前も知っているとは・・・興味深い!貴様の言う通りモニターに入ってやろうではないか!」
こうしてガルバトロンは自らモニターへと入っていった。
モニターに入ると、ガルバトロンは知らない場所に居た。
「此処は・・・何処だ?確かモニターに入って・・・わしは何故外に居るんだ?」
辺りを見ると、遠くでガルバトロンに手を振っている少女が居た。
「ん?人間か・・・なぜわしの姿を見て驚かんのだ?」
ガルバトロンは手を振っていた少女に近づいた。
「貴方がガルバトロン様ですね?」
「お前は誰だ?何故わしの名がわかる?」
ガルバトロンが言うと、少女は答えた。
「私は特型駆逐艦一番艦の吹雪です、貴方の事は知り合いから聞きました」
「知り合いだと?」
「はい、貴方の部下レーザーウェーブさんに」
ガルバトロンは驚いた、レーザーウェーブが生きていることに・・・。
「なんだとレーザーウェーブが・・・!?・・・いったい何処に居るのだ?」
「えっと、ご案内します」
吹雪が案内した場所は大きな建造物だった。
「なかなか大きい建造物だ、わし等トランスフォーマーでも軽々と入れるぐらい大きいわい・・・」
「此処は鎮守府と言って私達艦娘の基地のようなものです」
吹雪と共に鎮守府の中へと入ったガルバトロンは一つ吹雪に質問した。
「吹雪とか言ってたな、お前がわしを呼んだのか?」
「はい、レーザーウェーブさんに言われとある装置で呼んだんです」
話していると、「執務室」と書いてある扉の前に到着した。
「レーザーウェーブさん、ガルバトロン様が来ました」
『わかった、入っていいぞ』
吹雪に続いて執務室に入ると、そこには防衛参謀レーザーウェーブが立っていた。
「ガルバトロン様・・・!また会えて私は嬉しいです・・・!!」
「久しぶりだなレーザーウェーブ・・・だが何故お前が生きているのだ?お前はあの時ユニクロンに・・・」
「はい、ご説明します・・・」
ユニクロン戦争で戦死したレーザーウェーブは、気が付くと砂浜で気絶していた。
それを吹雪が見つけ妖精を呼んで鎮守府へ運び、明石と夕張に修理してもらい現在にいたる。
「ふむ・・・だが・・・わし等は地球の敵だぞ?何故この艦娘共はわし等の味方をするのだ?」
「それが・・・どうやら此処は異世界の地球のようで、我々トランスフォーマーは存在しないらしいんですよ」
「なに異世界!?なるほど、それなら納得がいく・・・しかし何故わしを呼んだんだ?」
「実は・・・ガルバトロン様にこの鎮守府の司令官をやってほしいんです」
「司令官だと?・・・ふむ・・・」
「(こういう事はレーザーウェーブに任せたほうが良いのでないのか?いやしかし・・・あいつにこの艦娘共を指揮できるのかわからん・・・もしや何時かスタースクリームのような艦娘が現れニューリーダーと名乗るのではないのか・・・!?そういう事はレーザーウェーブよりもわしの方が慣れている・・・よし!)」
「良いだろう、艦娘共の司令官になってやろうではないか」
ガルバトロンが答えると、レーザーウェーブは嬉しそうに言った。
「おおそうですか!ありがとうございます!」
「さっそくだがレーザーウェーブ、わしは今から何をすればいい?」
「まずこの鎮守府に居る艦娘達の名前を覚えてください、部下を覚えるのは大事ですから」
「そうだな・・・ところで鎮守府には艦娘が何人いるのだ?」
「3人です」
「・・・・3人だと?少なすぎるのではないか?」
「実はこの鎮守府出来たばかりらしくて・・・艦娘が3人しか居ないらしいんですよ」
「ふむ・・・ではあいつは誰だ?」
ガルバトロンは吹雪を指さした。
「あの艦娘は吹雪と言って駆逐艦の一人です、真面目で素直で勇敢な艦娘です」
「なるほど・・・ではこの写真の二人は誰だ?」
「この艦娘達は明石と夕張です、彼女達は主に建造や艤装の修理を担当しています」
「大体わかった、では鎮守府に居る妖精と艦娘を全て執務室に呼んで来い、着任式をする」
「了解しました、手伝ってくれ吹雪」
「はい!」
こうして鎮守府に居る艦娘や妖精は全て執務室に呼ばれた。
全員執務室に入ってきたところで、ガルバトロンは言った。
「艦娘諸君!わしは今日からお前達の司令官となったガルバトロンだ!艦娘と深海棲艦の戦いに終止符を打つ為に、わしも全力で戦おう!最後に笑うのは深海棲艦ではない、お前達艦娘だ!!」
執務室に居た艦娘、妖精達は「ガルバトロン司令官万歳!!」と歓声をし無事着任式は終わった。
これからガルバトロンは艦娘達と共に深海棲艦と長き戦いが続くだろう・・・。
デストロン新破壊大帝ガルバトロン、着任ス。
次回、お楽しみに!。