機動戦士Dガンダム~悪魔の兵器の物語~   作:クニクニ

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今回はオリキャラが登場します。

2017/09/22 一部修正


第5話 悪魔は微笑む

~主人公視点~

 

ジオン兵が撤退して、俺たちはホワイトベースのブリッジに向かうと、ブライトさんが俺がいることに気付き俺に対して誰だと言われ、

何て答えようかと思っていたら、セイラさんが、「彼は避難の手伝いをしてくれた人です。」と答えてくれた。

ありがとうセイラさん。

わざわざ答えてもらって。

 

ブライトさんは最初、不審に思っていたがいまは気にしていないようで「なら、出来ることを手伝ってくれ」と言って再びブリッジに指示を出した。

 

ここで出来ることはないので、避難民のところに行って何かやることがあるか見てこよう。

そう思いブリッジから出ようとしたが、セイラさんに止められてここにいた方がいい。と言われたのでブリッジで待機擦ることになりました。

 

そして、ホワイトベースが動き始めては攻撃を仕掛けてきたジオン軍に対しては追撃を始めた。

 

アムロはビームライフルを装備して敵戦艦に向かって発進する。

 

そこで、原作通り三倍の速度ザクがやってきた。

しかし原作と違い、ザクの数は三体いるようだ。

ザクが一体だけ増えているようだが、アムロには関係ないだろ。

 

そう思っていたが、慢心は身を滅ぼすという言葉があるので、このザク一体が後々に大きな間違いだったんじゃないのかと後悔しては遅い。

 

俺はブライトさんに主砲で援護するように伝える。

 

俺の言葉を理解してくれたのか「わかった、目標はどこだ」とブライトさんに言われ、

ザクに当てろと言おうと思ってたが、

ガンダムに当たる可能性があったので、牽制の意味で近くのデブリに当てて欲しいと言うと、ブライトさんは最初は疑問を抱いていそうな顔をしていたが、

きっと、牽制の意味を理解してくれたのか、すぐさま主砲でデブリを粉々に砕く。

 

牽制が効いたのかガンダムの回りにいたザク達はバランスを崩し、その隙をガンダムはビームサーべルでシャアに切りつけるが、シャアはギリギリの所で避ける。

デブリのせいて、ザクはバランスを崩しアムロがそれぞれにビームライフルで撃ち抜き、もう一体は先程の爆発で消息不明だった。

 

シャアとムサイはすぐさま撤退し、レーダー圏外に離れていったようだ。

 

戦闘は終わり、とりあえずは安心かな。

 

周りを見ると、みんなの視線がこちらを向いていた。

あっ、もしかして俺、でしゃばりでしたか?

 

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~シャア視点~

 

連邦のMS、そして、木馬。

 

スレンダーのザクがやられ、その上新兵のガデットとの連絡もとれない。

 

「ガデット、すまない」

 

恐らくこの宙域にいるかもしれないが、見捨ててしまわないとムサイすらやられてしまう可能性があった。

 

最初は戦術とはほど遠いただ突っ込んできただけの素人集団かと思ったが、途中から戦艦のビーム砲がデブリに当たり破片がガンダムには当たらず、すべての破片がザクの機体にのみ当たった、

破片の影響でザクは大きくバランスを崩し、ガンダムに攻撃を与える隙を与えてしまった。

私は無理矢理バーニアでガンダムから離れ間一髪だった。

だが、残念なことにスレンダーのザクは連邦のMSの犠牲となった。

 

私は連邦のMSの性能に恐怖した、だが戦艦にいるだろう指揮官の方に私はさらに恐怖した。

たった一発の主砲で仲間の援護そして我々を撹乱させることができた人物がとてつもなく恐ろしかった。

もしあのままいたら危うくムサイが撃沈するところだった。

 

素人かと思ったが、どうやら一筋縄ではいかない軍人もいるようだ。

 

次に戦うときも苦労しそうだな。

 

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~????~

 

「こちらガデット、繰り返すこちらガデット。シャア少佐、ムサイ。

くそ、ミノフスキー粒子か?」

 

ザクのパイロット、ガデットはガンダムの戦闘の際デブリの爆発でシャア少佐と離れてしまい、シャア少佐かムサイに通信を飛ばしていた。

 

「くそっ、サイド7がすぐそばにあるから大体の座標はわかるが、通信が通じないのはやはり不安になるな。」

 

ガデットは家にいる家族のためにも帰らなければならなかった。

まだ軍に入り日の浅いガデット、ついこの間赤い彗星と呼ばれるシャア少佐の部隊への配属が決まり、俺は嬉しくなった。だがいざ戦場に出てみればこのざまだった。

 

「さて、いつまでもここにはいられない。ムサイが発進してしまったら帰られなくなる。」

 

ガデットはザクを発進させようとするがザクの足が何か掴まれた感じがした。

 

ザクの足元を見るとそこには、1本の緑色の触手のようなものが巻き付いていた。

 

「なんだこれは?」

 

ガデットは足に巻き付いている触手の元を辿ると、

そこには1体のMSがいた。

 

「ひっ!?なっ、なんだあれは!?」

 

そこにいたのはただのMSではなかった。

さっきの連邦のMSと顔は似ている。

だが、いま目の前にいるMSはなにもかもが違った。

まるで、生者をくらう悪魔のような機体だった。

 

ガデットはすぐに逃げなければと本能で感じ、ザクを急発進させる。

しかし、MSはザクを逃がさなかった。

何本もの触手が、ガデットのザクに絡み付き逃がそうとしなかった。

ザクが動かないことを感じ取ったガデットはすぐさまコックピットから出ようとする。

 

 

しかし、侮ることなかれ

そこにいるのは悪魔となるもの

生者を引きずり込む悪魔だ

 

すでにコックピットは触手で巻かれ、開くどころか外に出ることすらできない。

 

「出せ!出してくれ!こんなところで死にたくない!

俺はこんなところで死ねないんだ!」

 

ガデットは泣いて喚いてコックピットのハッチを叩く。

しかし、相手が人間あれば彼にも救いがあっただろう。

 

しかし、相手はMS。

慈悲の言葉が理解できないのも無理はない。

だか、ガデットはそんなことを知る由はない。

もう、彼はただここから逃げたい。

家族の元へ帰りたい。

それだけだった。

 

ガデットのザクはみるみるMSの中に吸い込まれていく。

呑み込まれていくザクの手は最後まで誰かが助けてくれるだろうと手を伸ばす。

しかし、現実は非情であり、手を伸ばしても結局助かることはなく呑み込まれていく。

 

「こっ、こんなところで死にたくない。」

 

それがガデットが放った最後の言葉であった。

 

彼が何処に行き、どうなってしまったのかそれは神と悪魔しか知らない。

 

 

 

そのMSはザクを吸収したことも1人の人生を潰したことにも罪悪感はない。

あるのはただひとつ・・・、

 

 

 

 

 

すべては主のために。

 

 

 




オリキャラの退場が速すぎる(笑)

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