久々のGガンダムだぜぇ!
けどデビルガンダム出番少ねぇぇええ!?
あと個人的にレイアースも出てくれたのが嬉しいw( ≧∀≦)ノ
(他のも語ると長くなりそうなのでカット)
~研究施設内~
俺達ZEUTH一行はエーデルの指定されたポイントに向かい、人が寄り付かないであろう森の奥深くにその施設はあった。
今回は俺を含めてシン、レイと共に行動していた。
シンとレイは護衛で付いてきてもらっている。
今回の調査にはこの2人にははずせない理由があるしな。
本当は風見博士とかも連れてこれたらいいんだが、エーデルに俺で大丈夫と言われたせいで、俺以外は連れては行けなくなってしまった。ちくしょうめ。
あと東方不敗はいつも通りセツコと一緒にいてもらいアサキムとの戦闘に備えて待機してもらっている。
「しかし、こんな森の奥になんで施設があるんだ。」
「連邦が公には出来ない研究をしていたんだろう。」
そんな会話しているうちにとても頑丈そうに出来ており扉の前に着いたが、開く気配がなかった。
「この部屋の扉だけやけに頑丈そうだな。この奥に何かあるのか?」
「電源がまだ通っているな。けれどセキュリティでロックされている。」
「シン、レイ、少し離れててくれるかい?」
「一体何をするんだジョーカー?」
「開かないなら強引に開けるのが一番だろ?」
俺はレイとシンを少しだけ離して、扉のセキュリティロックのしたのパネルを外し、ケーブルをもって弄くっていると見せかけて俺の持つ力のDG細胞を使ってセキュリティにアクセスする。
使い方を少しずつ学んだ結果、簡単なものであれば俺でもハッキングできるのが分かった。
とは言ってもハッキングを実践するのは今回が初めてなので内心不安がある。
そしてセキュリティロックのイメージがDG細胞を伝って頭の中に流れ込み、パズルを解いていくかのようにセキュリティへと入り込む。
「これだ!」
手応えがあり、セキュリティを掻い潜り目的のところへとたどり感覚を掴むと扉が開き中にはいれる状態となった。
「よし、あいたぞ。」
「すげぇ、ジョーカーあんたこんなことも出来るんだな。」
「まあ、あまり自慢できることじゃないけどな。」
「とりあえず今回はジョーカーのおかげで難なく入れたんだ。
シン、俺達が先行して中に入るぞ。武器は用意しておけ。」
「ああ、分かった。」
二人は武器を構えて解錠した扉を開けて中の部屋へとゆっくり入っていき俺は2人から安全が確認されるまで外で待機する。
「な、なんだよこれは・・・!?」
「どうした・・・!?」
しかし、中に入った二人の様子がおかしいのに気がつき二人の後を追うとそこにはそこら辺に倒れ伏している死体、そして液体の入ったカプセルに放置されている死体が部屋一杯にあった。
「あ・・・、ああ!?」
「お、おいレイ!?
どうしたんだいったい!?」
(・・・!)
彼の記憶のフラッシュバックによるものなのかレイはひどく怯えた状態に陥っている状態だった。
「レイ!おい、しっかりしろ!」
「はあ、はあ!」
とりあえずレイを落ち着かせるために肩を掴んで呼び掛け、何とか落ち着きを取り戻しているがこのままここにいるとまた再発させかねない。
「二人ともここから一旦出よう。」
「ジョーカー、ここは一体・・・!?」
レイほどではないがシンもこの光景に驚きを隠せずにいた。
「おそらく薬物などを使って人体実験をして兵器化するのを目的とした強化人間の研究所だろう。」
「人体実験だって!?」
「ああ、
さあ、そんなことよりもレイを連れていこう。
ここにいてはまた錯乱するかもしれない。」
「あ、ああ。」
シンはいまだこの部屋の衝撃が大きすぎたのか、生返事で帰って来た。
やはり彼らには辛いものだったかな。
でも、仕方がない。
シンとレイにはこれを見せないと。
彼女の・・・、ステラのためにも知っておかないといけない場所なのだから。
俺は内心シン達に謝罪しながらその部屋を後にした。
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あれから少しばかり時間がたち、シンとレイは護衛を続行が無理なため代わりにジュリィとハイネに付いてきてもらいさらにはここの惨状を確認する為に風見博士や艦長たちにも来て貰った。
「これは・・・酷いな。」
護衛をしてくれているハイネはシン達より落ち着いているがやはりこの光景に驚きを隠せていなかった。
それもそのはず中の状態はひどくそこら中に死体が転がっており中には子供の死体も転がっていた。
だが驚くべき所は転がっている子供の死体の大半が武器を握りしめていることだ。
「一体ここで何があったんだ。」
「おそらく反乱だろう。」
「反乱?」
ジュリィの疑問に答えた俺はパソコンに残っている日誌を見ていたがそこにはこの施設の記録が残されていた。
まず、この施設は強化人間の研究所なのは間違いない。
だがある日、この施設は時空振動により別の世界へと飛ばされてしまい孤立無援の状態へと陥ってしまったようだ。
そして数日たったある日、ここの子供たちが反乱を起こし兵に銃を向けた。
とここまでは記録で残ってはいた。
だがいつこの施設が戻ってきたのかはわからないがエーデルはこの施設の情報を何処からか手に入れ、さらにはタイミングよく現れた俺達にそれを押し付けてきたというとことか。
「時空振動で別の場所へか。支援も期待できない不安な状況で子供達も耐え切れなかったのか。」
俺の発見した日誌を護衛できてくれたハイネに見せるがこの研究所の惨劇を目の当たりにしたせいかやるせない気持ちなのか悲しい顔をしていた。
そして日誌をもとの場所に戻して、さらに探索を続けるため奥へと進む。
そしてベットの置かれた部屋のようなところにはいると既に息の引き取った子供が倒れており、血は流れていなかったため恐らく衰弱死だろう。
そしてその子の手には1つのスケッチブックをもっており、そのスケッチブックには衰弱によるものなのか文字には書く力もないような赤いクレヨンでこう書かれていた。
『みんなと一緒に■■■■』
最後の部分は掠れて読めないがここの子供たちと共にいられることを願っていたのだろうか。
「せめて向こうでみんなと共に幸せでいてくれ。」
俺はせめての思いで子供の目を閉じてあげて子供達が向こうで皆といれることを願った。
「さあ、ここの調査を進めよう。
俺達はその目的で着たんだからな。」
「ああ、そうだな。」
俺の言葉にハイネはうなずき、俺は立ち上がりその場を後にしようとしたがタリア艦長の持つ通信機が鳴り始めた。
『艦長、聞こえますか!』
通信機からはメイリンの切迫した声が聞こえた。
「メイリン、何があったの?」
『こちらに接近する部隊・・・おそらくファントムペインの部隊がこの地域に向かって接近中です!』
「何ですって!」
『おそらく連邦軍はその施設を狙っているのだと思います。』
「可能性はあるわね。こんな施設世間一般では大きなマイナス印象でしょうね。」
「迎撃はキング・ビアルに任せます。
ジョーカーと風見博士はここの施設のデータの収集をお願いします。」
「わかりました。」
「了解した。」
「私とブライト艦長は共に艦に戻ります。」
「では2人は自分が護衛します。」
ハイネは武器を持ち、二人の護衛を買って出た。
「では行きましょう。」
「さて、ではジョーカー、残った我々は、こちらの仕事を片付けよう。」
「わかりました。」
艦長たちと別れ残った俺達はデータの収集を急ぎで回収することとなった。
(後は任せたぞ。)
俺は頼もしい仲間に後を託し研究所でデータ収集を始めるのであった。
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そして一方で、キングビアル一行はこちらに仕掛けてきたファントムペインの迎撃を行うためキングビアルを中心に各機体は出撃し、接近するファントムペインを迎え撃つ準備を整える。
その中には研究所から一旦戻ってきていたシンとレイの姿があった。
「ファントムペイン。ならあそこにステラが・・・。」
「シン、お前の言っていたステラという少女はガイアに乗っているといったな。」
「そのはず・・・。」
「ならばシン、アーモリーワンの件がある以上他から協力を得られないだろうから、俺達が彼女を止めるぞ。」
「レイ・・・。
お前はどうして俺を助けてくれるんだ?」
「理由が必要か?」
「いや、
ありがとう、レイ。」
「さあいくぞ、やつらが来る。」
(ステラ・・・必ず、必ず君を止めて見せる。)
深い森で待ち構えるZEUTHたち、そしてZEUTHに接近するファントムペインの部隊。
「全機攻撃開始!」
ファントムペインを率いるネオ・ロアノークの号令と同時にファントムペインの機体はZEUTHの部隊に目掛けて接近する。
「よし、こちらも迎え撃つぞ。」
ファントムペインが接近するのに対してZEUTHの神北兵左衛門はZEUTHチーム全員に合図を送り、ZEUTHチームも攻撃を開始して戦闘が始まる。
機体性能はZEUTHのほうが圧倒的に上な為、ファントムペインの機体は一機、また一機と落ちていく。
被害が大きくなっているファントムペインが後退するのをZEUTHが追い詰めていき、ZEUTHは善戦を続けていた。
しかし、それがファントムペインの仕組んだ計画だとも知らずに。
(さてと、ここまで引き付ければ奴さんでもやれるだろう。)
ネオは作戦が大方順調に進んでいるのを喜びつつ、計画通りに部隊を後退させるのであった。
そう、敵はファントムペインだけではないのだから。
「これは!?」
「どうした一太郎。」
「後方に新たな敵舞台を確認!これはオーブ軍です!」
「オーブ軍!?」
「ファントムペインは囮だったのか。」
後方に現れたオーブ軍。
ファントムペインを追い詰めるなか後方ががら空きとなってしまい、そこにオーブ軍が後ろをとりやすい位置に陣取られてしまっていたのだ。
そしていまでは前方はファントムペイン、後方にはオーブ軍と挟み撃ちされ、このまま挟撃されれば被害は免がれないのも目に見えていた。
そんな状況のなか更なる状況の悪化がZEUTHを襲う。
「さらに別の熱源反応も探知。」
「次は一体なんじゃ!?」
たたでさえファントムペインとオーブ軍に挟まれているのにも関わらず、更なる援軍が来たとなれば、
「目標補足、アークエンジェルです。」
ZEUTHとファントムペイン、オーブ軍との間に登場した白い装甲の戦艦アークエンジェルが現れ、アークエンジェルの先端のカタパルトが開くとそこからは青き翼を生やしたMSフリーダムが現れる。
「あんにゃろうまた来たのか!?」
「おい、勝平!敵が来てるぞ!」
「よそ見してんじゃねぇぞ!」
「や、やべぇ!?」
勝平がフリーダムとアークエンジェルに視線を向けていると宇宙太が勝平を叱責するがスティングの乗るカオスガンダムがザンボットエースに攻撃が当たる瞬間、
どこからともなくシールドが飛んできてスティングの放った攻撃が弾かれた。
「な、何が起きたんだ?」
勝平がシールドの飛んできた方向を見るとそこにはジムらしき機体が3機いた。
「あのジムは連邦の?」
突然現れたジムをモニターで捉えていたアムロは地球で過ごしているときにその内の2機の機体に見覚えがあった。
一機は大型のロングレンジ・ビーム・ライフルを装備したジム・スナイパーカスタム。
そしてもう一機は汎用性の高くあらゆる作戦で活躍できるジム・カスタム。
しかし最後の一騎である全身が蒼い機体のジムあれはいままで見たことも聞いたこともなかった機体だった。
アムロが蒼いジムを注意深く確認していると、ジム・スナイパーカスタムは2機の機体を置いて森のなかにはいる。
「スナイパーが森に入った!
狙撃される前に叩くぞ!」
狙撃されることを危惧したオーブ軍のムラサメ部隊の一部はジム・スナイパーカスタムを追い森の中へと追いかける。
そして残された蒼いジムは一直線にファントムペインの部隊へと突っ込み攻撃を仕掛ける。
「くそ、連邦のジムがなぜこっちを!?
まさか鹵獲されたのか!?」
スティングは本来味方のはずのジムの機体がこちらを狙っていることに驚きを隠せなかったが、強化人間ゆえの反射神経で蒼いジムの攻撃を防ぐ。
「こっちもやられるだけじゃ気が済まねぇんだよ!
くらいやが・・・ぐぅ!?」
スティングが蒼いジムに攻撃を仕掛けるが横からジム・カスタムに邪魔され攻撃は不発となる。
「ちぃ、邪魔しやがって!」
サーベルを抜きジム・カスタムに攻撃するがジム・カスタムは難なく避け、
まるで遊ばれているかのようにスティングの攻撃はジム・カスタムにあたることはなかった。
「たかが量産機のくせに!」
スティングはちょこまかとよけるジム・カスタムにイラつきはじめてカオスガンダムの装備するドラグーン『機動兵装ポッド』を射出しジム・カスタムに放つ。
しかし、やはりジム・カスタムは掠りもせずよけて回避するがカオスガンダムのドラグーンはそもそも従来のドラグーンとは違いエネルギーの消耗は大きくなるが空間認識能力を持たなくても使用でき、ドラグーンとは別にカオスガンダムに乗るパイロット自身はドラグーンの制御をしなくてもいいという利点がある。
そのためドラグーンの攻撃をさばいているジム・カスタムを狙うには絶好の機会なのだ。
「これで・・・!」
スティングがジム・カスタムにビームを放つ瞬間、別の機体がジム・カスタムに突っ込み始めた。
「そこをどけぇぇ!」
「おい、アウルよせ!」
アウルの乗るアビスガンダムはジム・カスタムへと接近しアビスガンダムの持つビームランスをジム・カスタムへと振り下ろすがジム・カスタムはビームランスをジャンプしてよけ、直ぐ様反撃の体勢をとる。
対してアウルの乗るアビスガンダムは先程ビームランス大きく振り下ろしたせいでか、ビームランスは地面に深く突き刺さりすぐには動けない状態だった。
『アウル武器を捨てて下がれ!』
スティングの声で直ぐ様ビームランスを手放し後ろへと下がるがジム・カスタムは逃がすまいとビームライフルをアビスガンダムへと向け、脚部を撃ち抜く。
「しまったバランスが!?」
脚部を撃ち抜かれた影響で機体は体勢を崩したことにより動きが止まってしまい、ジム・カスタムの接近を許してしまった。
そしてアウルの近くまで接近したジム・カスタムは右手を握りしめてコックピット目掛けて拳を一直線に突き付け、コックピットへの直撃によりコックピットは凹み、さらにはコックピットの内部にまでめり込んだ。
「アウルゥゥゥゥ!!
てめぇ!よくも!!」
ジム・カスタムがアウルのいるコックピットへとめり込ませていたのをみていてアウルの生存は絶望的と判断してかジム・カスタムに怒りの矛先を向ける。
カオスガンダムはドラグーンにビームライフル、ミサイルなど持てる武器を全て撃ち始める。
「ちくしょう!
何であたんねぇんだ!」
しかし、カオスガンダムの全弾発射でさえもジム・カスタムに当たることもなくカオスガンダムの攻撃をよけていく。
それどころかジム・カスタムは徐々にこちらに接近しつつ、間合いを積めていく。
『スティングそれ以上は危険だ撤退しろ!』
「あいつだけは落とす!」
『機体のエネルギーを使いすぎだ!』
ネオからの通信によりカオスガンダムの残りエネルギーがあと僅かなところまで来ていたことに気付き、ネオに撤退を指示されたことにスティングは渋々撤退を始める。
「くそっ、アウルも、それにあいつの思い出の場所も守れねぇのかよ!」
そして、撤退するスティングにジム・カスタムは追撃はせず、スティングには用済みかのように次の敵へと向かうのであった。
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一方で静に息を潜めているジム・スナイパーカスタムを追って森の中に入ったムラサメの部隊。
しかし、その結果は見るまでもなく無残にジム・スナイパーカスタムの餌食となっていた。
「うあぁぁぁぁ!?」
「3番機ロスト!」
「くそ、これで8機もやられたか。」
「残っているのは我々だけです。隊長、撤退を!」
「くっ、むざむざとやられて帰るわけには行かない。
それよりも肝心のスナイパーはどこにいる!」
「そっそれが見当たらなく。
敵は高いステルス性能を搭載してるかと・・・。」
「馬鹿者、消えてる訳じゃないんだ!
くまなく探しだせ、あんな機体などすぐに見つけられるだろう。それにそう遠くには言ってないはずだ。」
「りょ、了解。ではこっちを捜索します。」
「まて、個別に行動を「うぁあああああ!」
くそ遅かったか。だがそこにいるのは分かったぞ!」
隊長格であるムラサメのパイロットはビームが飛んできた方向にジム・スナイパーカスタムがいると確信し、武器を構え突っ込み、ジム・スナイパーカスタムのいる場所に来たが、ジム・スナイパーカスタムの姿は見えなく、周りには木々があるだけだった。
「い、一体どこに!?」
周囲を警戒していると突然アラートがなり始め後方に敵がいることを知らせる。
「後ろだと!?」
ムラサメは後ろを振り返るが時既に遅し、ジム・スナイパーカスタムはムラサメの後ろを取りビームサーベルをムラサメのコックピットを後ろから串刺しにする。
パイロットは何も言えずに絶命し、パイロットの失ったウィンダムは力なく倒れた。
そしてこの場での役目を終えたジム・スナイパーカスタムは次の獲物を探す為、まるでその場に溶け込むかのように姿を消し、残ったのは無残にやられたムラサメの機体たちだった。
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そして場所は戻り、蒼いジムはウィンダムと戦っていた。
しかし、蒼いジムはウィンダムに数による暴力でさえものともせず攻撃をかわしつつ確実に敵を落としていった。
「野郎、さっきから調子に乗りやがって!」
「よし、全員で囲んで攻撃するぞ」
「「「「了解」」」」
8体のウィンダムは蒼いジムを囲んでビームサーベルを抜き一斉に攻撃を仕掛け、蒼いジムは絶体絶命の状況だったが、蒼いジムは平然として動かずにいた。
ビームサーベルが迫る中、蒼いジムの目が赤くなり、左手に持っていたシールドを横に投げて2体のウィンダムにぶつかり、コックピットはシールドによりめり込み形が変形し、
そして右手に持っていた100mmマシンガンを持ち素早い射撃でウィンダムを次々と打ち抜き、その間に手の空いている左手で脚部に収納されているビームサーベルを抜きウィンダムを切り裂き、次を狙うがウィンダムが目の前に迫っており間ぬあわないと判断したのかビームサーベルをウィンダムのコックピットにめがけて投擲し見事貫いた。
そして、一瞬のうちに8体のウィンダムは撃破され傷ついた機体たちは崩れ落ちた。
「やめろおぉ!」
ウィンダムが倒れた直後、空から一体の機体フリーダムが蒼いジムに向かってビームサーベルを振りかざしながら急降下してきた。
蒼いジムはとっさにシールドを手放しつつシールドを犠牲にしてフリーダムの攻撃を防ぐ。
攻撃を避けることはできたが蒼いジム・・・ブルーデスティニーはフリーダムを驚異と捉え、機体に搭載されたシステムを起動する。
[タイショウヲキョウイトダンテイ システムヲキドウ]
[EXAMシステム・・・・スタンバイ]
蒼いジムのバイザーが青から赤へと変化し敵と判断したフリーダムへと襲いかかる。
「この機体、急に動きが!?」
キラはブルーデスティニーの動きが先程までと違い動きは速く、そして一撃一撃の攻撃は重くそして命を刈り取らんとする攻撃だった。
「なんだよあいつあれだけのMSを一瞬で・・・。」
ブルーデスティニーとフリーダムが戦っているのを脇目で見ていたシンは囲んでいたウィンダムの一掃とフリーダムとの互角の戦いをするブルーデスティニーの強さに驚きを隠せず、一瞬だけステラの相手をするのに手を緩めてしまった。
しかし、ステラはシンのみせたその隙を見逃さなかった。
「シン!ガイアがそっちにいったぞ!」
レイがシンにガイアガンダムが向かっていることを伝えシンも直ぐ様ガイアガンダムを捉える。
「死ねぇぇぇぇぇ!!」
ステラはガイアガンダムをシンの乗るインパルスガンダムへと突っ込み、サーベルを抜いた。
シンはとっさにインパルスを後ろへとブーストを噴かして下がるが、ガイアはそんなインパルスへと距離を縮めていった。
「くっ、ステラあああああ!」
「はああああああああああ!」
[タイショウニキョウイガセッキンチュウ テキタイスルタイショウヲハイジョ]
「しまっ!?うわあ!?」
互いの距離が接近するなか蒼いジムはそんな行為見逃さず機体を限界まで稼働させフリーダムに一撃を放っておいてガイアガンダムに急接近し、直ぐ様ビームサーベルを抜いてはガイアガンダムの足を切り裂いて転倒させる。
「くぅぅ、こんのぉぉぉお!?」
ステラは倒れているガイアガンダムを立ち上がらせようとするが、蒼いジムはガイアガンダムを足で踏み倒し、動けないようにする。
そして蒼いジムは右手に持っているマシンガンの銃口をガイアガンダムへと向ける。
「あ、ああ!?」
ステラは赤く光るバイザーで見下ろし、銃口をこちらに向けている姿に恐怖し、そして直感で自分に死が訪れることに気が付く。
そして、それをみていたシンは蒼いジムに止めるように呼び掛ける。
「ステラ!?
おい、あんた待ってくれ!!」
しかし、蒼いジムはシンの静止が聞こえないのか銃口をガイアガンダムのコックピットへと向ける。
「い、いやぁあああ!?」
蒼いジムの銃口がこちらを狙いつつ紅く光るバイザーをモニターで見ていたステラは恐怖が限界にきたのか叫ぶと彼女が掛けている首飾りがパイロットスーツ内で光を放ち輝きだす。
「キョウイレベルテイカ セントウゾッコウハフヨウトハンダン コレヨリテッタイスル」
そして首飾りが光るのと同時に、まるで呼応するかのように蒼いジムのバイザーが赤から先程までの青色へと戻り、コックピットに向けていた銃口を下ろし、ガイアガンダム踏み倒していた足を退かした後、蒼いジムはガイアガンダムに背を向けて歩きその場を離れていった。
「一体なにが・・・そうだステラ!?」
シンはガイアガンダムの元まで駆け寄りコックピットからステラの安否を確認する。
「ステラ、ステラ!」
「・・・シン?」
「そうだよシンだよ!
良かったステラ。生きていてくれて。」
シンは、ステラが無事なのを確認し喜びでステラを抱き締める。
「・・・。」
シンがステラを抱き締めて涙を流しているのをレイはモニターで確認し、そして別のモニターでは先程まで戦っていたファントムペインとオーブ軍は撤退を始め、またフリーダムとアークエンジェルは既に姿はなかった。
再び、蒼いジムへと視線を向けると、いつの間にか他の2機のジムがこちらを遠くから見ており、蒼いジムを迎え入れるのと同時にこちら監視しているかのようにジムのバイザーがこちらを見ていた。
そして蒼いジムが2機の所へと歩むと、それに追従するかのように2機のジムもこちらに背を向けて蒼いジムと共にその場から姿を消すのであった。
「・・・奴らは一体?」
突然現れたジム。
敵か味方なのかはレイは知ることはできなかった。
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~研究所 近郊~
戦闘が終わり、風見博士とのデータの収集も終わり、やることを終わらせたが、俺はまだやることが残っており、一人で研究所の近くで穴を掘っていた。
そんな所に一人の人物がジョーカーを訪ねる。
「やはりここにおられましたかジョーカー殿。」
「・・・東方不敗か。」
俺が穴を掘っているとき後ろから声をかけてきたのは仲間であり部下でもある東方不敗だった。
「して、ジョーカー殿これは・・・。」
俺が穴を掘っていることかそれとも近くに積もられているビニールに疑問に思ったのか、俺は東方不敗の疑問に答える。
「あの研究施設の子供達の墓だ。」
穴を掘っている場所から少ししたところには子供達が包まれたビニールシートを置いておりその子たちの墓の穴を一人で黙々と掘っていたのだった。
あのまま放置していても何にもならないしかといって軍に引き渡せば解剖されて分析に出されるのだろう。
それならせめて誰にも知られることなくこの子達が安らげる場所に行けるように願いを込めてこの子達を埋葬したい。
DG細胞を使えば簡単だが、それでは意味がないように思えてスコップで掘っている。
自己満足なのはわかっている。
でもせめて何かをしてあげたい。
そう思ってしかたがない。
「子供を使ってまで手にいれた勝利に一体なんの価値があると言うのか。」
東方不敗は積まれている子供達の姿を見て何かを思ったのか悲しそうな顔つきをしており、彼の握っている手は怒りによるものなのか手を震わせていた。
そして東方不敗は俺がいくつか予備で用意していたスコップを持ち地面にスコップを差し込んだ。
「ジョーカー殿、儂も手伝いましょう。」
「東方不敗・・・ありがとう。」
そして俺と東方不敗は黙々と穴を掘り、子供達が安らかな眠りを願いながら一人ずつ丁寧に埋めていった。
しかし、そんな中で自分の運命を左右する人物が誕生しようとしているとは、この時知る由もなかった。
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~ミネルバ 格納庫~
整備士たちは機体の修理を終わらせて格納庫に人がほとんどいない中、さらにその奥に進むと誰もおらず静寂で薄暗い空間があるが、整備士はそこへは立ち寄ろうとはしない。
なぜなら、一体の禍々しい機体デビルガンダムが立ち尽くしているからだ。
一見何の変哲もないように見えるが、デビルガンダムの足元には触手の様なものが束になり繭のように巻き付いては心臓の鼓動のようにドクドクと脈を打つものがあった。
そしてその触手の束は役目を終えたのか、あるいは中にいるものの準備が整ったのか、触手の一本一本が束から離れていき、少しずつ繭の形は崩れ、そして遂に中が見えるぐらいにまで減るとそこには一人の人間の姿があった。
ズルルルル・・・ビチャッ!
そして触手の束がなくなり支えるものがなくなるとその人間は地面に倒れ伏せて、立ち上がることはできず仰向けの状態で地面に這いつくばっていた。
地面に倒れている人間は少女の姿をしていた。
その少女の肌は白く、髪は汚れを知らないかのように美しく真っ白であった。
そしてゆっくりと瞼が開かれた中にある瞳は血のように紅く同時にすべてを魅了し飲み込みかのような眼差しをした瞳であった。
仰向けでありながらも彼女の瞳は辺りを見回す。
「これが人間の世界・・・。」
遂にこの世に一人の少女の姿をした悪魔が世に放たれてしまうのであった。
今回3機のジムの戦闘を書けて俺は満足。