デビルガンダム「・・・。」
主人公(デビルガンダムの目が恐ろしいほど冷たい)ガタガタガタガタ
~主人公視点~
ザフトの新鋭艦ミネルバの格納庫に入り、3機のガンダムを追うためにミネルバはプラントの外へと発進した。
3機のガンダムを捜索している間、ゲシュペンストのコックピットから外に出ると、レイを筆頭にザフトの皆さんに銃を向けられました。
ルナマリアは恐らくアスランのもとに行き、レイがこっちに来たのだろう。
「どうやら、ザフトのものではないようだな。」
「君は?」
いちおう味方として介入したけど向こうが俺をどう思っているが分からないので、とりあえず俺は知らない振りをしてこの場を乗り切ろうと思う。
「おっとその前に俺の名前だな。俺は橘隆司、気軽に隆司って呼んで。」
「・・・私はレイ・ザ・バレル」
「それじゃあ、レイと呼んでいいかな?」
「好きにするといい。では、隆司。これから尋問させてもらうが構わないな。」
「ああ、もちろん構わない。」
その後、格納庫から部屋へと移され、俺とセツコさんたちは,そこで副艦長のアーサーさんに尋問されれることになった。
「・・・では貴官らは地球連合とは無関係だと?」
「それについてはすでに述べた通り、我々は地球連邦月面駐留軍の所属だ。」
「だから、その『地球連邦』という組織はなんだ?そんな政体が誕生したなんて聞いてないぞ。」
「おいおい、あんた地球圏に住んどいて、連邦を知らないのか?」
デンゼルさんとアーサーさんが話している。
住んでいる世界が違うので話が全然進まず停滞していた。俺は原作の事を知っているからついてこれるがデンゼル大尉たちにはなんの話をしているのかわからない状態だった。
「・・・貴官らは・・・『ナチュラル』か?」
「天然だと!?あんた俺を馬鹿にしているのか!?」
「あの中尉。たぶんこの場合、別の意味があるようですが。」
アーサーさんの人種の問いにトビーさんは天然かと勘違いしてセツコさんがつっこみ(?)をいれてた。
「そちらの発言の意図が理解出来かねる。説明を要求する。」
「『ナチュラル』の意味が分からない!?では『コーディネイター』は!?」
「何だ、そりゃ?調停役か代理人か、何かか?」
「ど、どうなっている!?ナチュラルもコーディネイターも知らないなんて、いったい何者なんだ!?」
「聞きたいのは、こちらのほうだ。」
会話がいまいち噛み合わず、地球連邦を知らないアーサーにトビーが
突っ掛かる。そもそも、世界が違うので知らないのも無理ないが、今それを知っているのはたぶん俺だけだろう。
「では君も連邦の関係なのか?」
あ、ようやく俺に話が回ってきたな。
「いえ、俺はただの傭兵ですよ。」
「傭兵?なぜザフトに傭兵が?」
「ザフト・・・。というのは俺もわかりませんが、傭兵で生きてきました。」
「ということは貴官も地球連邦の者か?」
「ええ。」
全くの嘘だが。
ここでは、地球連邦の情報を調べることはほぼ不可能だ。それに、セツコさんたちも傭兵についてのほとんど情報はないはず、そもそも傭兵なんてそこらじゅうでゴロゴロしているはずと独断で俺は考える。
なので俺が傭兵について疑うはずがない。
「にわかに信じがたいが今こうして聞く限り嘘と断定もできないな。」
アーサーさんは信じがたい気持ちのようだが目の前の俺たちは紛れもなく異世界の住人と思ってくれているはず。
そんな中、グラディス艦長から通信が入る。
『アーサー聞こえる?一度ブリッジに戻って。』
「しかし艦長、いまはまだ尋問が!」
『いまは投降した彼らより、逃げるボギーワンよ。初陣のミネルバを切り盛りするにはブリッジには一人の欠員も許されないわ。』
「了解です。尋問を中断し直ちに向かいます。」
グラディス艦長が通信を切り、アーサーさんがこちらに向き直る。
「え~、おほん。デンゼル大尉・・・残念ながらこの尋問から有益な情報収集ができたとは言い難い結果となった。」
「済まない。こちらも協力する気はあるのだがどうにも状況を把握できないでいる。」
「しかし、貴官らが危険人物ではないと私は判断する。」
「了解した。投降した以上、騒ぎを起こす気は無い。」
「そうしてくれると助かる。」
デンゼル大尉たちとアーサーさんが会話した後、アーサーさんは部屋を出てブリッジへと戻った。
それから、部屋の中で過ごしていてデンゼル大尉たちと会話をした。
時々船が揺れたりしてちょっと落ち着きがなかったが戦闘中なら仕方がない。
「どうやら君も我々と同じ別の世界からの住人みたいだな。」
「ええ、ちなみにあなた達は地球連邦の人なのですか?」
「そうだ。先程述べた通り私は地球連邦月面駐留軍の所属のデンゼル大尉だ。そしてこっちにいる二人はトビー中尉、セツコ少尉だ。」
「よろしく、自分は傭兵の橘隆司です。」
「隆司?それはファミリーネームなのか?」
「ああ、違いますよ。俺の出身は日本で名前が前と後ろ逆だから橘がファミリーネームです。でも気軽に隆司って呼んでください。」
「了解した。」
デンゼル大尉と挨拶を交わして現状の把握と知っている情報の交換をした。
もちろん、この世界のことは知らない振りをしている。
それから何十分か時間が経ち、艦は戦闘しているのか艦は揺れていた。
「さっきより揺れが増してきたな。」
「おいおい、この艦は大丈夫なんだろうな。」
「中尉、少尉がいま外のモニターを付けているのだ。少し落ち着け。」
「モニター付きました。」
先程から艦内は大きな揺れを繰り返していて、外では戦闘していると俺は予想していると、セツコさんが部屋の中にあるモニターで外が見れることを教えてくれる。
「おいおい、外で戦っているのティターンズじゃねぇか。」
「そして、あの白い戦艦・・・エゥーゴか!」
モニターに移っていたのは外で戦闘している。ティターンズとエゥーゴだった。
しかも、あの白い戦艦・・・アーガマか、ブライトさんもあそこに乗っているのか。
だとすると、みんな原作どおりに1年戦争を生き残ったみたいだな。
「チクショウ、こんな艦のなかでお陀仏なんてごめんだぜ。」
トビー中尉が文句を言っているときに俺は扉にもたれ掛かると、突然ドアが開き危うくこけそうになる。
もし重力があったら俺、今頃かっこ悪く地面に倒れていただろう。
「おおリュウジ!扉が開いたのか!?」
「えっ?ええ、いま扉が開いたみたいです。」
「チーフどうしますか?」
「ここにとどまるのは危険だ。外に出れば状況がわかるかも知れん。行くぞ!」
「了解!アーサーには悪いがこんな所でヒザ抱えてお祈りしているのは性に合わねぇしな!」
「よし・・・では、自由と真実へ脱走する。」
デンゼル大尉とトビー中尉は扉の外へ出て、俺たちも後に付いて行く。
「あっ、あの。」
部屋を出るときセツコさんが俺に声を掛ける。
「ん?どうかしましたかセツコさん?」
部屋で待っている間、セツコさんが話しかけてきました。ただセツコさんは少しオドオドした感じでした。
「あっ、あの先程はありがとうございました。」
「えっ?」
セツコさんにお礼を言われたが何のお礼の事か分からなかった。
「先程の戦闘であなてに助けてもらいました。」
ああ!さっきの戦闘で転けていたのを起こしてあげたことか。
「いいですよ、別にお礼なんて。」
「そんな、私がドジを踏んだせいであなたにご迷惑を。」
ああ、やっぱり現実でもこの人はネガティブでした。
今にも泣きそうな顔をしている。
よしここはおれが和ませないとな。
「隆司。」
「えっ?」
「俺の名前は橘隆司。気軽に隆司って呼んでください。」
あら?セツコさんキョトンとした顔をしているけど、もしかして俺、滑った?
やっぱり一発ネタをしてから呼び捨てしてと言えばよかったかな。
「・・・はいっ!隆司さん。」
セツコさんはすぐに笑顔になり、いい声で返事してくれた。
よかった。
どうやらいい感じになってくれたみたいだな。
「でしたら、私のこともセツコと気軽に呼んでください。」
「了解!よろしくセツコ。」
セツコと名前を呼んだのはいいが、セツコの顔がちょっと赤いけど気のせいか。
まあ、彼女は控えめな性格だから恥ずかしいのかな?
それから4人で格納庫へと向かい
セツコと共に出撃して、敵の撃破に向かう。
そういえば、何か忘れているような気がしたが?まあいいか。
4機共に出撃し、戦場へと出る。
そこでは、ティターンズとエゥーゴが睨み合いをしていた。
デンゼル大尉とティターンズのジャマイカンは通信で話していたが、こちらの話を聞いてくれずこちらに攻撃を仕掛けてくる。
「駄目だ、チーフ!ティターンズの連中、ハナっからこっちの話を聞く気がねえ」
「・・・。」
「くそっ、相手がティターンズだろうとやるしかねえ!」
「待て、トビー!」
トビーがティターンズに攻撃しようとするところをデンゼルが止める。
「チーフ!あいつら、俺たちを撃ったんだぞ!軍人だからエゥーゴの味方は出来ねえって言うのかよ!?」
「ああ、そうだ。」
「じゃあ、どうするんですか!」
「いや、俺たちは投降した身だ。・・・ここは、あのミネルバに味方するぞ!」
「了解でございます。チーフ!トビー・ワトソン中尉、ミネルバの捕虜として自衛のために戦います。」
「後々の面倒は俺が引き受ける!だがコックピットは狙うなよ!」
「了解!」
デンゼル大尉たちはミネルバの護衛に回り、ティターンズの敵になる。
あっ、もちろん俺もミネルバの護衛です。
俺はまずティターンズのザクにガトリングガンをお見舞いする。
見事命中しザクは爆発四散する。
すぐさま、ゲシュペンストで敵に向っていき、ティターンズの機体にプラズマカッターで縦に一直線で切り捨て、後ろに飛んできた別のザクにすぐさま後ろを向いてガトリングガンをコックピット部分に当てる。
それから上に向って上昇し、ザクの頭上を取った俺はガトリングガンで2体のザクを落とし一体は撃破に至らず左腕だけを撃ち抜いた。
損傷した機体をセツコが後ろから切って倒してくれた。
ナイスフォローセツコ。
ちょっと張り切り過ぎたけど、これくらい他の人も倒せるだろう。
だから、たぶん目立っていないはず!・・・だといいな。
それから、アーガマとミネルバの皆とともに協力してティターンズを撃退した。
戦闘は終わったがミネルバとアーガマと俺たちの睨み合いがまだ続いていた。
デンゼル大尉が仲裁に入ろうとしたときセンサーから異常反応があるとセツコが教えてくれた
「お、おい!こいつは月からすっ跳ばされた時と同じような状況だぞ!」
「あっ!?」
そうだ忘れてた!?
セツコたちはこのまま時空震動に巻き込まれるんだった!?
さっき何か忘れているような気がしたがこれか!
俺はそのままセツコたちと一緒に時空震動に巻き込まれるのであった。
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~タリア視点~
私の名前はタリア・グラディス。
新造艦ミネルバの艦長を勤めています。
ミネルバの進水式の際、突如として謎のモビルスーツ『アンノウン』が現れ。
その上、恐らく連合の者が新型のガンダムを3機の奪ったのだ。
ルナマリアとレイのザクウォーリアは出せないのでシンのインパルスを出撃しようと思うが、別のところから現れたザクが1機で3機のガンダムを相手にし、インパルスとアンノウンが手を組んだので5対3と数ではこちらが有利になったが、あの新型のガンダムを扱っている者の操縦テクニックがあるのか数ではものともしなかった。
しかも、アンノウンの1機がアビスに止めを刺されようとしたとき、管制官のメイリンが新たな機影を捉えたので確認してみると黒いモビルスーツが尋常じゃない速度でアビスに迫り、アビスの槍にガトリングガンを当て、その上強力な回し蹴りを食らわせてアビスを大きく飛ばし体勢を崩した。強力だったのかアビスの頭部は一部は破損していた。
その隙にアンノウンの1機が体勢を立て直すが、3機のガンダムが黒いモビルスーツに向かって戦闘体勢を取る。
私はすぐさまシンに援護するように伝える。
たが、シンの援護がはいる前に3機のガンダムのカオスが黒いモビルスーツに攻撃を仕掛ける。黒いモビルスーツは避けるが、ガイアとアビスが追撃してくる。
しかし、黒いモビルスーツはそれらの攻撃を防ぎ、さらには反撃をして返り討ちにした。
ガンダムは損傷しているが、黒いモビルスーツは無傷だった。
ブリッジにいたクルー全員は黒いモビルスーツに唖然としていた。
あの新型のガンダムをたったの1機で圧倒したのだ。
驚くのも無理がない。
ザフトの最新鋭のガンダムをたったの1機で圧倒したのだ。
3機のガンダムは撤退していき、プラントの外へと出る。シンはインパルスで追いかけようとするが、黒いモビルスーツがそれを止めた。
なぜ、黒いモビルスーツはインパルスを止めたのだろうか?
私は疑問に思うと1つの可能性が出た。
ここで撤退してプラントの外に出たのだ、外に戦艦がいる可能性が大きい。
私はすぐ黒いモビルスーツの意図を理解して、シンに通信を送る。
シンは渋々承諾したが、あのモビルスーツは外に戦艦がいることを知っていたのだろうか?
だとすればあのモビルスーツのパイロットは連合の者なのかしら?
ミネルバの格納庫にアンノウンと黒いモビルスーツが入り、それぞれがコックピットから降りてきた。
黒いモビルスーツのパイロットがどんな人物か確かめたら、降りてきたのはシンやレイと年齢が近そうな青年だった。
黒いモビルスーツのパイロットはレイと同行してアーサーの尋問へと向かった。
後でその事を聞くと彼らは『連邦』と呼ばれる組織にいたようだが、そんな組織は聞いたこともなかった。
その事についてもう少し詳しく聞きたかったがボギーワンを捉えたのでミネルバに戦闘配備の発令を艦内に流す。
「さすが、ミネルバもう追い付いた。」
「喜んでいる場合じゃないわよ。本当なら追い付くのはもっと先だったのだから。」
アーサーはミネルバの性能がよくて追い付いたと思っているが、あまりにも追い付くのが速すぎだった。
考えられるのはあまりよくない状態だった。
「ということは。」
「敵機はすでに展開してる。こちらは誘い込まれたようなものね。」
すくにシン、レイ、ルナマリアの3人はモビルスーツに乗り出撃させた。
敵もモビルスーツと戦闘機に奪取された3機のガンダムもいた。
アビスは頭部が修復中なのかまだ損傷が一部残っていた。
シンたちは3機のガンダムと戦っていたがボギーワンの隕石を利用しての奇襲で身動きがとれない状態になったが、オーブ代表の付き人の意見で事なきを得た。
たが、突然耳鳴りのようなのが起きて、目の前にいつの間にか、戦艦やモビルスーツが現れた。
目の前に現れたので理解が追い付かず呆然とした。
突然の敵の襲来に驚いているとき、メイリンからカタパルトが強制で作動しているとの報告がきた。
「艦長!カタパルトが強制解放されました。」
「いったい何のために!?もうミネルバには出せるモビルスーツがないはずよ。」
カタパルトから出てきたのはアンノウンとあの黒いモビルスーツだった。
脱走したのかと思ったがどうやらミネルバを援護してくれるようだ。
黒いモビルスーツ敵に向って攻撃し、すぐさま他のモビルスーツを落とそうと敵を次々と落としていった。
数は4機だが私は撃墜した時間に驚いた。
他とは違って、あの黒いモビルスーツは出撃して数分でに敵機を同時に4機も撃墜と損傷をさせたのだ。
しかも、あの機動力まるで敵がどこからやって来るのかわかっている感じ、彼には予知能力でもあるのかしら。
あまりにも他の機体とは違って異質だった。
その姿に私は身震いした。
それから、アンノウンとホワイトと共にブラックを撃退した。
しかし、ホワイトと睨み合いをしているとき、黒いモビルスーツがこちらに敵対しないかが気がかりだった。
ホワイトの機体も脅威だが黒いモビルスーツと比べればまだ脅威とは思えなかった。
睨み合いをしているときアンノウンのリーダーがこちらに話しかけてきたとき突然、光に飲み込まれ姿が見えなくなった。
いなくなったことに驚いたが同時に安心する自分がいた。