機動戦士Dガンダム~悪魔の兵器の物語~   作:クニクニ

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頭の中にストーリーが一気に湧いたので、勢いで書けました。

※2017/8/17 能力説明を一部加筆
※2017/12/4 内容を一部修正・変更


第10話 新たな力

ドミラの放ったビームは一直線にデビルガンダムの横を通り過ぎ、村へと当たった。

 

大きな爆発が当たり一帯を吹き飛ばす。

 

 

「え?」

 

あまりに突然なことで驚き、頭の理解が追い付かなかった。

 

「村が・・・。」

 

俺はただ呆然と村を見ることしかできなかった。

 

モニターで拡大すると、そこには畑仕事を手伝った場所、みんなで話して笑っていた場所、俺が過ごしていた家、

 

「あああ・・・・・。」

 

 

そして俺の帰りを待っているティナが血溜まりの中に倒れている姿が。

 

 

「ああああああああ・・・・!」

 

 

俺の理性はそこで切れた、

 

 

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

 

 

俺はコックピットの中で叫び、いまだに動いているドミラに向かって飛び込み、デビルガンダムの全体重をドミラに乗せて潰し、ドミラの肉を手で引きちぎり、それでも足りず殴り、潰し、引きちぎり、それらを繰り返した。

とにかく俺はこの感情をドミラにぶつけた。デビルガンダムの姿は俺の今の感情を現すようにただ暴力の限りを尽くす。

 

 

 

だが、足りない。

 

 

何かが足りない。

 

 

この心に開いた穴が埋まらない。

 

 

ああ、お前らを徹底的に叩きのめさなければならないのか。

 

 

 

俺のこの渇きを、この空虚感を・・・。

 

もっと・・・。

 

 

もっともっと・・・・。

 

 

もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモットモット

 

 

 

 

ミタシテクレ

 

 

 

 

 

コックピットに座っているナニかは口元をニッコリと見るも寒気が走る表情を見せるのであった。

 

 

 

 

それから数十分たち、周りにいたドミラたちは見るも無残な姿に成れ果てて、すでに虫の息だった。

さっきまで俺は何をしていたのか分からない。

ただ・・・、いまは頭の中は真っ白になり何も考えられない。

 

俺はデビルガンダムでティナの元に向かい近くで降りて、僅かな思いに賭けティナの頬を触る。

 

しかし、彼女の息はすでになかった。

 

俺ができることはただ涙を流すことだけだった。

 

もう何も考えられない。

もう俺の帰りを待ってくれる人はいないいんだな。

 

時間だけが経ち、次第に村の火は消え、後はただ時間が過ぎていくだけだった。

 

 

 

日は落ちて、あたり一帯は暗くなり、周りは闇一色となった。

 

かつてあった村の明かりは無い。

 

この村にいた人はもう誰もいない。

 

俺一人だけだった。

 

 

「・・・せめて、火葬だけでもしてあげよう。」

 

骨だけでもあれば、一緒に旅ができるのだから。

 

 

すると、デビルガンダムがこちらに近づいてくる。

 

「どうした、デビルガンダム?」

 

デビルガンダムはコックピットハッチを開き、触手をティナに伸ばす。

 

「ちょっと待て、何をするつもりだ!」

 

何をするつもりか分からないが、俺はデビルガンダムを止める。

 

「グルルル」

 

デビルガンダムは大丈夫だといっているような気がして、俺はデビルガンダムの触手を手から離す。

 

触手はティナの体に巻き付き、ティナをコックピットの中に入れた。

すると、ティナの体は徐々に銀色へと変貌した。

 

「もしかして、生体コアにしたのか?」

 

「グルルル」

 

デビルガンダムは肯定し頭を縦に振る。

 

「でも、死体だと機能しないんじゃないのか?」

 

「グルルル」

 

デビルガンダムは頭を横に振り、否定する。

 

デビルガンダムはこっちに来てと触手でジェスチャーし、俺はティナの近くへと寄る。

 

そして、心臓に耳を当てろとジェスチャーされ、耳を当てる。

 

 

・・・・・。

 

・・・トクン・・・。トクン・・・。

 

「心臓が!?」

 

ということは彼女は生きている?

 

「彼女は生き返るのか!?」

 

俺は淡い期待をデビルガンダムに問う。

 

しかし、デビルガンダムは頭を横に振り否定する。

 

「そんな。」

 

彼女は死んだ。それは覆ることのない事実。

 

俺は淡い期待を持っていたがそれは間違いだと気づく。

人の命は限りがあり、一回しかないと。奇跡でもない限り人は蘇らない。

そして、俺は残された村の皆を埋葬しようと村で一緒に話をしたことのある1人のおじさんの体を触ると、触れた部分が謎の六角形で埋め尽くされる。

 

「なっ、なんだこれ!?」

 

俺は驚き、尻餅をつく。

俺は謎の六角形をよく見るとあれをどこかで見たような気がした。

 

「もしかして、DG細胞?」

 

どうして俺の手からDG細胞が?

俺はもう一度、おじさん体に触れてみるとまたDG細胞が広がった。

 

俺の体は一体どうなっているんだ?

 

それから俺は実験を兼ねて様々な検証をした。

 

 

それから数時間、分かったことは俺の体にはDG細胞とUG細胞が使えるようになっていた。

 

(神様が与えてくれたと思うが神様の説明ではこの能力は入っていなかった。あとは、デビルガンダムが俺に能力を付与したかどうかだ。だがいつの間に。)

 

俺は記憶の中から可能性の高い出来事を思い出す。

 

(まさか!)

 

俺は咄嗟にデビルガンダムへと振り向きたった1つだけ思い当たる出来事を思い出す。

 

アルティメットガンダムがデビルガンダムになりが俺に触手を伸ばして巻き付いたあの時。

 

考えられるのはこれしかない。

 

そう確信した。

 

俺は目の前を向き村を見渡す。

そこは昨日まであんなに幸せで戦争のなかった場所。

それが一夜でなくなったのだ。

 

そして俺は村を見て決心した。

 

今回は俺の慢心でこのような事態になってしまった。

あの時、ビームを防げれば、事前に敵の接近に気がついていれば。後悔が募るばかりだ。だから、俺に必要なのは力だ。

俺はこの力をもっと活用できなければならない。

その為に俺はこの村の人たちをDG細胞で侵食しゾンビ兵を作らねば。

そして、戦力の増強を図る。

守る為には力が必要なのだから。

せめてこの村の人たちの魂がここで眠れるように簡単にだが墓を作り、そして寂しくないように花を植えた。

 

ごめんね、みんな。

俺は戦うよ。

これ以上この村のように悲しみを増やさないために。

これからもっと戦争で人が死ぬかもしれない。

その為にみんなの力を借りるよ。

 

勝手にしたのは悪いと思ってる。

いつそっちに行けるか分からないが、説教は向こうで待っててくれ。

その時は存分に怒られるよ。

 

そして隆司は誰もいなくなった村をあとにしてその場を去るのであった。

 

そしてその背中を見守るかのように誰もいない墓に植えた花が風で少しだけ揺れた様な気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日、1つの村から住人が全員消えた。

後に残るのは焼けた小さな廃村のみだった。

 

なぜ彼らが消えたのかは不明。

だが1つの村が消えたことなど誰にも気に留められることなく、そして知られることはなかった。

 

 

「う~む。あやつは一体何者なのだ?」

 

その現場を見ている謎の人物以外には。

 

 

 

 

 

〈デビルガンダムの能力が進化しました。〉

 

生体ユニット・ティナを取り込んだことにより、能力が大幅に増大します。

 

ゾンビ兵・200人

 

 

〈橘隆司の能力が新たに付与されました。〉

 

ドラゴン○ールの身体能力 強い体

 

回復能力 直接触れることによりあらゆる傷を治すことができる。ただし死亡または呪い関連は無効、一日の使用制限があり。

 

〈NEW〉DG細胞・・・使用することにより身体を乗っ取る、又は眷属化にできる。橘隆司の意思で相手を蝕むことも苦しめることもできる。ただし相手の精神力が強ければ強いほど侵食不可。さらに触れたものを意図的に変異させることができる。

 

〈NEW〉UG細胞・・・DG細胞を唯一除去可能な細胞 無害な細胞なので治療に使用可能。




最後に出てきた人は分かる人には分かるはずです。

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