モンスター達の人理修復   作:蹴翠 雛兎

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皆さん、遅くなってすみません!そして、UAが5000を超えました!ありがとうございます!!
そして、前話でノワールのステータスを言うと言ったな。
あれは嘘だ。(話の都合上でこうなりました)

では、第3話/黒蝕の竜姫《前》、どうぞ!


第三話/黒蝕の竜姫《前》

「––––というわけなのよ」

「なるほどねぇ・・・」

 

私は今、二人––––マシュ・キリエライトさんとオルガマリー・アニムスフィアさんに連れられながら、この場所––––カルデアのこととか、自分がなぜ、先程の医務室?にいたかを聞いていた。

 

––––本当に、どうしてこうなったのだろうか・・・?

 

そんなことを考える私。

 

聞けば、英霊と呼ばれる存在を呼ぶ為に、召喚したら、いきなり、黒い竜が出てきて、かと、思えば、風に飛ばされる砂のように消え去り、中から、私が出てきたと言うではないか。

 

しかし、そうなると、おかしな点がいくつもある。

今、大きく取り上げるとして、三つ。

一つ、私は、元は、人でも、神でも、ましてや、人の姿をしていた訳でもない、正真正銘の竜なのだ。なのに、私は人間になっている。

二つ、通常、英霊と呼ばれる存在が呼ばれる召喚に私が召喚されている。

三つ、二人は私の竜の時の種族の名前である黒蝕竜『ゴア・マガラ』や、あの世界で最も有名である二匹、雌火竜『リオレイア』や火竜『リオレウス』などといったモンスターの名前を知らない。

 

一つ目に関しては、二人に聞いても原因不明だし、私もわからない為、保留。

二つ目、まあ、これに関しては、少しだけ思い当たる節が二つある。

三つ目、これが問題である。

もう一度言うが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を知らないという。

それは、おかしい。

なぜなら、あの二匹は、知らない人が逆に少ないと言われるほど、有名なのだ。

なのに、この二人は、知らない。

 

––––どういうことかしら?

 

そんな思いが膨れ上がる。

しかし、同時に、答えも自分の中で出ていた。

 

それは––––

 

私は、私のいる世界とは違う別の世界に召喚されたのではないか?

 

––––という答えである。

 

そうなると、二人がモンスター達を知らないことに辻褄があう。

 

––––冗談がきついわね・・・。

 

私は前を歩く二人に、バレない程度に苦笑し、自分の出した答えに呆れ、納得する。

確かに、私はたまに、こことは違う世界があるなら、行ってみたいなぁ・・・とは思っていた。

しかし、それは、あくまで、願わないことを知ってのことである。

だが、今回、それが実現されてしまった。

 

––––なんというか・・・嬉しいとでも言えばいいのか・・・皮肉とでも言えばいいのか・・・・・。

 

そんな、なんとも、なんとも言えないような、複雑な感情になる。

正直、気心知れた、あの私の姉貴分でもある()()()()ならば、こんな風に考えないだろうし、()()()()もとっくに切り替えてただろう。

しかし、残念な事に、私はその二人 二匹ではないし、その二匹の性格に似てもいないのだ。

それは無理な話という事だろう。

私は私。

それはおそらくこれから変わる事のない話だ。

 

・・・なんというか、悲しい話でもあるけど。

 

––––そう言えば、さっきから、このカルデアの施設を二人に紹介されながら、連れられていたけど・・・。

 

「・・・ねぇ、オルガマリーさん、マシュさん。私、先程からなんも聞かずについてきたけど、今、何処に向かっているの?」

「・・・あれ?ノワール、私、言ってなかったっけ?」

「言ってませんね・・・」

「えっ・・・マシュ、嘘よね・・・?」

「所長、本当です」

 

マシュさんと私にそう言われ、しまったというような顔をするオルガマリーさん。

・・・うん、どうやら、弄りがいがある気がしたのは、気のせいじゃなかったらしい。

 

「・・・えっと・・・・とりあえず・・・なんというか・・・ごめんなさい」

「えーと・・・大丈夫ですよ・・・?」

「なんで、ノワール、敬語+疑問形になってるの・・・!?」

「キノセイデスヨー」

「ノワールさん、まったく説得力がないです・・・」

「と、そうこうしているうちに、と––––」

 

そう言って、オルガマリーさんがとある扉の前に立つ。

 

「ロマ二、いる?あの子を連れてきたわよ」

「––––うん、わかったよ。入って」

「わかった。んじゃ、失礼するわ」

「失礼します」

「失礼されますよ」

「ノワールさん・・・貴女は、失礼する側でしょ・・・?」

 

ナンカ、オルガマリーサンガ、白イ目デ私ノ方ヲ見テイルケド、気ノセイダヨネ。

 

そんなことを思いながら、私は部屋の中に入る。

 

「それで・・・後ろにいるのが・・・」

「えぇ、先程、黒い竜から出てきた子よ」

「そうか、さっきは人が竜の中から出てきたってことで、あまりにも慌ててたから、顔を見ることを忘れていたけど、君がね・・・。初めまして、ボクはここ、カルデアの医療部門のトップ、ロマ二・アーキマン。何故か、みんなからDr.ロマンと略されていてね。君も遠慮なくロマンと呼んでくれても いいとも。そして、僕の隣にいる二人が・・・」

「私はダウィンチちゃんだ。よろしくな」

「初めまして、藤丸立夏です。よろしく」

「・・・そう。私の名前はノワール。ノワール・ゴア・マガラよ」

「んっ・・・・?(・・・ゴア・マガラ?)」

「どうしたんだい、立夏君?」

「いや、ちょっと、さっきの名前が引っかかったので・・・まぁ、気にしないでください」

「君がそう言うならわかった・・・それで、僕の後ろに・・・って、あれ?君の妹さんは?」

「先程、『トイレと運動しに行ってくる〜!』とかふざけたことを言って、どっかに行きました・・・」

「相変わらず、立花先輩は・・・フリーダムですね・・・」

 

・・・・気のせいかな?

私、空気になりかけてるような・・・?

 

「・・・ちょっと、あの(バカ)を連れ戻してきます」

「行ってらっしゃい・・・程々にね・・・?」

「それで、ノワールさん。君にちょっと聞きたいことがあるんだけど・・・」

「何ですか・・・?」

「君、ここに来るまでの記憶はある?」

「・・・えっと・・・暗闇の中で何かに呼ばれるような声がしたのは、うっすら覚えているのだけれど・・・そこからは・・・」

「やっぱり・・・」

「何が、やっぱり、なの?」

「実は––––」

 

Dr.から放たれた言葉は、私たちを驚かすものだった。




次は今度こそ、ノワールのステータスが!
では、お楽しみに!

(それにしても、評価or感想が欲しいなぁ・・・)

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