異世界に転生したけど俺が強すぎて話にならない   作:しらす丸

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どうもしらす丸です。
まだ生きておりますゆえ、投稿させて頂きます。


~40話~ 戦意喪失してる奴に向かって剣を振るうゲス

レイトsaid

 

「さて、どうするかねスー。今日の仕事は終わったのだが」

「どうしますかね…。なにか適当なクエストでも受けますか?」

「おー。それいいね。早速行ってみるか」

 

俺達がクエストに行こうと立ち上がった瞬間、大きな声が聞こえた。

 

「大変だ!!!。民家が…氷漬けに!!」

 

俺達はその民家へとすぐに移動した。

 

「なんじゃこりゃ…」

「魔法を使ったとしか言いようがありませんね…」

 

民家を丸々覆う程の逆氷柱がそびえ立っていた。魔法だなこりゃ。スーが言ったようにそうとしか言いようがない。あと、なーんか視線感じるんだよね。

 

「スー。忘れ物を思い出した。ギルドの方に行ってくる」

「分かりました。ついて行った方がいいですか?」

「すまない。1人で行ってくる」

「私はここの氷を溶かすのを手伝ってきますね」

「分かった。頼む」

 

俺はスーと別れ、1人でギルドに行くと見せかけて、国の外へ出た。塀を越えてな。

広い場所まで歩いて行き、俺はサーベルと杖を構えその場で話した。

 

「分かってんぞ、そこにいるの。はやく出てこい」

 

そう言った瞬間、辺りが急激に寒くなってきた。

 

「やっぱり、フレアがヤバい奴って言っただけはあるよね」

 

その声は俺の少し先で声がした。声の主は雪のように白い髪、それに同じくらい綺麗な白い瞳をしていた。

 

「初めましてだね。僕の名前はヒュア」

「レイト・カミジだ。名前は知っているだろう?」

「うん。フレアから色々聞いてる。これから大変になるよ。君気に入られてるからね」

「フレアか…久しぶりに聞いた名前だ。大変ってどういう事だ?」

「別に気にする程ではないよ。これから何度も襲いかかって来るだけだよ。勿論僕も襲うけどさ」

 

そう言った瞬間、一気にこちらに走ってきた。フレアよりは速くない。俺は御札で跳躍力、反射神経、運動神経をMAXにしてヒュアの攻撃を飛び越えた。

まずは様子見、

 

「翡翠ノ纏!!」

 

両手両足が透明感のある緑色のオーラが燃えているように光る。

 

「はっ!、せいっ!」

「くっ…」

 

トリッキーな攻撃を仕掛けていく。向こうも苦戦しているようだ。

 

「ふっ…!!」

「のわっ!、へぶっ!。いったい!。氷の壁は反則だろ!」

「君って馬鹿なの?。戦いに反則なんてないから。ましてや命かけてやってるんだからさ。作戦と言って欲しいよ」

「くそ…ぐうの音も出ない…」

 

何で論破されてんだ俺?。

 

「よし!、こっからはマジで行かせてもらうぞ」

「寧ろ最初からやって欲しいね」

 

俺は御札でさっき強化した能力をすべて解除し、氷耐性、魔力、魔法耐性をMAXにしてサーベルを構える。久しぶりの魔法だ。

 

「ブレイズアサルト」

 

火系の中位魔法。ある程度成長した魔法使いなら殆どの人が使える。唱えると小さな火炎弾を何発も打つことができる。

 

「そんな小さな火炎じゃ僕を溶かすことはできないよ」

「そんなこと百も承知だ。こうやるんだよ!」

 

俺はバンバン出てる火炎弾に更に補助をかけた。

 

「ピラーオブファイヤー!」

 

火系の最上位補助魔法の1つ火系の魔法にかけると火柱が上がる魔法である。今回だとさっき出したブレイズアサルトの一つ一つの弾が着弾すると火柱が上がるようにしてある。更にこの魔法は魔力のかけ具合で範囲が広がる。俺は魔力を本気で流し、着弾するとモンハンのソニックブラストレベルの威力と範囲のグラビームが出ているような感じになった。それが何百何千と出てくるんだ。我ながら凄いと思う。

 

「燃え尽きろ!オラァ!」

「グハッ!!。あっ…熱い…」

 

そこらじゅうからクソでかい火柱が立ち続ける。えげつない…。

 

「どうした、もう終わりかな?」

「熱いよ…助けて…」

 

ヒュアは戦意喪失して泣き始めている。何だか自分がやっていることに罪悪感を感じたとき、後ろに衝撃が走った。

 

「うわっ!。なっ…何だよ」

「戦意喪失した奴を甚振るのは楽しいか?」

 

その声は後ろからだった。振り向くと黒いコートに仮面を付け、二つの刀を持った人がいた。声からして男のようだ。

 

「お前は誰だ?」

「まだ名乗るわけにはいかない。いずれ分かる。そして戦う運命もな。お前が魔神様に刃向かう限りな」

「魔神って…お前魔神軍なのか!?」

「ああ、その通りだ。この子も俺の大切な仲間なんだ。見逃す以外の選択肢を選べば俺はお前を敵と見なす。敵と見た以上、容赦はしない」

「はぁ…流石に戦意喪失した奴に攻撃をする気は無いさ。それに見た所、お前は強そうだ。今戦って見たいがお前には怪我人がいる。そいつを守りながら戦わなければいけないんだろ?。俺がハンデ過ぎる。お互いハンデ無しにやろう。つーわけで今回は見逃してやるよ」

「ふむ…恩に着る。お前の事を少し評価した」

「そうかい、ありがとよ」

 

仮面の男はヒュアをおぶり、暗闇の中へ入っていった。

 

「さて、帰るか」

 

俺はサターンへ戻って行った。

 

 

 

nosaido

 

 

一方その頃

 

暗い城の一角の部屋でヒュアは治療されていた。傍には先程レイトと戦った仮面の男…カルマが治療をしていた。

 

「ごめんなさい…」

「何がだ?」

「僕…勝てなかった…何も進歩しなかったよね?…」

「いや、一つだけわかったぞ」

「何?」

「お前はまだ未熟だ。今のお前では彼奴に勝つことは不可能だ」

「…」

 

ヒュアは目尻に涙を浮かべた。

 

「だけどお前はまだ伸びしろがある。これから鍛えて勝てるようにしよう」

「うん…僕頑張るよ…!」

「そうソウ。君は僕ヨリモ強いコオリ魔法を使うカラね」

 

突然違う声がしたので2人はその声の方に向いた。

 

「フレア…いたのか」

「ウン、いるよカルマ。レイトと戦ッタらしいね」

「今のお前には関係無いだろ」

「イイや、関係アルさ。僕はカレと戦いたくてウズウズシテイルンダ!。ああ、早く会イタいなァ」

「そんなに会いたければ行けばいいさ」

「ムリに決まっているダロウ?だって今の僕は、ただの可愛いトカゲだもんね!」

 

フレアの笑い声とカルマの溜息は暗闇に消えていった。




戦闘描写ってなかなか難しいです。
そして久しぶりのフレアたん登場。私としても好きなキャラの一人です。ロリとかそういう意味じゃないですよ?。

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