新作品もほぼ完成段階にはいりました。もう少しで投稿できるかなと思います。
今回は2章の最終回です。
「.....」
「.....」
「.....なんか話題ない?。凄く静かなんだけど」
「しょうがないですよ。ずっと歩いているのですから」
「だよなぁ....」
(。・ω・)ノドモ。レイトでございます。ウラヌスを出てから一週間くらい経った。初めはウラヌスからサターンまでの道がしっかり整備されていて進みやすかったことに感心した。普通に歩きながら、疲れたら休憩を繰り返して進んでいった。他にやることがあるといったら毎晩のテント作りと、スーの強化のために魔物をスーに狩らせたり、俺のストレス発散の為、殺戮していくくらい。それでも飽きるため、魔物退治は基本スーにやらせている。気が向けば俺がやるが。
要約すると暇なのだ。
「スー。ここらで休憩しながら飯食おう」
「良いですね。では、そこにある木陰で休みましょう」
俺たちは木陰に座り一息つく。
「ずっと歩くのも疲れるな」
「はい...そう....ですね...」
スーは頭をうつらうつらとしながら船を漕いでいる。どうやら眠いようだ。
「寝ても大丈夫だぞ」
「...そうですか。では...お言葉に甘えて...」
スーはゆっくりと寝息たて、気持ちよさそうに眠り始めた。
俺も目を閉じる。視界は暗くなり、自然と俺は音と感覚に集中する。優しく風が吹き、それに応えるかのように草や木が揺れ、音を出す。とても心が落ち着く。もうちょい集中してみるか。御札を使って聴力と感覚をMAXにして、更に集中する。更に細かいな音が聞こえてくる。虫が地面を歩く足音もしっかり聞こえるくらいだ。あ、穴掘ってる。そんなくだらないことを考えていると近くでばっさばっさと音がする。何事?。目を開けると俺が休んでいる木の周りにコウモリのような羽が生えたゴブリンみたいな奴らが囲っていた。
「お前ら。何のようだ」
「キッシャシャシャシャ!!」
1人の羽が生えたゴブリンにサーチをしてみる。
スカイゴブリン レベル9
攻撃 7
魔力 3
防御 2
体力 13
気力 0
属性耐性 なし
攻撃属性 なし
その他特殊な能力 飛行能力
装備 木の弓 石の弓矢
飛行能力に特化したゴブリン。他のゴブリンより、知能がやや発達していて、ある程度の上空から弓を使い集団で奇襲を仕掛けるという攻撃が見られる。
物理攻撃は難しいので、魔法を使い、遠距離からの攻撃が無難な選択である。
成程、飛行能力があるのか。魔法が無難と。よしきた。新オリジナルフォームの犠牲になってもらうぜ!。俺は御札で聴力と感覚のMAXを解除。気力、跳躍力、空中での機動力をMAXにする。そして気力で全身を覆う。更にサーベルから気力も出して刃にエネルギーをためる。オーラの色は薄い水色。名ずけて。
「
このフォームは空中戦を得意とする姿。飛行能力はないが、飛行能力が無くても十分なジャンプ力、ドーピングさせた空中での動きはとても素早い。
「よっしゃあ!。行くぜ!」
気力を使ったジャンプは一気にゴブリン達の懐まで飛んでいった。サーベルを構え懐に入った瞬間一直線に切る。切った亡骸を踏み台にして、隣のゴブリンへと飛んでいって切る。その繰り返しである。
「ふぅー。終わった終わった」
スカイゴブリンの姿は他に見当たらない。1分も経たずに戦闘が終了してしまった。つまらぬ。
「んむぅ...フワァー...」
「スー。起きたか。気分はどうだ?」
「はい、とってもスッキリですぅ...」
スーが起きた。まだ寝ぼけているようだ。もうサターンまで後少しだし、夜までには行かなければ。国に入れないからな。
「起きれるか?」
「んー。起きれません。起こしてください」
「はぁ...ほら、よっと...」
「ふへへぇ...ありがとうございます」
俺が起こすとスーは嬉しそうに笑いながら起こされた。
「さて、もうそろそろで着くから行くぞ」
「はい、行きましょう」
なんだかんだで休みながら歩いていたら夕方くらいになってしまった。だがサターンには入れたから良しとするか。
オマケ
no said
レイト達が門に入った日の夜。とある家の屋根に2つの人影が座っていた。1人は背が高めの背中に斜め、腰に横に太刀を付け、顔は仮面で見えなくなっている青年。もう1つの影は暗くてもよく分かるほどの白い髪をして瞳は同じくらい白い目をした少年が座っていた。
白髪の少年は仮面の青年に問いかける。
「彼が?、確か夕方くらいに入ってきたよね?」
仮面の青年は答える。
「あぁそのようだ。アイツがフレアの言っていたヤバい奴だ」
「ヤバい奴って...。まぁ、フレアが言った興味のある人らしいから、カルマが言うのも分かるよ。分かった僕がやる。あのお方から言われたことをやればいいんだよね?」
カルマと言われた仮面の青年は頷き、質問をする。
「1人で平気か?。ヒュア」
ヒュアと呼ばれた白髪の少年は小さく頷き、月を見上げる。
「1人でも、できると思う。本当は僕、この力を使いたくないんだ。使ったらまた僕はあのときみたく捨てられるのかなって思っちゃうとさ...」
「まだそんなことを気にしていたのか」
「うん...」
白髪の少年は月を見る。その頬には涙が流れていた。涙が屋根に落ちる瞬間その雫は一瞬のうちに凍り付いた。
仮面の青年は少年の横に立ち、少年の頭を優しく撫でる。
「いいか、これからお前が使う力は我々の目標に1歩近づくための力だ。その力を使ったって誰もヒュアを責めたりしない。だからその力を我々の、あのお方のために使って欲しい。頼めるか?」
「うん...分かった。僕やってみるよ」
「その調子だ。但し命を落とすような真似はするなよ?。お前はまだ死ぬ定めではない」
「分かってるって。ありがとう。話を聞いてくれて」
「気にするな。俺は戻る。危険だと思ったら即退却をしてくれ」
「うん、分かった。じゃあね」
仮面の青年は暗闇の中に消えていった。
「さて、頑張らないと」
月を見上げる少年の手には氷の塊ができていた。
オマケに出てきたキャラは3章のキャラです。ですがカルマはまだ出ません。
次回は2章のキャラ紹介となります。